2019/03/27(水) - 06:57
3月26日に行われたボルタ・ア・カタルーニャ第2ステージでクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が落車によって大きくタイムを失う事態が発生。勾配5%の登りスプリントでマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)が今シーズン初勝利を手にした。
カタルーニャ一周2日目はマタロからサントフェリウ・デ・フイソルスまで北上する166.7km。3つの3級山岳を含む獲得標高差2,000mのコースをレース主催者は『平坦』にカテゴリー分けしているが、終盤にかけて3級山岳ロマニャ峠(全長5.8km/平均4.5%)を含む短いアップダウンが詰め込まれている。さらに最終ストレートは平均勾配5%の登り基調のため決してピュアスプリンター向きではない。
ヨナス・ウィルスリー(デンマーク、アスタナ)、ヨセフ・チェルニー(チェコ、CCCチーム)、マルコ・ミナールト(オランダ、ワンティ・グループゴベール)の3名が逃げグループを形成。ロット・スーダル率いるメイン集団から得た最大7分の貯金を後半にかけて切り崩していった。
フィニッシュまで37kmを残して、ちょうど逃げグループがサントフェリウ・デ・フイソルスの最終周回に入るタイミングで集団内に落車が発生。日向と日陰で明暗差があるコーナーで発生した落車には総合優勝候補のクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が巻き込まれてしまう。フルームは第2チームカーを従えながら再スタートしたものの、この日だけで14分以上遅れてフィニッシュ。チームスカイのリーダーの座はエガン・ベルナル(コロンビア)に移っている。
先頭3名は1分30秒リードで最終周回に入ったが、サンウェブやアスタナが率いるメイン集団によって残り24km地点で吸収される。最後の3級山岳ロマニャ峠ではリーダージャージのトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)がアタック。デヘントは山岳リードを広げることに成功した。
第2中間スプリントが近づくとチームスカイやモビスターがアスタナに代わって集団先頭へ。タイミングよく先頭に出たアルカンシェルのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が3秒のボーナスタイムを獲得。大会3連覇を狙う世界チャンピオンはコツコツとボーナスタイムを重ねている。
約100名に絞られたメイン集団からは、残り3kmの短い登りを利用してマイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)やマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)らが抜け出しを図ったが決まらない。残り900mの最終コーナーを曲がるとそこからフィニッシュラインまでは高低差40m、平均勾配5%ほどの登りストレート。ミッチェルトン・スコットがリードしながらスプリントが始まった。
残り250mでダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット)がスパートを開始。その後ろからマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)やバルベルデが加速する。登りを感じさせない加速を見せたマシューズがインピーを追い抜き、バルベルデを押さえ込み、45km/hオーバーでフィニッシュラインを駆け抜けた。
「ずっと風が強くて落ち着かない1日だった。でも今日は絶好のステージ優勝のチャンスだと知っていたので、チームとして状況をコントロールして勝負に挑んだ。1度フィニッシュラインを通過した時に、予想以上に勾配があったので今日はバルベルデ向きだと判断して、最後は彼を警戒することにしたんだ。最終的に彼とのスプリント争いになったけど、残り150mで自分が先頭に出て、ハンドル越しに後ろを見ると彼は苦しんでいた。ここまで2レースで不運が続いていただけにこれは美しい勝利であり、チームにとって今シーズン初のUCIワールドツアーレース勝利だ」と念願の今シーズン初勝利を飾ったマシューズ。オンループ・ヘットニュースブラッドでは落車しながらも12位に入り、その後のパリ〜ニース第1ステージで落車して眼窩を骨折。ミラノ〜サンレモでは先頭集団に残ったが、スプリントに絡めず12位に終わっていた。
「今大会ではあと2ステージ(金曜日と土曜日)でチャンスがあるはず。ウィルコ・ケルデルマンの総合成績を狙いながら、他にもチャンスがあれば動きたい。パリ〜ニースでの落車でシーズンの予定を変更しなければならなかった。E3とヘント〜ウェヴェルヘムをキャンセルしてこのカタルーニャに出場。結果的に正しい判断だったと思う」。マシューズは4月7日のロンド・ファン・フラーンデレンに出場。その後、アルデンヌクラシック3連戦に出場する予定だ。マシューズはアムステル・ゴールド・レースで2015年3位、ラ・フレーシュ・ワロンヌでは2018年5位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでは2017年4位という成績を残している。
総合争いから脱落したフルームを除いて、主要選手は集団内でフィニッシュ。デヘントがリーダージャージとポイント賞ジャージ、山岳賞ジャージを守っている。
カタルーニャ一周2日目はマタロからサントフェリウ・デ・フイソルスまで北上する166.7km。3つの3級山岳を含む獲得標高差2,000mのコースをレース主催者は『平坦』にカテゴリー分けしているが、終盤にかけて3級山岳ロマニャ峠(全長5.8km/平均4.5%)を含む短いアップダウンが詰め込まれている。さらに最終ストレートは平均勾配5%の登り基調のため決してピュアスプリンター向きではない。
ヨナス・ウィルスリー(デンマーク、アスタナ)、ヨセフ・チェルニー(チェコ、CCCチーム)、マルコ・ミナールト(オランダ、ワンティ・グループゴベール)の3名が逃げグループを形成。ロット・スーダル率いるメイン集団から得た最大7分の貯金を後半にかけて切り崩していった。
フィニッシュまで37kmを残して、ちょうど逃げグループがサントフェリウ・デ・フイソルスの最終周回に入るタイミングで集団内に落車が発生。日向と日陰で明暗差があるコーナーで発生した落車には総合優勝候補のクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が巻き込まれてしまう。フルームは第2チームカーを従えながら再スタートしたものの、この日だけで14分以上遅れてフィニッシュ。チームスカイのリーダーの座はエガン・ベルナル(コロンビア)に移っている。
先頭3名は1分30秒リードで最終周回に入ったが、サンウェブやアスタナが率いるメイン集団によって残り24km地点で吸収される。最後の3級山岳ロマニャ峠ではリーダージャージのトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)がアタック。デヘントは山岳リードを広げることに成功した。
