2020/12/31(木) - 12:48
2020年を締めくくる「シクロクロス・ブレーデネ」で、マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)と、カータ・ヴァス(ハンガリー、ドルチーニ・ファンアイクスポーツ)がそれぞれ男女レースで圧勝を飾った。
欧州シクロクロッサーにとっての2020年最終レースとなった「シクロクロス・ブレーデネ」は、その名の通り北海に面したベルギーの街ブレーデネを舞台にしたエティアスクロスの1戦。マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)の兄ディエテルの引退レースとなった男子レースでは、世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が圧倒的な力を見せることとなる。
ファンデルプールはホールショットこそカーティス・ホワイト(アメリカ、キャノンデール・シクロクロスワールド.com)に許したものの、パワーが求められる泥の平坦コースでトーン・アールツ(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ)、そしてジャンニ・フェルメルシュ(ベルギー、クレディショップ・フリスタッズ)と共に先頭グループを作り上げた。
シクロクロス3大シリーズ(UCIW杯、スーパープレスティージュ、X2Oトロフェー)外のレースであるため、この日はライバルのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)やトーマス・ピドコック(イギリス、トリニティレーシング)らは不在。全8周回中の3周目にフェルメルシュが遅れ、4周目にはパンクに見舞われたアールツが後退してしまう。こうして世界王者がフィニッシュまで続く独走態勢に持ち込んだ。
「マチューは最もテクニカルな区間で仕掛け、僕がブレーキを掛ける場所もノーミスでクリア。その後パンクしてしまったが、もはやマチューは独走に持ち込もうとしていたタイミングだった」と振り返るアールツを置き去りにし、ファンデルプールがフィニッシュまでの4周回を、誰にも脅かされることなく逃げ切った。
「突然リードを得た理由がアールツのパンクだとは知らなかった。その瞬間自分のレースに集中しようと決めた」と振り返るファンデルプールにとっては、12月12日のX2Oトロフェー以降8戦中5勝目。「2020年は本当に奇妙な年だったが、その中でもレースを走れたことに満足している」と、コロナ禍に振り回された2020年の最終レースを勝利で締めくくった。
全5周回で争われた女子レースで序盤からリードを奪い、一度も先頭を譲らない強い走りを披露したのはカータ・ヴァス(ハンガリー、ドルチーニ・ファンアイクスポーツ)。世界王者セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)やルシンダ・ブラント(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ)、デニセ・ベッツィマ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール)といった強豪オランダ勢が軒並み不在のレースで、若干19歳のハンガリーチャンピオンが力を見せた。
昨シーズンから頭角を現し、今年のMTB世界選手権女子U23レースで2位銀メダルに輝き、今シーズンはビッグレースでコンスタントにトップ10入りを続けるヴァスは、元世界王者サンヌ・カント(ベルギー、IKO・クレラン)や、今シーズンW杯で2度2位に入っているクララ・ホンシンガー(アメリカ、キャノンデール・シクロクロスワールド.com)を寄せ付けず、「今シーズン最高の勝利」を手に入れた。
「早い段階で一人にになったので、このペースを維持しなくてはいけないと思った。コースも自分向きだったし、試走の段階からいいレースになると分かった」と振り返るヴァス。「今季最高の結果になった。ベルギーレースで勝つことは特別。今季のうちにもう何回か繰り返したい」と、ブレイクスルーとなる結果に喜んだ。
2020年のシクロクロスレースはこれにて終了。1月1日に開催される新年恒例レースX2Oトロフェー「GPスヴェンネイス」で、新しいウェアや機材を準備した選手たちが再び勝負を繰り広げる。
欧州シクロクロッサーにとっての2020年最終レースとなった「シクロクロス・ブレーデネ」は、その名の通り北海に面したベルギーの街ブレーデネを舞台にしたエティアスクロスの1戦。マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)の兄ディエテルの引退レースとなった男子レースでは、世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が圧倒的な力を見せることとなる。
ファンデルプールはホールショットこそカーティス・ホワイト(アメリカ、キャノンデール・シクロクロスワールド.com)に許したものの、パワーが求められる泥の平坦コースでトーン・アールツ(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ)、そしてジャンニ・フェルメルシュ(ベルギー、クレディショップ・フリスタッズ)と共に先頭グループを作り上げた。
シクロクロス3大シリーズ(UCIW杯、スーパープレスティージュ、X2Oトロフェー)外のレースであるため、この日はライバルのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)やトーマス・ピドコック(イギリス、トリニティレーシング)らは不在。全8周回中の3周目にフェルメルシュが遅れ、4周目にはパンクに見舞われたアールツが後退してしまう。こうして世界王者がフィニッシュまで続く独走態勢に持ち込んだ。
「マチューは最もテクニカルな区間で仕掛け、僕がブレーキを掛ける場所もノーミスでクリア。その後パンクしてしまったが、もはやマチューは独走に持ち込もうとしていたタイミングだった」と振り返るアールツを置き去りにし、ファンデルプールがフィニッシュまでの4周回を、誰にも脅かされることなく逃げ切った。
「突然リードを得た理由がアールツのパンクだとは知らなかった。その瞬間自分のレースに集中しようと決めた」と振り返るファンデルプールにとっては、12月12日のX2Oトロフェー以降8戦中5勝目。「2020年は本当に奇妙な年だったが、その中でもレースを走れたことに満足している」と、コロナ禍に振り回された2020年の最終レースを勝利で締めくくった。
全5周回で争われた女子レースで序盤からリードを奪い、一度も先頭を譲らない強い走りを披露したのはカータ・ヴァス(ハンガリー、ドルチーニ・ファンアイクスポーツ)。世界王者セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)やルシンダ・ブラント(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ)、デニセ・ベッツィマ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール)といった強豪オランダ勢が軒並み不在のレースで、若干19歳のハンガリーチャンピオンが力を見せた。
昨シーズンから頭角を現し、今年のMTB世界選手権女子U23レースで2位銀メダルに輝き、今シーズンはビッグレースでコンスタントにトップ10入りを続けるヴァスは、元世界王者サンヌ・カント(ベルギー、IKO・クレラン)や、今シーズンW杯で2度2位に入っているクララ・ホンシンガー(アメリカ、キャノンデール・シクロクロスワールド.com)を寄せ付けず、「今シーズン最高の勝利」を手に入れた。
「早い段階で一人にになったので、このペースを維持しなくてはいけないと思った。コースも自分向きだったし、試走の段階からいいレースになると分かった」と振り返るヴァス。「今季最高の結果になった。ベルギーレースで勝つことは特別。今季のうちにもう何回か繰り返したい」と、ブレイクスルーとなる結果に喜んだ。
2020年のシクロクロスレースはこれにて終了。1月1日に開催される新年恒例レースX2Oトロフェー「GPスヴェンネイス」で、新しいウェアや機材を準備した選手たちが再び勝負を繰り広げる。
シクロクロス・ブレーデネ2020男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス) | 59:02 |
2位 | トーン・アールツ(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ) | 1:00 |
3位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 1:35 |
4位 | ジャンニ・フェルメルシュ(ベルギー、クレディショップ・フリスタッズ) | 1:37 |
5位 | トム・メーウセン(ベルギー、グループヘンス・マースコンテナーズ) | 1:43 |
6位 | ディエテル・スウェーク(ベルギー、クレディショップ・フリスタッズ) | 1:47 |
7位 | ニコラス・クレッペ(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ) | 1:59 |
8位 | ティム・メルリエ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
9位 | イェントル・バカールト(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ) | 2:03 |
10位 | アントン・フェルディナンド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 2:09 |
シクロクロス・ブレーデネ2020女子結果
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp