2021/06/26(土) - 15:19
総合優勝者が2年連続で勝ち取ったマイヨブラン(ヤングライダー賞)。25歳以下の選手を対象にしたこのジャージを狙うタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)など、注目の若手選手たちを紹介しよう。
1996年1月1日以降の選手が対象のヤングライダー賞
マイヨブランを着て走るタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji
1975年のツール・ド・フランスより始まったマイヨブラン(ヤングライダー賞)は、総合順位が最も良い25歳以下(誕生日が1996年1月1日以降)の選手に送られる賞で、ジャージスポンサーは今年も眼鏡販売会社のクリス社がつく。
もともと将来のマイヨジョーヌ候補たちによる争いだったが、近年は若手のめざましい活躍によりヤングライダー賞対象選手が総合優勝することが増え、2019年はエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が、2020年はタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がそれぞれ総合優勝と合わせて受賞している。
なお、ヤングライダー賞1位の選手がマイヨジョーヌを着用する場合、ヤングライダー賞2位の選手が次点でマイヨブランを着用することになる。
マイヨブラン本命ポガチャル 対抗はゴデュやハミルトン
2020年にマイヨジョーヌとマイヨブランを獲得したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji
2021年ツールでヤングライダー賞の権利を有する選手は29名。
その中でもマイヨブラン候補の筆頭は、大会2連覇を狙う弱冠22歳のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)だろう。ディフェンディング王者として臨む初めてのツールだが、今年は脇を固めるアシスト選手たちも揃い、ライバルに破れたとしてもトラブルがなければ総合上位は間違いない。また昨年区間1勝とブレイクしたマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)や、タイムトライアルが強みのブランドン・マクナルティ(アメリカ)も対象だ。
2019年にヤングライダー賞2位につけたダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)も、今年はティボー・ピノ(フランス)が不在のため単独エースで臨むチャンスがやってきた。直近のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでは総合9位ながらホワイトジャージに袖を通すなど、安定した走りが期待できる。
前哨戦クリテリウム・ドゥ・ドーフィネで新人賞を獲得したダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) photo:CorVos
単独エースを任されたルーカス・ハミルトン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) photo:CorVos
躍進に期待のかかるセルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションNIPPO) (c)CorVos
若手ながら総合エースを任されたのはルーカス・ハミルトン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)も同じ。ツール初出場ながら上位を目指すオーストラリア期待の25歳は「強いチームが揃っているのでエースとして初めて挑むツールが楽しみだ」と意識も高い。
セルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーション・NIPPO)やヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)も力は確かだが、それぞれウランとログリッチの山岳アシストに徹しなければならない。一方、マイヨブランに向けて自由に動けるのはチームに総合エースのいないマーク・ドノヴァン(イギリス、チームDSM)。2020年ブエルタ・ア・エスパーニャの山岳ステージで2度のトップ10入りしたその実力で、総合上位陣に食らいつく走りができるだろうか。
ちなみに今大会で最年少の選手は、6月13日に22歳になったばかりのフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)だ。
1996年1月1日以降の選手が対象のヤングライダー賞
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1975年のツール・ド・フランスより始まったマイヨブラン(ヤングライダー賞)は、総合順位が最も良い25歳以下(誕生日が1996年1月1日以降)の選手に送られる賞で、ジャージスポンサーは今年も眼鏡販売会社のクリス社がつく。
もともと将来のマイヨジョーヌ候補たちによる争いだったが、近年は若手のめざましい活躍によりヤングライダー賞対象選手が総合優勝することが増え、2019年はエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が、2020年はタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がそれぞれ総合優勝と合わせて受賞している。
