2019/04/23(火) - 11:38
アムステル女子レースは中盤からアタックが繰り返されるサバイバルレースに。最後のカウベルグで力強く先行したカシア・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が今季初勝利を掴み、エースをアシストした與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ)は31位で完走人数50名弱のホームレースを終えた。
男子レースと時を同じくして、ベルギーとドイツに隣接したリンブルフ州ではUCI女子ワールドツアー第7戦である「アムステルゴールドレース・ウィメンズエディション」が開催。126.8kmのコース中にはスタート直後から始まる合計19箇所の短い登りが詰め込まれ、「ジェットコースター」に例えられる上下左右に曲がりくねった難しいレイアウトは男子レース同様だ。名物登坂カウベルグ至近に拠点を置く與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ)にとってはアルデンヌクラシック3連戦の1レース目となった。
乳がん撲滅キャンペーンのピンクジャージを纏ったブールスドルマンスサイクリング勢を先頭にスタートを切ると、與那嶺のチームメイトであるペヌエラ・ディアナ(コロンビア、アレ・チポッリーニ)を含む7名が先行。しかし中盤戦に入ると活性化したメイン集団によって捉えられる。
合計4回通過するカウベルグの1回目では、元世界王者で出産から復帰したエリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)が加速するも、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)らのチェックによって引き戻される。ここから激しいアタックの応酬が始まった。
トレック・セガフレードとミッチェルトン・スコットが攻撃を続け、エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)とアマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)、そしてケイティ・ホール(アメリカ、ブールスドルマンスサイクリング)が先行。絞り込まれたメイン集団はマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)が率い、與那嶺はその後方グループに残った。
3度目のカウベルグではメイン集団からカシア・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)がアタックし、追撃したアシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ)を突き放して先頭グループにジャンプ。しかしメイン集団も距離を詰めてレースを振り出しに戻すと、ロンゴボルギーニが今日2度目のアタックで先行する。さらにムールマンとスプラットが追いつき、再び強力な3名がレースを率いる形に。
ローテーションを回した3名だったものの、ペースを緩めない追走グループは逃げ切りを許さず、最後のカウベルグで再び引き戻しに成功。男子レースとは違い、頂上からフィニッシュまで4kmしかないこの決定的な登坂で再びニエウィアドマが仕掛けた。
元ポーランド王者のニエウィアドマはパワフルなダンシングでフォスとファンフルーテンを突き放し、10秒弱のリードを得てフィニッシュまでの平坦路を駆け抜ける。後方からはTT世界王者のファンフルーテンが迫ったものの、カウベルグで築いたリードを切り崩しながらフィニッシュへと到達。今季のワールドツアーレースでトップ10フィニッシュを繰り返しながら、決定打に欠いていたニエウィアドマが待望の今季初勝利を掴んだ。
「マリアンヌが40km地点でペースアップして、そのあまりのタイミングの速さに驚いた。今日は究極に厳しい1日だったので、できるだけスマートに走り、できるだけ脚を貯めようと考えていた」と語るニエウィアドマ。「実際コンディションもよかったけれど、多くの選手が強い走りを見せていたし、誰もが全員のアタックをフォローできていた。最後にアタックするだけでは勝ちに手が届かないと思い、できる限り頭を使いつつ、友達や家族、ボーイフレンド、そしてチームから言われていた応援の言葉やサポート、それにレースの組み立て方などを繰り返しながら走った」と、消耗戦となったアルデンヌ第一ラウンドを振り返っている。
アレ・チポッリーニはソラヤ・パラディン(イタリア)を5位に送り込み、與那嶺は5分4秒遅れの31位で完走人数49名というサバイバルレースをフィニッシュ。「なんども諦める寸前まで苦しめられたけれど、ソラヤの5位は素晴らしい。たくさんの観客が応援してくれたので本当のホームレースのような気分だった」と語っている。
男子レースと時を同じくして、ベルギーとドイツに隣接したリンブルフ州ではUCI女子ワールドツアー第7戦である「アムステルゴールドレース・ウィメンズエディション」が開催。126.8kmのコース中にはスタート直後から始まる合計19箇所の短い登りが詰め込まれ、「ジェットコースター」に例えられる上下左右に曲がりくねった難しいレイアウトは男子レース同様だ。名物登坂カウベルグ至近に拠点を置く與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ)にとってはアルデンヌクラシック3連戦の1レース目となった。
