2021/04/06(火) - 10:37
2箇所の登坂を含む14kmの個人タイムトライアル。イツリア・バスクカントリー第1ステージで、並み居るライバルを抑えたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)トップタイムを叩き出した。
ベルギーのフランドル地方でロンド・ファン・フラーンデレンが開催されたその翌日、スペインのバスク地方で6日間のステージレース「イツリア・バスクカントリー(バスク一周レース)」が開幕した。1924年に第1回大会が開催された歴史あるステージレースであり、1936年から1968年までの中断区間を挟んで今年で開催59回目を迎える。長年スペイン語の「ブエルタ・アル・パイスバスコ」の名称が使用されてきたが、2018年からUCI登録名を含めて現地バスク語と英語を組み合わせた「イツリア・バスクカントリー」に変更されている。
初日はバスクの最大規模の街ビルバオを発着する14kmの個人タイムトライアルで、スタートから距離2.3km、平均勾配6.9%の3級山岳を駆け上がり、緩やかなダウンヒルで標高を下げ、最後は距離500m、平均10%近い登坂を駆け上がる。登坂力とスピードの両方が問われる難コースだ。
2年ぶりに開催されたUCIワールドツアーレースには、この先のグランツールを目指すオールラウンダーと、その山岳アシスト勢が多数参参加中。ジロ・デ・イタリア覇者テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とツール・ド・フランス覇者タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)といったメンバーがしのぎを削る中、初日トップタイムをマークしたのはブエルタ・ア・エスパーニャ覇者プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)だった。
全体の10番目という序盤スタートを選んだログリッチのタイムは17分17秒。そのタイムに唯一肉薄したのはブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)ただ一人だった。マクナルティは4.7km地点の中間計測でログリッチを5秒上回ったものの、中盤以降失速して2秒遅れでフィニッシュ。ツールの山岳個人TTでログリッチからマイヨジョーヌを奪ったポガチャルも28秒遅れに沈み、長くホットシートに座り続けたログリッチがステージ優勝を飾るとともにリーダージャージを手に入れた。
「この勝利と、そして僕の今日のパフォーマンスを嬉しく思っているよ。いつだって勝利は特別で美しいものだ。バスク1周のタイムトライアルはいつも厳しく、勝ちたいと思うレース。登りと下り、高速コーナー、そして最後の壁のような登りを組み合わせたチャレンジングなコースだった。素晴らしいダッシュを決めることができたけれど、この先には厳しい日々がなっている。ライバル勢も協力だし、これからのステージはとても厳しいものになるだろう」とログリッチは話している。
ツールで雪辱を晴らすことを誓うログリッチは、今年シーズンインレースのパリ〜ニースで区間3勝を挙げ総合優勝目前に迫っていたものの、迎えた最終日に2度落車していたが、1週間の休養を取り、アルプスでのトレーニングを経てバスクに乗り込んできた。ユンボは3位にヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を、4位にトビアス・フォス(ノルウェー)を送り込むなど、チームとして総合力の高さを見せつけている。
ボルタ・ア・カタルーニャで総合優勝したアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)はポガチャルと同タイムのステージ6位で終え、先のパリ〜ニースで落車したログリッチに代わり総合優勝を果たしたマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)は31秒遅れのステージ10位。終盤に2級山岳を超え、距離800mの丘を登ってフィニッシュする翌第2ステージは逃げを狙うアタッカーと、総合成績に差をつけたいオールラウンダーたちが入り乱れてステージ優勝争いを繰り広げるはずだ。
ベルギーのフランドル地方でロンド・ファン・フラーンデレンが開催されたその翌日、スペインのバスク地方で6日間のステージレース「イツリア・バスクカントリー(バスク一周レース)」が開幕した。1924年に第1回大会が開催された歴史あるステージレースであり、1936年から1968年までの中断区間を挟んで今年で開催59回目を迎える。長年スペイン語の「ブエルタ・アル・パイスバスコ」の名称が使用されてきたが、2018年からUCI登録名を含めて現地バスク語と英語を組み合わせた「イツリア・バスクカントリー」に変更されている。
初日はバスクの最大規模の街ビルバオを発着する14kmの個人タイムトライアルで、スタートから距離2.3km、平均勾配6.9%の3級山岳を駆け上がり、緩やかなダウンヒルで標高を下げ、最後は距離500m、平均10%近い登坂を駆け上がる。登坂力とスピードの両方が問われる難コースだ。
2年ぶりに開催されたUCIワールドツアーレースには、この先のグランツールを目指すオールラウンダーと、その山岳アシスト勢が多数参参加中。ジロ・デ・イタリア覇者テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とツール・ド・フランス覇者タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)といったメンバーがしのぎを削る中、初日トップタイムをマークしたのはブエルタ・ア・エスパーニャ覇者プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)だった。
全体の10番目という序盤スタートを選んだログリッチのタイムは17分17秒。そのタイムに唯一肉薄したのはブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)ただ一人だった。マクナルティは4.7km地点の中間計測でログリッチを5秒上回ったものの、中盤以降失速して2秒遅れでフィニッシュ。ツールの山岳個人TTでログリッチからマイヨジョーヌを奪ったポガチャルも28秒遅れに沈み、長くホットシートに座り続けたログリッチがステージ優勝を飾るとともにリーダージャージを手に入れた。
「この勝利と、そして僕の今日のパフォーマンスを嬉しく思っているよ。いつだって勝利は特別で美しいものだ。バスク1周のタイムトライアルはいつも厳しく、勝ちたいと思うレース。登りと下り、高速コーナー、そして最後の壁のような登りを組み合わせたチャレンジングなコースだった。素晴らしいダッシュを決めることができたけれど、この先には厳しい日々がなっている。ライバル勢も協力だし、これからのステージはとても厳しいものになるだろう」とログリッチは話している。
ツールで雪辱を晴らすことを誓うログリッチは、今年シーズンインレースのパリ〜ニースで区間3勝を挙げ総合優勝目前に迫っていたものの、迎えた最終日に2度落車していたが、1週間の休養を取り、アルプスでのトレーニングを経てバスクに乗り込んできた。ユンボは3位にヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を、4位にトビアス・フォス(ノルウェー)を送り込むなど、チームとして総合力の高さを見せつけている。
ボルタ・ア・カタルーニャで総合優勝したアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)はポガチャルと同タイムのステージ6位で終え、先のパリ〜ニースで落車したログリッチに代わり総合優勝を果たしたマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)は31秒遅れのステージ10位。終盤に2級山岳を超え、距離800mの丘を登ってフィニッシュする翌第2ステージは逃げを狙うアタッカーと、総合成績に差をつけたいオールラウンダーたちが入り乱れてステージ優勝争いを繰り広げるはずだ。
イツリア・バスクカントリー2021第1ステージ結果
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | 17:17 |
2位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | 0:02 |
3位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) | 0:18 |
4位 | トビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィズマ) | 0:24 |
5位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 0:28 |
6位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・スタートアップネイション) | |
8位 | イーデ・スヘリンフ(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:29 |
9位 | アレックス・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:30 |
10位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:31 |
108位 | 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) | 1:50 |
個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | 17:17 |
2位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | 0:02 |
3位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) | 0:18 |
4位 | トビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィズマ) | 0:24 |
5位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 0:28 |
6位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・スタートアップネイション) | |
8位 | イーデ・スヘリンフ(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:29 |
9位 | アレックス・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:30 |
10位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:31 |
その他の特別賞
ポイント賞 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) |
山岳賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | ユンボ・ヴィズマ |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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