2018/08/13(月) - 09:07
世界最大の自転車ショー、ユーロバイクで見つけた新製品をピックアップするレポートをお届けします。第8弾となる今回は、デローザ、ジロ、FSA/ヴィジョン、パナレーサーをピックアップして紹介しよう。
デローザ:ピニンファリーナとコラボしたアーバンコミューターmetamorphosis
ユーロバイクで発表されたデローザの2019年モデルは金属製バイクが目白押し。中でも数年前より開始していたピニンファリーナとのコラボが遂に真価を発揮したと言っても過言ではないニューモデル「Metamorphosis」がデビューする。
フレームデザインで目を引くのは先端が尖り気味のサーフボードのようなトップチューブ。突端がヘッドチューブやシートチューブを貫いたデザインとされており、近未来といった言葉が似合うようなルックスに仕上がっている。そのトップチューブから伸びるシートステー、ダウンチューブから滑らかにつながるBB周り、チェーンステーも艶めかしさを感じる装いだ。
ドライブトレインはベルトドライブで、シマノAlpineの内装変速機が標準装備。ブレーキはもちろんディスク仕様というハイスペックなアーバンバイクに仕上げられている。ラインアップはドロップハンドル仕様とフラットバー仕様の2種類が揃うという。また、ピニンファリーナデザインの革製バッグも用意されており、これ単体だけでも非常にスタイリッシュで手にする価値はありそう。
また、チタン製の最高級フレーム「ANIMA」がラインナップに加えられる。シンプルな丸チューブを組み合わせていくのはTITANIOと変わらないが、シートステーとシートチューブの交点がBB側に下げられていることがポイント。これによってルックスが現代のバイクらしくなっている。展示されていたバイクのようにカンパニョーロの12速SUPUER RECORDやBORAなど最高級パーツで組み上げたい1台だ。
KERMESSEは金色のフレームカラーが特徴のアルミフレーム。ANIMAのようにシートステーとシートチューブの交点がBB側に下げられた現在のトレンドに沿ったフレームに仕上げられている。線が細いクラシカルなバイクや、滑らかな曲線が美しいバイクが主流のデローザにあって、KERMESSEは骨太という印象が残るチュービングが特徴だ。
カーボン製のレースバイクはほぼ継続で、カラーチェンジがされている。展示バイクの中でも目を引いたのはPROTOSのホワイトカラー。近づいてよく見ると細かいラメが吹き付けられており、キラキラと輝く塗装とされている。デローザの小粋な美意識を感じられるバイクに仕上げられていた。
パナレーサー:欧州で人気なのはGRAVEL KING 限定カラーも
日本を代表するタイヤメーカーであるパナレーサー。そのタイヤづくりは定評があり、各ブランドの生産を担うほど。ユーロバイクではGRAVEL KINGをメインに展示を行っていた。欧米ではGRAVEL KINGやオフロード用タイヤの人気が高く、ブースに訪れる来場者はマジマジとトレッドパターンなどを確認していた。
また欧州で発売される限定カラーのGRAVEL KINGもお披露目されていた。展開されるカラーはミリタリーグリーンとナイルブルーというパステルカラー風の2色。ノブの背が高いSKモデルでも用意されており、グラベルバイクのコーディネートにピッタリだろう。このカラーは国内での販売予定もあるという。
ジロ:2層シェル構造とする最新MIPSテクノロジーを採用したフラッグシップAETHER MIPS
アメリカのサイクリングエキップメントブランドGIRO(ジロ)は、ツール・ド・フランスとユーロバイクが開幕する直前に発表された新型フラッグシップヘルメット「AETHER MIPS」を中心としたブース展開。シェル自体がMIPSの一部という革新的なアイデアを実際に触って確認しようとする来場者が非常に多かったようだ。
試着ヘルメットが各サイズ用意されていたため、筆者も早速AETHER MIPSを試してみた。実は日本でのローンチでMサイズを試着しており、その時はやや帽体の小ささを感じていたため、今回はLサイズならばフィットするかの確認だった。
筆者の頭の形は典型的な丸形でSYNTHEはマッチしないが、AETHER MIPS(Lサイズ)は見事にマッチする。額部分もピタリとフィットし、頭頂部も当たる部分は無い。日本人頭だからと欧米ブランドを諦めている方も一度試してもらいたい。ちなみに常用ヘルメットはKOOFUのWG-1(S/Mサイズ)。
