2021/06/05(土) - 11:31
モビスターが主導権を握ったクリテリウム・デュ・ドーフィネ6日目。山頂フィニッシュの残り300mから加速したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)が勝利し、アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)が総合首位に立った。
山頂フィニッシュ三連戦の初日を迎えたクリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ。ラスト50kmに4つのカテゴリー山岳が登場するが獲得標高差は2,655mと難易度は低く、残り20km地点の2級山岳を越えると、3級山岳ル・サペ=アン=シャルトルーズ(距離3km/平均勾配5.2%)の山頂にフィニッシュする。
167kmのステージは序盤から続いたアタック合戦の末、山岳賞ジャージを着るマシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル)やグレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン)、過去にドーフィネとツール・ド・フランスでステージ優勝を挙げているヤン・バークランツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)を含む14人が先行する展開に。メイン集団はリーダーチームのボーラ・ハンスグローエやユンボ・ヴィスマのトニー・マルティン(ドイツ)が3分差以内とタイトにコントロールした。
追い風の影響を受けスタートからの2時間を時速50kmを越えるハイスピードで進むと、2級山岳ポルト峠の登りで昨日も単独先頭に出たローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーション・NIPPO)が逃げ集団から飛び出す。そのまま頂上をトップ通過すると、最後から2つ目の3級山岳もリーダージャージを着るルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が仕事を終えて遅れていったメイン集団と15秒差でクリアした。
最終山岳に向かうプロトンをモビスターが緩やかな勾配フィニッシュが得意なアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)のために牽引すると、クラドックが残り3km地点で吸収。その直前にルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)がメイン集団から最初のアタックを見せると、本命たちの戦いが始まった。
このメインチェスの加速に反応したのはモビスターで最も総合順位タイムの良いミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、モビスター)。その後方からタイムトライアルでの遅れを挽回したいダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)や、昨年のジロ・デ・イタリア総合優勝者テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)によるアタックが繰り返された。
ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がゲイガンハートにブリッジをかけ、ロペスの牽引で再び集団が落ち着きを取り戻すと、ライバルたちのアタックを防ぐハイペースでフラムルージュ(残り1km)を通過する。残り300mからゲイガンハートが再度飛び出すとライバルたちから差を広げることに成功するが、それに反応したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が加速。徐々にゲイガンハートとの差を縮め、左から追い抜き勝利した。
「とても嬉しいし、何よりもチームメイトに感謝したい。フィニッシュが近づいてくるとロペスが無線で『誰もアタック出来ないようにこのままハイスピードで牽引した方がいいか』と聞いてきたんだ。だから俺は『そのまま行け』と伝えた。彼の走りは本当に素晴らしかったよ」と語るのは、ドーフィネでの2008年以来13年振りとなるステージ勝利を挙げたバルベルデ。41歳40日で果たしたキャリア129勝目については「いまだ一回一回の勝利は特別だ。強い選手たちと共に戦え、掴んだ勝利は素晴らしい」と喜んだ。
リーダージャージはペストルベルガーから、タイム差なしのステージ7位でフィニッシュしたアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)が獲得。「リーダージャージが今日の目標だったので、手に入れることができて本当に嬉しい。最後はバルベルデについていこうとしたのだが無理だった。だが調子は上向きだし、明日もリーダージャージを守れるように頑張るよ」とコメントしている。
山頂フィニッシュ三連戦の初日を迎えたクリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ。ラスト50kmに4つのカテゴリー山岳が登場するが獲得標高差は2,655mと難易度は低く、残り20km地点の2級山岳を越えると、3級山岳ル・サペ=アン=シャルトルーズ(距離3km/平均勾配5.2%)の山頂にフィニッシュする。
167kmのステージは序盤から続いたアタック合戦の末、山岳賞ジャージを着るマシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル)やグレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン)、過去にドーフィネとツール・ド・フランスでステージ優勝を挙げているヤン・バークランツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)を含む14人が先行する展開に。メイン集団はリーダーチームのボーラ・ハンスグローエやユンボ・ヴィスマのトニー・マルティン(ドイツ)が3分差以内とタイトにコントロールした。
追い風の影響を受けスタートからの2時間を時速50kmを越えるハイスピードで進むと、2級山岳ポルト峠の登りで昨日も単独先頭に出たローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーション・NIPPO)が逃げ集団から飛び出す。そのまま頂上をトップ通過すると、最後から2つ目の3級山岳もリーダージャージを着るルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が仕事を終えて遅れていったメイン集団と15秒差でクリアした。
最終山岳に向かうプロトンをモビスターが緩やかな勾配フィニッシュが得意なアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)のために牽引すると、クラドックが残り3km地点で吸収。その直前にルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)がメイン集団から最初のアタックを見せると、本命たちの戦いが始まった。
このメインチェスの加速に反応したのはモビスターで最も総合順位タイムの良いミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、モビスター)。その後方からタイムトライアルでの遅れを挽回したいダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)や、昨年のジロ・デ・イタリア総合優勝者テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)によるアタックが繰り返された。
ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がゲイガンハートにブリッジをかけ、ロペスの牽引で再び集団が落ち着きを取り戻すと、ライバルたちのアタックを防ぐハイペースでフラムルージュ(残り1km)を通過する。残り300mからゲイガンハートが再度飛び出すとライバルたちから差を広げることに成功するが、それに反応したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が加速。徐々にゲイガンハートとの差を縮め、左から追い抜き勝利した。
「とても嬉しいし、何よりもチームメイトに感謝したい。フィニッシュが近づいてくるとロペスが無線で『誰もアタック出来ないようにこのままハイスピードで牽引した方がいいか』と聞いてきたんだ。だから俺は『そのまま行け』と伝えた。彼の走りは本当に素晴らしかったよ」と語るのは、ドーフィネでの2008年以来13年振りとなるステージ勝利を挙げたバルベルデ。41歳40日で果たしたキャリア129勝目については「いまだ一回一回の勝利は特別だ。強い選手たちと共に戦え、掴んだ勝利は素晴らしい」と喜んだ。
リーダージャージはペストルベルガーから、タイム差なしのステージ7位でフィニッシュしたアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)が獲得。「リーダージャージが今日の目標だったので、手に入れることができて本当に嬉しい。最後はバルベルデについていこうとしたのだが無理だった。だが調子は上向きだし、明日もリーダージャージを守れるように頑張るよ」とコメントしている。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2021第6ステージ結果
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 3:52:53 |
2位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
3位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | |
6位 | セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) | |
7位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック) | |
8位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | ベン・ヘルマンス(ベルギー、イスラエル・スタートアップネイション) | |
10位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
110位 | 中根英登 (EFエデュケーションNIPPO) | 15:24 |
個人総合成績
1位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック) | 20:52:16 |
2位 | ヨン・イサギレ(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:08 |
3位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:12 |
4位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:13 |
5位 | イラン・ファンワイルダー(ベルギー、チームDSM) | |
6位 | リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:15 |
7位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:27 |
8位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:34 |
9位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 0:39 |
10位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、モビスター) | 0:42 |
その他の特別賞
山岳賞 | マシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル) |
ポイント賞 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
ヤングライダー賞 | イラン・ファンワイルダー(ベルギー、チームDSM) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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