セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ最終日は、スプリンターを振り落としたメイン集団による集団ゴールで決着。パスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が優勝した。区間3位に滑り込んだジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)がアンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)を1秒差で逆転し総合優勝を掴んだ。
2級山岳ロッカ・デッレ・カミナーテを含むアップダウンコースを7周回する最終日 photo:CorVos
エミリア・ロマーニャ州を舞台にした4日間5ステージの"コッピバルタリ(正式名称セッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリ、UCI2.1)"はいよいよ最終日。
2級山岳ロッカ・デッレ・カミナーテ(登坂距離3400m/平均勾配)を含むコースを7周回する難関ステージで、総合首位アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)と、前日の区間優勝でわずか3秒差の総合2位に迫ったジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が激しく火花を散らした。
レース序盤に10名の逃げが決まり、バジオーリの総合優勝を目指すドゥクーニンク・クイックステップがメイン集団を掌握。3分前後で推移したタイム差は終盤に入って削り取られ、残り30kmでメイン集団は80名程度まで減少する。先頭グループは人数を失いながらも逃げ続け、アレッサンドロ・フェデーリ(イタリア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)ら5名が残り3km地点で20秒差をキープした。
パスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が勝利。ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が3位に滑り込んだ photo:CorVos
逃げ切りを匂わせた先頭5名だったが、メイン集団ではステージ優勝狙いの選手、そしてボーナスタイム狙いの総合勢が多く生き残ったことで必死の追走を行い、残り300mで逃げを引き戻す。前日2位に甘んじたパスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)がディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)を下したその後ろでは、ナルバエスがステージ3位に滑り込んだ。
7位に沈んだバジオーリに対し、ボーナスタイム4秒を稼いだナルバエスが1秒差の逆転総合優勝に成功。「このために厳しいトレーニングを重ね、チームも僕に自信を与えてくれた。勝つことができて本当に嬉しく思っているよ」と語るエクアドル出身の23歳が、総合とポイント賞ランキング、そしてヤングライダー賞ランキングと3つのリーダージャージを手に入れた。
逆転総合優勝を挙げたジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
「たった1秒差でレースを落としただなんて、失望していないと言ったら嘘になる。でもこれがロードレースだ。チームは素晴らしい働きでレースをコントロールし、常に最高のポジション取りをしてくれたけれど、こういう運命のいたずらに対して僕らが対抗する術はない。ただし若手選手中心のメンバー構成にも関わらずレースを組み立てることができた。得たものを誇りに思いたい」と、総合2位に甘んじたバジオーリは話している。
23歳のナルバエスが総合優勝し、21歳のバジオーリと22歳のホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)がそれぞれ総合2位と3位。次代を担う若きタレントが総合表彰台を埋めた。

エミリア・ロマーニャ州を舞台にした4日間5ステージの"コッピバルタリ(正式名称セッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリ、UCI2.1)"はいよいよ最終日。
2級山岳ロッカ・デッレ・カミナーテ(登坂距離3400m/平均勾配)を含むコースを7周回する難関ステージで、総合首位アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)と、前日の区間優勝でわずか3秒差の総合2位に迫ったジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が激しく火花を散らした。
レース序盤に10名の逃げが決まり、バジオーリの総合優勝を目指すドゥクーニンク・クイックステップがメイン集団を掌握。3分前後で推移したタイム差は終盤に入って削り取られ、残り30kmでメイン集団は80名程度まで減少する。先頭グループは人数を失いながらも逃げ続け、アレッサンドロ・フェデーリ(イタリア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)ら5名が残り3km地点で20秒差をキープした。

逃げ切りを匂わせた先頭5名だったが、メイン集団ではステージ優勝狙いの選手、そしてボーナスタイム狙いの総合勢が多く生き残ったことで必死の追走を行い、残り300mで逃げを引き戻す。前日2位に甘んじたパスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)がディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)を下したその後ろでは、ナルバエスがステージ3位に滑り込んだ。
7位に沈んだバジオーリに対し、ボーナスタイム4秒を稼いだナルバエスが1秒差の逆転総合優勝に成功。「このために厳しいトレーニングを重ね、チームも僕に自信を与えてくれた。勝つことができて本当に嬉しく思っているよ」と語るエクアドル出身の23歳が、総合とポイント賞ランキング、そしてヤングライダー賞ランキングと3つのリーダージャージを手に入れた。

「たった1秒差でレースを落としただなんて、失望していないと言ったら嘘になる。でもこれがロードレースだ。チームは素晴らしい働きでレースをコントロールし、常に最高のポジション取りをしてくれたけれど、こういう運命のいたずらに対して僕らが対抗する術はない。ただし若手選手中心のメンバー構成にも関わらずレースを組み立てることができた。得たものを誇りに思いたい」と、総合2位に甘んじたバジオーリは話している。
23歳のナルバエスが総合優勝し、21歳のバジオーリと22歳のホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)がそれぞれ総合2位と3位。次代を担う若きタレントが総合表彰台を埋めた。
セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2020 第4ステージ結果
1位 | パスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 3:54:05 |
2位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) | |
4位 | ビアチェスラフ・クズネツォフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
5位 | アンドレア・パスクアロン(ベルギー、サーカス・ワンティゴベール) | |
6位 | ジャンニ・フェルメルシュ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
7位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
8位 | ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ヴィーニザブKTM) | |
9位 | アリエン・リヴィンズ(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル) | |
10位 | ギャビン・マニオン(アメリカ、ラリーサイクリング) |
個人総合成績
1位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) | 15:15:54 |
2位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:01 |
3位 | ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:17 |
4位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:25 |
5位 | ニコラ・コンチ(イタリア、トレック・セガフレード) | 0:30 |
6位 | パスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:40 |
7位 | ジャコポ・モスカ(イタリア、トレック・セガフレード) | 0:42 |
8位 | メルハウィ・クドゥス(エリトニア、アスタナ) | 0:43 |
9位 | マウロ・フィネット(イタリア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | 0:47 |
10位 | ギャビン・マニオン(アメリカ、ラリーサイクリング) | 0:53 |
その他の特別賞
山岳賞 | フレン・アメスケタ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) |
ポイント賞 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) |
ヤングライダー賞 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) |
チーム総合成績 | ドゥクーニンク・クイックステップ |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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