SEYEN MIPSというヘルメットとSAVIXというロードシューズを同じカラーパターンで彩り、頭と足でコーディネートを提案する展示も行われていた。他にもヘルメットとアパレル、シューズが統一されたデザインで、全身をジロでコーディネートできることをアピールしていた。
FSA/ヴィジョン:パワーボックス、METRON 6Dなど新製品が目白押し
イタリアのパーツブランドFSAと、そのホイールブランドのヴィジョンからリリースされた情報は膨大な量だった。まずはセミワイヤレス電動コンポーネントのK-Force WEの国内デリバリーが本格的に開始される見込みであることと、ディスクブレーキ版がマーケットに投入されること。ベールを脱いでから月日とアップデートを重ねてきたK-Force Weがいよいよ市場に並び始めるという。また、完成度も高くなっていると本国担当者は言う。
パワーメーター搭載クランクセットのPower Boxにはブラックカラーバージョンの登場とともに、コンパクトチェーンリングやMTBヴァージョンが用意され、あらゆる脚力のサイクリストが選びやすくなっている。パワー計測のテクノロジーはPower2Maxのものを利用しており、左右バランスなども計測することが可能だ。
K-Forceグレードの超軽量クランクセット「K-Force Modular Supercompact」が登場する。いわゆるコンパクトクランクであり、用意される歯数は48/32Tと46/30Tの2種類。重量は572g。本国担当者のアレッサンドロは「FSAはコンパクトクランクを導入した最初の会社の1つで、現在も進化を続けています」という。また、コンパクトクランクは長距離ライドやヒルクライムの可能性を広げてくれるとも。そして、このスーパーコンパクトモデルはグラベルバイクに最適だという。
風洞実験を用いた開発が行われているハイエンドカーボンホイールはグラフィックが変更となる。ラインアップはチューブラー、チューブレスレディ、いずれにもディスクブレーキ版とリムブレーキ版が用意されるという。ホイールでのトピックはTRIMAX 25 KBというモデルがラインアップに追加されること。これはリムブレーキ面にP.E.O処理を施すことで、強度と制動力向上を実現しているモデル。チューブレスレディ仕様で、重量は1420g。
text&photo:Gakuto Fujiwara
デローザ:ピニンファリーナとコラボしたアーバンコミューターmetamorphosis
ユーロバイクで発表されたデローザの2019年モデルは金属製バイクが目白押し。中でも数年前より開始していたピニンファリーナとのコラボが遂に真価を発揮したと言っても過言ではないニューモデル「Metamorphosis」がデビューする。
フレームデザインで目を引くのは先端が尖り気味のサーフボードのようなトップチューブ。突端がヘッドチューブやシートチューブを貫いたデザインとされており、近未来といった言葉が似合うようなルックスに仕上がっている。そのトップチューブから伸びるシートステー、ダウンチューブから滑らかにつながるBB周り、チェーンステーも艶めかしさを感じる装いだ。
ドライブトレインはベルトドライブで、シマノAlpineの内装変速機が標準装備。ブレーキはもちろんディスク仕様というハイスペックなアーバンバイクに仕上げられている。ラインアップはドロップハンドル仕様とフラットバー仕様の2種類が揃うという。また、ピニンファリーナデザインの革製バッグも用意されており、これ単体だけでも非常にスタイリッシュで手にする価値はありそう。
また、チタン製の最高級フレーム「ANIMA」がラインナップに加えられる。シンプルな丸チューブを組み合わせていくのはTITANIOと変わらないが、シートステーとシートチューブの交点がBB側に下げられていることがポイント。これによってルックスが現代のバイクらしくなっている。展示されていたバイクのようにカンパニョーロの12速SUPUER RECORDやBORAなど最高級パーツで組み上げたい1台だ。
KERMESSEは金色のフレームカラーが特徴のアルミフレーム。ANIMAのようにシートステーとシートチューブの交点がBB側に下げられた現在のトレンドに沿ったフレームに仕上げられている。線が細いクラシカルなバイクや、滑らかな曲線が美しいバイクが主流のデローザにあって、KERMESSEは骨太という印象が残るチュービングが特徴だ。
カーボン製のレースバイクはほぼ継続で、カラーチェンジがされている。展示バイクの中でも目を引いたのはPROTOSのホワイトカラー。近づいてよく見ると細かいラメが吹き付けられており、キラキラと輝く塗装とされている。デローザの小粋な美意識を感じられるバイクに仕上げられていた。
