2020/03/04(水) - 20:31
ツール・ド・台湾の第4ステージ174.3kmのレースが行われ、スプリント勝負を制したエリック・ヤン(エレイベイト・ウェビプレックス・プロサイクリング)が今大会2度目のステージ優勝を挙げた。ヤンの後ろでスプリントした鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)が9位。個人総合では、中根英登(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)が6位となった。
NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス photo:Satoru Kato
チーム右京 photo:Satoru Kato
宇都宮ブリッツェン photo:Satoru Katoツール・ド・台湾4日目は、台湾南部の屏東(ピンチュン)をスタートし、海岸線沿いの道路を往復して濱灣公園にフィニッシュする174.3km。今回のツール・ド・台湾再長距離のステージだ。最後は大鵬(ダンペン)湾の周り1周12kmを3周回してフィニッシュ。この周回の中にある橋が4級山岳に設定されるが、アタックポイントとなるような登りはなく、終始平坦なコースだ。中間スプリントポイントは3回設定され、うち2回は大鵬湾周回のフィニッシュ地点に設定される。
この日はスタート前のチームプレゼンテーションにNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス、チーム右京、宇都宮ブリッツェンの3チームが登壇した。ツール・ド・台湾のチームプレゼンテーションは、数チームずつ日替わりで登壇する。ただし、チャイニーズ・タイペイは毎日登壇。地元チームとしての義務といったところか。
台湾の伝統的な建築物の前でリアルスタート photo:Sonoko TANAKA
リアルスタートが切られるとアタック合戦が始まる。10kmほど行ったところで集団前方で落車が発生。これに岡篤志(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)が巻き込まれてしまう。再スタートはしたものの、ジャージが破れて腕や脚に擦過傷を負ってしまう。
海岸線を行く長く伸びた集団 photo:Sonoko TANAKA
漢字が賑やかな看板の街並みを背に5人の逃げ集団が行く photo:Sonoko TANAKA
その後もアタックが繰り返され、秒差の総合優勝争いも影響してか、集団は逃げを容認しない時間が続く。ようやく落ち着いたのは82.9km地点に設定された1回目のスプリントポイントを過ぎてから。石上優大(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)を含む9名の逃げ集団が形成される。メイン集団との差は20秒ほどまで開くものの、長く続かずに集団が吸収。そのカウンターで、前日の第3ステージで優勝して総合3位につけるニコラス・ホワイト(チーム・ブリッジレーン)を含む5名が抜け出す。
4級山岳に指定された大鵬湾にかかる斜張橋 photo:Satoru Kato
残り24km、大鵬湾周回コースに入って逃げ続ける5名。後方にメイン集団が見える photo:Satoru Kato
チャイニーズ・タイペイがメイン集団牽引に加わる photo:Satoru Kato
メイン集団との差は1分30秒前後まで開いた状態で、大鵬湾周回コースへ。2回設定されたスプリントポイントは2回ともホワイトが1位通過し、計6秒のボーナスタイムを獲得。総合2位のフェン・チュン・カイ(台湾、チャイニーズ・タイペイ)を上回ってバーチャル2位に浮上した。
大集団でのスプリントへ。中央のエリック・ヤン(エレベイト・ウェビプレックス・プロサイクリング)の後ろに鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)の姿 photo:Satoru Kato
エリック・ヤン(エレベイト・ウェビプレックス)が2回目のステージ優勝 photo:Satoru Kato
メイン集団はチャイニーズ・タイペイとセントジョージ・コンチネンタルサイクリングが中心となって逃げを追走。差を徐々に詰めて残り1周を前に吸収する。その後飛び出しもあったものの、最後は大集団となってスプリント勝負へ。横一線の勝負を制したのは、エリック・ヤン(エレベイト・ウェビプレックス・サイクリングチーム)。第1ステージに続き今大会2つめのステージ優勝を挙げ、ポイント賞も獲得した。ヤンの番手で鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)がスプリントしたものの、行き場を無くして9位に終わった。
リーダージャージのカバナは集団内でフィニッシュ。ステージ3位のホワイトがさらに4秒のボーナスタイムを獲得してカバナに2秒差まで詰め寄った。ボーナスタイムで順位を上げた選手が他に出たため、中根英登(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)は6位まで後退することになった。「ボーナスタイムを稼がないと上に行けないから逃げに乗りたかったけれど、マークされていて思うようにいかなかった」と、中根は振り返った。
湖畔で表彰式 photo:Satoru Kato
最終日の第5ステージは、3級山岳の設定はあるものの、長い登りの無いステージ。3回の中間スプリントが設定される上、132.87kmと距離が短い。獲得出来るボーナスタイムは最大で19秒。あるいはボーナスタイムによる大逆転もありそうな気配だ。



この日はスタート前のチームプレゼンテーションにNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス、チーム右京、宇都宮ブリッツェンの3チームが登壇した。ツール・ド・台湾のチームプレゼンテーションは、数チームずつ日替わりで登壇する。ただし、チャイニーズ・タイペイは毎日登壇。地元チームとしての義務といったところか。

