2019/07/31(水) - 18:37
昨年以上にスペクタクルなレースが繰り広げられたツール・ド・フランスを走った、各チームのプロバイク特集。まずはエガン・ベルナル(コロンビア)が史上最年少優勝を決めたチームイネオス。ツール常勝軍団が駆るピナレロを紹介します。
ピナレロ DOGMA F12、F12 Xlight、BOLIDE TT
ファウスト・ピナレロ氏自ら輸送してきたマイヨジョーヌカラーのDOGMA F12 photo:Makoto.AYANO
ファウスト・ピナレロ氏による手書きメッセージが入る photo:Makoto.AYANO
こちらはマイヨブランカラーのF12。2台が前日夜に準備されたという photo:Makoto.AYANO
エガン・ベルナル(コロンビア)をツール初総合優勝、史上最年少優勝、南米出身選手初の総合優勝に導いたチームイネオス。メインバイクはもちろん今年5月にデビューしたDOGMA F12で、F12にとってもツール初年度でのマイヨジョーヌ。ピナレロにとっては2014年を除くここ8年で7度目、合計15度目のツール制覇と、輝かしい歴史にまた一つ戦績を刻み込んだこととなる。
凱旋門をバックに走り抜けるチームイネオスとマイヨジョーヌのエガン・ベルナル(コロンビア) (c)CorVos
最終前日にはイタリアからファウスト・ピナレロ氏自らスペシャルペイントが施された2本のイエローと1本のDOGMA F12フレームを空路で持ち込み、チームメカニックによって最終ステージまでに完成状態に仕上げられた。いずれのフレームにもピナレロ氏によるお馴染みの手書きメッセージ「GRAZIE」が加えられている。
ゲラント・トーマス(イギリス)のF12 Xlight。昨年の優勝を示すイエローラインがシートポストクランプ付近に加えられる photo:Makoto.AYANO
こちらはベルナルのブラックF12(第11ステージ)。C60ホイールをセットする photo:Makoto.AYANO
ルーク・ロウ(イギリス)のDOGMA F12。DURA-ACE C60をセットするプロパーな組み合わせだ photo:Makoto.AYANO
山岳ステージで使用されたライトウェイトのMeilenstein。フロントスポークは20本仕様で、クイックリリースはDURA-ACE photo:Makoto.AYANO
ハンドルは全選手がMOSTのステム一体式TALON ULTRAを使用した photo:Makoto.AYANO
「マージナルゲイン」を重んじるチームイネオスがリムブレーキを使い続けているのは周知の通り。チームスペックであつらえられたF12 DISKも持ち込まれていたものの、結局使われることはなかった模様。平坦ステージではF12を、エース級選手は山岳ステージではカーボンレイアップの変更で究極の軽さを目指したF12 Xlightを使用した。TTバイクはチームとピナレロの共同開発で生まれたBOLIDE TTだ。
シマノサポートチームの一つであり、当然コンポーネントはR9150系DURA-ACE。ただし今年は山岳ステージにおいて全選手がライトウェイトのMeilensteinホイール(前後共に20本スポークのもの)を使ったため、DURA-ACE C40ホイールの出番はほぼなし。それぞれのペア重量はC40が1355g、Meilensteinが1125g。TTではフロントにC60もしくはPROのバトンホイール3S、リアに同ロードディスクホイールTextreamという組み合わせ。昨年大会では3Sは使われなかったが、今年は第2ステージのチームTTで全員が、第13ステージで約半数の選手が使用した。組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用品COMPETITION PRO LTD(25mm)だ。
チームとピナレロの共同開発で生まれたBOLIDE TT photo:Makoto.AYANO
各選手のフィッティングを反映させた、3Dプリンタによる粉体チタン溶融結合のカスタムハンドル photo:Makoto.AYANO
TT用のホイールはPROのロードディスクホイールTextream photo:Makoto.AYANO
スライダーエンドの調整を見る photo:Makoto.AYANO
第2ステージのチームTTでは58-46Tと巨大なチェーンリングを使用 photo:Makoto.AYANO
ハンドルは昨年からピナレロ傘下のMOST(モスト)に切り替わっており、選手全員がステム一体式のTALON ULTRAを使用した模様。TTハンドルは各選手のフィッティングを反映させた、3Dプリンタによる粉体チタン溶融結合のカスタムハンドルだ。
その他昨年からの変更点は、ナンバープレートホルダーをシートポストに取り付けていたこと。リアディレイラーハンガーはここ最近の流行であるダイレクトマウントタイプ。ボトルケージはわずか15gと超軽量を誇るエリートのLeggeroで、サドルはフィジーク。
photo:Makoto.AYANO
text:So.Isobe
ピナレロ DOGMA F12、F12 Xlight、BOLIDE TT
![ファウスト・ピナレロ氏自ら輸送してきたマイヨジョーヌカラーのDOGMA F12](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf21e-133.jpg)
![ファウスト・ピナレロ氏による手書きメッセージが入る](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf21e-60.jpg)
![こちらはマイヨブランカラーのF12。2台が前日夜に準備されたという](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf21e-236.jpg)