第2中間スプリントが近づくとチームスカイやモビスターがアスタナに代わって集団先頭へ。タイミングよく先頭に出たアルカンシェルのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が3秒のボーナスタイムを獲得。大会3連覇を狙う世界チャンピオンはコツコツとボーナスタイムを重ねている。
約100名に絞られたメイン集団からは、残り3kmの短い登りを利用してマイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)やマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)らが抜け出しを図ったが決まらない。残り900mの最終コーナーを曲がるとそこからフィニッシュラインまでは高低差40m、平均勾配5%ほどの登りストレート。ミッチェルトン・スコットがリードしながらスプリントが始まった。
残り250mでダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット)がスパートを開始。その後ろからマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)やバルベルデが加速する。登りを感じさせない加速を見せたマシューズがインピーを追い抜き、バルベルデを押さえ込み、45km/hオーバーでフィニッシュラインを駆け抜けた。
「ずっと風が強くて落ち着かない1日だった。でも今日は絶好のステージ優勝のチャンスだと知っていたので、チームとして状況をコントロールして勝負に挑んだ。1度フィニッシュラインを通過した時に、予想以上に勾配があったので今日はバルベルデ向きだと判断して、最後は彼を警戒することにしたんだ。最終的に彼とのスプリント争いになったけど、残り150mで自分が先頭に出て、ハンドル越しに後ろを見ると彼は苦しんでいた。ここまで2レースで不運が続いていただけにこれは美しい勝利であり、チームにとって今シーズン初のUCIワールドツアーレース勝利だ」と念願の今シーズン初勝利を飾ったマシューズ。オンループ・ヘットニュースブラッドでは落車しながらも12位に入り、その後のパリ〜ニース第1ステージで落車して眼窩を骨折。ミラノ〜サンレモでは先頭集団に残ったが、スプリントに絡めず12位に終わっていた。
「今大会ではあと2ステージ(金曜日と土曜日)でチャンスがあるはず。ウィルコ・ケルデルマンの総合成績を狙いながら、他にもチャンスがあれば動きたい。パリ〜ニースでの落車でシーズンの予定を変更しなければならなかった。E3とヘント〜ウェヴェルヘムをキャンセルしてこのカタルーニャに出場。結果的に正しい判断だったと思う」。マシューズは4月7日のロンド・ファン・フラーンデレンに出場。その後、アルデンヌクラシック3連戦に出場する予定だ。マシューズはアムステル・ゴールド・レースで2015年3位、ラ・フレーシュ・ワロンヌでは2018年5位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでは2017年4位という成績を残している。
総合争いから脱落したフルームを除いて、主要選手は集団内でフィニッシュ。デヘントがリーダージャージとポイント賞ジャージ、山岳賞ジャージを守っている。
ボルタ・ア・カタルーニャ2019第2ステージ結果
1位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 4:09:34 |
2位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | |
3位 | ダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット) | |
4位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、ワンティ・グループゴベール) | |
6位 | ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
7位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム) | |
8位 | エンリーコ・ガスパロット(イタリア、ディメンションデータ) | |
9位 | ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) |
個人総合成績
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 8:23:50 |
2位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:02:47 |
3位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:02:48 |
4位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | ダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット) | 0:02:54 |
6位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:02:56 |
7位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:02:57 |
8位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
9位 | ルイス・マテマルドネス(スペイン、コフィディス) | |
10位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム) | 0:02:58 |
ポイント賞
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 16pts |
2位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 11pts |
3位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 10pts |
山岳賞
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 37pts |
2位 | ルイス・マテマルドネス(スペイン、コフィディス) | 24pts |
3位 | アルバロ・クアドロス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | 12pts |
ヤングライダー賞
1位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 8:26:38 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:00:09 |
3位 | ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:10 |
チーム総合成績
1位 | ロット・スーダル | 25:17:42 |
2位 | ボーラ・ハンスグローエ | 0:02:38 |
3位 | ミッチェルトン・スコット | 0:02:42 |
text:Kei Tsuji
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