2020/12/04(金) - 12:55
東京都江東区にある有明ガ―デンで開催されたビアンキの2021モデル試乗会をレポート。ブエルタを制覇し、ツールでも大活躍だったフラッグシップモデルのOLTRE XR4やエンデュランスバイクのINFINITO CVなどをインプレションを交えながら紹介していく。
東京都江東区にある有明ガ―デンで開催されたビアンキの2021モデル試乗会 photo:Michinari TAKAGI
今年で創業135年を迎えるイタリアンブランド、ビアンキ。コーポレートカラーのチェレステのお洒落なイメージもあり、老若男女、ベテランからビギナーまで幅広い層から支持を集めるブランドである。レーシングブランドの一面もあり、ワールドチームのユンボ・ヴィスマをサポートし、2020年シーズンもツールやブエルタ、クラシックレースで多くの勝利を挙げている。
日本でビアンキを展開するサイクルヨーロッパジャパンは、ビアンキイタリア本社とは兄弟関係にあり、日本におけるビアンキブランド製品の発売元だ。そのサイクルヨーロッパジャパンがビアンキの2021モデルの試乗会を秋晴れの三連休に実施。新型コロナウイルスの感染対策として検温やアルコール消毒を徹底していた。会場には2021モデルのチェレステカラーのバイクがズラリと勢揃い。さいたまディレーブで走るCW編集部員・高木のインプレッションを交えながら、さっそく注目のバイクを紹介していこう。
2021カラーのビアンキが集結した photo:Michinari TAKAGI
これだけ多くのビアンキバイクが集結すると圧巻の光景に
広々とした特設コースでビアンキのバイクを試乗
試乗する方の中には女性も多くおとずれていた
検温やアルコール消毒をした後は腕に試乗会のチェレステカラーのリストバンドを巻く
■OLTRE XR4 DISC(製品記事はこちら)
ビアンキ OLTRE XR4 DISC photo:Michinari TAKAGI
今シーズンのレースで大活躍だったOLTRE XR4
ヴィジョンと共同開発したMetron 5D ACRハンドルをアッセンブル
ビアンキのOLTRE XR4はオールラウンドレーシングバイク。2020シーズンでは、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)がOLTRE XR4を使用し2年連続となるブエルタ総合優勝やツール総合2位など数々の勝利で足元を支えたOLTRE XR4。翼断面形状のチューブを採用することにより優れた空力性能を発揮してくれる。
見た目は普段のレースで使用しているXR3と形状は似ているが、全くの別物だと感じた。ゼロ発進から一踏み一踏みの漕ぎ出しの軽さには驚いた。ペダリングを開始すると時計で例えると2時からと下死点の6時の位置まで脚が抜けていく印象だ。普段の感覚で踏み込むと、ペダルへの踏力に対して、想像を遥かに上回る推進力がある。パワーをセーブしたとしても普段通りに40km/h巡航まで気持ち良く加速できた。また、中高速域からスプリントを開始し、トップスピードへの伸びもとてもスムーズであった。
中高速域からスプリントをしても、トップスピードへの伸びがとてもスムーズ
コーナーリングでは低速域でも高速域であっても、自分の思い描いたラインをトレースできる。コーナーリングの安定性に優れているため、サイクリングで山を登った後のダウンヒルも安心して気持ち良く走ることができるだろう。また、ビアンキが誇る振動除去素材「カウンターヴェイル」の効果もあってか、後輪のトラクションの掛かりが良く、荒れた路面や雨の日などの悪条件下でも安定感がある。乗り心地も良いため、XR4はトータルバランスが取れたビアンキのフラッグシップバイクに相応しい1台だと思う。
■OLTRE XR3 DISC(製品記事はこちら)
ビアンキ OLTRE XR3 DISC photo:Michinari TAKAGI
ディスクブレーキの制動力を受け止めるために剛性感がある形状へアップデート
XR3もカウンターヴェイルを搭載
ハイエンドモデルのOLTRE XR4の弟分として2019年に登場したディスクブレーキモデルのOLTRE XR3 DISC。リムブレーキモデルでは振動吸収性を高めるためにフロントフォークやシートステーは先端にかけて細くなっているデザインを採用していたが、12mmスルーアクスルへの変更とディスクブレーキの制動力を受け止めるため、剛性感がある形状へアップデートされている。
今シーズンを通してリムブレーキモデルのOLTRE XR3を使用してきたが、ディスクブレーキモデルでは足周りの剛性感が増している気がした。XR3はリムブレーキでもディスクブレーキでも、カウンターヴェイルのおかげで振動吸収性に優れている。シートステーには補強ブリッジを採用しており、リムブレーキモデルに近いフィーリングを生み出すよう工夫がされている。
フレームが撓ってから元に戻るようなバネ感による加速感がある