乳がん撲滅キャンペーンのピンクジャージを纏ったブールスドルマンスサイクリング勢を先頭にスタートを切ると、與那嶺のチームメイトであるペヌエラ・ディアナ(コロンビア、アレ・チポッリーニ)を含む7名が先行。しかし中盤戦に入ると活性化したメイン集団によって捉えられる。
合計4回通過するカウベルグの1回目では、元世界王者で出産から復帰したエリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)が加速するも、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)らのチェックによって引き戻される。ここから激しいアタックの応酬が始まった。
トレック・セガフレードとミッチェルトン・スコットが攻撃を続け、エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)とアマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)、そしてケイティ・ホール(アメリカ、ブールスドルマンスサイクリング)が先行。絞り込まれたメイン集団はマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)が率い、與那嶺はその後方グループに残った。
3度目のカウベルグではメイン集団からカシア・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)がアタックし、追撃したアシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ)を突き放して先頭グループにジャンプ。しかしメイン集団も距離を詰めてレースを振り出しに戻すと、ロンゴボルギーニが今日2度目のアタックで先行する。さらにムールマンとスプラットが追いつき、再び強力な3名がレースを率いる形に。
ローテーションを回した3名だったものの、ペースを緩めない追走グループは逃げ切りを許さず、最後のカウベルグで再び引き戻しに成功。男子レースとは違い、頂上からフィニッシュまで4kmしかないこの決定的な登坂で再びニエウィアドマが仕掛けた。
元ポーランド王者のニエウィアドマはパワフルなダンシングでフォスとファンフルーテンを突き放し、10秒弱のリードを得てフィニッシュまでの平坦路を駆け抜ける。後方からはTT世界王者のファンフルーテンが迫ったものの、カウベルグで築いたリードを切り崩しながらフィニッシュへと到達。今季のワールドツアーレースでトップ10フィニッシュを繰り返しながら、決定打に欠いていたニエウィアドマが待望の今季初勝利を掴んだ。
「マリアンヌが40km地点でペースアップして、そのあまりのタイミングの速さに驚いた。今日は究極に厳しい1日だったので、できるだけスマートに走り、できるだけ脚を貯めようと考えていた」と語るニエウィアドマ。「実際コンディションもよかったけれど、多くの選手が強い走りを見せていたし、誰もが全員のアタックをフォローできていた。最後にアタックするだけでは勝ちに手が届かないと思い、できる限り頭を使いつつ、友達や家族、ボーイフレンド、そしてチームから言われていた応援の言葉やサポート、それにレースの組み立て方などを繰り返しながら走った」と、消耗戦となったアルデンヌ第一ラウンドを振り返っている。
アレ・チポッリーニはソラヤ・パラディン(イタリア)を5位に送り込み、與那嶺は5分4秒遅れの31位で完走人数49名というサバイバルレースをフィニッシュ。「なんども諦める寸前まで苦しめられたけれど、ソラヤの5位は素晴らしい。たくさんの観客が応援してくれたので本当のホームレースのような気分だった」と語っている。
アムステルゴールドレース2019 ウィメンズエディション結果
1位 | カシア・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 3h25'48" |
2位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | |
3位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) | +10" |
4位 | アニカ・ラングヴァド(デンマーク、ブールスドルマンスサイクリング) | |
5位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、アレ・チポッリーニ) | |
6位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、ビグラサイクリング) | |
7位 | デミ・フォラーリング(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク) | |
8位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、チームヴィルトゥサイクリング) | +30" |
9位 | アリソン・ジャクソン(カナダ、チームティブコ・SVD) | |
10位 | エリザ・バルサモ(イタリア、ヴァルカー・サイランスサイクリング) | |
31位 | 與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ) | +5'04" |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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