2019/02/04(月) - 08:01
複数名を揃えたオランダ勢がシクロクロス世界選女子U23レースの表彰台を独占。インゲ・ファンデルヘイデンが初のアルカンシエルを獲得した。松本璃奈(TEAM SCOTT)はメカトラブルによってランニングを強いられ完走とならなかった。
デンマークの港町ボーゲンセを舞台にしたシクロクロス世界選手権。会場を濡らした雨雲は過ぎ去り日差しが差し込んだものの、相変わらず気温は1℃と低め。ライン上には硬く滑りやすい泥が残った。
2日目の幕開けを告げる女子U23レースに参加したのは17ヶ国48名。2016年、2018年と2度優勝しているイヴィ・リチャーズ(イギリス)は膝の手術を受け不在。その座を狙う1997〜2002年生まれの次世代選手たちが火花を散らした。
序盤から主導権を握ったのは、この世代でも圧倒的な層の厚さを誇るオランダチームだった。ロードではCCC・リブに所属するインゲ・ファンデルヘイデンやU23欧州王者で優勝候補筆頭のセイリン・デルカルメンアルバラード、ワールドカップU23ランキングで総合2位のフルール・ナーゲンガストら、欧州選手権で表彰台を独占したメンバーがチームプレイを展開する。
オランダ勢以外で先頭グループに加わったのはアンナ・カイ(イギリス)やシルヴィア・ペルシコ(イタリア)、マリオン・ノーブルリブロール(フランス)ら。オランダ勢を軸に2,3名による抜け出しと追走、吸収、牽制を続けながら、およそ7,8名が静かな戦いを進めていく。
2列目スタートの全日本女王、松本璃奈(TEAM SCOTT)は隊列中盤でレースを進めていたものの、メカトラブルでピットまでランニングを強いられる事態に。松本にとって初のシクロクロス世界選手権はマイナス2ラップという苦い結果に終わった。
一方、牽制を続ける先頭グループには後方から次々と選手が合流し、最終周回突入時には10名まで膨れ上がる。すると優勝争いに向けて振い落としを掛けるべく、優勝候補のオランダ勢3名が断続的なペースアップを開始。イタリアやイギリスの苦戦を確認したアルバラードが最後のキャンバー区間で仕掛けた。
鋭いライン取りでリードを稼いだ欧州王者が必勝パターンに持ち込むかと思われたが、ここからオランダチーム内によるメダル争いが勃発。スピードに長けるファンデルヘイデンが舗装路で追いつき、最終フライオーバーを利用してパスすると、アルバラードに追撃する力は残っていなかった。
19歳、ロードレースとシクロクロスを兼業するファンデルヘイデンが、今季の欧州選手権やオランダ選手権で負け続けたアルバラードを破り自身初のアルカンシエルを獲得。2位にはアタックの口火を切ったナーゲンガストが入り、最後の最後で失速したアルバラードは3位。序盤から主導権を握り、他国のアタックを徹底マークし続けたオランダが表彰台を独占した。
以下は松本のコメント。
「前半は(目標の)20位以内で走れていました。ストレートはロード選手が強く、自分も少し脚を使ってしまっているなと感じながらもローテーションを回しながら走れていました。でもメカトラブルのダメージがあまりにも大きく、本当に悔しい。来年は強くなってこの場所に戻り、今度は一桁順位で走れるようになりたいと感じます」。
デンマークの港町ボーゲンセを舞台にしたシクロクロス世界選手権。会場を濡らした雨雲は過ぎ去り日差しが差し込んだものの、相変わらず気温は1℃と低め。ライン上には硬く滑りやすい泥が残った。
2日目の幕開けを告げる女子U23レースに参加したのは17ヶ国48名。2016年、2018年と2度優勝しているイヴィ・リチャーズ(イギリス)は膝の手術を受け不在。その座を狙う1997〜2002年生まれの次世代選手たちが火花を散らした。
序盤から主導権を握ったのは、この世代でも圧倒的な層の厚さを誇るオランダチームだった。ロードではCCC・リブに所属するインゲ・ファンデルヘイデンやU23欧州王者で優勝候補筆頭のセイリン・デルカルメンアルバラード、ワールドカップU23ランキングで総合2位のフルール・ナーゲンガストら、欧州選手権で表彰台を独占したメンバーがチームプレイを展開する。
オランダ勢以外で先頭グループに加わったのはアンナ・カイ(イギリス)やシルヴィア・ペルシコ(イタリア)、マリオン・ノーブルリブロール(フランス)ら。オランダ勢を軸に2,3名による抜け出しと追走、吸収、牽制を続けながら、およそ7,8名が静かな戦いを進めていく。
2列目スタートの全日本女王、松本璃奈(TEAM SCOTT)は隊列中盤でレースを進めていたものの、メカトラブルでピットまでランニングを強いられる事態に。松本にとって初のシクロクロス世界選手権はマイナス2ラップという苦い結果に終わった。
一方、牽制を続ける先頭グループには後方から次々と選手が合流し、最終周回突入時には10名まで膨れ上がる。すると優勝争いに向けて振い落としを掛けるべく、優勝候補のオランダ勢3名が断続的なペースアップを開始。イタリアやイギリスの苦戦を確認したアルバラードが最後のキャンバー区間で仕掛けた。
鋭いライン取りでリードを稼いだ欧州王者が必勝パターンに持ち込むかと思われたが、ここからオランダチーム内によるメダル争いが勃発。スピードに長けるファンデルヘイデンが舗装路で追いつき、最終フライオーバーを利用してパスすると、アルバラードに追撃する力は残っていなかった。
19歳、ロードレースとシクロクロスを兼業するファンデルヘイデンが、今季の欧州選手権やオランダ選手権で負け続けたアルバラードを破り自身初のアルカンシエルを獲得。2位にはアタックの口火を切ったナーゲンガストが入り、最後の最後で失速したアルバラードは3位。序盤から主導権を握り、他国のアタックを徹底マークし続けたオランダが表彰台を独占した。
以下は松本のコメント。
「前半は(目標の)20位以内で走れていました。ストレートはロード選手が強く、自分も少し脚を使ってしまっているなと感じながらもローテーションを回しながら走れていました。でもメカトラブルのダメージがあまりにも大きく、本当に悔しい。来年は強くなってこの場所に戻り、今度は一桁順位で走れるようになりたいと感じます」。
シクロクロス世界選手権2019 女子U23結果
1位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ) | 42’09” |
2位 | フルール・ナーゲンガスト(オランダ) | +03” |
3位 | セイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ) | +08” |
4位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア) | +09” |
5位 | アンナ・カイ(イギリス) | +09” |
6位 | パック・ピーテルス(オランダ) | +09” |
7位 | ケイティ・クローズ(アメリカ) | +17” |
8位 | ニコル・コラー(スイス) | +17” |
9位 | マリオン・ノーブルリブロール(フランス) | +21” |
10位 | クララ・ホンシンガー(アメリカ) | +22” |
47位 | 松本璃奈(TEAM SCOTT) | -2LAPS |
text:So.Isobe
photo:Nobuhiko.Tanabe in Bogense, Denmark
photo:Nobuhiko.Tanabe in Bogense, Denmark
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