2018/09/02(日) - 06:33
ピュアスプリンターを寄せ付けない登りスプリントに持ち込まれたブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ。持ち前のパンチ力で世界王者ペテル・サガンを下したアレハンドロ・バルベルデが今大会ステージ2勝目を飾った。
アンダルシア州内陸部のリナレスを発ち、鉱山が点在する平野を抜けてカスティーリャ・ラ・マンチャ州のアルマデンに向かう195.1kmで行われたブエルタ第8ステージ。大会主催者が「再びスプリンターのチャンス」と太鼓判を押す獲得標高差2,000mの『平坦ステージ』だが、終盤の登りがピュアスプリンターを苦しめた。
腹部の痛みによりスタートしなかったマウリス・ラメルティンク(オランダ、カチューシャ・アルペシン)が今大会最初のリタイア者に。175名がスタートを切るとティアゴ・マシャド(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)とホルヘ・クベロ(スペイン、ブルゴスBH)、エクトル・サエス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)の3名がメイン集団を飛び出して逃げの旅に出た。
ブエルタにしては比較的難易度の低いコースのため、タイム差は今大会最大の12分を記録する。マイヨロホ擁するグルパマFDJに協力したのは、集団スプリントを狙うクイックステップフロアーズ(=ヴィヴィアーニ)、ボーラ・ハンスグローエ(=サガン)、トレック・セガフレード(=ニッツォーロ)、コフィディス(=ブアニ)。レース中盤、フィニッシュまで100kmを残して11分あったタイム差をスプリンターチームが削り取っていく。
この日も気温が40度近くまで上昇する暑さ(湿度は20%以下)。ボトルを満載したアシスト選手たちがせっせとチームカーとチームメイトの間を行き来しながら、オリーブ畑の広がる平野を駆け抜ける。先頭3名は42km/h前後のペースを刻んで逃げたが、スプリンターチーム率いるメイン集団とのタイム差は縮まり続けた。
残り60km地点で6分、残り40km地点で4分、そして残り20km地点で2分。きっかり10km/1分ペースでタイム差が縮まり、タイム差が1分を割り込んでから独走に持ち込んだマシャドも残り6km地点で吸収。テクニカルなフィナーレに向けてスプリンターチームと総合系チームが折り重なるようにしてペースを上げた。
ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が集団先頭に立ってアタックを封じ、登り緩斜面でロットNLユンボが主導権を握って残り600mのヘアピンコーナー。ほとんどのピュアスプリンターがポジションを下げる中、勾配7〜8%のストレートに入るとイバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)が先頭でスプリントを開始した。
歯を食いしばって登りを進むガルシアの後ろから、タイミングを待ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が残り150mで発進した。ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード)らを引きつれながら世界チャンピオンジャージのサガンが得意の勝ちパターンに持ち込んだものの、登りの加速力ではアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が一枚上手だった。サガンとの登りスプリントで先行したバルベルデが悠々と勝利。ポイント賞ジャージを着て、第2ステージに続く2勝目を飾った。メイン集団は平均勾配5%のラスト2kmを平均スピード40km/hで駆け抜けている。
「残り500mから登りが始まる自分向きのステージだと思っていた。まずはタイムを失わないことを心がけ、チャンスがあったからステージ優勝を狙うことにしたんだ。サガンの番手につけてスプリント。こういうフィニッシュでペテル(サガン)に勝つのはモチベーションにつながるし、自信を与えてくれるよ」と今シーズン13勝目を飾った38歳バルベルデは語る。
ボーナスタイム10秒を獲得したバルベルデは総合首位ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)とのタイム差を37秒まで縮めることに成功している。翌日の超級山岳コバティーヤ峠の山頂フィニッシュに向けてバルベルデは「今はとても調子が良いので、明日からは自分とナイロ(キンタナ)の2人で何ができるかを見極めながら走りたい。何もプレッシャーは感じていない」とコメント。チームメイトのナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)とは37秒のタイム差がついている。
マイヨロホを着るモラールは「登りスプリントでサガンに勝ったバルベルデは間違いなく調子が良いし、明日彼を抑え込むのは難しいと思う。自分は短くて急勾配の登りが得意。明日は獲得標高差が4,000mに達する難コースなので、最後の登りに到着した時点で疲れ切っていると思う。とにかく明日マイヨロホの最有力候補はバルベルデだ」と厳しい戦いになることを予想している。
アンダルシア州内陸部のリナレスを発ち、鉱山が点在する平野を抜けてカスティーリャ・ラ・マンチャ州のアルマデンに向かう195.1kmで行われたブエルタ第8ステージ。大会主催者が「再びスプリンターのチャンス」と太鼓判を押す獲得標高差2,000mの『平坦ステージ』だが、終盤の登りがピュアスプリンターを苦しめた。
腹部の痛みによりスタートしなかったマウリス・ラメルティンク(オランダ、カチューシャ・アルペシン)が今大会最初のリタイア者に。175名がスタートを切るとティアゴ・マシャド(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)とホルヘ・クベロ(スペイン、ブルゴスBH)、エクトル・サエス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)の3名がメイン集団を飛び出して逃げの旅に出た。
ブエルタにしては比較的難易度の低いコースのため、タイム差は今大会最大の12分を記録する。マイヨロホ擁するグルパマFDJに協力したのは、集団スプリントを狙うクイックステップフロアーズ(=ヴィヴィアーニ)、ボーラ・ハンスグローエ(=サガン)、トレック・セガフレード(=ニッツォーロ)、コフィディス(=ブアニ)。レース中盤、フィニッシュまで100kmを残して11分あったタイム差をスプリンターチームが削り取っていく。
この日も気温が40度近くまで上昇する暑さ(湿度は20%以下)。ボトルを満載したアシスト選手たちがせっせとチームカーとチームメイトの間を行き来しながら、オリーブ畑の広がる平野を駆け抜ける。先頭3名は42km/h前後のペースを刻んで逃げたが、スプリンターチーム率いるメイン集団とのタイム差は縮まり続けた。
残り60km地点で6分、残り40km地点で4分、そして残り20km地点で2分。きっかり10km/1分ペースでタイム差が縮まり、タイム差が1分を割り込んでから独走に持ち込んだマシャドも残り6km地点で吸収。テクニカルなフィナーレに向けてスプリンターチームと総合系チームが折り重なるようにしてペースを上げた。
ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が集団先頭に立ってアタックを封じ、登り緩斜面でロットNLユンボが主導権を握って残り600mのヘアピンコーナー。ほとんどのピュアスプリンターがポジションを下げる中、勾配7〜8%のストレートに入るとイバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)が先頭でスプリントを開始した。
