プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)の圧倒的勝利で幕を開けたジロ・デ・イタリア。高難易度の開幕個人TTで活躍した選手たちのコメントを紹介します。



ステージ1位、マリアローザのプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)

マリアローザを着用したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)マリアローザを着用したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
とても嬉しいよ。ステージ優勝したこと、そして明日のステージをマリアローザと共にスタートできるなんてアメージングな気持ちだ。長い間ホットシートで待つことになったけど、とにかくステージ優勝を嬉しく思う。ライバルたちとのタイム差には正直驚いたよ。今日は『なるべく速く走る』という他に、ペース配分や戦略なんてなかった。

素晴らしいスタートを切ることができたけれど、何よりも大事なのは最終日のヴェローナでマリアローザを着ていること。2日前に、大会初日から最終日までマリアローザを着る偉業を(1990年に)成し遂げたジャンニ・ブーニョに会った。そんなことが可能なのかどうかは分からない。まだまだ先は長いけれど、非常に良い出だしとなったのでこれからが楽しみだ。

ステージ2位:サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)

最後から3番手スタートのサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)最後から3番手スタートのサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) photo:Kei Tsuji
できる限りの走りをした。もしかしたら序盤で抑えすぎたかもしれないけれど、全開で踏み続ければ後が持たないとわかっていた。登りでは差が付くだろうと簡単に予測できたけど、実際にはほんの僅かな差だった。ただしそれでも想定の範囲内だったんだ。この先を予想するには短いレースだったけれど、個人的に調子は良い。

今シーズン僕たちはログリッチェが出場するすべてのステージレースで連勝するところを見てきたので、彼が1位か2位に割って入るだろうことは予想していた。今日は天候が悪くなる予想で総合勢が序盤スタートを選んでいたけれど、僕らは大崩れしないと読んでいたし、実際にもそうなった。とにかくジロが始まったことが嬉しい。ワクワクしているよ。

ステージ3位:ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)

ステージ3位のヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)ステージ3位のヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) (c)CorVos
すごく難しいTTだった。ジロ・デ・エミリアで使われる登りだけに良く知っていたし、それだけに作戦通り進める必要があった。自分のタイムは極めて良かったけれどログリッチェはその先を行っていた。

ステージ4位&マリアビアンカ:ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

マリアビアンカを着るミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)マリアビアンカを着るミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) (c)CorVos
今日の自分の走りが嬉しい。チームと共にTT能力の改善に取り組んできた成果が表れたと思う。ジロ・デ・エミリアを何度も走っているので、その経験を元に登りを攻めることができたんだ。チーム監督やトレーナーと共に入念に作戦を立てて忠実に実行したことも上手く働いた。初日からマリアビアンカを獲得できたことも含めて本当にハッピーさ。今日はアルゴンの新型バイク「E-118 PRO」を走らせたけれど、これも凄いTTマシンだ。僕のパフォーマンスでその実力は証明されたと思う。ここから3週間、戦う準備はできている。

ステージ5位:トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)

ステージ5位に終わったトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)ステージ5位に終わったトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) (c)CorVos
厳しい登りを含むタフなTTだった。完全に限界のペースをキープし続けたけれど、個人的には非常に上手く走ることができたと思う。前半の平坦区間ではほんの少し抑えめに走り、その後はステージ優勝を信じてフラットアウト。でも勝利には手が届かなかった。ただまだジロは全体の8kmしか走っていないし、今はログリッチェがリーダーという事実にすぎない。

ステージ9位:バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)

バイク交換は僕にとって正しい選択だった。今日の作戦を1週間ずっと悩み抜いて、ロードバイクに乗り換えた方がよりパワーを出せるという結論に辿り着いたんだ。バイク交換で10秒、更に言えば登りの手前100mでバイク交換をしなければならなかったので(助走をつけられず)15秒ほどを失うことは分かっていた。今日のUCIのルール指定は全く意味が分からない。これまでは好きな場所でバイク交換ができていたのに、バイク交換場所を指定されるなんて理想的じゃない。ただしそれでも、急勾配を登るにはロードバイクのポジションが好きだから交換を選んだんだ。

マリアアッズーラ:ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)

作戦通りマリアアッズーラを得たジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)作戦通りマリアアッズーラを得たジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) (c)CorVos
今日の僕とチームの目標はマリアアッズーラを獲得することだった。登りの前にTTバイクからエモンダに乗り換えて、全力で駆け上がった。調子は良かったしすべて作戦通りに進んだ。嬉しい結果だよ。チームにも僕にも良い1日になった。

text:So.Isobe

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