なお、ヤングライダー賞1位の選手がマイヨジョーヌを着用する場合、ヤングライダー賞2位の選手が次点でマイヨブランを着用することになる。
マイヨブラン本命ポガチャル 対抗はゴデュやハミルトン
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2021年ツールでヤングライダー賞の権利を有する選手は29名。
その中でもマイヨブラン候補の筆頭は、大会2連覇を狙う弱冠22歳のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)だろう。ディフェンディング王者として臨む初めてのツールだが、今年は脇を固めるアシスト選手たちも揃い、ライバルに破れたとしてもトラブルがなければ総合上位は間違いない。また昨年区間1勝とブレイクしたマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)や、タイムトライアルが強みのブランドン・マクナルティ(アメリカ)も対象だ。
2019年にヤングライダー賞2位につけたダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)も、今年はティボー・ピノ(フランス)が不在のため単独エースで臨むチャンスがやってきた。直近のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでは総合9位ながらホワイトジャージに袖を通すなど、安定した走りが期待できる。
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若手ながら総合エースを任されたのはルーカス・ハミルトン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)も同じ。ツール初出場ながら上位を目指すオーストラリア期待の25歳は「強いチームが揃っているのでエースとして初めて挑むツールが楽しみだ」と意識も高い。
セルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーション・NIPPO)やヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)も力は確かだが、それぞれウランとログリッチの山岳アシストに徹しなければならない。一方、マイヨブランに向けて自由に動けるのはチームに総合エースのいないマーク・ドノヴァン(イギリス、チームDSM)。2020年ブエルタ・ア・エスパーニャの山岳ステージで2度のトップ10入りしたその実力で、総合上位陣に食らいつく走りができるだろうか。
ちなみに今大会で最年少の選手は、6月13日に22歳になったばかりのフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)だ。
歴代のマイヨブラン獲得者(同年の総合成績)
2020年 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 総合1位 |
2019年 | エガン・ベルナル(コロンビア) | 総合1位 |
2018年 | ピエール・ラトゥール(フランス) | 総合13位 |
2017年 | サイモン・イェーツ(イギリス) | 総合7位 |
2016年 | アダム・イェーツ(イギリス) | 総合4位 |
2015年 | ナイロ・キンタナ(コロンビア) | 総合2位 |
2014年 | ティボー・ピノ(フランス) | 総合3位 |
2013年 | ナイロ・キンタナ(コロンビア) | 総合2位 |
2012年 | ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ) | 総合5位 |
2011年 | ピエール・ロラン(フランス) | 総合10位 |
2010年 | アンディ・シュレク(ルクセンブルク) | 総合1位 |
2009年 | アンディ・シュレク(ルクセンブルク) | 総合2位 |
2008年 | アンディ・シュレク(ルクセンブルク) | 総合12位 |
2007年 | アルベルト・コンタドール(スペイン) | 総合1位 |
2006年 | ダミアーノ・クネゴ(イタリア) | 総合12位 |
2005年 | ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ) | 総合12位 |
2004年 | ウラディミール・カルペツ(ロシア) | 総合13位 |
2003年 | デニス・メンショフ(ロシア) | 総合11位 |
2002年 | イヴァン・バッソ(イタリア) | 総合11位 |
2001年 | オスカル・セビリャ(スペイン) | 総合7位 |
2000年 | フランシスコ・マンセーボ(スペイン) | 総合9位 |
1999年 | ブノワ・サルモン(フランス) | 総合16位 |
1998年 | ヤン・ウルリッヒ(ドイツ) | 総合2位 |
1997年 | ヤン・ウルリッヒ(ドイツ) | 総合1位 |
1996年 | ヤン・ウルリッヒ(ドイツ) | 総合2位 |
1995年 | マルコ・パンターニ(イタリア) | 総合13位 |
1994年 | マルコ・パンターニ(イタリア) | 総合3位 |
1993年 | アントニオ・マルティン・ベラスコ(スペイン) | 総合12位 |
1992年 | エディ・ボウマンス(オランダ) | 総合14位 |
1991年 | アルバロ・メヒア(コロンビア) | 総合19位 |
1990年 | ジル・ドリオン(フランス) | 総合15位 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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