エガン・ベルナル(コロンビア)をツール初総合優勝、史上最年少優勝、南米出身選手初の総合優勝に導いたチームイネオス。メインバイクはもちろん今年5月にデビューしたDOGMA F12で、F12にとってもツール初年度でのマイヨジョーヌ。ピナレロにとっては2014年を除くここ8年で7度目、合計15度目のツール制覇と、輝かしい歴史にまた一つ戦績を刻み込んだこととなる。
![凱旋門をバックに走り抜けるチームイネオスとマイヨジョーヌのエガン・ベルナル(コロンビア)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/30/corvos00031312-125.jpg)
最終前日にはイタリアからファウスト・ピナレロ氏自らスペシャルペイントが施された2本のイエローと1本のDOGMA F12フレームを空路で持ち込み、チームメカニックによって最終ステージまでに完成状態に仕上げられた。いずれのフレームにもピナレロ氏によるお馴染みの手書きメッセージ「GRAZIE」が加えられている。
![ゲラント・トーマス(イギリス)のF12 Xlight。昨年の優勝を示すイエローラインがシートポストクランプ付近に加えられる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf5e-23.jpg)
![こちらはベルナルのブラックF12(第11ステージ)。C60ホイールをセットする](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf11e-71.jpg)
![ルーク・ロウ(イギリス)のDOGMA F12。DURA-ACE C60をセットするプロパーな組み合わせだ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf4e-66.jpg)
![山岳ステージで使用されたライトウェイトのMeilenstein。フロントスポークは20本仕様で、クイックリリースはDURA-ACE](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf6e-21.jpg)
![ハンドルは全選手がMOSTのステム一体式TALON ULTRAを使用した](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf6e-18.jpg)
「マージナルゲイン」を重んじるチームイネオスがリムブレーキを使い続けているのは周知の通り。チームスペックであつらえられたF12 DISKも持ち込まれていたものの、結局使われることはなかった模様。平坦ステージではF12を、エース級選手は山岳ステージではカーボンレイアップの変更で究極の軽さを目指したF12 Xlightを使用した。TTバイクはチームとピナレロの共同開発で生まれたBOLIDE TTだ。
シマノサポートチームの一つであり、当然コンポーネントはR9150系DURA-ACE。ただし今年は山岳ステージにおいて全選手がライトウェイトのMeilensteinホイール(前後共に20本スポークのもの)を使ったため、DURA-ACE C40ホイールの出番はほぼなし。それぞれのペア重量はC40が1355g、Meilensteinが1125g。TTではフロントにC60もしくはPROのバトンホイール3S、リアに同ロードディスクホイールTextreamという組み合わせ。昨年大会では3Sは使われなかったが、今年は第2ステージのチームTTで全員が、第13ステージで約半数の選手が使用した。組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用品COMPETITION PRO LTD(25mm)だ。
![チームとピナレロの共同開発で生まれたBOLIDE TT](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf13e-124.jpg)
![各選手のフィッティングを反映させた、3Dプリンタによる粉体チタン溶融結合のカスタムハンドル](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf13e-140.jpg)
![TT用のホイールはPROのロードディスクホイールTextream](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf13e-157.jpg)
![スライダーエンドの調整を見る](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf2ettt-554.jpg)
![第2ステージのチームTTでは58-46Tと巨大なチェーンリングを使用](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2019/07/31/ayano2019tdf2ettt-553.jpg)
ハンドルは昨年からピナレロ傘下のMOST(モスト)に切り替わっており、選手全員がステム一体式のTALON ULTRAを使用した模様。TTハンドルは各選手のフィッティングを反映させた、3Dプリンタによる粉体チタン溶融結合のカスタムハンドルだ。
その他昨年からの変更点は、ナンバープレートホルダーをシートポストに取り付けていたこと。リアディレイラーハンガーはここ最近の流行であるダイレクトマウントタイプ。ボトルケージはわずか15gと超軽量を誇るエリートのLeggeroで、サドルはフィジーク。
photo:Makoto.AYANO
text:So.Isobe
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