2019/08/30(金) - 10:56
「もう帰宅してもいいと思えるほどだけど、この先にあるチャンスもしっかり掴みたい」と、前日に兄が果たせなかったステージ優勝を掴んだヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)はコメント。総合も動いたブエルタ・ア・エスパーニャ第6ステージを走り終えた選手たちのコメントを紹介します。
ステージ優勝 ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)
コースをよく知っていたので開幕前から優勝を狙っていたステージだった。昨日僅差でステージ優勝を逃した兄や現地に駆けつけてくれた家族、パートナーにこの勝利を捧げたい。
今日は逃げ形成まで熾烈を極めて、ステージ中盤の時点では逃げ切れるかどうかわからなかった。トゥーンスが加速した時、彼にすかさず付いて行ってスプリントに向けて力を温存したんだ。シーズン最大の目標レースで結果を残せて本当に嬉しい。もう帰宅してもいいと思えるほどだけど、この先にあるチャンスもしっかり掴みたい。
ステージ2位&マイヨロホ ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・メリダ)
このブエルタでマイヨロホを着たいと思っていた。今日はステージ優勝を狙って走り、残り4kmでアタックして全開走行。もちろんステージ優勝をつかむことができれば最高だったけど、残念ながら全員を振り切ることができなかった。でもマイヨロホ獲得に満足している。
明日は厳しい山岳が待っている。昨日の時点で総合上位の選手たちとの力の差を感じた。自分はクラシックレースや1週間程度のステージレースが得意。グランツールでは今日のようなコースでステージ優勝を狙うのが自分のスタイル。ツールではステージ優勝を飾って、ブエルタでリーダージャージ着用。選手としての成長を感じている。
ステージ4位 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
混沌とした1日だった。序盤からアップダウンが連続して、自分はプリモシュ(ログリッチェ)をサポートする役割を担っていた。でもオリヴェイラのアタックに反応したところで逃げが決まったんだ。タイム差が開き始めたところでステージ優勝狙いの許可が出た。自分のチャンスを狙えることに喜びを感じたものの、得意なのはもっと長くて厳しい山岳。最後の3級山岳は自分には距離が短すぎた。何度かアタックしたけどステージ4位がやっと。総合6位に浮上したのはボーナスだけど重要なことではない。ユンボ・ヴィズマはこれからもプリモシュの総合優勝に注力していく。
ステージ9位&総合2位 ダビ・デラクルス(スペイン、チームイネオス)
とてもハードな1日だった。ステージ優勝を狙っていたものの、ライバルたちを打ち負かす力が自分にはなかった。ただただ彼らは自分よりも強かった。自分に言えることは、全力を出し尽くしたということ。今日はダメだったけど、これからも挑戦を続ける。
怪我や落車の影響で思うようなシーズンを過ごせていないけど、それはそれで、何も言い訳できない。ここまでのステージでタイムを失ったことを考えると、なかなか総合成績に専念するとは言えないけど、脚の状態を見ながら明日以降もできる限りの走りをしてみせる。
ステージ11位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
最初の山岳をハイスピードでこなしたので多くの選手が脱落し、小さな集団の中での勝負になった。逃げグループが形成されてからもアスタナはペースを落とさず。調子がよかったので、数秒でも挽回するためにフィニッシュ手前でアタックすることにしたんだ。
ステージ14位&総合3位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
チームの監督はマイヨロホを明け渡すことを決めた。明日はまた自分向きのフィニッシュが設定されていて、日曜日(アンドラの第9ステージ)はもっと自分向き。まだこのブエルタでは様々なことが起こり得る。最も重要なのは、チームの状態が良いこと。タデイ・ポガチャルのアタックは強力だった。彼は若くて才能のある選手で、このブエルタ期間中にどんどん成長している。彼がこのブエルタで警戒すべきライバルであることを今日確認できた。
ステージ15位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
とても速いステージだった。最初の登りがとにかく速くて、アップダウンを終えた段階でメイン集団の人数が50〜60名に絞られていた。先頭ではネルソン(オリヴェイラ)が逃げに乗ってステージ優勝を狙う展開。総合争いは動かなかった。明日も逃げが決まると予想されるけど、前半にアップダウンがないので今日とは違う展開になるはず。
ナイロ(キンタナ)とチーム内争いがあるかって?それは全くない。それは例えばチームバスの中の状況を見たこともない人々が勝手に作り出した話であって、ナイロとの関係に問題なんてない。とにかく今日落車した選手たちの早期回復を願っているよ。
ポイント賞ジャージ サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
自分の特技はスプリントであり、山岳ステージでは何もできない。それは仕方がないことであり、今は疲れ切っている。今晩しっかりリカバリーして明日の勝負に備えたい。
