2018/08/17(金) - 09:32
スプリンター向きの平坦コースが設定されたビンクバンク・ツアー第4ステージで、ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)がロングスパートを成功。残り1kmコーナーで抜け出たストゥイヴェンが追いすがるスプリンターたちを振り切った。
ビンクバンク・ツアー第4ステージは、北海に面したビーチタウンのブランケンベルヘから内陸のアルドーイェを目指す166.3km。この日もいわゆるフランドル地方が舞台で、石畳区間が登場するものの名物の急坂は省略されている。獲得標高差300m前後の平坦ステージで、この日もボーナスタイムが絡む高速バトルが繰り広げられた。
UCIプロコンチネンタルチーム勢が序盤から逃げの姿勢を見せたものの、前日に逃げ切りを許した反省からメイン集団はどの逃げにもタイム差を与えない。さらに横風でのペースアップも加わり、レース中盤に形成されたニック・ファンデルライク(オランダ、ルームポット)ら4名の逃げも残り32km地点で吸収された。
『ゴールデンスプリント』と呼ばれるビンクバンク特有の3連続スプリントポイントではボーナスタイムをかけたスプリントが繰り広げられ、第1スプリントを3番手通過した総合2位ショーン・デビー(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス)がボーナスタイム1秒を獲得。しかし総合首位マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)が第2スプリントを先頭通過してボーナスタイム3秒を獲得したため両者の総合タイム差は3秒に拡大している。
エネコツアー時代からの定番サーキットであるアルドーイェ周回コースでミケル・ヴァルグレン(デンマーク、アスタナ)がアタックしたものの、クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ミッチェルトン・スコット)らのマークによってリードは奪えない。スプリンターチームが折り重なるようにしてポジションを争いながら、レースは大集団スプリントに向けてスピードを上げた。
残り1km地点の複合コーナーまで75km/h前後の猛スピードで突進したメイン集団。先頭で複合コーナーに突入したのはトレック・セガフレードで、一旦35km/h前後まで減速した集団の先頭からストゥイヴェンがするりと抜け出す。番手につけていたマッズ・ペデルセン(デンマーク、トレック・セガフレード)が減速したため、瞬間的にストゥイヴェンがリードを得た。
前夜の夕食中に思いついたという作戦で独走に持ち込んだストゥイヴェン。ワンティ・グループゴベールやミッチェルトン・スコットといったスプリンターチームがトップスピード65km/h強で巡航して追いかけたが時すでに遅し。先頭でリードを守ったストゥイヴェンが、カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)やゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)らの追撃を振り切った。
トレック・セガフレードのディルク・デモル監督のホームタウンであるアルドーイェで勝利したストゥイヴェンは「毎年この街を通る度にディルクは『今日は勝ってくれ!』と言っている。今回はメンバーの中で(ロングスパートの)アイデアを思いつき、監督たちがそれに同意してくれた。トレック・セガフレードが最速チームではないけど、残り1kmのシケイン(複合コーナー)まで先頭をキープする力はあった。成功を信じて作戦を遂行したんだ」と語る。
「当初はボーイ・ファンポッペルがシケインで隙間を作る役目を担う予定だったけど、彼がパンクでいなくなってしまったので、代わりにマッズ・ペデルセンがその役を担ってくれた。彼が後ろで減速して集団が離れてからは、フィニッシュラインまで振り返らずに全開走行。信頼してくれているチームメイトの働きに勝利で報いるのは最高の気分だ」とストゥイヴェン。ミラノ〜サンレモ10位、レコードバンク・E3ハーレルベーケ6位、ヘント〜ウェヴェルヘム9位、ロンド・ファン・フラーンデレン7位、パリ〜ルーベ5位と安定した成績を残しながらも勝利を逃していたストゥイヴェンがシーズン初勝利を飾った。
『ゴールデンスプリント』のボーナスタイムで総合リードを広げたモホリッチが緑のリーダージャージをキープ。第1ステージの優勝者ファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップフロアーズ)が体調不良でリタイアしたため、赤いポイント賞ジャージはステージ2位ユアンの手に渡っている。
ビンクバンク・ツアー第4ステージは、北海に面したビーチタウンのブランケンベルヘから内陸のアルドーイェを目指す166.3km。この日もいわゆるフランドル地方が舞台で、石畳区間が登場するものの名物の急坂は省略されている。獲得標高差300m前後の平坦ステージで、この日もボーナスタイムが絡む高速バトルが繰り広げられた。
UCIプロコンチネンタルチーム勢が序盤から逃げの姿勢を見せたものの、前日に逃げ切りを許した反省からメイン集団はどの逃げにもタイム差を与えない。さらに横風でのペースアップも加わり、レース中盤に形成されたニック・ファンデルライク(オランダ、ルームポット)ら4名の逃げも残り32km地点で吸収された。
『ゴールデンスプリント』と呼ばれるビンクバンク特有の3連続スプリントポイントではボーナスタイムをかけたスプリントが繰り広げられ、第1スプリントを3番手通過した総合2位ショーン・デビー(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス)がボーナスタイム1秒を獲得。しかし総合首位マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)が第2スプリントを先頭通過してボーナスタイム3秒を獲得したため両者の総合タイム差は3秒に拡大している。
エネコツアー時代からの定番サーキットであるアルドーイェ周回コースでミケル・ヴァルグレン(デンマーク、アスタナ)がアタックしたものの、クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ミッチェルトン・スコット)らのマークによってリードは奪えない。スプリンターチームが折り重なるようにしてポジションを争いながら、レースは大集団スプリントに向けてスピードを上げた。
