ジロ・デ・イタリア・ドンネ2日目の1級山岳フィニッシュでアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)が圧勝した。ライバル勢に3分半以上のリードを築き、マリアローザに袖を通している。
ステージ優勝候補のアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
最多ステージ優勝記録(28勝)を持つマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) photo:CorVos
青空の下ジロ・デ・イタリア・ドンネ第2ステージがスタート photo:CorVos
北イタリアを駆け抜けるジロ・ドンネ(正式名称はジロ・ディタリア・インテルナツィオナーレ・フェミニーレ)は2日目にして標高1,607mの1級山岳プラートネヴォーゾ(全長14.2km/標高差987m/平均6.4%/最大勾配12.6%)の山頂フィニッシュが登場。延々と7〜8%の勾配を刻むスキー場への登坂路が総合成績をシャッフルした。
フランス国境にほど近い街ボーヴェスを出発し、アルプス山麓の緩やかなアップダウンを行く行程で逃げらしい逃げは決まらなかった。レース行程の半分を過ぎた65km地点の3級山岳でようやくエリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム)やコリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM)たち4名が先行したものの、大きなリードを稼ぐには至らず1級山岳プラートネヴォーゾの序盤区間で引き戻された。
中盤から逃げたコリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM)たち photo:CorVos
こうして14kmに及ぶ登坂が始まった。マリアローザを着るルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード)がペースメイクする中、均衡を破ってヤングライダー賞のニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)がアタック。エリカ・マグナルディ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング)が追いついて19秒差を得たものの、優勝候補たちが攻勢に出ると、二人の先行は終わりを告げた。
残り8km地点で精鋭グループを抜け出したアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)が先頭に立ち、間髪入れずにアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)がペースアップ。チームメイト2人のアタックに続いて波状攻撃を仕掛けた世界チャンピオンが独走モードに入った。
「できる限りタイム差を稼ぐという目標を持ってスタートした」と言うファンデルブレッヘンの登坂スピードは圧倒的だった。下ハンドルを握って踏み込む世界チャンピオンはモールマンを、そして第2追走のデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)とマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)を引き離し、残り2kmで1分リードを稼ぎ出す。そのペースは最後まで落ちることがなかった。
圧倒的な登坂力で勝利したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
総合ワンツースリー独占に成功したSDワークス photo:CorVos
マリアローザに袖を通したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
こうしてフィニッシュラインまで踏み続けたファンデルブレッヘンが圧勝。1分22秒差の2位にモールマンが、1分51秒遅れた第2追走ではフォレリングが先着したことでSDワークスが難関山岳でワンツースリーフィニッシュを達成。まだ10日中の2日目でありながら、優勝候補大本命がライバル勢に対して3分半以上という圧倒的リードと共にマリアローザに袖を通した。
「素晴らしい結果だけど、登りはハードだった。とても長い時間苦しんだ。これからの数日間はタイムを稼いでいればコントロール可能。自分たちのベストを尽くしていきたい」とファンデルブレッヘンは言う。圧倒的なパフォーマンスを披露した世界チャンピオンが総合成績と山岳賞、ポイント賞でリード。総合成績ではチームとしてワンツースリーとジロ・デ・イタリア・ドンネを席巻している。



北イタリアを駆け抜けるジロ・ドンネ(正式名称はジロ・ディタリア・インテルナツィオナーレ・フェミニーレ)は2日目にして標高1,607mの1級山岳プラートネヴォーゾ(全長14.2km/標高差987m/平均6.4%/最大勾配12.6%)の山頂フィニッシュが登場。延々と7〜8%の勾配を刻むスキー場への登坂路が総合成績をシャッフルした。
フランス国境にほど近い街ボーヴェスを出発し、アルプス山麓の緩やかなアップダウンを行く行程で逃げらしい逃げは決まらなかった。レース行程の半分を過ぎた65km地点の3級山岳でようやくエリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム)やコリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM)たち4名が先行したものの、大きなリードを稼ぐには至らず1級山岳プラートネヴォーゾの序盤区間で引き戻された。

こうして14kmに及ぶ登坂が始まった。マリアローザを着るルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード)がペースメイクする中、均衡を破ってヤングライダー賞のニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)がアタック。エリカ・マグナルディ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング)が追いついて19秒差を得たものの、優勝候補たちが攻勢に出ると、二人の先行は終わりを告げた。
残り8km地点で精鋭グループを抜け出したアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)が先頭に立ち、間髪入れずにアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)がペースアップ。チームメイト2人のアタックに続いて波状攻撃を仕掛けた世界チャンピオンが独走モードに入った。
「できる限りタイム差を稼ぐという目標を持ってスタートした」と言うファンデルブレッヘンの登坂スピードは圧倒的だった。下ハンドルを握って踏み込む世界チャンピオンはモールマンを、そして第2追走のデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)とマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)を引き離し、残り2kmで1分リードを稼ぎ出す。そのペースは最後まで落ちることがなかった。



こうしてフィニッシュラインまで踏み続けたファンデルブレッヘンが圧勝。1分22秒差の2位にモールマンが、1分51秒遅れた第2追走ではフォレリングが先着したことでSDワークスが難関山岳でワンツースリーフィニッシュを達成。まだ10日中の2日目でありながら、優勝候補大本命がライバル勢に対して3分半以上という圧倒的リードと共にマリアローザに袖を通した。
「素晴らしい結果だけど、登りはハードだった。とても長い時間苦しんだ。これからの数日間はタイムを稼いでいればコントロール可能。自分たちのベストを尽くしていきたい」とファンデルブレッヘンは言う。圧倒的なパフォーマンスを披露した世界チャンピオンが総合成績と山岳賞、ポイント賞でリード。総合成績ではチームとしてワンツースリーとジロ・デ・イタリア・ドンネを席巻している。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ2021第2ステージ結果
1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 2:58:31 |
2位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | 1:22 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 1:51 |
4位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 1:53 |
5位 | エリカ・マグナルディ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング) | 2:30 |
6位 | ガイア・リアリーニ(イタリア、イソルマント・プレマック・ヴィットリア) | 2:36 |
7位 | マビ・ガルシア(スペイン、アレBTCリュブリャナ) | 3:00 |
8位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | 3:05 |
9位 | タチアナ・グデルツォ(イタリア、アレBTCリュブリャナ) | 3:26 |
10位 | ジュリエット・ラボウ(フランス、チームDSM) | 3:29 |
個人総合成績
1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 3:32:09 |
2位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | 1:26 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 1:57 |
4位 | エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード) | 3:31 |
5位 | マビ・ガルシア(スペイン、アレBTCリュブリャナ) | 3:42 |
6位 | エリカ・マグナルディ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング) | 3:50 |
7位 | タチアナ・グデルツォ(イタリア、アレBTCリュブリャナ) | 4:08 |
8位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | 4:18 |
9位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | 4:38 |
10位 | ガイア・リアリーニ(イタリア、イソルマント・プレマック・ヴィットリア) | 4:54 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) |
山岳賞 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) |
ヤングライダー賞 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) |
チーム総合成績 | SDワークス |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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