山岳賞ジャージ アンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH)
この山岳賞ジャージは特別なパワーを与えてくれる。今日はチームに逃げに乗るなと言われていたけど、ずっと調子は良かった。山岳賞ランキングにおいて重要なこの先のステージに向けてグルペットの中で力を温存するように言われた。だから自分にとってはリラックスした1日になったよ。明日は序盤にかけてハイスピードなアタック合戦が続くはずなので、自分のようなクライマー系選手が逃げに乗るのは難しいステージ。でも明日も逃げが決まると思う。
ステージ161位 新城幸也(バーレーン・メリダ)
今日のステージはゴール後に嬉しい知らせが待っていた。冗談??思ったぐらい(笑)チームは昨日のステージで総合から遅れてしまったので、今日はステージ優勝を第一目標にしていた。コントロールするチームが無ければリーダージャージ獲得をセカンドプランの作戦でスタートした。
スタートから6kmで2級山岳に突入する為、登りに強い3人(トゥーンス、パデュン、ペーンシュタイナー)と一緒に逃げに入れるようにと思ったが、登り口で落車に巻き込まれてしまい、足留めを喰らった。いきなり集団から遅れて登り始める羽目になった。登りでどんどんアタックがかかってるのを見て、今日はキツイ日になるなと思った。30人ぐらいのグループで前を追いかけたが2分が縮まら無くて、結局、まる1日グルペットで過ごす事となった。
そこから、フィニッシュ後に"ディランがリーダージャージ"と聞き、驚きしかなかった。チーム創立以来初のグランツールでのリーダージャージ。チームの歴史に新たな1ページに立ち会えたこともうれしかったが、今回のレースで自分と同部屋のディランだけに嬉しさも倍増。明日はリーダーチームとしてバッチリ働いて来ます。
リタイア ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)
何も言うことはない。これはキャリアの中で最大の失望だ。このレベルまで調子を上げるのに長い間ずっと努力して、ようやくチャンスを掴んだところだったのに。どこも骨折していないのがせめてもの救い。腕を何針か縫って、四頭筋の痛みで走り続けることができなかった。
リタイア 左鎖骨と肩甲骨骨折 リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)
チームにとってタフな1日になった。下りコーナーで多くの選手が落車して、避けることができずに自分も転んだ。プロ選手は落車に慣れているので、怪我がどれほど走りに影響するか分かっている。落車以外に選択肢はなかった。自分が置かれた状況を理解するのに時間がかかるし、怪我からの回復にも時間がかかるけど、カムバックを目指したい。経験から学ぶことが多い。今回の経験からも多くを学ばないといけない。
text:Kei.Tsuji
ステージ優勝 ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)
コースをよく知っていたので開幕前から優勝を狙っていたステージだった。昨日僅差でステージ優勝を逃した兄や現地に駆けつけてくれた家族、パートナーにこの勝利を捧げたい。
今日は逃げ形成まで熾烈を極めて、ステージ中盤の時点では逃げ切れるかどうかわからなかった。トゥーンスが加速した時、彼にすかさず付いて行ってスプリントに向けて力を温存したんだ。シーズン最大の目標レースで結果を残せて本当に嬉しい。もう帰宅してもいいと思えるほどだけど、この先にあるチャンスもしっかり掴みたい。
ステージ2位&マイヨロホ ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・メリダ)
このブエルタでマイヨロホを着たいと思っていた。今日はステージ優勝を狙って走り、残り4kmでアタックして全開走行。もちろんステージ優勝をつかむことができれば最高だったけど、残念ながら全員を振り切ることができなかった。でもマイヨロホ獲得に満足している。
明日は厳しい山岳が待っている。昨日の時点で総合上位の選手たちとの力の差を感じた。自分はクラシックレースや1週間程度のステージレースが得意。グランツールでは今日のようなコースでステージ優勝を狙うのが自分のスタイル。ツールではステージ優勝を飾って、ブエルタでリーダージャージ着用。選手としての成長を感じている。
ステージ4位 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
混沌とした1日だった。序盤からアップダウンが連続して、自分はプリモシュ(ログリッチェ)をサポートする役割を担っていた。でもオリヴェイラのアタックに反応したところで逃げが決まったんだ。タイム差が開き始めたところでステージ優勝狙いの許可が出た。自分のチャンスを狙えることに喜びを感じたものの、得意なのはもっと長くて厳しい山岳。最後の3級山岳は自分には距離が短すぎた。何度かアタックしたけどステージ4位がやっと。総合6位に浮上したのはボーナスだけど重要なことではない。ユンボ・ヴィズマはこれからもプリモシュの総合優勝に注力していく。
ステージ9位&総合2位 ダビ・デラクルス(スペイン、チームイネオス)
とてもハードな1日だった。ステージ優勝を狙っていたものの、ライバルたちを打ち負かす力が自分にはなかった。ただただ彼らは自分よりも強かった。自分に言えることは、全力を出し尽くしたということ。今日はダメだったけど、これからも挑戦を続ける。
