2010年4月4日に開催されたセッティマーナ・ロンバルダ(UCI2.1)第4ステージは、ゴール手前の急な下りで飛び出したマッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)が3名によるスプリント勝負を制した。しかし進路妨害によってカラーラは降格。ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)がステージ優勝に輝いた。

セッティマーナ・ロンバルダ第4ステージ・コースプロフィールセッティマーナ・ロンバルダ第4ステージ・コースプロフィール photo:www.settimanaciclisticalombarda.it終盤にかけて2つのカテゴリー山岳が設定された第4ステージ。ゴールの3km手前に1級山岳ガンドッソが設定されている。登坂距離2.6km・標高差400mのこの上りを越えると、テクニカルな下りをこなしてゴールだ。

レースは19km地点でクラウディオ・コリオーニ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)やジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ)を含む14名の巨大な逃げグループが形成され、最大3分41秒のアドバンテージ。

1級山岳ガンドッソの上りで形成された先頭グループ1級山岳ガンドッソの上りで形成された先頭グループ photo:www.settimanaciclisticalombarda.itしかしゴールまで9km手前で逃げグループは全て吸収され、集団は一つのまま1級山岳ガンドッソの上りに差し掛かった。

ガンドッソではアタックが繰り返され、アンドローニ・ジョカトーリの2人(リーダージャージのスカルポーニとセルパ)とプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)、ルーカ・ザナスカ(イタリア、CDC・カヴァリエーレ)、マッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)の5名が飛び出した状態で頂上を通過。ゴールまでの下り区間でスカルポーニとセルパ、カラーラが飛び出した。

スプリントで競り合ったマッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)とホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)スプリントで競り合ったマッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)とホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ) photo:www.settimanaciclisticalombarda.it最後はこの3名によるスプリント勝負に持ち込まれ、アンドローニ・ジョカトーリの2人を沈めたカラーラが先着。しかしカラーラはセルパを故意に進路妨害したとして降格処分に。ステージ2位のセルパが繰り上げでステージ優勝に輝いた。

コロンビア生まれのセルパは、ツール・ド・ランカウイ名物ゲンティン・ハイランドの「征服者」として知られる30歳のピュアクライマー。先月末に開催されたセッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ第2ステージに続く勝利で、今シーズン2勝目。主にイタリアレースで結果を残すアンドローニ・ジョカトーリとしては今シーズン10勝である。

チームメイトのスカルポーニはリーダージャージを守るだけでなく、総合リードを広げることに成功。最後の上りで精彩を欠いたリカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)が30秒遅れで続く。降格処分を受けたカラーラはタイムが加算されて総合4位に転落してしまった。

日本人選手としては佐野淳哉(チームNIPPO)が1分40秒遅れのステージ48位に食い込む力走を見せた。新城幸也(Bboxブイグテレコム)と宮澤崇史(チームNIPPO)は3分51秒遅れの集団内でゴール。井上和郎(チームNIPPO)も無事完走している。

翌日の最終第5ステージは、標高のある3つのカテゴリー山岳が設定された本格的な山岳コースで行なわれる。最後の3級山岳アペルト峠はゴールの3km手前。総合成績をかけた最後の山岳バトルが繰り広げられるだろう。

レース展開はレース公式サイトより。

セッティマーナ・ロンバルダ2010第4ステージ結果
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)       3h28'33"
2位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
3位 マッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)
4位 ヨハン・チョップ(スイス、Bboxブイグテレコム)             +05"
5位 ニコラス・シュナイダー(スウェーデン、プライス・カスタムバイクス)
6位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)
7位 ルーカ・ザナスカ(イタリア、CDC・カヴァリエーレ)
8位 バルトス・フザルスキー(ポーランド、ISD・ネーリ)           +08"
9位 フォルトゥナート・バリアーニ(イタリア、ミケ)
10位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、カルミオオーロ・NGC)
48位 佐野淳哉(日本、チームNIPPO)                   +1'40"
100位 宮澤崇史(日本、チームNIPPO)                   +3'51"
101位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)
160位 井上和郎(日本、チームNIPPO)                   +9'18"

個人総合成績
1位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)   13h38'06"
2位 リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)           +30"
3位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)              +35"
4位 マッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)            +42"
5位 ルーカ・ザナスカ(イタリア、CDC・カヴァリエーレ)            +45"
6位 リカルド・キアリーニ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)    +1'00"
7位 フォルトゥナート・バリアーニ(イタリア、ミケ)              +1'01"
8位 ヨハン・チョップ(スイス、Bboxブイグテレコム)             +1'07"
9位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、カルミオオーロ・NGC)          +1'09"
10位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)         +1'10"

ポイント賞
ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)

山岳賞
プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)

チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトーリ

text:Kei Tsuji
photo:www.settimanaciclisticalombarda.it

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