2020/10/26(月) - 17:38
ジロ最終日とブエルタ第1週最終日に重ねて開催されたスーパープレスティージュ第2戦。ドライコンディションの高速レースでエリ・イゼルビッド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)とセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)が勝利を挙げている。
男子はイゼルビッドとアールツの一騎打ち
欧州シクロクロス三大シリーズ戦の一つ「スーパープレスティージュ」。ギーテンで行われた開幕戦から2週間をおいて開催された第2戦の舞台は、ロンド・ファン・フラーンデレンの出発地点ブルージュから南に6kmほどのルッデルフォールデ。小さなアップダウンが連続する芝生コースは欧州にしては珍しいドライコンディションとなり、男女共にバイク交換無しのハイスピードレースが展開された。
1周2860mのコースを全9周回で争われた男子レースは、序盤から大人数の先頭グループが生まれ、その中からアタックが掛かり続ける展開で進む。現在頭1つ抜け出た力を誇るトーン・アールツ(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ)とエリ・イゼルビッド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)の2名が常にリードするグループ内には、ベルギー王者ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)や、宇都宮シクロクロスで勝利しているスペイン王者フェリペ・オルツ(テイカ・BH・Gスポート)も入った。
レース中盤を過ぎると初戦表彰台を占めたメンバー、つまりアールツとイゼルビッド、スウェークの3名が抜け出し、さらにラース・ファンデルハール(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ)とマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)が合流する。残り2周回に入ると「(チームメイトの)スウィークがハイペースを保ってくれたので、追いかける必要があったアールツと逆に脚を貯めることができた」と言うイゼルビッドが加速した。
開幕戦でアールツに敗れているイゼルビッドの走りは冴え渡っていた。細かいミスを重ねるアールツは徐々に遅れ、9秒差で最終ラップへと突入する。途中降り注いだ小雨で一部スリッピーになったコースを厭わず飛ばしたイゼルビッドが最後までリードを保ち、勝利。2位にはアールツが、3位にはファンデルハールが入り、オルツは非ベルギー/オランダ勢最上位となる7位でフィニッシュしている。
「最後までリードを守り抜くことができてハッピーだ。以前よりももう一段階高いレベルに踏み込むことができている。ここまで少し膝の痛さに苦しんだけれど、今はトップコンディションにあると思う」というイゼルビッドは、ここ2戦で1位&2位を分け合うアールツと同ポイントでスーパープレスティージュ総合ランキング首位に浮上している。
オランダ勢が女子レース上位席巻、アルバラードがSP2連勝
ロードのベルギー王者であり、世界屈指のスプリンターとして名を馳せるロッテ・コペッキー(ベルギー、ロット・スーダル)が参加したことで話題を呼んだ女子レースは、序盤からアルカンシエルを着るセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)を中心とした強者たちが先頭グループを築いた。
MTB世界選手権で2位銀メダルを獲得し、自身9年ぶりとなる表彰台を射止めたエヴァ・リヒナー(イタリア、スターカジノCXチーム)がアルバラードやアンマリー・ワースト(オランダ、777)、欧州王者ヤラ・カステリン(オランダ、クレディショップ・フリスタッズ)といったオランダ勢に食い下がったが、激しいアタックの応酬にやがて脱落。全6周回中の3周目に入るとアルバラード、ワースト、カステリン、ルシンダ・ブラント(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ)、そしてマノン・バッカー(オランダ、クレディショップ・フリスタッズ)というオランダ勢ばかりの5名の先頭グループが生まれた。
アタックと吸収、ペースダウン、そしてアタック。緊張感張り詰めながら進む先頭グループは激しく火花を散らしながら最終周回に入り、先頭ポジションを奪い合うように距離を消化していく。決定的なリードが生まれたのは、フィニッシュ手前のサンドセクションだった。
「ワーストもブラントも前を牽こうとしなかったので、それなら私も前に出ないようにした」と脚を貯めたアルバラードが一気に踏み抜き、2〜3秒のリードを確保する。ワーストとアルバラードの二人は追い上げ届かず、最後まで踏み抜いたアルバラードがスーパープレスティージュ開幕2連覇を成し遂げた。
スーパープレスティージュ第3戦はベルギーのニールにて開催される。
男子はイゼルビッドとアールツの一騎打ち
欧州シクロクロス三大シリーズ戦の一つ「スーパープレスティージュ」。ギーテンで行われた開幕戦から2週間をおいて開催された第2戦の舞台は、ロンド・ファン・フラーンデレンの出発地点ブルージュから南に6kmほどのルッデルフォールデ。小さなアップダウンが連続する芝生コースは欧州にしては珍しいドライコンディションとなり、男女共にバイク交換無しのハイスピードレースが展開された。
1周2860mのコースを全9周回で争われた男子レースは、序盤から大人数の先頭グループが生まれ、その中からアタックが掛かり続ける展開で進む。現在頭1つ抜け出た力を誇るトーン・アールツ(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ)とエリ・イゼルビッド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)の2名が常にリードするグループ内には、ベルギー王者ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)や、宇都宮シクロクロスで勝利しているスペイン王者フェリペ・オルツ(テイカ・BH・Gスポート)も入った。