パナレーサー:欧州で人気なのはGRAVEL KING 限定カラーも
日本を代表するタイヤメーカーであるパナレーサー。そのタイヤづくりは定評があり、各ブランドの生産を担うほど。ユーロバイクではGRAVEL KINGをメインに展示を行っていた。欧米ではGRAVEL KINGやオフロード用タイヤの人気が高く、ブースに訪れる来場者はマジマジとトレッドパターンなどを確認していた。
また欧州で発売される限定カラーのGRAVEL KINGもお披露目されていた。展開されるカラーはミリタリーグリーンとナイルブルーというパステルカラー風の2色。ノブの背が高いSKモデルでも用意されており、グラベルバイクのコーディネートにピッタリだろう。このカラーは国内での販売予定もあるという。
ジロ:2層シェル構造とする最新MIPSテクノロジーを採用したフラッグシップAETHER MIPS
アメリカのサイクリングエキップメントブランドGIRO(ジロ)は、ツール・ド・フランスとユーロバイクが開幕する直前に発表された新型フラッグシップヘルメット「AETHER MIPS」を中心としたブース展開。シェル自体がMIPSの一部という革新的なアイデアを実際に触って確認しようとする来場者が非常に多かったようだ。
試着ヘルメットが各サイズ用意されていたため、筆者も早速AETHER MIPSを試してみた。実は日本でのローンチでMサイズを試着しており、その時はやや帽体の小ささを感じていたため、今回はLサイズならばフィットするかの確認だった。
筆者の頭の形は典型的な丸形でSYNTHEはマッチしないが、AETHER MIPS(Lサイズ)は見事にマッチする。額部分もピタリとフィットし、頭頂部も当たる部分は無い。日本人頭だからと欧米ブランドを諦めている方も一度試してもらいたい。ちなみに常用ヘルメットはKOOFUのWG-1(S/Mサイズ)。
SEYEN MIPSというヘルメットとSAVIXというロードシューズを同じカラーパターンで彩り、頭と足でコーディネートを提案する展示も行われていた。他にもヘルメットとアパレル、シューズが統一されたデザインで、全身をジロでコーディネートできることをアピールしていた。
FSA/ヴィジョン:パワーボックス、METRON 6Dなど新製品が目白押し
イタリアのパーツブランドFSAと、そのホイールブランドのヴィジョンからリリースされた情報は膨大な量だった。まずはセミワイヤレス電動コンポーネントのK-Force WEの国内デリバリーが本格的に開始される見込みであることと、ディスクブレーキ版がマーケットに投入されること。ベールを脱いでから月日とアップデートを重ねてきたK-Force Weがいよいよ市場に並び始めるという。また、完成度も高くなっていると本国担当者は言う。
パワーメーター搭載クランクセットのPower Boxにはブラックカラーバージョンの登場とともに、コンパクトチェーンリングやMTBヴァージョンが用意され、あらゆる脚力のサイクリストが選びやすくなっている。パワー計測のテクノロジーはPower2Maxのものを利用しており、左右バランスなども計測することが可能だ。
K-Forceグレードの超軽量クランクセット「K-Force Modular Supercompact」が登場する。いわゆるコンパクトクランクであり、用意される歯数は48/32Tと46/30Tの2種類。重量は572g。本国担当者のアレッサンドロは「FSAはコンパクトクランクを導入した最初の会社の1つで、現在も進化を続けています」という。また、コンパクトクランクは長距離ライドやヒルクライムの可能性を広げてくれるとも。そして、このスーパーコンパクトモデルはグラベルバイクに最適だという。
風洞実験を用いた開発が行われているハイエンドカーボンホイールはグラフィックが変更となる。ラインアップはチューブラー、チューブレスレディ、いずれにもディスクブレーキ版とリムブレーキ版が用意されるという。ホイールでのトピックはTRIMAX 25 KBというモデルがラインアップに追加されること。これはリムブレーキ面にP.E.O処理を施すことで、強度と制動力向上を実現しているモデル。チューブレスレディ仕様で、重量は1420g。
text&photo:Gakuto Fujiwara
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