スイス、デューベンドルフ空軍基地で開催された2020年のシクロクロス世界選手権を走ったプロバイクの第2弾。エリート初挑戦で悲願の初優勝を飾ったセイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)のバイクをチェック。1週間後にデビューしたアルカンシエルバイクも取り上げます。



レースで使用されたグレーのキャニオン INFLITE CF SLX。シマノブースに展示されていたレースで使用されたグレーのキャニオン INFLITE CF SLX。シマノブースに展示されていた (c)Nobuhiko.Tanabe
マッチスプリントを制し、劇的なアルカンシェル獲得を射止めたセイリン・デルカルメンアルバラード。マチュー・ファンデルポール(オランダ)と同じくアルペシン・フェニックスに所属する彼女が駆るのはキャニオンのINFLITE CF SLX。実際にレースに使用されたのはグレーのバイクだが、予備としてヨーロッパチャンピオンカラーのバイクも用意されていた。

世界選手権翌週のDVVトロフェーに用意されたアルカンシエルカラー世界選手権翌週のDVVトロフェーに用意されたアルカンシエルカラー (c)Nobuhiko.Tanabe
泥の中を駆け抜けるようなアルカンシエルデザイン泥の中を駆け抜けるようなアルカンシエルデザイン (c)Nobuhiko.Tanabe世界選手権でサブバイクとして用意されていたヨーロッパチャンピオンカラーのバイク世界選手権でサブバイクとして用意されていたヨーロッパチャンピオンカラーのバイク (c)Nobuhiko.Tanabe


また、その1週間後にベルギー北部のリールで開催されたDVVフェルゼクリンゲン・トロフェー第8戦では世界王者の証であるアルカンシエルをまとったスペシャルバイクが用意された。短期間の間にしっかりと揃えて披露するあたりはさすが本場と言えるだろう。アルカンシエルはフォークの肩とシートステーに入り、泥の中を駆け抜けるようなデザインが印象的。前週の世界選手権と同じくアンマリー・ワーストとの一騎打ちを制しアルカンシエルとしてのデビューウインを挙げている。

アルペシン・フェニックスはシマノのフルサポートを受けており、コンポーネントは9170系DURA-ACE DI2で全て統一されている。ただしチェーンリングのみウィックワークスで、通常ラインナップよりも小さい44T-34T。リアカセットは世界選手権、そしてDVVトロフェーでも11-30Tで統一されていた。ホイールはチームメイトのマチューと同じくシマノDURA-ACEのC40だ。

世界選女子エリートレースではFMBのGrippo Speedを使った世界選女子エリートレースではFMBのGrippo Speedを使った (c)Nobuhiko.Tanabe
世界選でのサブバイクにはオールラウンドパターンのSlalomを選択世界選でのサブバイクにはオールラウンドパターンのSlalomを選択 (c)Nobuhiko.Tanabe砂区間の多いDVVトロフェーではSprint XSをチョイス砂区間の多いDVVトロフェーではSprint XSをチョイス (c)Nobuhiko.Tanabe


所々に泥が残る比較的ドライなコンディションで開催された世界選女子エリートレースではFMBのGrippo Speedを使用し、サブバイクセットされていたのはSlalom。砂区間が多く設定されていたDVVトロフェーではセンタースリックのSprint XSがチョイスされていた。

ハンドルはキャニオンのステム一体型モデルH31 ERGOCOCKPITのショートリーチで、セッレイタリアのバーテープを組み合わせる。ディスクローターは前後ともに140mm。サドルもスポンサーのセッレイタリアで、MTBモデルのX-LR KIT CARBONIO SUPERFLOWが使われていたことも印象的だった。

ロゴをクリアテープで保護するのは同チームのお約束ロゴをクリアテープで保護するのは同チームのお約束 (c)Nobuhiko.TanabeハンドルはH31 ERGOCOCKPITのショートリーチ。バーテープはハンドルはH31 ERGOCOCKPITのショートリーチ。バーテープは (c)Nobuhiko.Tanabe

カセットは11-30T。シフトケーブルはタイラップで留められていたカセットは11-30T。シフトケーブルはタイラップで留められていた (c)Nobuhiko.Tanabeチェーンリングはウィックワークス。44-34Tを使うチェーンリングはウィックワークス。44-34Tを使う (c)Nobuhiko.Tanabe


text&photo:Nobuhiko.Tanabe

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