2018/08/29(水) - 09:15
ミッチェルトン・スコットやXC世界王者ニノ・シューターの走りを支えるスコットが2019モデルを発表。東京・北千住にて行われた展示会の模様をお伝えしよう。
ミッチェルトン・スコットをサポートし、ジロ・デ・イタリアではサイモン・イェーツの活躍を支えたスコット。ロードだけではなく、MTBレースにおいても、絶対王者ニノ・シューターの走りを支え続ける生粋のレーシングバイクメーカーだ。
ロードバイクの分野においては、超軽量フレームの先駆けとなったCR1やADDICT、カムテールデザインを初めて採用し、エアロダイナミクスと走行性能を両立させたFOILなど、次のトレンドを生み出し続けてきたのがスコットだ。
2019モデルではロードラインアップに大きな変更はなし。だがディスクロードへと主力をスイッチしていく方向性はより明確に。展示会場入り口正面で迎えてくれたのは、昨年デビューしたADDICT SE DISCだ。
スコットジャパンの鍛さんによれば「ディスクロードの流れは急速に進んでいますね。いろいろな場所でエンドユーザーさんとお話するのですが、やはりディスクロードへの関心は高いと感じます」という。
ディスクブレーキ仕様とリムブレーキ仕様、さらにはレーシングモデルとエンデュランスモデルそれぞれでコンプリートバイクのタイヤ幅を変更しているのもスコットのこだわりの一つ。
レーシングモデルのリムブレーキモデルは25C、ディスクモデルは28Cに。エンデュランスモデルはそこからサイズアップし、リムブレーキモデルは28C、ディスクモデルは32Cを装着する。ADDICTを例にとるならば、ADDICT RCは25C、ADDICT RC DISCとADDICTは28C、ADDICT DISCは32Cという具合。
今年はADDICT DISCにDi2モデルとなるADDICT SE DISCが追加されたほか、アルミモデルであるSPEEDSTERシリーズにDISC仕様と、さらに頑丈なフレームとタイヤクリアランスを確保したグラベルモデルが登場し、ディスクロードバイクのラインアップは大きく拡充された。
MTBも今回の展示会では新モデルの展示は無し。だが、2019モデルでは、昨年モデルチェンジしたオールマウンテンモデル、GENIUSをロングストロークにしたような新モデルが登場するという。詳細は続報を待たれたい。
しかし、ひときわ目を引いていたのが常勝XCバイクであるSPARKとSCALEの最上位モデルである900 SLシリーズにアセンブルされていたホイールだろう。シンクロスが送り出したニューホイール「Silverton」は、リム・ハブ・スポークのすべてがカーボンで成形されたフルカーボンモデルだ。
ロードではライトウェイトやコリマ、レイノルズなど、いくつかのブランドがラインアップするフルカーボンホイールだが、MTBホイールとなると思いつくのはバイクアヘッドぐらいだろうか。それにしてもバトンホイールに近いものであり、いわゆるノーマルホイールに近いルックスのフルカーボンホイールはこれまでほとんど無かった。
枝などの異物を巻き込むことも多いオフロードレースでは、トラブルへの強さも含めた総合的な性能も問われることとなるわけで、近い構造をとるライトウェイトと比べるとスポークはかなり太めで強度的なマージンを確保しようとする狙いが見て取れる。
DTスイスのハブをベースにしたカーボンハブはスポークと一体化され、そのままリムへと接着されている。ペアで1,250gと尖った作りのホイールながら、体重制限は130kgと、よほど大柄なライダーでもなければ気にする必要はない強度も実現しているという。
更に今年は、ステム一体型フラットバーであるH.BAR FRASERもアセンブルされることに。そんなスペシャルなホイールとハンドルを組み合わせながらも、価格は昨年モデルからプラス10万円に収まっているのは驚きだ。
また今年は久しぶりにクロスバイクラインが復活。SCOTT URBAN BIKEのイニシャルをとったSUBシリーズが2モデル登場する。ディスクブレーキと35Cタイヤを持ち、快適な乗り味と走破性を持つ一台だ。ラックマウントも装備しているので、ツーリングバイクのベースとしても人気が出そうなシリーズだ。
またヘルメットやシューズといったアクセサリー類も充実している。今年の新作としては、全面が再起反射素材を採用し、夜間走行時の被視認性を高めたROAD COMP BOA REFLECTIVEがデビューしている。通勤時などに役立ちそうな一足だ。
また、新たにマルヴァンスターというコミューターブランドも取り扱いを始めることに。クラシカルな雰囲気を持つリーズナブルなバイクをラインアップし、これから街中でも見かける機会が増えそうだ。
text&photo:Naoki.Yasuoka
