2019/01/12(土) - 15:18
向かうところ敵なしのミッチェルトン・スコットがステージ2連勝をマーク。サントス・ウィメンズ・ツアー・ダウンアンダー第3ステージでグレイシー・ブラウンがロングスプリントを成功させ、アマンダ・スプラットが大会3連覇に王手をかけた。與那嶺恵理はチームメイトの山岳賞ジャージ保持に力を尽くしてフィニッシュしている。
サントス・ウィメンズ・ツアー・ダウンアンダー第3ステージを締めくくるのは、長年ダウンアンダーの定番となっているスターリング周回コース。目立った大きな登りはないものの、常にアップダウンを繰り返すコース(獲得標高差1,300m)が選手たちの脚を削る。風はこの日も吹き続けたが、最高気温が29度までしか上がらない快適な(影に入ると涼しい)コンディションの中でスタートが切られた。
全日本チャンピオン與那嶺恵理が所属するアレ・チポッリーニの第一目標は、ナディア・クアリオット(イタリア、アレ・チポッリーニ)の山岳賞ジャージを守ること。山岳賞2位につける総合リーダーのアマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)がQOMで山岳ポイントを獲得しない限りクアリオットのジャージが確定するとあって、與那嶺は危険な逃げに反応する役目を担った。さらに、ピュアスプリンターには厳しいレイアウトのため、エースのクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ)が集団に残らない場合は終盤のアタックにも反応する作戦。
レース中盤に位置するこの日唯一&今大会最後のQOMでスプラットは動かず、先行したテティアナ・リアブチェンコ(ウクライナ、ドルチーニ・ファンエイクスポート)に続いてしっかり頂上を2番手通過したクアリオットが山岳賞ジャージを確定させる。ステージ後半に入るとこの日もミッチェルトン・スコットが主導権を握り、アップダウンコースで集団の人数を絞り込んでいった。
残り11kmを切ったところで先導ミスのためニュートラル措置として一旦レースがストップするトラブルが起こったものの、アタックはことごとく封じ込められ、勝負はスターリングの登りスプリントで決することに。
登りで形成された5〜6名の先頭グループから、ミッチェルトン・スコットのグレイシー・ブラウン(オーストラリア)がフィニッシュまで600mを残してロングスプリントを開始。1月8日のオーストラリア選手権タイムトライアルでナショナルチャンピオンに輝いた26歳がフィニッシュラインまで先行を続けた。
「これまでの2日間の疲労もあって、予想よりもずっと厳しい1日だった。ニュートラル措置で少しざわついたレースになったけど、フィニッシュに駆けつけてくれた家族や友人の前でどうしても勝ちたかった。元々は残り400mから加速するつもりだったけど、残り600mで踏むと後ろが少し離れたのでそのまま行った」と、所属1年目のチームにステージ優勝をもたらしたブラウンは語る。スプラットを安全にフィニッシュまでエスコートし、総合ワンツー体制を築いているミッチェルトン・スコットが今大会2勝目を飾った。
48秒遅れのステージ36位でフィニッシュした與那嶺は「トレックを中心に激しくアタックがかかりましたが、チームメイトたちと交代で危険な動きをチェック。(QOMの)登りで仮に彼女(クアリオット)が反応できない場合は自分が行く予定でした。最後はメンバーの誰も力が残っていなかった」と語る。「去年よりは走れて、仕事ができているという印象です。チームの中で走れる選手であることを見せつけないといけないので、その意味では良い走りができている」と、ヨーロッパでの本格シーズンに向けて手応えを得ている様子だ。
サントス・ウィメンズ・ツアー・ダウンアンダー第3ステージを締めくくるのは、長年ダウンアンダーの定番となっているスターリング周回コース。目立った大きな登りはないものの、常にアップダウンを繰り返すコース(獲得標高差1,300m)が選手たちの脚を削る。風はこの日も吹き続けたが、最高気温が29度までしか上がらない快適な(影に入ると涼しい)コンディションの中でスタートが切られた。
全日本チャンピオン與那嶺恵理が所属するアレ・チポッリーニの第一目標は、ナディア・クアリオット(イタリア、アレ・チポッリーニ)の山岳賞ジャージを守ること。山岳賞2位につける総合リーダーのアマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)がQOMで山岳ポイントを獲得しない限りクアリオットのジャージが確定するとあって、與那嶺は危険な逃げに反応する役目を担った。さらに、ピュアスプリンターには厳しいレイアウトのため、エースのクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ)が集団に残らない場合は終盤のアタックにも反応する作戦。
レース中盤に位置するこの日唯一&今大会最後のQOMでスプラットは動かず、先行したテティアナ・リアブチェンコ(ウクライナ、ドルチーニ・ファンエイクスポート)に続いてしっかり頂上を2番手通過したクアリオットが山岳賞ジャージを確定させる。ステージ後半に入るとこの日もミッチェルトン・スコットが主導権を握り、アップダウンコースで集団の人数を絞り込んでいった。
残り11kmを切ったところで先導ミスのためニュートラル措置として一旦レースがストップするトラブルが起こったものの、アタックはことごとく封じ込められ、勝負はスターリングの登りスプリントで決することに。
