2018/10/16(火) - 06:54
10月9日から14日まで6日間で開催された第54回ツアー・オブ・ターキー。クイーンステージの2級山岳を制したアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)が総合首位に立ったが、最終日イスタンブールで2位に入ったエデュアルド・プラデス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)が逆転総合優勝に輝いた。
ツアー・オブ・ターキー後半戦、2級山岳セルチュク(登坂距離5.3km/平均勾配7.6%)の山頂フィニッシュが設定された第4ステージが大会最大の山場。フィニッシュラインが引かれているのは聖母マリアが晩年を過ごしたとされている家の前で、残り1kmからは10%オーバーの勾配が続く。近年ターキーの総合優勝者を導き出してきた聖地で今年も総合争いが巻き起こった。
1年前の勝利を再現すべく、ディフェンディングチャンピオンのディエゴ・ウリッシ(イタリア)のためにUAEチームエミレーツがレースをコントロールした。逃げを捕まえて最後の2級山岳セルチュクに突入すると、デルコ・マルセイユやサンウェブ、バーレーン・メリダも集団ペースアップに参加する。2009年のツアー・オブ・ジャパン覇者セルジオ・パルディーリャ(スペイン、カハルーラル)のアタックは決まらず、残り1km地点で仕掛けたマッテオ・ファッブロ(イタリア、カチューシャ・アルペシン)も引き戻される。
ネイサン・ハース(オーストラリア、カチューシャ・アルペシン)やニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)がハイペースを作った状態でフィニッシュ地点が近づくと、1年前にそうしたように、ウリッシが残り200mからスプリント体制に入った。
ともに加速したエデュアルド・プラデス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)を抑えて先頭に立ったウリッシだったが、後方から追い上げを見せたのがアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)。勢いのあるスプリントを見せたルツェンコが先行するウリッシを追い抜いた。
8月のアジア大会で別府史之(トレック・セガフレード)を下してロードレースとタイムトライアルの二冠を達成した26歳の元U23世界チャンピオンがクイーンステージを制して総合首位に。しかしステージ13位までが同タイム扱いとなったため、クイーンステージを終えてなおルツェンコの総合リードは小さく、アルバロ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が勝利した翌日の第5ステージでハースが3位に入ったため総合リードはさらに縮小。ルツェンコはハースとウリッシから4秒、プラデスから6秒というわずかなリードをもった状態で、最終第6ステージに挑むことになった。
イスタンブールを走る最終日はスプリンター向きだが、ブルーモスク(スルタンアフメト・モスク)前に引かれたフィニッシュラインに向かって石畳坂(全長200m/勾配6%)が登場するテクニカルなレイアウト。残り2kmを切ってから始まるこの石畳坂でポイント賞ジャージを着るサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)が飛び出した。
第2ステージと第3ステージで勝利している今大会最速スプリンターによるアタック。持ち味のスピードで一気に集団を突き放したベネットが余裕を持って勝利を祝福しながら独走フィニッシュした。ベネットは今大会ステージ3勝。文句無しのポイント賞に輝いている。
ベネットを追いかける集団は、先頭を走る選手が残り300mの最終コーナーで落車した影響でばらけてフィニッシュ。スプリントしながら集団先頭(ステージ2位)でフィニッシュしたプラデスがボーナスタイム6秒を獲得し、ステージ13位に沈んだルツェンコからタイム差0秒で総合首位を奪うことに成功した。
最終日に逆転総合優勝を果たしたプラデスは「今日のフィニッシュはよく知っていた。だから正しいポジションで勝負すれば逆転は可能だと思っていた。石畳坂を上手くこなしてスプリントに力を残せば、チャンスがあると思っていたんだ。良いシーズンを最高の形で締めくくることができた」とコメントする。
2014年シーズンの後半に日本のマトリックスパワータグに所属し、同年ツール・ド・北海道総合7位、ツール・ド・おきなわ12位という成績を残している31歳のプラデス。2018年にツアー・オブ・ノルウェー総合優勝、ツール・ド・ヨークシャー総合2位、ブエルタ・ア・カスティーリャイレオン総合3位という成績を残しているオールラウンダーがバスクのUCIプロコンチネンタルチームにUCIワールドツアーレース総合優勝をもたらした。
ツアー・オブ・ターキー後半戦、2級山岳セルチュク(登坂距離5.3km/平均勾配7.6%)の山頂フィニッシュが設定された第4ステージが大会最大の山場。フィニッシュラインが引かれているのは聖母マリアが晩年を過ごしたとされている家の前で、残り1kmからは10%オーバーの勾配が続く。近年ターキーの総合優勝者を導き出してきた聖地で今年も総合争いが巻き起こった。
1年前の勝利を再現すべく、ディフェンディングチャンピオンのディエゴ・ウリッシ(イタリア)のためにUAEチームエミレーツがレースをコントロールした。逃げを捕まえて最後の2級山岳セルチュクに突入すると、デルコ・マルセイユやサンウェブ、バーレーン・メリダも集団ペースアップに参加する。2009年のツアー・オブ・ジャパン覇者セルジオ・パルディーリャ(スペイン、カハルーラル)のアタックは決まらず、残り1km地点で仕掛けたマッテオ・ファッブロ(イタリア、カチューシャ・アルペシン)も引き戻される。
ネイサン・ハース(オーストラリア、カチューシャ・アルペシン)やニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)がハイペースを作った状態でフィニッシュ地点が近づくと、1年前にそうしたように、ウリッシが残り200mからスプリント体制に入った。
ともに加速したエデュアルド・プラデス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)を抑えて先頭に立ったウリッシだったが、後方から追い上げを見せたのがアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)。勢いのあるスプリントを見せたルツェンコが先行するウリッシを追い抜いた。
8月のアジア大会で別府史之(トレック・セガフレード)を下してロードレースとタイムトライアルの二冠を達成した26歳の元U23世界チャンピオンがクイーンステージを制して総合首位に。しかしステージ13位までが同タイム扱いとなったため、クイーンステージを終えてなおルツェンコの総合リードは小さく、アルバロ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が勝利した翌日の第5ステージでハースが3位に入ったため総合リードはさらに縮小。ルツェンコはハースとウリッシから4秒、プラデスから6秒というわずかなリードをもった状態で、最終第6ステージに挑むことになった。
