2019/11/11(月) - 19:56
全日本選手権さながらのメンバーが集ったシクロクロスミーティング第4戦/JCX第3戦飯山で、全日本王者チャンピオンジャージを着る前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)が独走勝利。女子では今井美穂(CO2 Bicycle)が松本璃奈(TEAM SCOTT)を退け勝利した。
幕張シクロクロス(UCIクラス2)と関西シクロクロスマキノラウンド(UCIクラス2)に挟まれた週末に開催された、JCXシリーズ第3戦を兼ねるシクロクロスミーティング第4戦飯山。例年は初日土曜日にナイターレースを、2日目日曜日にJCXレースを開催するのが定番だが、今年は飯山周辺が台風19号の被害を大きく受け、人数や物資の調整がつかなかったため日曜日のみのワンデー開催に。
それでも2015年に全日本選手権を迎えたテクニカルコースには、全日本王者の前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)を筆頭に大勢のカテゴリー1レーサーが顔を揃えたほか、前日には飯山市内の災害復興ボランティアとして汗を流した参加者も。会場では例年通り振る舞いの食事が参加者を迎え、全国各地のレース会場でおなじみ「タベルナ・エスキーナ」のキッチンカーも登場。多くの協力のもと開催された「飯山クロス」は秋晴れにも恵まれた。
C1クラスには、地元に元気を伝えたいという主催者の想いで急遽参加を決めた竹之内悠(ToyoFrame)や、来季を見据えオフトレーニングに励むMTB全日本王者の山本幸平(DreamSeeker MTB Racing Team)の姿も。全日本選手権クラスの豪華メンバーが集う中、レースは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)のダッシュで幕明けた。
2周目に入る頃には前田と織田、竹之内、小坂光(宇都宮ブリッツェン)、沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)、竹内遼(FUKAYA RACING)、村上功太郎(松山大学)という、順当な7名が先頭パックを作り上げる。スタート位置が悪い山本は序盤の混戦に飲まれながらも一気に順位を上げ、7名の後方で追走を続けた。
先頭グループからは今季好調の二人、前田と小坂が抜け出し、U23全日本王者の村上功太郎が付かず離れずの距離で3番手。やがて「長く苦しんでいた不調から脱しつつある」と語る前田が小坂を切り離して独走体制に持ち込んだ。
シケインを全てバニーホップで飛び切り、20秒ほどのリードを得てハイペースを刻む前田。「全日本チャンピオンジャージを着て恥ずかしい走りはできません。先頭に立ってからもハイペースを維持しました。例え20秒リードが10秒リードになっても大丈夫、という心の余裕もありました」と言う全日本王者は、この後一度も先頭を譲ることなくフィニッシュまで走り抜くこととなる。
白熱したのが2番手争いだ。「今年で一番良い走りができた」と言う小坂と「今日の目標は表彰台」とスタート前に語った村上の後ろでは、「序盤はものすごく苦しかったものの、レース中盤あたりから踏めるようになった」と言う竹内が猛追を見せ、最終周回に村上をパス。地元飯山で良い走りを見せたい竹内が表彰台圏内に浮上した。
王者らしいレースメイクを見せた前田は、最終的に小坂を9秒引き離して8周回のレースをフィニッシュ。小坂は竹内を、竹内は村上を抑えて2位と3位。「まだシクロクロスバイクに乗り慣れておらず、空気圧を読み間違えてパンクさせてしまいました。それでも最後まで追い込んだ走りができた」という山本は5位竹之内、6位織田、7位沢田に続く8位。フルラップ完走は66名中19名(完走率28.8%)だった。
女子カテゴリー最上位であるCL1では、幕張クロスで幸先良く勝利を納めた全日本王者の松本璃奈(TEAM SCOTT JAPAN)と、今季シクロクロス初レースに臨んだ前全日本王者の今井美穂(CO2bicycle)が一対一の勝負を展開する。その後ろをやはり全日本優勝経験を持つ宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team)が単独追走を続けた。
しかし、午前中のまだ泥が乾いていないコースは今井に味方した。「思い通りの走りができずに悔しい」と話す松本との距離は徐々に離れ、踏み止めた松本を最終的に2分近く引き離して独走勝利。MTBとシクロクロスでライバル関係にある松本を下した今井は、表彰台で「松本選手たちと一緒に日本の女子選手の競技レベルを引き上げていきたい」と話す。今年のMTBシーズン後半はトルコやギリシャへと海外遠征を行い、積極的にUCIポイントを稼いでいた。