ミッチェルトン・スコットをサポートし、ジロ・デ・イタリアではサイモン・イェーツの活躍を支えたスコット。ロードだけではなく、MTBレースにおいても、絶対王者ニノ・シューターの走りを支え続ける生粋のレーシングバイクメーカーだ。
ロードバイクの分野においては、超軽量フレームの先駆けとなったCR1やADDICT、カムテールデザインを初めて採用し、エアロダイナミクスと走行性能を両立させたFOILなど、次のトレンドを生み出し続けてきたのがスコットだ。
2019モデルではロードラインアップに大きな変更はなし。だがディスクロードへと主力をスイッチしていく方向性はより明確に。展示会場入り口正面で迎えてくれたのは、昨年デビューしたADDICT SE DISCだ。
スコットジャパンの鍛さんによれば「ディスクロードの流れは急速に進んでいますね。いろいろな場所でエンドユーザーさんとお話するのですが、やはりディスクロードへの関心は高いと感じます」という。
ディスクブレーキ仕様とリムブレーキ仕様、さらにはレーシングモデルとエンデュランスモデルそれぞれでコンプリートバイクのタイヤ幅を変更しているのもスコットのこだわりの一つ。
レーシングモデルのリムブレーキモデルは25C、ディスクモデルは28Cに。エンデュランスモデルはそこからサイズアップし、リムブレーキモデルは28C、ディスクモデルは32Cを装着する。ADDICTを例にとるならば、ADDICT RCは25C、ADDICT RC DISCとADDICTは28C、ADDICT DISCは32Cという具合。
今年はADDICT DISCにDi2モデルとなるADDICT SE DISCが追加されたほか、アルミモデルであるSPEEDSTERシリーズにDISC仕様と、さらに頑丈なフレームとタイヤクリアランスを確保したグラベルモデルが登場し、ディスクロードバイクのラインアップは大きく拡充された。
MTBも今回の展示会では新モデルの展示は無し。だが、2019モデルでは、昨年モデルチェンジしたオールマウンテンモデル、GENIUSをロングストロークにしたような新モデルが登場するという。詳細は続報を待たれたい。
しかし、ひときわ目を引いていたのが常勝XCバイクであるSPARKとSCALEの最上位モデルである900 SLシリーズにアセンブルされていたホイールだろう。シンクロスが送り出したニューホイール「Silverton」は、リム・ハブ・スポークのすべてがカーボンで成形されたフルカーボンモデルだ。
ロードではライトウェイトやコリマ、レイノルズなど、いくつかのブランドがラインアップするフルカーボンホイールだが、MTBホイールとなると思いつくのはバイクアヘッドぐらいだろうか。それにしてもバトンホイールに近いものであり、いわゆるノーマルホイールに近いルックスのフルカーボンホイールはこれまでほとんど無かった。
枝などの異物を巻き込むことも多いオフロードレースでは、トラブルへの強さも含めた総合的な性能も問われることとなるわけで、近い構造をとるライトウェイトと比べるとスポークはかなり太めで強度的なマージンを確保しようとする狙いが見て取れる。
DTスイスのハブをベースにしたカーボンハブはスポークと一体化され、そのままリムへと接着されている。ペアで1,250gと尖った作りのホイールながら、体重制限は130kgと、よほど大柄なライダーでもなければ気にする必要はない強度も実現しているという。
更に今年は、ステム一体型フラットバーであるH.BAR FRASERもアセンブルされることに。そんなスペシャルなホイールとハンドルを組み合わせながらも、価格は昨年モデルからプラス10万円に収まっているのは驚きだ。
また今年は久しぶりにクロスバイクラインが復活。SCOTT URBAN BIKEのイニシャルをとったSUBシリーズが2モデル登場する。ディスクブレーキと35Cタイヤを持ち、快適な乗り味と走破性を持つ一台だ。ラックマウントも装備しているので、ツーリングバイクのベースとしても人気が出そうなシリーズだ。
またヘルメットやシューズといったアクセサリー類も充実している。今年の新作としては、全面が再起反射素材を採用し、夜間走行時の被視認性を高めたROAD COMP BOA REFLECTIVEがデビューしている。通勤時などに役立ちそうな一足だ。
また、新たにマルヴァンスターというコミューターブランドも取り扱いを始めることに。クラシカルな雰囲気を持つリーズナブルなバイクをラインアップし、これから街中でも見かける機会が増えそうだ。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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