2021/04/28(水) - 10:23
スイスで第74回ツール・ド・ロマンディが開幕。登坂フィニッシュが用意された4kmプロローグでローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)が最速タイムを叩き出した。ゲラント・トーマス(イギリス)が2位、リッチー・ポート(オーストラリア)が3位とイネオス勢が上位独占に成功している。
第二次世界大戦後すぐの1947年に初開催され、コロナ禍による2020年大会中止を挟んで復活したツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)。今年で開催74回目を迎える歴史あるスイスのステージレースであり、2005年からUCIプロツアー(現UCIワールドツアー)カレンダーに組み込まれている。大会期間は6日間で、アルデンヌクラシックを走り終えたばかりの選手やグランツールに向けて調整を続ける選手たちがこぞって参戦中だ。
4kmのプロローグで開幕し、過酷な山岳ステージを挟んでフリブールでの個人タイムトライアルで終幕する2021年大会の合計獲得標高は過去最大の12,500m。最難関の第4ステージは前半と後半につづら折れの1級山岳を登り、最後は登坂距離20km/平均勾配7.6%という超級山岳ティヨン2000にフィニッシュする。
2016年から継続されている開幕プロローグの距離は4km。フランスと国境を隔てるレマン湖北側のオロンを走るコースの大半はフラットだが、ラスト800mから始まる平均勾配7.3%の登りをいかにこなすかが鍵を握る。このコースを誰よりも速く駆け抜けたのは、2018、2019年個人タイムトライアル世界王者のローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)だった。
パリ〜ニースの個人タイムトライアルを制し、フィニッシュタイム5分37秒でホットシートに座っていたシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーションNIPPO)を11秒18上回る、5分26秒67を叩き出したデニス。現世界王者フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)やヨーロッパ王者のシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)といった重量級クロノマンが登りでペースを失った一方、「平坦区間でのロスを最小限に抑え、登りで全力を出す」という作戦を選んだデニスが勝利を掴んだ。
「フルガス(全力)、いや、フルガス以上だった。時間にして1分半の登りはパワーを出すこと以外にスピードを乗せる方法が無い。最後の7〜800mは本当に苦しんだよ。登りに入った時には遅すぎると感じていたけれど、登坂中にはそう思わなかった。最後の400mからは永遠に登りが続くかと思った」と言うデニスにとってはボルタ・カタルーニャ第2ステージに続く今季2勝目。キャリア通算勝利数を30にすると共に、黄色いリーダージャージを手に入れている。
「明日はスプリントになる可能性が高いのでリーダージャージをできるだけ長く守りたい。ただしメインはG(トーマス)とポートのために働くことになる。(この勝利で)最終日に向けての自信がついたし、フルパワーで走る短距離TTでこれだけの走りができることを示すことができた。ここまでのレースでとても上手く登りをこなしてきたし、良い1週間になると思う」と加えている。
イネオス・グレナディアーズはデニスから9秒遅れの2位にゲラント・トーマス(イギリス)を、同タイムの3位にリッチー・ポート(オーストラリア)を送り込むことに成功。圧倒的な戦力で総合ワンツースリー(総合優勝Aイェーツ、2位ポート、3位トーマス)を決めたカタルーニャの再来となるかに注目が集まっている。
レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)はイネオス勢に一歩及ばずステージ4位で、ロマンディのプロローグと相性の良いヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)は6位に入った。
第二次世界大戦後すぐの1947年に初開催され、コロナ禍による2020年大会中止を挟んで復活したツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)。今年で開催74回目を迎える歴史あるスイスのステージレースであり、2005年からUCIプロツアー(現UCIワールドツアー)カレンダーに組み込まれている。大会期間は6日間で、アルデンヌクラシックを走り終えたばかりの選手やグランツールに向けて調整を続ける選手たちがこぞって参戦中だ。
4kmのプロローグで開幕し、過酷な山岳ステージを挟んでフリブールでの個人タイムトライアルで終幕する2021年大会の合計獲得標高は過去最大の12,500m。最難関の第4ステージは前半と後半につづら折れの1級山岳を登り、最後は登坂距離20km/平均勾配7.6%という超級山岳ティヨン2000にフィニッシュする。
2016年から継続されている開幕プロローグの距離は4km。フランスと国境を隔てるレマン湖北側のオロンを走るコースの大半はフラットだが、ラスト800mから始まる平均勾配7.3%の登りをいかにこなすかが鍵を握る。このコースを誰よりも速く駆け抜けたのは、2018、2019年個人タイムトライアル世界王者のローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)だった。
パリ〜ニースの個人タイムトライアルを制し、フィニッシュタイム5分37秒でホットシートに座っていたシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーションNIPPO)を11秒18上回る、5分26秒67を叩き出したデニス。現世界王者フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)やヨーロッパ王者のシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)といった重量級クロノマンが登りでペースを失った一方、「平坦区間でのロスを最小限に抑え、登りで全力を出す」という作戦を選んだデニスが勝利を掴んだ。
「フルガス(全力)、いや、フルガス以上だった。時間にして1分半の登りはパワーを出すこと以外にスピードを乗せる方法が無い。最後の7〜800mは本当に苦しんだよ。登りに入った時には遅すぎると感じていたけれど、登坂中にはそう思わなかった。最後の400mからは永遠に登りが続くかと思った」と言うデニスにとってはボルタ・カタルーニャ第2ステージに続く今季2勝目。キャリア通算勝利数を30にすると共に、黄色いリーダージャージを手に入れている。
「明日はスプリントになる可能性が高いのでリーダージャージをできるだけ長く守りたい。ただしメインはG(トーマス)とポートのために働くことになる。(この勝利で)最終日に向けての自信がついたし、フルパワーで走る短距離TTでこれだけの走りができることを示すことができた。ここまでのレースでとても上手く登りをこなしてきたし、良い1週間になると思う」と加えている。
イネオス・グレナディアーズはデニスから9秒遅れの2位にゲラント・トーマス(イギリス)を、同タイムの3位にリッチー・ポート(オーストラリア)を送り込むことに成功。圧倒的な戦力で総合ワンツースリー(総合優勝Aイェーツ、2位ポート、3位トーマス)を決めたカタルーニャの再来となるかに注目が集まっている。
レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)はイネオス勢に一歩及ばずステージ4位で、ロマンディのプロローグと相性の良いヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)は6位に入った。
ツール・ド・ロマンディ2021プロローグ結果
1位 | ローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 5:26 |
2位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:09 |
3位 | リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
4位 | レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | +0:11 |
5位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーションNIPPO) | |
6位 | ヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:13 |
7位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) | +0:14 |
8位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | +0:15 |
9位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
10位 | マティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) |
個人総合成績
1位 | ローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 5:26 |
2位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:09 |
3位 | リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
4位 | レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | +0:11 |
5位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーションNIPPO) | |
6位 | ヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:13 |
7位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) | +0:14 |
8位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | +0:15 |
9位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
10位 | マティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) |
その他の特別賞
スプリント賞 | ローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) |
ヤングライダー賞 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーションNIPPO) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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