Jプロツアー第3戦の「広島さくらロードレースDay-1」が、広島県中央森林公園で開催された。Jプロツアーは73.8kmのレースが行われ、序盤に形成された11名の先頭集団が逃げ切り、残り4km付近からアタックしたフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が今季2勝目を挙げた。女子は植竹海貴(Y's Road)が開幕3連勝を決めた。



コース沿いに点在する桜コース沿いに点在する桜 photo:Satoru Kato
Jプロツアー第3戦は、今シーズン最初のロードレースとなる「広島さくらロードレース」。初日のDay-1は朝から青空が広がり、大会名に相応しく桜前線が北上する時季の開催となった。

2周目に形成された11名の先頭集団2周目に形成された11名の先頭集団 photo:Satoru Kato
Jプロツアーのレースは、広島県中央森林公園の1周12.3kmのコースを6周。スタート直後からアタックが繰り返され、1周目から17分台前半というハイペースで進行。2周目には11名の集団が先行して後続に30秒差をつける。メンバーは以下の通り。

フランシスコ・マンセボ(マトリックス・パワータグ)
鈴木譲(愛三工業レーシングチーム)
渡邉歩(愛三工業レーシングチーム)
徳田優(チームブリヂストンサイクリング)
井上文成(弱虫ペダルサイクリングチーム)
大町健斗(eNShare レーシングチーム)
中井唯晶(シマノレーシング)
平井光介(エカーズ)
冨尾大地(シエルブルー鹿屋)
山田拓海(JCF強化指定選抜チーム)
留目夕陽(JCF強化指定選抜チーム)

若手選手が中心となって先頭集団のペースを作る若手選手が中心となって先頭集団のペースを作る photo:Satoru Kato入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)を含む9名の追走集団入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)を含む9名の追走集団 photo:Satoru Kato

先頭集団は山田、留目、平井ら若手選手が中心となってペースをつくり、1周17分台を維持して周回を重ねていく。3周目に入ると、メイン集団から入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)、横山航太(シマノレーシング)、リーダージャージを着るホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)らを含む9名の追走集団が形成される。しかしハイペースを維持する先頭集団との差は縮まらず、4周目には1分まで開く。

5周目に入っても差は縮まらず、最終周回に入るとメイン集団が追走集団を吸収する。この時点で先頭集団との差は2分以上まで開き、勝負は先頭の11名に絞られた。

残り4km付近でアタックするフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)残り4km付近でアタックするフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato
今季2勝目を挙げたフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)今季2勝目を挙げたフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato
残り5kmを過ぎ、三連トンネルに向かう登りに入ったところでマンセボがアタック。一気に差を広げてさらに加速していく。崩壊した先頭集団を尻目に、マンセボは残り4kmを独走。開幕戦に次ぐ今季2勝目のフィニッシュラインを越えた。

表彰式表彰式 photo:Satoru Kato敢闘賞を受賞した留目夕陽(写真右)と山田拓海(共にJCF強化指定選抜チーム)敢闘賞を受賞した留目夕陽(写真右)と山田拓海(共にJCF強化指定選抜チーム) photo:Satoru Kato

トリビオが後方でのフィニッシュとなったため、マンセボがリーダージャージを引き継ぐ形となった一方、U23リーダーは3位に入った平井が獲得。先頭集団の逃げ切りに貢献した留目と山田に敢闘賞が贈られた。
広島さくらロードレース Day-1 結果(73.8km)
1位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) 1時間45分50秒
2位 井上文成(弱虫ペダルサイクリングチーム) +9秒
3位 平井光介(EQADS)
4位 留目夕陽(JCF強化指定選抜チーム)
5位 徳田 優(チームブリヂストンサイクリング) +11秒
6位 大町健斗(eNShare レーシングチーム) +16秒
中間スプリント賞 平井光介(EQADS)
敢闘賞:留目夕陽(JCF強化指定チーム)、山田拓海(JCF強化指定チーム)

プロリーダージャージ ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ )
U23リーダージャージ 平井光介(EQADS)



女子 植竹海貴が樫木祥子を下して開幕3連勝

最終周回 展望台への登りで樫木祥子(株式会社オーエンス)を振り切る植竹海貴(Y's Road)最終周回 展望台への登りで樫木祥子(株式会社オーエンス)を振り切る植竹海貴(Y's Road) photo:Satoru Kato
植竹海貴(Y's Road)が開幕3連勝植竹海貴(Y's Road)が開幕3連勝 photo:Satoru Kato
女子は7周86.1kmのレース。1周目から樫木祥子(株式会社オーエンス)が登りでペースを上げて人数を絞っていき、2周目には植竹海貴(Y's Road)と2人になって周回を重ねる。最終周回に入ると植竹が展望台の登りで樫木を振り切って残り3kmを独走。開幕3連勝を決めた。

女子 表彰式女子 表彰式 photo:Satoru KatoJフェミニンリーダージャージは植竹海貴(Y's Road)Jフェミニンリーダージャージは植竹海貴(Y's Road) photo:Satoru Kato
F(女子)結果(86.1km)
1位 植竹海貴(Y's Road) 2時間34分13秒
2位 樫木祥子(株式会社オーエンス) +1分9秒
3位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) +2分14秒
フェミニンリーダー 植竹海貴(Y's Road)



その他結果

E1優勝 松木健治(VC VELOCE)E1優勝 松木健治(VC VELOCE) photo:Satoru Kato
E2優勝 阿部源(松山城南高等学校自転車競技部)E2優勝 阿部源(松山城南高等学校自転車競技部) photo:Satoru KatoE3優勝 松原颯祐(日本体育大学)E3優勝 松原颯祐(日本体育大学) photo:Satoru Kato
E1(110.7km)
1位 松木健治(VC VELOCE) 2時間51分6秒
2位 高岡亮寛(Roppongi Express) +0秒
3位 瀬戸口瑛(Avenir Yamanashi Yamanakako) +1秒
4位 皿谷宏人(エキップ ティラン) +3秒
5位 藤田耕志(VC VELOCE) +16秒
6位 山科竜一郎(VC AVANZARE) +3分19秒
E2・E3 結果
E2(73.8km) E3(61.5km)
1位 阿部 源(松山城南高等学校自転車競技部) 1時間57分48秒 松原颯祐(日本体育大学) 1時間35分20秒
2位 大城 奨(フィッツ) +25秒 渡邉翔悟(日本体育大学) +16秒
3位 田代 亘(シマノドリンキング) +1分22秒 細川健太(TEAM TOU CAN) +17秒
4位 森井浩明(Team Grandi Petit) +2分56秒 藤井涼介(日本体育大学) +18秒
5位 難波大輔(サイファアスリートクラブ岡山) +2分57秒 橋本友哉(首都大学東京) +20秒
6位 小泉啓仁(FORCE) +5分10秒 内賀嶋駿(Infinity Style) +21秒
※首都大学東京は東京都立大学に名称変更されていますが、JBCFのチーム登録名は首都大学東京となっていますので、シクロワイアード内の表記もそれに合わせています。


text&photo:Satoru Kato

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