2019/01/21(月) - 18:42
フランス、ポンシャトーで開催されたUCIシクロクロスワールドカップ第8戦で世界王者ワウト・ファンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)が制覇。熾烈な攻防戦の末に今季3大シリーズ初勝利を飾った。
ブリュッセル大学構内で開催されたDVVフェルゼクリンゲン・トロフェー第7戦から2週間を空け、ヨーロッパでは2週間後に控える世界選手権に向けてシクロクロスサーキットが再加速した。
シーズン終盤戦の幕開けであるUCIシクロクロスワールドカップ第8戦の舞台は、シリーズ唯一のフランス開催であるポンシャトー。ナントから近い同国西部の街に、ヨーロッパ各地や北米、オーストラリアなどから世界選手権を見据えるトップ選手たちが顔を揃えた。
世界選手権のために温存を図るマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)不在の男子エリートレースは、兄デーヴィッドのホールショットで幕開ける。続いてローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)が先頭に立つも、平均速度が30km/hに達しようかという高速コースのために差が生まれない。ロードレースのような集団走行を維持したままレースは中盤戦へと移っていく。
レースが動いたのはレース時間の1/3に当たる20分が経過してから。イェンス・アダムス(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)のアタックにマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)と世界王者ワウト・ファンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)、そしてランキング首位のトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)は反応し、4名の先頭集団が生まれる。背後でラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)が落車したことも手伝い、すぐさま4名は20秒以上のリードを稼ぎ出した。
全てベルギー人選手で構成されたトップグループには、長い追走の後にファンデルハールとローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)が合流。これ以降のグループは大人数が災いして先頭を追えず、レースの行方は6名に絞り込まれた。
ファンデルハールが積極的に率いる先頭集団では残り3.5周でアールツがアタックするも不発に終わり、高さのあるシケインでスウィークが前転したものの復帰。すると残り2周回に入った段階でW杯ランキング首位のアールツが加速した。
今季好調を維持するアールツは一時独走状態となったものの、「コース的に戦略をもって走る必要があったので、ライバルたちの動きをチェックしエネルギーの浪費を抑えていた」と振り返る世界王者ファンアールトがじわりと差を詰め、合流。遅れた4名から10秒以下のリードを持って最終周回に突入する。
最終周回に入ってもアールツによる攻撃が続いたが、まだ今季メジャーレースでの勝利が無いファンアールトは千切れない。後方からはペースの間隙を付いたファントーレンハウトがジャンプアップに成功し、3人が互いを見合いながらゴール勝負へとなだれ込んだ。
最終コーナーを抜けつつファンアールトが腰を上げると、まずは追走に力を使ったファントーレンハウトが脱落。世界王者の背後に続いたアールツも追い上げ叶わず、ファンアールトが背後を確認しつつガッツポーズ。今季CX三大シリーズで勝利の無かった世界王者が熾烈な攻防戦を制した。
「アルカンシエルの重圧から解放される勝利だ。ここまで来るのに辛い時間を過ごしてきたぶん本当に嬉しい」と、フィニッシュ後のインタビューで語ったファンアールト。「戦略的なレースだったし、トーン(アールツ)のアタックを全て一人でカバーしなくてはならなかったので苦しかった」と加える世界王者はポイントランキングでもアールツを逆転し総合首位に立っている。
またこの日、女子エリートレースではランキング首位のマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)がデニセ・ベッツィマ(オランダ、マーラックス・ビンゴール)との一騎打ちを制して勝利。トップ4は全てオランダ人選手が入っており、世界選手権でも表彰台を独占しそうな予感。
今週末にオランダのホーヘルハイデで開催されるワールドカップ最終戦は、世界選手権1週間前の前哨戦となるレース。男子レースにはファンデルポールが出場予定であるため、勝負の行方に注目が集まっている。
ブリュッセル大学構内で開催されたDVVフェルゼクリンゲン・トロフェー第7戦から2週間を空け、ヨーロッパでは2週間後に控える世界選手権に向けてシクロクロスサーキットが再加速した。
シーズン終盤戦の幕開けであるUCIシクロクロスワールドカップ第8戦の舞台は、シリーズ唯一のフランス開催であるポンシャトー。ナントから近い同国西部の街に、ヨーロッパ各地や北米、オーストラリアなどから世界選手権を見据えるトップ選手たちが顔を揃えた。
世界選手権のために温存を図るマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)不在の男子エリートレースは、兄デーヴィッドのホールショットで幕開ける。続いてローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)が先頭に立つも、平均速度が30km/hに達しようかという高速コースのために差が生まれない。ロードレースのような集団走行を維持したままレースは中盤戦へと移っていく。
