ツール・ド・ルクセンブルク第3ステージでジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル)が昨年2月以来久々の勝利。積極的にボーナスタイムを加算したエドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)が総合首位浮上に成功している。
ジュニア世界王者のクィン・シモンズ(アメリカ、トレック・セガフレード) photo:CorVos
リーダージャージを着用するディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
逃げるライアン・ミューレン(アイルランド、トレック・セガフレード)やヴィンチェンツツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニ・CSF・ファイザネ) photo:CorVos
ツール・ド・ルクセンブルク(正式名称シュコダ・ツール・ド・ルクセンブルク、UCI2.Pro)第3ステージの舞台は、ルクセンブルク東部のロスポールから南西部の街シフランジュを目指す164km。この日はウイルス症状を発症したトーマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル)とルームメイトのハーム・ファンフック(ベルギー)がレースを走ることなく帰宅。なおマルチンスキーに対するPCR検査は陰性だったものの、チーム規則に則った結果離脱することになったという。
この第3ステージでは終盤の周回コース(x3周回)に含まれる2級の山岳ポイント(距離900m/平均勾配7.6%)が鍵。ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)がチームメイトのジャスパー・フィリプセン(ベルギー、UAEチームエミレーツ)とアモリ・カピオ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)、エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)に対して4秒差のマイヨジョーヌを着た状態でスタートを切った。
アタック合戦が続く中、4秒遅れの総合4位につけるグロスは34.5km地点の中間スプリントポイントを先頭通過し、ウリッシから1秒遅れの暫定総合2位へとポジションを上げることに成功。その後生まれたザンドス・ビジギトフ(カザフスタン、アスタナ)、ライアン・ミューレン(アイルランド、トレック・セガフレード)、ヴィンチェンツツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニ・CSF・ファイザネ)、バティスト・プランカールト(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル)、ヤコブ・ヒンズガールマッセン(デンマーク、ウノエックス・ノルウェージャンデヴェロップメントチーム)という5名逃げに対し、UAEチームエミレーツがメイン集団先頭でコントロールを担った。
集団のコントロールを行うUAEチームエミレーツ photo:CorVos
終盤に入るとUAEに加えてアルノー・デマール(フランス)の2連勝を目指すグルパマFDJやNTTプロサイクリングなどスプリンターチームもメイン集団のローテーションに加わり、エスケープとの差を詰めていく。逃げグループ内で山岳ポイントを連取したプランカールトが同ランキング首位に浮上し、45秒差で最終周回突入の鐘が鳴った。
ラスト4kmで山頂を迎える最後の2級山岳で逃げグループは吸収され、アタックが続くメイン集団からリーダージャージのウリッシら5名が僅かに抜け出した状態で残り3km。ペースアップするメイン集団からは再びマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、バーレーン・マクラーレン)が遅れ、デマールもポジションを落とす中、フラムルージュを越えた先で今大会最年少19歳のジュニア世界王者クィン・シモンズ(アメリカ、トレック・セガフレード)が猛然と飛び出した。
各チームがスプリント体制を組み上げられない間隙を突いたシモンズが残り150mまで突き進んだものの、ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル)を従えたトッシュ・ファンデルサンド(ベルギー)がその差を詰め、シモンズまで目前まで迫ったタイミングでデゲンコルプを解き放った。
集団スプリントを制したジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル) photo:CorVos
1年半ぶりの勝利を掴んだジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル) photo:CorVos
表彰台に上がるジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル) photo:CorVos
ボーナスタイムを得たエドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)が総合首位に浮上 photo:CorVos
「ここまで厳しいステージが続いていたので何か結果を出す必要があった。最終盤でもチームメイトが風から守ってくれた上に、最後はトッシュが素晴らしい仕事をしてくれた」と言うデゲンコルプは、同時にスプリントしたグロスを退け先頭フィニッシュ。ツール・ド・フランス初日に落車し、膝を痛めながら走り切った先でタイムアウトが言い渡された31歳が、昨年のツール・ド・ラ・プロヴァンスに続く実に1年7ヶ月ぶりの勝利を挙げた。
「ツールでクラッシュしてから19日。この勝利は自分がツールで絶好調だったことを示している。ロット・スーダルに所属してから最初の勝利という事実がこの勝利をさらに特別なものにしてくれる。もう膝の痛みもないし、この先厳しいコースが続く2日間はティム・ウェレンスのサポートに回りたい」とデゲンコルプは話している。
また、2位に入ったグロスはボーナスタイムを得て5秒差の総合首位に浮上。初日2位、2日目7位、3日目2位と上位に絡み続けたグロスがリーダージャージを射止め、コースの厳しさが増す残り2日間に挑むこととなった。



