セッレイタリア SP-01 BOOST　唯一無二の形状を採用したショートノーズサドル

120年の歴史を誇るサドルブランドのセッレイタリア。ロードからコミューター用まで幅広く揃うラインアップより、SP-01 BOOSTをピックアップして紹介しよう。ショートノーズを採用することで、前乗りポジションのセッティングを行いやすくしたモデルだ。

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セッレイタリア SP-01 BOOST SUPERFLOW
2016年のユーロバイクで姿を表したセッレイタリアの「SP-01」。ベースが後端部で左右に分割されている唯一無二の設計を採用し、カッティング・エッジなモデルとして全世界から注目を集めたモデルだ。セッレイタリアがサポートするロット・スーダルのアダム・ハンセンも使用するなど、プロ選手が選ぶサドルの1つというポジションも確立させている。

ベースを分割するデザインの目的は、ペダリング時に脚の動きに合わせてベースが沈み込む柔軟性を持たせるため。ベースが柔軟に動くことで、結果として腰をサドルに落ち着けられるようになるという。また、路面から伝わる微振動をカットするショックアブソーバーとしての性能にも期待できる。

前後に若干ウェーブした座面を採用している
丸みを帯びた座面を採用している ベースの後端部が分割されている設計がSP-01の特徴だ


SP-01は座面中央のホールを非常に大きくする「スーパーフロー」という仕様であることもポイント。前傾姿勢を深く取るポジションでもデリケートゾーンへの圧迫が少なく、痺れなどが発生しにくくなっている。ベースの柔軟性を生み出す一要素であるだろう。

座面のクッション部と表皮の固定にはセッレイタリアが特許を取得した接着工法が用いられている。この手法を採用することで、表皮をベース裏側まで強いテンションを掛けて引っ張る必要がなく、クッション素材の性能を引き出されるという。

全体で2cm強も短く設計されているBOOSTモデル（右）
Ti 316レールとManganeseレールのモデルにはツール・ド・フランスカラーが用意されている 金属レールのモデルには青いマテリアルが挟み込まれている


そんなSP-01にはセッレイタリアのショートノーズ仕様「BOOST」が用意されている。前乗りポジションはパワーやケイデンスが高くなる傾向があると言われ、ショートノーズサドルを使ってポジションを出すプロ選手も増えてきている。SP-01BOOSTは通常モデルよりもノーズを2cm強短く設計。ルールで定められているBB～サドル先端までの後退幅5cm以上を確保しながら、サドルを前乗りポジションにセットしやすい。

また、速く走るために前乗りポジションを採用する場合は、深い前傾ポジションもセットとなるはずだ。その場合はスーパーフロー仕様によるストレス軽減も大きなメリットとなるだろう。

SP-01 BOOSTのラインアップはTEKNO（フルカーボン）、KIT CARBONIO（Carbon Keramicレール）、無印（Ti 316）、TM（マンガネーゼレール）という4種類。いずれもidmatchの"S"と"L"が用意されているため、様々な体格のサイクリストが選びやすくなっている。

SP-01 BOOST KIT CARBONIO SUPERFLOWの「L」サイズ。カタログ重量通りの165g
SP-01 BOOST SUPERFLOWの「S」サイズ。こちらもカタログ重量通りの188g。 SP-01 BOOST TM SUPERFLOWの「L」サイズ。こちらの実測値は206g