C2クラスでは小林慶次(竹ノ梢)が圧勝でC1昇格への切符を掴み、マスターズ最上位のM40+M45では石川正道(Champion System Japan Test Team)が勝利。ジュニアレースでは松本一成(TEAM SCOTT JAPAN)が幕張クロスで勝利した鈴木来人(Bonne Chance)を5秒差で下している。
なおオーガナイザーを務める小林輝紀さんによれば、来年は再びナイトレースを含む2Dayで開催するという。国内でも随一の評判を誇るテクニカルコースと絶景のロケーションが待つレースイベントの、更なる盛り上がりに期待したい。
幕張シクロクロス(UCIクラス2)と関西シクロクロスマキノラウンド(UCIクラス2)に挟まれた週末に開催された、JCXシリーズ第3戦を兼ねるシクロクロスミーティング第4戦飯山。例年は初日土曜日にナイターレースを、2日目日曜日にJCXレースを開催するのが定番だが、今年は飯山周辺が台風19号の被害を大きく受け、人数や物資の調整がつかなかったため日曜日のみのワンデー開催に。
それでも2015年に全日本選手権を迎えたテクニカルコースには、全日本王者の前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)を筆頭に大勢のカテゴリー1レーサーが顔を揃えたほか、前日には飯山市内の災害復興ボランティアとして汗を流した参加者も。会場では例年通り振る舞いの食事が参加者を迎え、全国各地のレース会場でおなじみ「タベルナ・エスキーナ」のキッチンカーも登場。多くの協力のもと開催された「飯山クロス」は秋晴れにも恵まれた。
C1クラスには、地元に元気を伝えたいという主催者の想いで急遽参加を決めた竹之内悠(ToyoFrame)や、来季を見据えオフトレーニングに励むMTB全日本王者の山本幸平(DreamSeeker MTB Racing Team)の姿も。全日本選手権クラスの豪華メンバーが集う中、レースは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)のダッシュで幕明けた。
2周目に入る頃には前田と織田、竹之内、小坂光(宇都宮ブリッツェン)、沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)、竹内遼(FUKAYA RACING)、村上功太郎(松山大学)という、順当な7名が先頭パックを作り上げる。スタート位置が悪い山本は序盤の混戦に飲まれながらも一気に順位を上げ、7名の後方で追走を続けた。
先頭グループからは今季好調の二人、前田と小坂が抜け出し、U23全日本王者の村上功太郎が付かず離れずの距離で3番手。やがて「長く苦しんでいた不調から脱しつつある」と語る前田が小坂を切り離して独走体制に持ち込んだ。
シケインを全てバニーホップで飛び切り、20秒ほどのリードを得てハイペースを刻む前田。「全日本チャンピオンジャージを着て恥ずかしい走りはできません。先頭に立ってからもハイペースを維持しました。例え20秒リードが10秒リードになっても大丈夫、という心の余裕もありました」と言う全日本王者は、この後一度も先頭を譲ることなくフィニッシュまで走り抜くこととなる。
白熱したのが2番手争いだ。「今年で一番良い走りができた」と言う小坂と「今日の目標は表彰台」とスタート前に語った村上の後ろでは、「序盤はものすごく苦しかったものの、レース中盤あたりから踏めるようになった」と言う竹内が猛追を見せ、最終周回に村上をパス。地元飯山で良い走りを見せたい竹内が表彰台圏内に浮上した。
王者らしいレースメイクを見せた前田は、最終的に小坂を9秒引き離して8周回のレースをフィニッシュ。小坂は竹内を、竹内は村上を抑えて2位と3位。「まだシクロクロスバイクに乗り慣れておらず、空気圧を読み間違えてパンクさせてしまいました。それでも最後まで追い込んだ走りができた」という山本は5位竹之内、6位織田、7位沢田に続く8位。フルラップ完走は66名中19名(完走率28.8%)だった。
女子カテゴリー最上位であるCL1では、幕張クロスで幸先良く勝利を納めた全日本王者の松本璃奈(TEAM SCOTT JAPAN)と、今季シクロクロス初レースに臨んだ前全日本王者の今井美穂(CO2bicycle)が一対一の勝負を展開する。その後ろをやはり全日本優勝経験を持つ宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team)が単独追走を続けた。
しかし、午前中のまだ泥が乾いていないコースは今井に味方した。「思い通りの走りができずに悔しい」と話す松本との距離は徐々に離れ、踏み止めた松本を最終的に2分近く引き離して独走勝利。MTBとシクロクロスでライバル関係にある松本を下した今井は、表彰台で「松本選手たちと一緒に日本の女子選手の競技レベルを引き上げていきたい」と話す。今年のMTBシーズン後半はトルコやギリシャへと海外遠征を行い、積極的にUCIポイントを稼いでいた。