レース中盤を過ぎると初戦表彰台を占めたメンバー、つまりアールツとイゼルビッド、スウェークの3名が抜け出し、さらにラース・ファンデルハール(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ)とマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)が合流する。残り2周回に入ると「(チームメイトの)スウィークがハイペースを保ってくれたので、追いかける必要があったアールツと逆に脚を貯めることができた」と言うイゼルビッドが加速した。
開幕戦でアールツに敗れているイゼルビッドの走りは冴え渡っていた。細かいミスを重ねるアールツは徐々に遅れ、9秒差で最終ラップへと突入する。途中降り注いだ小雨で一部スリッピーになったコースを厭わず飛ばしたイゼルビッドが最後までリードを保ち、勝利。2位にはアールツが、3位にはファンデルハールが入り、オルツは非ベルギー/オランダ勢最上位となる7位でフィニッシュしている。
「最後までリードを守り抜くことができてハッピーだ。以前よりももう一段階高いレベルに踏み込むことができている。ここまで少し膝の痛さに苦しんだけれど、今はトップコンディションにあると思う」というイゼルビッドは、ここ2戦で1位&2位を分け合うアールツと同ポイントでスーパープレスティージュ総合ランキング首位に浮上している。
オランダ勢が女子レース上位席巻、アルバラードがSP2連勝
ロードのベルギー王者であり、世界屈指のスプリンターとして名を馳せるロッテ・コペッキー(ベルギー、ロット・スーダル)が参加したことで話題を呼んだ女子レースは、序盤からアルカンシエルを着るセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)を中心とした強者たちが先頭グループを築いた。
MTB世界選手権で2位銀メダルを獲得し、自身9年ぶりとなる表彰台を射止めたエヴァ・リヒナー(イタリア、スターカジノCXチーム)がアルバラードやアンマリー・ワースト(オランダ、777)、欧州王者ヤラ・カステリン(オランダ、クレディショップ・フリスタッズ)といったオランダ勢に食い下がったが、激しいアタックの応酬にやがて脱落。全6周回中の3周目に入るとアルバラード、ワースト、カステリン、ルシンダ・ブラント(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ)、そしてマノン・バッカー(オランダ、クレディショップ・フリスタッズ)というオランダ勢ばかりの5名の先頭グループが生まれた。
アタックと吸収、ペースダウン、そしてアタック。緊張感張り詰めながら進む先頭グループは激しく火花を散らしながら最終周回に入り、先頭ポジションを奪い合うように距離を消化していく。決定的なリードが生まれたのは、フィニッシュ手前のサンドセクションだった。
「ワーストもブラントも前を牽こうとしなかったので、それなら私も前に出ないようにした」と脚を貯めたアルバラードが一気に踏み抜き、2〜3秒のリードを確保する。ワーストとアルバラードの二人は追い上げ届かず、最後まで踏み抜いたアルバラードがスーパープレスティージュ開幕2連覇を成し遂げた。
スーパープレスティージュ第3戦はベルギーのニールにて開催される。
スーパープレスティージュ2020-2021第2戦男子結果
1位 | エリ・イゼルビッド(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 59:23 |
2位 | トーン・アールツ(ベルギー、テレネットバロワーズ・ライオンズ) | 0:15 |
3位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ) | 0:19 |
4位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 0:33 |
5位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 0:37 |
6位 | ダーン・ソエテ(ベルギー、グループヘンス・マースコンテナーズ) | 0:42 |
7位 | フェリペ・オルツ(スペイン、テイカ・BH・Gスポート) | 0:49 |
8位 | コルネ・フェンケッセル(オランダ、トルマンスシクロクロスチーム) | 1:00 |
9位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、トルマンスシクロクロスチーム) | 1:07 |
10位 | トム・メーウセン(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 1:15 |
スーパープレスティージュ2020-2021第2戦女子結果
1位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス) | 46:37 |
2位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | 0:01 |
3位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、テレネットバロワーズ・ライオンズ) | |
4位 | ヤラ・カステリン(オランダ、クレディショップ・フリスタッズ) | |
5位 | マノン・バッカー(オランダ、クレディショップ・フリスタッズ) | |
6位 | ラウラ・フェルドンショット(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 0:31 |
7位 | デニセ・ベッツィマ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 0:45 |
8位 | マーガリー・ロシェット(カナダ) | 0:51 |
9位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777) | 0:58 |
10位 | エヴァ・リヒナー(イタリア、スターカジノCXチーム) | 1:00 |
text:So Isobe
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