2021/03/01(月) - 11:38
「スプリンター向けのクラシック」クールネ〜ブリュッセル〜クールネ。逃げたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)は残り1.6kmで捉えられ、30名の集団フィニッシュでマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)が勝利した。
オンループ・ヘットニュースブラッド(UCIワールドツアー)の翌日日曜日に開催されるのがクールネ〜ブリュッセル〜クールネ(UCI1.Pro)だ。その名の通りクールネを発着するクラシックレースで、かつては首都ブリュッセルまで行って戻ってくる往復コースが設定されていた。しかし、ブリュッセルの都市化に伴って1960年代に主催者はコースを変更。現在はブリュッセルの手前でUターンし、オースト=フランデレン州のいわゆる「フレミッシュ・アルデンヌ」を駆け巡るコースが設定されている。
オウデクワレモントやクルイスベルグなどの急坂を12箇所、石畳を5箇所含むフランドルらしさ溢れるコースだが、前日のオンループと比べると終盤は平坦基調。スプリンター向きのクラシックレースとして親しまれるが、ここ2年間は単独逃げ切りが決まるなど、誰にとってもチャンスがある。レースカテゴリーはUCIワールドツアーの下のUCIプロシリーズだが、モビスターとユンボ・ヴィズマを除く17のUCIワールドチームが集結。オンループをスキップしたオランダ王者、マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)の出場も注目を集めた。
この日はマチェイ・ボドナル(ポーランド)とパトリック・ガンパー(オーストリア)のボーラ・ハンスグローエコンビや、ルドウィク・デウィンター(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)、アルチョム・ザハロフ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)を含む6名がエスケープ。メイン集団は3分半のリードを与えてフランドルの丘を進んでいたが、フィニッシュまで84kmを残してファンデルプールが猛然とアタック。「レースの流れを見て反射的にアタックした。これからやってくるレースに備える最良の選択だと思った」と飛び出したオランダ王者には、ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が同調した。
ハイテンポを刻んだファンデルプールとナルバエスは、悪名高きオウデクワレモント(距離2,200m/平均4%/最大11.6%)を越えたタイミングで逃げグループにジョイン。2分後方のメイン集団でもヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)のペースアップにカスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)やジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル)、グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン)、ティシュ・ベノート(ベルギー、チームDSM)といった強者揃いの集団が抜け出す形に。
最後の急坂クルイスベルグをクリアし、50kmに及ぶ平坦区間に入った時点で先頭グループと追走グループの差はおよそ45秒。その差はしばらく増減を繰り返しながら均衡を保っていたものの、20kmを切って大集団が追走グループに合流したことで勢いを増すことに。
一度フィニッシュラインを通過(残り15.9km地点)したタイミングでのタイム差は13秒、残り10kmのタイム差は15秒。「タイム差を維持できたので逃げ切りを信じ続けた。うまく協調できていたので自らアタックすることはなかった。一人で逃げるよりペースは良かったと思う」と言うファンデルポールだったが、フィニッシュまで3kmを切るとタイム差は急降下。残り1.6kmで、集団スプリントに目標を切り替えた大集団がついに逃げグループを捉えた。
同大会3年ぶりとなる集団スプリントに参加したのは30名。ファンデルポールが後方に埋もれる一方、先頭ではストゥイヴェンが残り200mで前世界王者マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)を発射する。トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とアントニー・テュルジス(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)がもがくその前で、力強いスプリントで突き進んだピーダスンが右手を、そして両手を広げ勝利をアピールした。
絶好のリードアウトを担ったストゥイヴェンと抱き合い、今シーズン初勝利を喜んだピーダスンは「最悪な結果に終わった昨日と違って最高の気分だ。昨日はボコボコにやられてしまったので、我がチームここにありということを示せて良かった。こういう時は言い訳を探るんじゃなく、自らの結果で示すほうが良い」とリベンジ達成を喜ぶ。トレックは前日のオンループで第一集団に絡めず、アレックス・キルシュ(ルクセンブルク)の2分44秒遅れ63位がやっとだった。
「マチューがアタックした時は彼の後ろにいたけれど、フィニッシュまであまりにも遠かったので集団に留まったんだ。クワレモントでの位置取りはOKだったけれど、実際ペースには遅れがち。そこからジャスパーが追走グループに入った。彼はスプリントに強いので、彼が前、僕が後ろにいるという状況は理想的だった。最終ストレート前に横風区間があると知っていたのでジャスパーは後ろではなく、かといって前過ぎることもない絶妙な位置取りをしてくれたんだ。タイミングを待ちに待ち、彼が絶妙なタイミングでリードアウト。彼は今日最高だったよ」と振り返るピーダスン。表彰台でロバの人形を受け取ったピーダスンは、「このロバをライアン(ミューレン)って名付けることにするよ」と話し、戻ったチームバスの中で"ライアン"をストゥイヴェンに手渡した。
オンループ・ヘットニュースブラッド(UCIワールドツアー)の翌日日曜日に開催されるのがクールネ〜ブリュッセル〜クールネ(UCI1.Pro)だ。その名の通りクールネを発着するクラシックレースで、かつては首都ブリュッセルまで行って戻ってくる往復コースが設定されていた。しかし、ブリュッセルの都市化に伴って1960年代に主催者はコースを変更。現在はブリュッセルの手前でUターンし、オースト=フランデレン州のいわゆる「フレミッシュ・アルデンヌ」を駆け巡るコースが設定されている。