ツール・ド・ルクセンブルク(正式名称シュコダ・ツール・ド・ルクセンブルク、UCI2.Pro)第3ステージの舞台は、ルクセンブルク東部のロスポールから南西部の街シフランジュを目指す164km。この日はウイルス症状を発症したトーマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル)とルームメイトのハーム・ファンフック(ベルギー)がレースを走ることなく帰宅。なおマルチンスキーに対するPCR検査は陰性だったものの、チーム規則に則った結果離脱することになったという。
この第3ステージでは終盤の周回コース(x3周回)に含まれる2級の山岳ポイント(距離900m/平均勾配7.6%)が鍵。ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)がチームメイトのジャスパー・フィリプセン(ベルギー、UAEチームエミレーツ)とアモリ・カピオ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)、エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)に対して4秒差のマイヨジョーヌを着た状態でスタートを切った。
アタック合戦が続く中、4秒遅れの総合4位につけるグロスは34.5km地点の中間スプリントポイントを先頭通過し、ウリッシから1秒遅れの暫定総合2位へとポジションを上げることに成功。その後生まれたザンドス・ビジギトフ(カザフスタン、アスタナ)、ライアン・ミューレン(アイルランド、トレック・セガフレード)、ヴィンチェンツツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニ・CSF・ファイザネ)、バティスト・プランカールト(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル)、ヤコブ・ヒンズガールマッセン(デンマーク、ウノエックス・ノルウェージャンデヴェロップメントチーム)という5名逃げに対し、UAEチームエミレーツがメイン集団先頭でコントロールを担った。

終盤に入るとUAEに加えてアルノー・デマール(フランス)の2連勝を目指すグルパマFDJやNTTプロサイクリングなどスプリンターチームもメイン集団のローテーションに加わり、エスケープとの差を詰めていく。逃げグループ内で山岳ポイントを連取したプランカールトが同ランキング首位に浮上し、45秒差で最終周回突入の鐘が鳴った。
ラスト4kmで山頂を迎える最後の2級山岳で逃げグループは吸収され、アタックが続くメイン集団からリーダージャージのウリッシら5名が僅かに抜け出した状態で残り3km。ペースアップするメイン集団からは再びマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、バーレーン・マクラーレン)が遅れ、デマールもポジションを落とす中、フラムルージュを越えた先で今大会最年少19歳のジュニア世界王者クィン・シモンズ(アメリカ、トレック・セガフレード)が猛然と飛び出した。
各チームがスプリント体制を組み上げられない間隙を突いたシモンズが残り150mまで突き進んだものの、ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル)を従えたトッシュ・ファンデルサンド(ベルギー)がその差を詰め、シモンズまで目前まで迫ったタイミングでデゲンコルプを解き放った。




「ここまで厳しいステージが続いていたので何か結果を出す必要があった。最終盤でもチームメイトが風から守ってくれた上に、最後はトッシュが素晴らしい仕事をしてくれた」と言うデゲンコルプは、同時にスプリントしたグロスを退け先頭フィニッシュ。ツール・ド・フランス初日に落車し、膝を痛めながら走り切った先でタイムアウトが言い渡された31歳が、昨年のツール・ド・ラ・プロヴァンスに続く実に1年7ヶ月ぶりの勝利を挙げた。
「ツールでクラッシュしてから19日。この勝利は自分がツールで絶好調だったことを示している。ロット・スーダルに所属してから最初の勝利という事実がこの勝利をさらに特別なものにしてくれる。もう膝の痛みもないし、この先厳しいコースが続く2日間はティム・ウェレンスのサポートに回りたい」とデゲンコルプは話している。
また、2位に入ったグロスはボーナスタイムを得て5秒差の総合首位に浮上。初日2位、2日目7位、3日目2位と上位に絡み続けたグロスがリーダージャージを射止め、コースの厳しさが増す残り2日間に挑むこととなった。
ツール・ド・ルクセンブルク2020第3ステージ結果
1位 | ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ロット・スーダル) | 3:35:43 |
2位 | エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | |
3位 | ピーター・ファンスペイブルック(ベルギー、サーカス・ワンティゴベール) | |
4位 | レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、NTTプロサイクリング) | |
5位 | エフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、アスタナ) | |
6位 | アウグスト・イェンセン(ノルウェー、リワル・レディーネス サイクリングチーム) | |
7位 | アモリ・カピオ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | |
8位 | ヨルディ・ワルロップ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | |
9位 | ローレンス・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼル) | |
10位 | アレクサンダー・クリーガー(ドイツ、アルペシン・フェニックス) |
個人総合成績
1位 | エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | 7:38:49 |
2位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:05 |
3位 | アモリ・カピオ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 0:09 |
4位 | アレクサンダー・クリーガー(ドイツ、アルペシン・フェニックス) | 0:11 |
5位 | ヴィンチェンツツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニ・CSF・ファイザネ) | 0:12 |
6位 | ルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | |
7位 | ヨルディ・ワルロップ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 0:15 |
8位 | レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、NTTプロサイクリング) | |
9位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:16 |
10位 | ヤン・バークランツ(ベルギー、サーカス・ワンティゴベール) | 0:17 |
その他の特別賞
山岳賞 | バティスト・プランカールト(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル) |
ポイント賞 | エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) |
ヤングライダー賞 | ヴィンチェンツツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニ・CSF・ファイザネ) |
チーム総合成績 | リワル・レディーネス サイクリングチーム |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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