フレーム自体は硬そうに見えるが、乗ってみると脚あたりは非常にマイルドで疲れにくい。XR3は少しフレームが撓ってから、元に戻るようなバネ感による加速感がある。低速域から高速域まで同様の感覚があり、どんなスピードレンジでもとても走りやすい。ロングライドから本格的なレースまで幅広く使う事ができるだろう。
■INFINITO CV DISC(製品記事はこちら)
ビアンキ INFINITO CV DISC photo:Michinari TAKAGI
トップチューブには無限という意味の「∞」のマークが入る
振動除去素材「カウンターヴェイル」
エンデュランスバイクではあるが、優れた反応性に繋がる高いフレーム剛性や、ハイテンポなライドでアドバンテージとなるエアロダイナミクスも追求された形状とされているINFINITO CV。
高速域からのスプリントでは、XR4よりは大人しめではあるもののエンデュランスモデルでこれだけ走れるバイクであれば、ハイペースでのロングライドを楽しみたいライダーも満足できるはずだ。
やや長めのヘッドチューブになっていることでアップライトなポジションにも合わせやすい。また、ヴィジョンのMetron 5Dハンドルと合うヘッド上部のエアロデザインになっているのもポイント。
踏み込むと同時に加速してくれるため、フレームの剛性が高いことが体感できた
フレームジオメトリーや振動除去素材「カウンターヴェイル」による優れた快適性により、ビアンキのロードバイクの中で最も高い快適性を備えた1台だと感じた。剛性はしっかりあるのに振動吸収性が良く、レースバイクとしてもエンデュランスバイクとしても使えるため、どんなタイプのライドでもマッチしそうなバイクだ。
■SPRINT DISC(製品記事はこちら)
ビアンキ SPRINT DISC photo:Michinari TAKAGI
フレーム形状のトレンドとなっているドロップドシートステーを採用
よく見るとビアンキロゴが透かしデザインで入っている
ミドルグレードのオールラウンドモデルに位置づけられるSPRINT DISC。シンプルなルックスだが、エッジが立ちボリュームがあるのが特徴。トレンドとなっているドロップドシートステーを採用し、リアのパワー伝達と快適性、エアロダイナミクスを向上させている。インテグレーテッドデザインのフォーククラウンやフレームに内蔵されたシートクランプを採用することで、ミドルグレードを超えた性能を秘めた一台だ。
見た目のボリュームがあるエアロなフレーム形状や、SPRINTというモデル名から硬いのかなと想像してしまうが、実際はしなやかなバイクだった。加速感は穏やかで、加減速が激しいレースよりも平均時速が速いレースやサーキットエンデューロに向いていると思う。
加速感は穏やかで乗りやすい
カウンターヴェイルを使用していないため、少し突き上げがある様に感じたが、フレーム自体が振動を吸収している感覚はある。適度な剛性で、一定ペースで巡航するようなロングライドやサイクリングにも使用しやすいだろう。
カーボンエアロロードのARIA DISCも人気であった photo:Michinari TAKAGI
グラベルロードも多くの方が試乗していた photo:Michinari TAKAGI
INFINITO XE
MTBのNITRONとMAGMA
上記のモデル以外にもほぼすべてのロードバイクラインアップが試乗車として用意されており、ロード以外にもMTBのNITRONとMAGMAやクロスバイクのROMA 1なども試乗できたようだ。
ビアンキのバイクを試乗した後は、今年の6月17日にオープンしたばかりの「ビアンキバイクストア有明ガーデン」が試乗会場から徒歩1分の所にあるため、気になったバイクをすぐに商談することも出来る。多くの方が試乗会に参加してそのままビアンキストアに立ち寄っている様子であった。
ビアンキバイクストア有明ガーデン photo:Michinari TAKAGI
アパレルブースが広く取られている
有明ガーテン店にはOLTRE XR4を所有しているスタッフが4名いて、人気投票イベントを開催していた
ビアンキバイクストア有明ガーデンはロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイクまで取り揃えられている。また、有明ガーテン店にはOLTRE XR4を所有しているスタッフが4名も。こだわりがあるスタッフの愛車が展示され、人気投票イベントが開催されていた。
久しぶりに開催され、多くの人が集まったビアンキ試乗会。その手ごたえについて、サイクルヨーロッパジャパン代表取締役の高橋聡さんにお話を伺ってみた。
サイクルヨーロッパジャパン 代表取締役 高橋聡氏インタビュー
サイクルヨーロッパジャパン 代表取締役 高橋聡氏 photo:Michinari TAKAGI
CW:新型コロナウイルスの影響もあり、久しぶりの試乗会だったと思います。手ごたえはいかがでしたか?
