2020/03/02(月) - 14:30
ワンバイエスやディズナを中心に、ユーザーのニッチなニーズを満たすオリジナルブランドを多数手掛ける東京サンエスの展示会をレポート。JFFから新作のチタン&クロモリディスクロードが登場したほか、使い勝手を追求したユニークなハンドルバーや”Pちゃん”コラボのサドルも発表された。
東京のアーツ千代田3331にてディーラー向けに開催された東京サンエスの展示会。ワンバイエスやディズナ、グランジなどオリジナルブランドを多数手がけており、日本人にマッチした&女性やビギナーでも使い勝手の良いパーツを作り続けている。どちらかと言えばニッチなニーズを満たすラインアップが東京サンエスの強みで、レーシーな大手ブランドを並べる他の代理店とは一風変わった雰囲気が漂う。
大きなトピックは、昨年のサイクルモードで発表されたJFFのチタンディスクロードが正式にリリースされたこと。製品開発時にチタンバイクを試作してみたところ想像以上に乗り味が良く、限定生産ながら一般販売が決まった1台なんだとか。JFFシリーズ初のチタンフレームで、最大35Cまでのタイヤクリアランスを備えた”高速系エンデュランスロード”と謳ったモデルだ。
ディスクブレーキ特有の硬質感をチタンという素材が和らげ、一層上質な乗り味を実現できたと担当者は語る。ダブル&トリプルバテッドのチューブを使い分け軽量化と剛性感をバランス。腐食などにも強いチタンとあって1台を長く使っていきたいユーザーにもオススメだ。素材感を活かしたルックスにするため、フレームにはペイントではなくレーザー刻印でロゴを入れているのもこだわりポイント。
日本人の体型を考え抜いたワンバイエス独自のジオメトリーが採用され操作性も抜群。455~550mmという幅広いサイズ展開で、小さいフレームでも見栄えが良くなるようフロント三角の形状も煮詰めている。エンドパーツの向きによってオフセットを前後5mmで変えられるカーボンフォークも搭載。限定数にて完成車も販売され、クランク・ハンドル・ステム・タイヤのサイズを自分好みにオーダーすることが可能だ。5月末~6月上旬に発売予定。
同じくJFFのディスクロードとして、今秋登場予定のクロモリフレーム「#701D」もプロトタイプを展示。”快走サイクルツーリング”モデルであり、フレームの程よいしなりが心地よいサイクリングへと誘ってくれそう。クラシカルな細身のルックスながら最大35C(フェンダー装着時30C)まで対応した広いタイヤクリアランスを備えた、現代的なクロモリロードに仕上がっている。
個性的なハンドルバーも東京サンエスお馴染みの製品。ワンバイエスのジェイカーボンハンドルには、複雑な曲げを加えた「マホラ」が新登場する。バートップが奥へアールを描くことで、握った際に自然と脇が開き呼吸がしやすいリラックスした体勢を作り出す。対してドロップ部分を握った場合、自然と手首が内側に入るような潰し加工が施されており、脇を締めてパワーを込めやすい設計となっている。
同様のコンセプトでフレア形状を採用したグラベル向けの「マホラ スエヒロ」もラインアップ。27°という大きめのフレア角を採用しており、ブラケット取り付け部に対してエンド部分が左右それぞれ50mmも外側にくるよう作られている。ワイドスタンスによってオフロードでも安定したライドを楽しめるハンドルだ。クランプ部分に十分に幅を持たせ、小さいサイズでもシマノの油圧サブブレーキを装着できるよう工夫されている。
また、現在開発が進んでいる2つの新作ハンドルもモックが展示されていた。一つは、様々な握り方ができるボーダーレスカーボンハンドルバーの進化版で、より快適性を追求したバートップ形状などアップデートが加わる予定。ステムクランプ位置と同じ高さにドロップ位置が設定されており、上体を起こしたリラックスしたポジションを取ることができる。もう一つはロード向けのフラットハンドルバーだ。フラットバー向けのレバーに変えずとも、デュアルコントロールレバーをそのまま使って快適に操作できるよう形状を煮詰めている段階だという。
フォークオフセットを可変できる「フリップフロップシステム」搭載のカーボンフォークもラインアップを拡充。ディスクブレーキ&スルーアクスルに対応した製品で、グラベルロードを想定した700×42Cまで対応するワイドなタイヤクリアランスを備えたもの、希少な650Bサイズのものが追加されている。
ドロップアウトパーツの向きを変えることでオフセットを前後5mmで変更することができ、自身のスタイルに応じて安定性か操作性かを重視した乗り味に調整することが可能だ。地面に対して水平にオフセットが変わることで、フレームのジオメトリーに影響を及ぼすことなく乗り味だけを調整できるよう設計されている。
ライダーに自由な乗り方を提案するマルチパーパスなバイクを数多く展開するSOMA(ソーマ)からは、モンスタークロスとしてラインアップされている「ウルヴァリン」がV3からV4へとアップデート。小さい46サイズが追加されボトル台座も増設。ヘッド規格の異なる2つのモデルで展開され、タイプAはリアエンド幅142mm&12mmスルーアクスルに対応、タイプBはスプリットシートステーを採用しベルトドライブに対応させている。
また、自転車4コマ漫画やアートペイントなどを手掛けているアーティスト「Pちゃん」と東京サンエスが初コラボ。Pちゃんのイラストを座面にあしらったオリジナルデザインのサドルが登場する。”TOKYO VICTORY”と名付けられた製品で、オリンピックの年ということもあり日本や東京をイメージしたカラフルなデザインに仕上がる。コラボレーションサドルは全部で3つのモデルで販売される。
Pちゃん公式ブログ「Pちゃんサイクル」
