超スリッピーなーマッドコンディションの中開催されたDVVフェルゼクリンゲン・トロフェー第6戦「GPスヴェンネイス」。落車から追い上げたマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が今季21勝目を飾った。U23織田はフルラップ40位、梶鉄輝は-2ラップの53位。



20番手から追い上げるマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)20番手から追い上げるマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)
年明け早々、1月1日の恒例レースとして開催されている「GPスヴェンネイス」。開催地であるベルギーのバールは、現在テレネット・フィデアを率いるスヴェン・ネイス(ベルギー)が住居を構える場所。偉大な王者の名を冠したこのレースは毎年、新体制のチームや、新機材、新デザインのジャージが披露される場としてもお馴染みだ。

大きな丘を上り下りする区間や、ウォッシュボードやテーブルトップなどが新たに組み込まれ、ダイナミック化を遂げたバールのコースはへビーマッドコンディションに。宇都宮シクロクロスで勝利したフェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA - GINESTAR)が好スタートを切る中、1周目からコースの至る所で落車が発生した。

最速ラインを選んで独走を続けるマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)最速ラインを選んで独走を続けるマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) 2番手グループを牽引するエリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)2番手グループを牽引するエリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)

何とか落車を防ぎきったマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)何とか落車を防ぎきったマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)
スタート直後には他選手と絡んだマイケル・ヴァントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)が最後尾まで落ち、ここまで絶好調をキープしている欧州王者マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)は高速コーナーでスリップしそのままコース脇の杭に衝突。復帰した時には20番手まで落としたが、ここから圧巻の追走劇が幕を開けた。

アグレッシブな走りで攻めるファンデルポールはさほど要さず先頭グループまで順位を戻し、すぐさまトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)やエリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)をパスして先頭に。追い上げた勢いそのままに飛ばす欧州王者が独走体制に持ち込んだ。

特大ジャンプを披露する元世界王者ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクゥーニンク・クイックステップ)特大ジャンプを披露する元世界王者ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクゥーニンク・クイックステップ)
テーブルトップを飛ぶラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)テーブルトップを飛ぶラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) トム・メーウセン(ベルギー、コレンドン・サーカス)は7位フィニッシュトム・メーウセン(ベルギー、コレンドン・サーカス)は7位フィニッシュ ベテランのケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)は5位ベテランのケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)は5位


後続ではアールツやイゼルビッド、コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア)が2番手グループを形成し、やがてローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)もジョイン。一時先頭付近を走行した元世界王者ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクゥーニンク・クイックステップ)はビッグジャンプで観客を魅了した。

安定した走りを続けたファンデルポールが幸先良く2019年1勝目。2年連続のGPスヴェンネイス勝利であり、今季勝利数を21に伸ばした欧州王者は「(あの落車で)厄落としができれば良いね(笑)。完全に自分のミスだったけれど勝てて嬉しい」と新年初レースを振り返っている。

総合成績のためにスプリントでフィニッシュするマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)総合成績のためにスプリントでフィニッシュするマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)
2位で飛び込むトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)2位で飛び込むトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー2018-2019第6戦表彰台DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー2018-2019第6戦表彰台


熾烈な2位争いはアールツに軍配し、3位のスウィークが久々の表彰台獲得。またこの日はU23レースに織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と梶鉄輝が出場し、織田はフルラップ完走の40位。梶はマイナス2ラップの53位でレースを終えている。
男子エリート結果
1位 マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) 0:55:30
2位 トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) 0:56:04
3位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) 0:56:19
4位 エリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) 0:56:24
5位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) 0:56:27
6位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) 0:56:27
7位 トム・メーウセン(ベルギー、コレンドン・サーカス) 0:56:38
8位 トーマス・ピッドコック(イギリス、TPレーシング) 0:56:40
9位 マイケル・ヴァントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) 0:57:01
10位 ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) 0:57:12
男子U23結果
1位 ベン・ターナー(イギリス、コレンドン・サーカス) 0:48:28
2位 ランダー・ロークス(ベルギー、CREAFIN TÜV SUD) 0:48:36
3位 ロリス・ルイエ(スイス) 0:48:40
40位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 0:53:16
53位 梶鉄輝 -2laps
text:So.Isobe
photo:CorVos

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