怪我や落車の影響で思うようなシーズンを過ごせていないけど、それはそれで、何も言い訳できない。ここまでのステージでタイムを失ったことを考えると、なかなか総合成績に専念するとは言えないけど、脚の状態を見ながら明日以降もできる限りの走りをしてみせる。
ステージ11位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
最初の山岳をハイスピードでこなしたので多くの選手が脱落し、小さな集団の中での勝負になった。逃げグループが形成されてからもアスタナはペースを落とさず。調子がよかったので、数秒でも挽回するためにフィニッシュ手前でアタックすることにしたんだ。
ステージ14位&総合3位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
チームの監督はマイヨロホを明け渡すことを決めた。明日はまた自分向きのフィニッシュが設定されていて、日曜日(アンドラの第9ステージ)はもっと自分向き。まだこのブエルタでは様々なことが起こり得る。最も重要なのは、チームの状態が良いこと。タデイ・ポガチャルのアタックは強力だった。彼は若くて才能のある選手で、このブエルタ期間中にどんどん成長している。彼がこのブエルタで警戒すべきライバルであることを今日確認できた。
ステージ15位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
とても速いステージだった。最初の登りがとにかく速くて、アップダウンを終えた段階でメイン集団の人数が50〜60名に絞られていた。先頭ではネルソン(オリヴェイラ)が逃げに乗ってステージ優勝を狙う展開。総合争いは動かなかった。明日も逃げが決まると予想されるけど、前半にアップダウンがないので今日とは違う展開になるはず。
ナイロ(キンタナ)とチーム内争いがあるかって?それは全くない。それは例えばチームバスの中の状況を見たこともない人々が勝手に作り出した話であって、ナイロとの関係に問題なんてない。とにかく今日落車した選手たちの早期回復を願っているよ。
ポイント賞ジャージ サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
自分の特技はスプリントであり、山岳ステージでは何もできない。それは仕方がないことであり、今は疲れ切っている。今晩しっかりリカバリーして明日の勝負に備えたい。
山岳賞ジャージ アンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH)
この山岳賞ジャージは特別なパワーを与えてくれる。今日はチームに逃げに乗るなと言われていたけど、ずっと調子は良かった。山岳賞ランキングにおいて重要なこの先のステージに向けてグルペットの中で力を温存するように言われた。だから自分にとってはリラックスした1日になったよ。明日は序盤にかけてハイスピードなアタック合戦が続くはずなので、自分のようなクライマー系選手が逃げに乗るのは難しいステージ。でも明日も逃げが決まると思う。
ステージ161位 新城幸也(バーレーン・メリダ)
今日のステージはゴール後に嬉しい知らせが待っていた。冗談??思ったぐらい(笑)チームは昨日のステージで総合から遅れてしまったので、今日はステージ優勝を第一目標にしていた。コントロールするチームが無ければリーダージャージ獲得をセカンドプランの作戦でスタートした。
スタートから6kmで2級山岳に突入する為、登りに強い3人(トゥーンス、パデュン、ペーンシュタイナー)と一緒に逃げに入れるようにと思ったが、登り口で落車に巻き込まれてしまい、足留めを喰らった。いきなり集団から遅れて登り始める羽目になった。登りでどんどんアタックがかかってるのを見て、今日はキツイ日になるなと思った。30人ぐらいのグループで前を追いかけたが2分が縮まら無くて、結局、まる1日グルペットで過ごす事となった。
そこから、フィニッシュ後に"ディランがリーダージャージ"と聞き、驚きしかなかった。チーム創立以来初のグランツールでのリーダージャージ。チームの歴史に新たな1ページに立ち会えたこともうれしかったが、今回のレースで自分と同部屋のディランだけに嬉しさも倍増。明日はリーダーチームとしてバッチリ働いて来ます。
リタイア ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)
何も言うことはない。これはキャリアの中で最大の失望だ。このレベルまで調子を上げるのに長い間ずっと努力して、ようやくチャンスを掴んだところだったのに。どこも骨折していないのがせめてもの救い。腕を何針か縫って、四頭筋の痛みで走り続けることができなかった。
リタイア 左鎖骨と肩甲骨骨折 リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)
チームにとってタフな1日になった。下りコーナーで多くの選手が落車して、避けることができずに自分も転んだ。プロ選手は落車に慣れているので、怪我がどれほど走りに影響するか分かっている。落車以外に選択肢はなかった。自分が置かれた状況を理解するのに時間がかかるし、怪我からの回復にも時間がかかるけど、カムバックを目指したい。経験から学ぶことが多い。今回の経験からも多くを学ばないといけない。
text:Kei.Tsuji
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