登りで形成された5〜6名の先頭グループから、ミッチェルトン・スコットのグレイシー・ブラウン(オーストラリア)がフィニッシュまで600mを残してロングスプリントを開始。1月8日のオーストラリア選手権タイムトライアルでナショナルチャンピオンに輝いた26歳がフィニッシュラインまで先行を続けた。
「これまでの2日間の疲労もあって、予想よりもずっと厳しい1日だった。ニュートラル措置で少しざわついたレースになったけど、フィニッシュに駆けつけてくれた家族や友人の前でどうしても勝ちたかった。元々は残り400mから加速するつもりだったけど、残り600mで踏むと後ろが少し離れたのでそのまま行った」と、所属1年目のチームにステージ優勝をもたらしたブラウンは語る。スプラットを安全にフィニッシュまでエスコートし、総合ワンツー体制を築いているミッチェルトン・スコットが今大会2勝目を飾った。
48秒遅れのステージ36位でフィニッシュした與那嶺は「トレックを中心に激しくアタックがかかりましたが、チームメイトたちと交代で危険な動きをチェック。(QOMの)登りで仮に彼女(クアリオット)が反応できない場合は自分が行く予定でした。最後はメンバーの誰も力が残っていなかった」と語る。「去年よりは走れて、仕事ができているという印象です。チームの中で走れる選手であることを見せつけないといけないので、その意味では良い走りができている」と、ヨーロッパでの本格シーズンに向けて手応えを得ている様子だ。
サントス・ウィメンズ・ツアー・ダウンアンダー2019第3ステージ結果
1位 | グレイシー・ブラウン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 3:01:07 |
2位 | ルース・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード) | 0:00:02 |
3位 | レイチェル・ネイラン(オーストラリア、UniSAオーストラリア) | |
4位 | グレイシー・エルヴィン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:04 |
5位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | レティツィア・パテルノステル(イタリア、トレック・セガフレード) | |
7位 | クリスタ・ドーベルヒコック(アメリカ、ラリーUHC) | 0:00:07 |
8位 | ルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:09 |
9位 | エミリー・ローパー(オーストラリア、UniSAオーストラリア) | |
10位 | アリソン・ジャクソン(カナダ、ティブコ・シリコンバレーバンク) | |
36位 | 與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ) | 0:00:48 |
個人総合成績
1位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 9:24:48 |
2位 | ルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:49 |
3位 | クリスタ・ドーベルヒコック(アメリカ、ラリーUHC) | 0:00:55 |
4位 | レイチェル・ネイラン(オーストラリア、UniSAオーストラリア) | |
5位 | ジェイミー・ガニング(オーストラリア、スペシャライズドウィメンズ) | 0:01:09 |
6位 | アリソン・ジャクソン(カナダ、ティブコ・シリコンバレーバンク) | 0:01:12 |
7位 | ローレン・スティーブンス(アメリカ、ティブコ・シリコンバレーバンク) | 0:01:34 |
8位 | タリン・ヘザー(オーストラリア、スペシャライズドウィメンズ) | 0:01:37 |
9位 | エミリー・ローパー(オーストラリア、UniSAオーストラリア) | 0:01:52 |
10位 | ルース・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード) | 0:01:54 |
スプリント賞
1位 | サラ・ロイ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 125pts |
2位 | アリソン・ジャクソン(カナダ、ティブコ・シリコンバレーバンク) | 123pts |
3位 | クロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ) | 79pts |
山岳賞
1位 | ナディア・クアリオット(イタリア、アレ・チポッリーニ) | 26pts |
2位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 18pts |
3位 | ルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 12pts |
text&photo:Kei Tsuji in Adelaide, Australia
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