ジロ・ローザ第7ステージは終盤に先行した強豪勢による登坂勝負に持ち込まれ、鋭い加速でマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)がステージ3勝目を達成した。



ジロ・ローザ2019の第7ステージは序盤のアタック合戦が長期化したジロ・ローザ2019の第7ステージは序盤のアタック合戦が長期化した (c)CorVos
ジロ・ローザ(UCIウィメンズワールドツアー)は7日目。コルネード・ヴィチェンティーノからドロミテ山塊の南山麓を沿うようにサン・ジョルジョ・ディ・ペルレナを目指すアップダウンコースがその舞台だ。これまでのステージの中では最長距離である128.3kmにはノコギリの歯のような急峻な山岳ポイントが組み込まれる。

この日も序盤のアタック合戦が長期化し、およそ30kmを消化しても集団は一つのまま。最初の山岳ポイントを通過してもなお逃げが決まらず、中間スプリントでは総合ジャンプアップを狙うルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ)が先着した。

フィニッシュまで33kmを残した時点でようやくリア・キルヒマン(カナダ、サンウェブ)が逃げを決めるも、フィニッシュが近づいていたため1分差まで広がらない。残り10kmから始まる石畳の急勾配区間でキルヒマンは捕まり、激しいペースアップの末にマリアローザのアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)やマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)、世界王者アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)らが抜け出すこととなった。

フィニッシュまで33km残した地点で逃げを決めるリア・キルヒマン(カナダ、サンウェブ)フィニッシュまで33km残した地点で逃げを決めるリア・キルヒマン(カナダ、サンウェブ) (c)CorVos
最終的に勝負は強豪勢による登坂スプリントに持ち込まれ、爆発的な加速を武器にここまで2勝しているフォスが先着。世界王者ファンデルブレッヘンを寄せ付けず、圧倒的なスプリントで今大会ステージ通算3勝目を飾った。

「テクニカルなアップダウンコースで、かつ総合争いも関わったため非常にタフな展開だった。なのでなるべく無駄脚を使わずに力を貯め、最後は冷静にスプリント。チームメイトの働きもあってパーフェクトな展開に持ち込めた」とフォスは語っている。

総合2位カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が最後の動きに乗り遅れたため、総合3位のファンデルブレッヘンがニエウィアドーマを交わして2位に浮上している。

登坂スプリントで先着したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)登坂スプリントで先着したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) (c)CorVos
登坂スプリントで先着したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)とステージ2位アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)、3位エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)登坂スプリントで先着したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)とステージ2位アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)、3位エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) (c)CorVos

ステージ結果
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) 3:19:33
2位 アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)
3位 エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) 0:03
4位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)
5位 デミ・フォラーリング(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク) 0:09
6位 ソラヤ・パラディン(イタリア、アレ・チポッリーニ)
7位 カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)
8位 アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ)
9位 アン・サンテステバン(スペイン、WNT・ロータープロサイクリング)
10位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) 0:12
個人総合成績
1位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 11:42:15
2位 アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング) 4:08
3位 カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) 4:23
4位 ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) 5:26
5位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) 5:30
6位 エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) 5:43
7位 ケイティ・ホール(アメリカ、ブールスドルマンスサイクリング) 6:20
8位 ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ) 6:39
9位 アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ) 6:39
10位 エリカ・マグナルディ(イタリア、WNT・ロータープロサイクリング) 6:46
ポイント賞
1位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 62pts
2位 マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) 53pts
3位 アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング) 39pts
山岳賞
1位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 29pts
2位 ソフィー・デブイスト(ベルギー、パークホテル・ファルケンブルク) 17pts
3位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) 16pts
ヤングライダー賞
1位 ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ) 15:08:30
2位 パウラ・パティノ(コロンビア、モビスター) 6:47
3位 エヴィタ・ムジック(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) 9:29
チーム総合成績
1位 WNT・ロータープロサイクリング 44:25:09
2位 ミッチェルトン・スコット 1:59
3位 サンウェブ 3:13
Text:So.Isobe
Photo:CorVos

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