イスタンブールを走る最終日はスプリンター向きだが、ブルーモスク(スルタンアフメト・モスク)前に引かれたフィニッシュラインに向かって石畳坂(全長200m/勾配6%)が登場するテクニカルなレイアウト。残り2kmを切ってから始まるこの石畳坂でポイント賞ジャージを着るサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)が飛び出した。
第2ステージと第3ステージで勝利している今大会最速スプリンターによるアタック。持ち味のスピードで一気に集団を突き放したベネットが余裕を持って勝利を祝福しながら独走フィニッシュした。ベネットは今大会ステージ3勝。文句無しのポイント賞に輝いている。
ベネットを追いかける集団は、先頭を走る選手が残り300mの最終コーナーで落車した影響でばらけてフィニッシュ。スプリントしながら集団先頭(ステージ2位)でフィニッシュしたプラデスがボーナスタイム6秒を獲得し、ステージ13位に沈んだルツェンコからタイム差0秒で総合首位を奪うことに成功した。
最終日に逆転総合優勝を果たしたプラデスは「今日のフィニッシュはよく知っていた。だから正しいポジションで勝負すれば逆転は可能だと思っていた。石畳坂を上手くこなしてスプリントに力を残せば、チャンスがあると思っていたんだ。良いシーズンを最高の形で締めくくることができた」とコメントする。
2014年シーズンの後半に日本のマトリックスパワータグに所属し、同年ツール・ド・北海道総合7位、ツール・ド・おきなわ12位という成績を残している31歳のプラデス。2018年にツアー・オブ・ノルウェー総合優勝、ツール・ド・ヨークシャー総合2位、ブエルタ・ア・カスティーリャイレオン総合3位という成績を残しているオールラウンダーがバスクのUCIプロコンチネンタルチームにUCIワールドツアーレース総合優勝をもたらした。
第4ステージ マルマリス〜セルチュク 206.9km
1位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ) | 5:24:22 |
2位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | エデュアルド・プラデス(スペイン、エウスカディ・ムリアス) | |
4位 | ジェームス・ノックス(イギリス、クイックステップフロアーズ) | |
5位 | ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング) | |
6位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、トレック・セガフレード) | |
7位 | マウロ・フィネット(イタリア、デルコ・マルセイユ) | |
8位 | デリオ・フェルナンデス(スペイン、デルコ・マルセイユ) | |
9位 | マッテオ・ファッブロ(イタリア、カチューシャ・アルペシン) | |
10位 | キリアン・フランキーニー(スイス、BMCレーシング) |
第5ステージ セルチュク〜マニサ 137.3km
1位 | アルバロ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ) | 3:15:12 |
2位 | ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード) | |
3位 | ネイサン・ハース(オーストラリア、カチューシャ・アルペシン) | |
4位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | クリストフ・ノッペ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | |
6位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、サンウェブ) | |
7位 | シュモン・サイノク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | |
8位 | マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ) | |
9位 | アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
10位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) |
第6ステージ ブルサ〜イスタンブール 166.7km
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:36:28 |
2位 | エデュアルド・プラデス(スペイン、エウスカディ・ムリアス) | 0:00:06 |
3位 | ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、BMCレーシング) | |
4位 | マイク・テウニッセン(オランダ、サンウェブ) | |
5位 | シュモン・サイノク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | |
6位 | ゴンサロ・セラノ(スペイン、カハルーラル) | |
7位 | トム・ボーリ(スペイン、BMCレーシング) | |
8位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
9位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、トレック・セガフレード) | |
10位 | ゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ) |
個人総合成績
1位 | エデュアルド・プラデス(スペイン、エウスカディ・ムリアス) | 22:26:16 |
2位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ) | |
3位 | ネイサン・ハース(オーストラリア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:04 |
4位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | ファビオ・フェリーネ(イタリア、トレック・セガフレード) | 0:00:09 |
6位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、トレック・セガフレード) | 0:00:10 |
7位 | デリオ・フェルナンデス(スペイン、デルコ・マルセイユ) | |
8位 | マッテオ・ファッブロ(イタリア、カチューシャ・アルペシン) | |
9位 | マウロ・フィネット(イタリア、デルコ・マルセイユ) | |
10位 | ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング) |
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