オウデクワレモントやクルイスベルグなどの急坂を12箇所、石畳を5箇所含むフランドルらしさ溢れるコースだが、前日のオンループと比べると終盤は平坦基調。スプリンター向きのクラシックレースとして親しまれるが、ここ2年間は単独逃げ切りが決まるなど、誰にとってもチャンスがある。レースカテゴリーはUCIワールドツアーの下のUCIプロシリーズだが、モビスターとユンボ・ヴィズマを除く17のUCIワールドチームが集結。オンループをスキップしたオランダ王者、マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)の出場も注目を集めた。
この日はマチェイ・ボドナル(ポーランド)とパトリック・ガンパー(オーストリア)のボーラ・ハンスグローエコンビや、ルドウィク・デウィンター(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)、アルチョム・ザハロフ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)を含む6名がエスケープ。メイン集団は3分半のリードを与えてフランドルの丘を進んでいたが、フィニッシュまで84kmを残してファンデルプールが猛然とアタック。「レースの流れを見て反射的にアタックした。これからやってくるレースに備える最良の選択だと思った」と飛び出したオランダ王者には、ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が同調した。
ハイテンポを刻んだファンデルプールとナルバエスは、悪名高きオウデクワレモント(距離2,200m/平均4%/最大11.6%)を越えたタイミングで逃げグループにジョイン。2分後方のメイン集団でもヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)のペースアップにカスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)やジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル)、グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン)、ティシュ・ベノート(ベルギー、チームDSM)といった強者揃いの集団が抜け出す形に。
最後の急坂クルイスベルグをクリアし、50kmに及ぶ平坦区間に入った時点で先頭グループと追走グループの差はおよそ45秒。その差はしばらく増減を繰り返しながら均衡を保っていたものの、20kmを切って大集団が追走グループに合流したことで勢いを増すことに。
一度フィニッシュラインを通過(残り15.9km地点)したタイミングでのタイム差は13秒、残り10kmのタイム差は15秒。「タイム差を維持できたので逃げ切りを信じ続けた。うまく協調できていたので自らアタックすることはなかった。一人で逃げるよりペースは良かったと思う」と言うファンデルポールだったが、フィニッシュまで3kmを切るとタイム差は急降下。残り1.6kmで、集団スプリントに目標を切り替えた大集団がついに逃げグループを捉えた。
同大会3年ぶりとなる集団スプリントに参加したのは30名。ファンデルポールが後方に埋もれる一方、先頭ではストゥイヴェンが残り200mで前世界王者マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)を発射する。トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とアントニー・テュルジス(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)がもがくその前で、力強いスプリントで突き進んだピーダスンが右手を、そして両手を広げ勝利をアピールした。
絶好のリードアウトを担ったストゥイヴェンと抱き合い、今シーズン初勝利を喜んだピーダスンは「最悪な結果に終わった昨日と違って最高の気分だ。昨日はボコボコにやられてしまったので、我がチームここにありということを示せて良かった。こういう時は言い訳を探るんじゃなく、自らの結果で示すほうが良い」とリベンジ達成を喜ぶ。トレックは前日のオンループで第一集団に絡めず、アレックス・キルシュ(ルクセンブルク)の2分44秒遅れ63位がやっとだった。
「マチューがアタックした時は彼の後ろにいたけれど、フィニッシュまであまりにも遠かったので集団に留まったんだ。クワレモントでの位置取りはOKだったけれど、実際ペースには遅れがち。そこからジャスパーが追走グループに入った。彼はスプリントに強いので、彼が前、僕が後ろにいるという状況は理想的だった。最終ストレート前に横風区間があると知っていたのでジャスパーは後ろではなく、かといって前過ぎることもない絶妙な位置取りをしてくれたんだ。タイミングを待ちに待ち、彼が絶妙なタイミングでリードアウト。彼は今日最高だったよ」と振り返るピーダスン。表彰台でロバの人形を受け取ったピーダスンは、「このロバをライアン(ミューレン)って名付けることにするよ」と話し、戻ったチームバスの中で"ライアン"をストゥイヴェンに手渡した。
クールネ~ブリュッセル~クールネ2021結果
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 4:37:04 |
2位 | アントニー・テュルジス(フランス、トタル・ディレクトエネルジー) | |
3位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
4位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | イエンセ・ビエルマンス(ベルギー、イスラエル・スタートアップネイション) | |
6位 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | ニルス・ポリッツ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン) | |
9位 | ベルト・ファンレルベルフ(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
10位 | エリック・レッセル(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) |
Amazon.co.jp
【Amazon.co.jp限定】 【オリジナルグラス付きセット】ヒューガルデン ホワイト瓶 [ ベルギー 330ml×4本 ] [ギフトBox入り]
Anheuser-Busch InBev Japan
¥2,066 (¥516 / 本)