リアルスタートが切られるとアタック合戦が始まる。10kmほど行ったところで集団前方で落車が発生。これに岡篤志(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)が巻き込まれてしまう。再スタートはしたものの、ジャージが破れて腕や脚に擦過傷を負ってしまう。


その後もアタックが繰り返され、秒差の総合優勝争いも影響してか、集団は逃げを容認しない時間が続く。ようやく落ち着いたのは82.9km地点に設定された1回目のスプリントポイントを過ぎてから。石上優大(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)を含む9名の逃げ集団が形成される。メイン集団との差は20秒ほどまで開くものの、長く続かずに集団が吸収。そのカウンターで、前日の第3ステージで優勝して総合3位につけるニコラス・ホワイト(チーム・ブリッジレーン)を含む5名が抜け出す。



メイン集団との差は1分30秒前後まで開いた状態で、大鵬湾周回コースへ。2回設定されたスプリントポイントは2回ともホワイトが1位通過し、計6秒のボーナスタイムを獲得。総合2位のフェン・チュン・カイ(台湾、チャイニーズ・タイペイ)を上回ってバーチャル2位に浮上した。


メイン集団はチャイニーズ・タイペイとセントジョージ・コンチネンタルサイクリングが中心となって逃げを追走。差を徐々に詰めて残り1周を前に吸収する。その後飛び出しもあったものの、最後は大集団となってスプリント勝負へ。横一線の勝負を制したのは、エリック・ヤン(エレベイト・ウェビプレックス・サイクリングチーム)。第1ステージに続き今大会2つめのステージ優勝を挙げ、ポイント賞も獲得した。ヤンの番手で鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)がスプリントしたものの、行き場を無くして9位に終わった。
リーダージャージのカバナは集団内でフィニッシュ。ステージ3位のホワイトがさらに4秒のボーナスタイムを獲得してカバナに2秒差まで詰め寄った。ボーナスタイムで順位を上げた選手が他に出たため、中根英登(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)は6位まで後退することになった。「ボーナスタイムを稼がないと上に行けないから逃げに乗りたかったけれど、マークされていて思うようにいかなかった」と、中根は振り返った。

最終日の第5ステージは、3級山岳の設定はあるものの、長い登りの無いステージ。3回の中間スプリントが設定される上、132.87kmと距離が短い。獲得出来るボーナスタイムは最大で19秒。あるいはボーナスタイムによる大逆転もありそうな気配だ。
ツール・ド・台湾 第4ステージ(174.3km)
1位 | エリック・ヤン(アメリカ、エレベイト・ウェビプレックス・プロサイクリング) | 3時間44分59秒 |
2位 | ヨセフ・レグイグイ(アルジェリア、トレンガヌ INC.TSGサイクリング) | +0秒 |
3位 | ニコラス・ホワイト(オーストラリア、チームブリッジレーン) | |
4位 | エデュアルド・グロス(ルーマニア、NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス) | |
5位 | チェン・チエン・リャン(台湾、チャイニーズタイペイ) | |
6位 | ジャマリディン・ノバディアント(インドネシア、PGNロードサイクリングチーム) |
個人総合時間順位(第4ステージ終了時)
1位 | ライアン・カバナ(オーストラリア、セントジョージ・プロサイクリングチーム) | 11時間54分13秒 |
2位 | ニコラス・ホワイト(オーストラリア、チームブリッジレーン) | +2秒 |
3位 | フェン・チュン・カイ(台湾、チャイニーズタイペイ) | +11秒 |
4位 | ハウメ・スレダ・モレイ(スペイン、ブルゴスBH) | +13秒 |
5位 | ヨセフ・レグイグイ(アルジェリア、トレンガヌ INC.TSGサイクリング) | +13秒 |
6位 | 中根英登(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス) | +13秒 |
ポイント賞(第4ステージ終了時)
1位 | エリック・ヤン(アメリカ、エレベイト・ウェビプレックス・プロサイクリング) | 49p |
2位 | ニコラス・ホワイト(オーストラリア、チームブリッジレーン) | 47p |
3位 | ハウメ・スレダ・モレイ(スペイン、ブルゴスBH) | 42p |
山岳賞(第4ステージ終了時)
1位 | ロマン・マイキン(カンボジア・サイクリングアカデミー) | 22p |
2位 | ジェームズ・オラム(ブルゴスBH) | 18p |
3位 | マーカス・クレイ(トレンガヌ INC.TSGサイクリング) | 16p |
チーム総合成績(第4ステージ終了時)
1位 | メミル・プロサイクリング | 35時間43分45秒 |
2位 | ブルゴスBH | +0秒 |
3位 | リンコウ・アドヴァリクス・サイクリングチーム |
text:Satoru Kato
photo:Sonoko TANAKA, Satoru Kato
photo:Sonoko TANAKA, Satoru Kato
フォトギャラリー
Amazon.co.jp