新型コロナウイルスの影響で来場者は少ないのではないか、と予想していましたのですが、天候に恵まれたのもあってか、3日間で300人ほどの方に足を運んでいただけました。正直、予想以上の来場者で用意していたリストバンドも不足してしまうほどで、ありがたいことです。今回の会場は初めての場所だったのですが、ビアンキストアもすぐ近く、様々な意味でアクセスが良くて非常に良かったなと。
今回くらいの規模であれば、皆さんとコミュニケーションも取りやすいですし、感染対策も行いやすいこともわかりました。今シーズンとしては、最初で最後の試乗会となってしまいましたが、こういった規模感での試乗会を継続して開催していきたいですね。
CW:今回の試乗会では多くのバイクが揃っていましたが、人気だったのはどのモデルでしょう?
今年はプロレースで凄く目立ったこともあってか、OLTRE XR4に一度は乗ってみたいという方が多かった印象です。既にビアンキをお持ちでも、XR4に乗ってみたいという方が多かったですね。一方でMTBに興味を示される方も多かったですね。ロードには目もくれずにMTBに乗る方もいらっしゃいました。グラベルやMTBといったオフロードバイクのムーブメントは、確実に広がっているのだと感じました。
CW:現在、どのブランドも在庫が少なく手に入らないという状況がありますが。
ビアンキに関しても、年内に入荷してくるのは本当に限られた台数になります。今回試乗していただいた2021年モデルに関しても、11月や12月に一部入ってくるのですが、やはり数は少なくなってしまいます。来年についても、出来るだけ速やかに入荷できるよう調整を重ねているところですが、世界中で需要が高まっているので、なかなか難しいところですね。
CW:今後、チャレンジしていきたいことはありますか?
今年はほとんど何も出来なかったので、来年こそは今年やろうと思ったことに加えて、新しい事ができればなと思っています。
まず一つは国内のチームサポートですね。今年はレース期間も短かったですし、来年はしっかりサポート出来ればなと考えています。例えば、チームに店舗スタッフを帯同させて、メンテナンス技術を上げてもらったり、実戦的な洗車スキルを身につけたりですとか、チームと我々、双方にメリットがあるような取り組みが出来るといいですね。
毎年恒例だった海の家もまた開ければ良いなと思っています。今年は異例なことが続いた一年だったので、来年こそは活気ある年にして行きたいですね。自転車業界全体で盛り上がっていければなと思います。
コロナ禍で様々な難問を抱えつつも、多くのファンに支えられているビアンキ。来シーズンもトップレースでの活躍を筆頭に、国内でもますます大きな存在感を示してくれそうだ。今後のビアンキの盛り上がりにも期待したい。
text&photo:Michinari TAKAGI
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日本でビアンキを展開するサイクルヨーロッパジャパンは、ビアンキイタリア本社とは兄弟関係にあり、日本におけるビアンキブランド製品の発売元だ。そのサイクルヨーロッパジャパンがビアンキの2021モデルの試乗会を秋晴れの三連休に実施。新型コロナウイルスの感染対策として検温やアルコール消毒を徹底していた。会場には2021モデルのチェレステカラーのバイクがズラリと勢揃い。さいたまディレーブで走るCW編集部員・高木のインプレッションを交えながら、さっそく注目のバイクを紹介していこう。
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■OLTRE XR4 DISC(製品記事はこちら)
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見た目は普段のレースで使用しているXR3と形状は似ているが、全くの別物だと感じた。ゼロ発進から一踏み一踏みの漕ぎ出しの軽さには驚いた。ペダリングを開始すると時計で例えると2時からと下死点の6時の位置まで脚が抜けていく印象だ。普段の感覚で踏み込むと、ペダルへの踏力に対して、想像を遥かに上回る推進力がある。パワーをセーブしたとしても普段通りに40km/h巡航まで気持ち良く加速できた。また、中高速域からスプリントを開始し、トップスピードへの伸びもとてもスムーズであった。
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■OLTRE XR3 DISC(製品記事はこちら)
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ハイエンドモデルのOLTRE XR4の弟分として2019年に登場したディスクブレーキモデルのOLTRE XR3 DISC。リムブレーキモデルでは振動吸収性を高めるためにフロントフォークやシートステーは先端にかけて細くなっているデザインを採用していたが、12mmスルーアクスルへの変更とディスクブレーキの制動力を受け止めるため、剛性感がある形状へアップデートされている。
今シーズンを通してリムブレーキモデルのOLTRE XR3を使用してきたが、ディスクブレーキモデルでは足周りの剛性感が増している気がした。XR3はリムブレーキでもディスクブレーキでも、カウンターヴェイルのおかげで振動吸収性に優れている。シートステーには補強ブリッジを採用しており、リムブレーキモデルに近いフィーリングを生み出すよう工夫がされている。
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■INFINITO CV DISC(製品記事はこちら)