残り1km地点の複合コーナーまで75km/h前後の猛スピードで突進したメイン集団。先頭で複合コーナーに突入したのはトレック・セガフレードで、一旦35km/h前後まで減速した集団の先頭からストゥイヴェンがするりと抜け出す。番手につけていたマッズ・ペデルセン(デンマーク、トレック・セガフレード)が減速したため、瞬間的にストゥイヴェンがリードを得た。
前夜の夕食中に思いついたという作戦で独走に持ち込んだストゥイヴェン。ワンティ・グループゴベールやミッチェルトン・スコットといったスプリンターチームがトップスピード65km/h強で巡航して追いかけたが時すでに遅し。先頭でリードを守ったストゥイヴェンが、カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)やゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)らの追撃を振り切った。
トレック・セガフレードのディルク・デモル監督のホームタウンであるアルドーイェで勝利したストゥイヴェンは「毎年この街を通る度にディルクは『今日は勝ってくれ!』と言っている。今回はメンバーの中で(ロングスパートの)アイデアを思いつき、監督たちがそれに同意してくれた。トレック・セガフレードが最速チームではないけど、残り1kmのシケイン(複合コーナー)まで先頭をキープする力はあった。成功を信じて作戦を遂行したんだ」と語る。
「当初はボーイ・ファンポッペルがシケインで隙間を作る役目を担う予定だったけど、彼がパンクでいなくなってしまったので、代わりにマッズ・ペデルセンがその役を担ってくれた。彼が後ろで減速して集団が離れてからは、フィニッシュラインまで振り返らずに全開走行。信頼してくれているチームメイトの働きに勝利で報いるのは最高の気分だ」とストゥイヴェン。ミラノ〜サンレモ10位、レコードバンク・E3ハーレルベーケ6位、ヘント〜ウェヴェルヘム9位、ロンド・ファン・フラーンデレン7位、パリ〜ルーベ5位と安定した成績を残しながらも勝利を逃していたストゥイヴェンがシーズン初勝利を飾った。
『ゴールデンスプリント』のボーナスタイムで総合リードを広げたモホリッチが緑のリーダージャージをキープ。第1ステージの優勝者ファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップフロアーズ)が体調不良でリタイアしたため、赤いポイント賞ジャージはステージ2位ユアンの手に渡っている。
ビンクバンク・ツアー2018第4ステージ結果
1位 | ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) | 3:44:46 |
2位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
3位 | ゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ) | |
4位 | リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | ティモシー・デュポン(ベルギー、ワンティ・グループゴベール) | |
6位 | ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、BMCレーシング) | |
7位 | ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) | |
8位 | トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | |
9位 | ダニエル・ホールゴール(ノルウェー、グルパマFDJ) | |
10位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) |
個人総合成績
1位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) | 11:48:28 |
2位 | ショーン・デビー(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス) | 0:00:03 |
3位 | シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング) | 0:00:22 |
4位 | マキシム・ヴァントム(ベルギー、WBアクアプロテクト) | 0:00:28 |
5位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:00:30 |
6位 | タコ・ファンデルホールン(オランダ、ルームポット) | 0:00:32 |
7位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:36 |
8位 | ソーレンクラーク・アンデルセン(デンマーク、サンウェブ) | 0:00:37 |
9位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) | 0:00:41 |
10位 | アレックス・ドーセット(イギリス、カチューシャ・アルペシン) |
ポイント賞
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 47pts |
2位 | ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) | 41pts |
3位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) | 40pts |
チーム総合成績
1位 | BMCレーシング | 35:27:28 |
2位 | サンウェブ | 0:00:12 |
3位 | クイックステップフロアーズ | 0:00:15 |
text:Kei Tsuji
photo:CorVos
photo:CorVos
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