レースが動いたのはレース時間の1/3に当たる20分が経過してから。イェンス・アダムス(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)のアタックにマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)と世界王者ワウト・ファンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)、そしてランキング首位のトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)は反応し、4名の先頭集団が生まれる。背後でラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)が落車したことも手伝い、すぐさま4名は20秒以上のリードを稼ぎ出した。
全てベルギー人選手で構成されたトップグループには、長い追走の後にファンデルハールとローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)が合流。これ以降のグループは大人数が災いして先頭を追えず、レースの行方は6名に絞り込まれた。
ファンデルハールが積極的に率いる先頭集団では残り3.5周でアールツがアタックするも不発に終わり、高さのあるシケインでスウィークが前転したものの復帰。すると残り2周回に入った段階でW杯ランキング首位のアールツが加速した。
今季好調を維持するアールツは一時独走状態となったものの、「コース的に戦略をもって走る必要があったので、ライバルたちの動きをチェックしエネルギーの浪費を抑えていた」と振り返る世界王者ファンアールトがじわりと差を詰め、合流。遅れた4名から10秒以下のリードを持って最終周回に突入する。
最終周回に入ってもアールツによる攻撃が続いたが、まだ今季メジャーレースでの勝利が無いファンアールトは千切れない。後方からはペースの間隙を付いたファントーレンハウトがジャンプアップに成功し、3人が互いを見合いながらゴール勝負へとなだれ込んだ。
最終コーナーを抜けつつファンアールトが腰を上げると、まずは追走に力を使ったファントーレンハウトが脱落。世界王者の背後に続いたアールツも追い上げ叶わず、ファンアールトが背後を確認しつつガッツポーズ。今季CX三大シリーズで勝利の無かった世界王者が熾烈な攻防戦を制した。
「アルカンシエルの重圧から解放される勝利だ。ここまで来るのに辛い時間を過ごしてきたぶん本当に嬉しい」と、フィニッシュ後のインタビューで語ったファンアールト。「戦略的なレースだったし、トーン(アールツ)のアタックを全て一人でカバーしなくてはならなかったので苦しかった」と加える世界王者はポイントランキングでもアールツを逆転し総合首位に立っている。
またこの日、女子エリートレースではランキング首位のマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)がデニセ・ベッツィマ(オランダ、マーラックス・ビンゴール)との一騎打ちを制して勝利。トップ4は全てオランダ人選手が入っており、世界選手権でも表彰台を独占しそうな予感。
今週末にオランダのホーヘルハイデで開催されるワールドカップ最終戦は、世界選手権1週間前の前哨戦となるレース。男子レースにはファンデルポールが出場予定であるため、勝負の行方に注目が集まっている。
男子エリート結果
1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム) | 1:04:34 |
2位 | トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) | 1:04:35 |
3位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) | 1:04:41 |
4位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) | 1:04:42 |
5位 | イェンス・アダムス(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) | 1:04:42 |
6位 | ローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) | 1:04:45 |
7位 | デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) | 1:05:49 |
8位 | ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) | 1:05:49 |
9位 | コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) | 1:05:50 |
10位 | ジャンニ・フェルメールシュ(ベルギー、ステイラーツ777) | 1:05:50 |
女子レース結果
1位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) | 46:53 |
2位 | デニセ・ベッツィマ(オランダ、マーラックス・ビンゴール) | 47:01 |
3位 | マウド・カプテインス(オランダ、ルームポット・シャルル) | 47:29 |
4位 | セイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ、コレンドン・サーカス) | 47:50 |
5位 | エレン・ファンロイ(ベルギー、テレネット・フィデア) | 47:59 |
6位 | アリーチェマリア・アルツッフィ(イタリア、ステイラーツ777) | 48:00 |
7位 | アンマリー・ヴァースト(オランダ、ステイラーツ777) | 48:15 |
8位 | フルール・ナーゲンガスト(オランダ、コレンドン・サーカス) | 48:15 |
9位 | イング・ファンデルヘイデン(オランダ、CCC・リブ) | 48:16 |
10位 | ケイティ・コンプトン(アメリカ) | 48:17 |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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