PちゃんTwitter
text&photo:Yuto.Murata
東京のアーツ千代田3331にてディーラー向けに開催された東京サンエスの展示会。ワンバイエスやディズナ、グランジなどオリジナルブランドを多数手がけており、日本人にマッチした&女性やビギナーでも使い勝手の良いパーツを作り続けている。どちらかと言えばニッチなニーズを満たすラインアップが東京サンエスの強みで、レーシーな大手ブランドを並べる他の代理店とは一風変わった雰囲気が漂う。
大きなトピックは、昨年のサイクルモードで発表されたJFFのチタンディスクロードが正式にリリースされたこと。製品開発時にチタンバイクを試作してみたところ想像以上に乗り味が良く、限定生産ながら一般販売が決まった1台なんだとか。JFFシリーズ初のチタンフレームで、最大35Cまでのタイヤクリアランスを備えた”高速系エンデュランスロード”と謳ったモデルだ。
ディスクブレーキ特有の硬質感をチタンという素材が和らげ、一層上質な乗り味を実現できたと担当者は語る。ダブル&トリプルバテッドのチューブを使い分け軽量化と剛性感をバランス。腐食などにも強いチタンとあって1台を長く使っていきたいユーザーにもオススメだ。素材感を活かしたルックスにするため、フレームにはペイントではなくレーザー刻印でロゴを入れているのもこだわりポイント。
日本人の体型を考え抜いたワンバイエス独自のジオメトリーが採用され操作性も抜群。455~550mmという幅広いサイズ展開で、小さいフレームでも見栄えが良くなるようフロント三角の形状も煮詰めている。エンドパーツの向きによってオフセットを前後5mmで変えられるカーボンフォークも搭載。限定数にて完成車も販売され、クランク・ハンドル・ステム・タイヤのサイズを自分好みにオーダーすることが可能だ。5月末~6月上旬に発売予定。
同じくJFFのディスクロードとして、今秋登場予定のクロモリフレーム「#701D」もプロトタイプを展示。”快走サイクルツーリング”モデルであり、フレームの程よいしなりが心地よいサイクリングへと誘ってくれそう。クラシカルな細身のルックスながら最大35C(フェンダー装着時30C)まで対応した広いタイヤクリアランスを備えた、現代的なクロモリロードに仕上がっている。
個性的なハンドルバーも東京サンエスお馴染みの製品。ワンバイエスのジェイカーボンハンドルには、複雑な曲げを加えた「マホラ」が新登場する。バートップが奥へアールを描くことで、握った際に自然と脇が開き呼吸がしやすいリラックスした体勢を作り出す。対してドロップ部分を握った場合、自然と手首が内側に入るような潰し加工が施されており、脇を締めてパワーを込めやすい設計となっている。
同様のコンセプトでフレア形状を採用したグラベル向けの「マホラ スエヒロ」もラインアップ。27°という大きめのフレア角を採用しており、ブラケット取り付け部に対してエンド部分が左右それぞれ50mmも外側にくるよう作られている。ワイドスタンスによってオフロードでも安定したライドを楽しめるハンドルだ。クランプ部分に十分に幅を持たせ、小さいサイズでもシマノの油圧サブブレーキを装着できるよう工夫されている。
また、現在開発が進んでいる2つの新作ハンドルもモックが展示されていた。一つは、様々な握り方ができるボーダーレスカーボンハンドルバーの進化版で、より快適性を追求したバートップ形状などアップデートが加わる予定。ステムクランプ位置と同じ高さにドロップ位置が設定されており、上体を起こしたリラックスしたポジションを取ることができる。もう一つはロード向けのフラットハンドルバーだ。フラットバー向けのレバーに変えずとも、デュアルコントロールレバーをそのまま使って快適に操作できるよう形状を煮詰めている段階だという。
フォークオフセットを可変できる「フリップフロップシステム」搭載のカーボンフォークもラインアップを拡充。ディスクブレーキ&スルーアクスルに対応した製品で、グラベルロードを想定した700×42Cまで対応するワイドなタイヤクリアランスを備えたもの、希少な650Bサイズのものが追加されている。
ドロップアウトパーツの向きを変えることでオフセットを前後5mmで変更することができ、自身のスタイルに応じて安定性か操作性かを重視した乗り味に調整することが可能だ。地面に対して水平にオフセットが変わることで、フレームのジオメトリーに影響を及ぼすことなく乗り味だけを調整できるよう設計されている。
ライダーに自由な乗り方を提案するマルチパーパスなバイクを数多く展開するSOMA(ソーマ)からは、モンスタークロスとしてラインアップされている「ウルヴァリン」がV3からV4へとアップデート。小さい46サイズが追加されボトル台座も増設。ヘッド規格の異なる2つのモデルで展開され、タイプAはリアエンド幅142mm&12mmスルーアクスルに対応、タイプBはスプリットシートステーを採用しベルトドライブに対応させている。
また、自転車4コマ漫画やアートペイントなどを手掛けているアーティスト「Pちゃん」と東京サンエスが初コラボ。Pちゃんのイラストを座面にあしらったオリジナルデザインのサドルが登場する。”TOKYO VICTORY”と名付けられた製品で、オリンピックの年ということもあり日本や東京をイメージしたカラフルなデザインに仕上がる。コラボレーションサドルは全部で3つのモデルで販売される。
Pちゃん公式ブログ「Pちゃんサイクル」
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text&photo:Yuto.Murata
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