歯を食いしばって登りを進むガルシアの後ろから、タイミングを待ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が残り150mで発進した。ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード)らを引きつれながら世界チャンピオンジャージのサガンが得意の勝ちパターンに持ち込んだものの、登りの加速力ではアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が一枚上手だった。サガンとの登りスプリントで先行したバルベルデが悠々と勝利。ポイント賞ジャージを着て、第2ステージに続く2勝目を飾った。メイン集団は平均勾配5%のラスト2kmを平均スピード40km/hで駆け抜けている。
「残り500mから登りが始まる自分向きのステージだと思っていた。まずはタイムを失わないことを心がけ、チャンスがあったからステージ優勝を狙うことにしたんだ。サガンの番手につけてスプリント。こういうフィニッシュでペテル(サガン)に勝つのはモチベーションにつながるし、自信を与えてくれるよ」と今シーズン13勝目を飾った38歳バルベルデは語る。
ボーナスタイム10秒を獲得したバルベルデは総合首位ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)とのタイム差を37秒まで縮めることに成功している。翌日の超級山岳コバティーヤ峠の山頂フィニッシュに向けてバルベルデは「今はとても調子が良いので、明日からは自分とナイロ(キンタナ)の2人で何ができるかを見極めながら走りたい。何もプレッシャーは感じていない」とコメント。チームメイトのナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)とは37秒のタイム差がついている。
マイヨロホを着るモラールは「登りスプリントでサガンに勝ったバルベルデは間違いなく調子が良いし、明日彼を抑え込むのは難しいと思う。自分は短くて急勾配の登りが得意。明日は獲得標高差が4,000mに達する難コースなので、最後の登りに到着した時点で疲れ切っていると思う。とにかく明日マイヨロホの最有力候補はバルベルデだ」と厳しい戦いになることを予想している。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2018第8ステージ結果
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 4:35:54 |
2位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | |
4位 | ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
5位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
6位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) | |
7位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | |
8位 | ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル) | |
9位 | イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
10位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | |
36位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 0:00:30 |
DNS | マウリス・ラメルティンク(オランダ、カチューシャ・アルペシン) | |
敢闘賞 | ホルヘ・クベロ(スペイン、ブルゴスBH) |
個人総合成績
1位 | ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ) | 31:20:34 |
2位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:00:37 |
3位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:48 |
4位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:51 |
5位 | トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:00:59 |
6位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 0:01:06 |
7位 | ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | 0;01:11 |
8位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:01:14 |
9位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:01:18 |
10位 | エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ) | 0:01:23 |
ポイント賞
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 76pts |
2位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 63pts |
3位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 50pts |
山岳賞
1位 | ルイス・マテマルドネス(スペイン、コフィディス) | 42pts |
2位 | ピエール・ロラン(フランス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 20pts |
3位 | ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ) | 12pts |
複合賞
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 16pts |
2位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 29pts |
3位 | ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ) | 39pts |
チーム総合成績
1位 | アスタナ | 94:01:12 |
2位 | ロットNLユンボ | 0:02:07 |
3位 | モビスター | 0:04:09 |
text:Kei Tsuji
photo:CorVos, Unipublic
photo:CorVos, Unipublic
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