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高速域からのスプリントでは、XR4よりは大人しめではあるもののエンデュランスモデルでこれだけ走れるバイクであれば、ハイペースでのロングライドを楽しみたいライダーも満足できるはずだ。
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■SPRINT DISC(製品記事はこちら)
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ミドルグレードのオールラウンドモデルに位置づけられるSPRINT DISC。シンプルなルックスだが、エッジが立ちボリュームがあるのが特徴。トレンドとなっているドロップドシートステーを採用し、リアのパワー伝達と快適性、エアロダイナミクスを向上させている。インテグレーテッドデザインのフォーククラウンやフレームに内蔵されたシートクランプを採用することで、ミドルグレードを超えた性能を秘めた一台だ。
見た目のボリュームがあるエアロなフレーム形状や、SPRINTというモデル名から硬いのかなと想像してしまうが、実際はしなやかなバイクだった。加速感は穏やかで、加減速が激しいレースよりも平均時速が速いレースやサーキットエンデューロに向いていると思う。
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上記のモデル以外にもほぼすべてのロードバイクラインアップが試乗車として用意されており、ロード以外にもMTBのNITRONとMAGMAやクロスバイクのROMA 1なども試乗できたようだ。
ビアンキのバイクを試乗した後は、今年の6月17日にオープンしたばかりの「ビアンキバイクストア有明ガーデン」が試乗会場から徒歩1分の所にあるため、気になったバイクをすぐに商談することも出来る。多くの方が試乗会に参加してそのままビアンキストアに立ち寄っている様子であった。
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ビアンキバイクストア有明ガーデンはロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイクまで取り揃えられている。また、有明ガーテン店にはOLTRE XR4を所有しているスタッフが4名も。こだわりがあるスタッフの愛車が展示され、人気投票イベントが開催されていた。
久しぶりに開催され、多くの人が集まったビアンキ試乗会。その手ごたえについて、サイクルヨーロッパジャパン代表取締役の高橋聡さんにお話を伺ってみた。
サイクルヨーロッパジャパン 代表取締役 高橋聡氏インタビュー
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CW:新型コロナウイルスの影響もあり、久しぶりの試乗会だったと思います。手ごたえはいかがでしたか?
新型コロナウイルスの影響で来場者は少ないのではないか、と予想していましたのですが、天候に恵まれたのもあってか、3日間で300人ほどの方に足を運んでいただけました。正直、予想以上の来場者で用意していたリストバンドも不足してしまうほどで、ありがたいことです。今回の会場は初めての場所だったのですが、ビアンキストアもすぐ近く、様々な意味でアクセスが良くて非常に良かったなと。
今回くらいの規模であれば、皆さんとコミュニケーションも取りやすいですし、感染対策も行いやすいこともわかりました。今シーズンとしては、最初で最後の試乗会となってしまいましたが、こういった規模感での試乗会を継続して開催していきたいですね。
CW:今回の試乗会では多くのバイクが揃っていましたが、人気だったのはどのモデルでしょう?
今年はプロレースで凄く目立ったこともあってか、OLTRE XR4に一度は乗ってみたいという方が多かった印象です。既にビアンキをお持ちでも、XR4に乗ってみたいという方が多かったですね。一方でMTBに興味を示される方も多かったですね。ロードには目もくれずにMTBに乗る方もいらっしゃいました。グラベルやMTBといったオフロードバイクのムーブメントは、確実に広がっているのだと感じました。
CW:現在、どのブランドも在庫が少なく手に入らないという状況がありますが。
ビアンキに関しても、年内に入荷してくるのは本当に限られた台数になります。今回試乗していただいた2021年モデルに関しても、11月や12月に一部入ってくるのですが、やはり数は少なくなってしまいます。来年についても、出来るだけ速やかに入荷できるよう調整を重ねているところですが、世界中で需要が高まっているので、なかなか難しいところですね。
CW:今後、チャレンジしていきたいことはありますか?
今年はほとんど何も出来なかったので、来年こそは今年やろうと思ったことに加えて、新しい事ができればなと思っています。
まず一つは国内のチームサポートですね。今年はレース期間も短かったですし、来年はしっかりサポート出来ればなと考えています。例えば、チームに店舗スタッフを帯同させて、メンテナンス技術を上げてもらったり、実戦的な洗車スキルを身につけたりですとか、チームと我々、双方にメリットがあるような取り組みが出来るといいですね。
毎年恒例だった海の家もまた開ければ良いなと思っています。今年は異例なことが続いた一年だったので、来年こそは活気ある年にして行きたいですね。自転車業界全体で盛り上がっていければなと思います。
コロナ禍で様々な難問を抱えつつも、多くのファンに支えられているビアンキ。来シーズンもトップレースでの活躍を筆頭に、国内でもますます大きな存在感を示してくれそうだ。今後のビアンキの盛り上がりにも期待したい。
text&photo:Michinari TAKAGI
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