C2クラスでは小林慶次(竹ノ梢)が圧勝でC1昇格への切符を掴み、マスターズ最上位のM40+M45では石川正道(Champion System Japan Test Team)が勝利。ジュニアレースでは松本一成(TEAM SCOTT JAPAN)が幕張クロスで勝利した鈴木来人(Bonne Chance)を5秒差で下している。
なおオーガナイザーを務める小林輝紀さんによれば、来年は再びナイトレースを含む2Dayで開催するという。国内でも随一の評判を誇るテクニカルコースと絶景のロケーションが待つレースイベントの、更なる盛り上がりに期待したい。
C1リザルト
1位 | 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム) | 58:53.1 |
2位 | 小坂光(宇都宮ブリッツェン) | +0:09 |
3位 | 竹内遼(FUKAYA RACING) | +0:20 |
4位 | 村上功太郎(松山大学) | +0:26 |
5位 | 竹之内悠(ToyoFrame) | +0:56 |
6位 | 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +1:57 |
7位 | 沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling) | +2:23 |
8位 | 山本幸平(DreamSeeker MTB Racing Team) | +2:29 |
9位 | 兼子博昭(スワコレーシングチーム) | +3:54 |
10位 | 合田正之(AX cyclocross team) | +4:33 |
CL1リザルト
1位 | 今井美穂(CO2bicycle) | 45:06.8 |
2位 | 松本璃奈(TEAM SCOTT JAPAN) | +1:47 |
3位 | 宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team) | +3:34 |
4位 | 赤松綾(SimWorks Racing) | +4:16 |
5位 | 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +6:48 |
C2リザルト
1位 | 小林慶次(竹ノ梢) | 41:48.0 |
2位 | 山田拓海(飯田風越高校) | +2:18 |
3位 | 舟山 祥弘(A-Pad CYCLING TEAM) | +3:47 |
C3リザルト
1位 | 長島慧明(FM730CX) | 29:32.1 |
2位 | 竹田欣五(北陸ドロタボウ) | +1:02 |
3位 | 宇賀隆貴(SHIDO-WORKS) | +1:24 |
C4リザルト
1位 | 杉本卓史(白桃肉Chorizo) | 21:23.4 |
2位 | マセニー・ブレイク(KZ47) | +0:31 |
3位 | 川崎佳典(スワコレーシング) | +0:39 |
CL2+3リザルト
1位 | 水谷彩奈(MZT) | 23:18.9 |
2位 | 清水朱実(北陸ドロタボウ) | +2:34 |
3位 | 松崎光優(Touch me シクロクロスチーム) | +3:45 |
M40+M45リザルト
1位 | 石川正道(Champion System Japan Test Team) | 43:14.1 |
2位 | 田崎友康(F(t)麒麟山Racing) | +2:02 |
3位 | 瀬戸幸正(ベーグルワン) | +2:33 |
M50+55+60リザルト
1位 | 余語賢司(NCFR) | 27:44.5 |
2位 | 浅井秀樹(SNEL CYCLOCROSS TEAM) | +0:40 |
3位 | 山本誠一(EVOLUTION) | +0:52 |
CJリザルト
1位 | 松本一成(TEAM SCOTT JAPAN) | 41:09.9 |
2位 | 鈴木来人(BonneChance) | +0:05 |
U15リザルト
1位 | 澤井千洋(TEAM GRM) | 21:18.4 |
2位 | 谷川稀生(富山サイクルスポーツクラブ) | +4:09 |
Category Kids1+2リザルト
1位 | 水谷悠平(MZT) | 11:23.1 |
2位 | 矢野柊(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) | +2:19 |
3位 | 近藤虎流(イナーメ信濃山形) | +2:48 |
text&photo:So.Isobe
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