2018/07/25(水) - 09:43
ピレネー山脈に突入したツール・ド・フランス。独走で2勝目を飾ったアラフィリップや、落車でチャンスを失ったイェーツ、落車でリタイアを決めたジルベール、マイヨジョーヌを着て最短ステージに挑むトーマスら、第16ステージを走った選手のコメントを紹介します。
ステージ1位 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
あまりにも大きな喜びに包まれているので言葉が出てこない。本当にクレイジーで、苦しみ続けた1日だった。脚に痛みを感じながら走る1日。100%の状態とは言えなかったけど、少なからずどの選手も同じだったと思う。逃げグループが形成されるまでに長い時間がかかったし、全員がリミットに達していた。
ステージ2勝目なんて信じられない。この近くでトレーニング合宿を行っていたので、最後の登りと下りを知っていた。落車したアダム・イェーツには申し訳なく思う。少しだけ待って彼が大丈夫かどうかを確認した。
今日という日を決して忘れないだろう。本当に素晴らしく、パーフェクトだった。ステージ1勝を狙っていた自分がステージ2勝。明日からもこのマイヨアポワを守るために戦っていく。
ステージ2位 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)
100km以上にわたって逃げたけど、他の逃げメンバーはとても強かった。ドメニコ・ポッツォヴィーヴォと協力して最後の登りに挑んだものの、アラフィリップには敵わなかった。明日はとても特別なステージ。バスクのファンが大勢詰めかけるはずだから、再び良いレースをしたい。
ステージ3位 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
目の前の勝利をこんな形で逃すなんて。これまでのステージの下りではもっとリスクを負って攻めていたけど問題がなかった。落車は起こるものとは言え、今日という日に限って起こるとは。すべてのステージを試走するのは不可能なので、コーナーの先に何があるのかを知るのは不可能。部分的に濡れていた路面に滑ってしまったんだと思う。
チームに勝利をもたらせず、打ちひしがれている。チームはずっとステージ優勝を狙って動いていたので、惜しいところで勝利を逃したことが残念でならない。アラフィリップの走りは悪くなかった。U23時代からずっと一緒に走っているので、彼がどれほど優れた選手なのか知っている。でも下りではリードを保っていたし、追いつかれることはないと自信を持っていた。たった一つのコーナーですべてを失ってしまった。
今日は220kmという長いステージで、明日はたったの65km。自分は短いステージが得意なので明日が楽しみだ。
マイヨジョーヌ ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
決してイージーではなかったけど、悪くない1日だった。フルサングとザカリンがアタックしたものの、チームスカイは問題なく彼らをキャッチ。下りでランダもアタックを仕掛けたけど問題はなかった。今日はトリッキーな下りが多かったので、天気が崩れずに済んで良かった。
どの選手も明日のステージを考えながら走っていたと思う。明日は間違いなくタフな戦いになる。少なくとも自分は最前列からのスタートなので、最初の登りで出遅れることはないはず。序盤から深く追い込んでしまうので終盤までもたない。明日の最後の登りは今大会最難関の峠であり、ずっと急勾配が続く。興味深い戦いになると思う。そんな厳しいステージにマイヨジョーヌを着て挑む。無事に終わることを願っている。
マイヨヴェール ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
明日は最も短いステージだけど、最も厳しいステージでもある。明日のステージを乗り切ることができれば完走したようなもの。ルーベにフィニッシュした第9ステージのように、多くの選手にとって鬼門となるステージだ。計算上、マイヨヴェールが自分のものになったことは大変喜ばしい。
マイヨブラン ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)
逃げ集団が形成されるまで長い時間がかかってしまった。集団の前方が波のようにうねりながら逃げが形成された。最後の波に乗ったギヨーム・マルタンに食らいついて、自分も逃げに乗ることができたんだ。チームメイトのシルヴァン・ディリエは終盤に追いついてくる可能性があるロマン・バルデのための逃げで、マティアス・フランクは自分を大いに助けてくれた。でも残念ながらステージ優勝を果たすには力が少し足りなかった。
ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)
(抗議活動について)一体何だったんだろう。初めての経験だった。いつでも初めての経験は嬉しいものだけど、催涙スプレーをレース中に浴びるなんて。肺の中にも入ったので、走りながら影響を感じた。決して楽しいものではなかった。でもジャンダルマリーは上手く状況を対処していたし、処置が必要な選手にはドクターによる適切な処置が行われていた。
ステージ敢闘賞&リタイア フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
コースから投げ出される形で、激しく岩に身体を打ち付けた。身体が動かなかったものの、マヴィックのスタッフが崖下まで降りてきてくれて、彼に助けられてコースに戻ったんだ。こんな形でツールを去ることは残念以外の何ものでもない。
大会ディレクター クリスティアン・プリュドム氏
フィリップ・ジルベールが落車したように、プロ選手の選手はリスクと隣り合わせ。もっと早めに不穏な動きを察知すべきだったし、もっと早めに対処すべきだったとは思うけど、抗議活動についてはどうすることもできなかった。
65kmという極めて短い明日のステージは、総合上位21名の選手たちが第1グループとして最前列からスタートする。短さを売りにしているわけじゃないけど、間違いなく密度の濃いレースになる。そして願わくばエキサイティングなレースになればと思う。
text:Kei Tsuji in Bossost, Spain
ステージ1位 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
あまりにも大きな喜びに包まれているので言葉が出てこない。本当にクレイジーで、苦しみ続けた1日だった。脚に痛みを感じながら走る1日。100%の状態とは言えなかったけど、少なからずどの選手も同じだったと思う。逃げグループが形成されるまでに長い時間がかかったし、全員がリミットに達していた。
ステージ2勝目なんて信じられない。この近くでトレーニング合宿を行っていたので、最後の登りと下りを知っていた。落車したアダム・イェーツには申し訳なく思う。少しだけ待って彼が大丈夫かどうかを確認した。
今日という日を決して忘れないだろう。本当に素晴らしく、パーフェクトだった。ステージ1勝を狙っていた自分がステージ2勝。明日からもこのマイヨアポワを守るために戦っていく。
ステージ2位 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)
100km以上にわたって逃げたけど、他の逃げメンバーはとても強かった。ドメニコ・ポッツォヴィーヴォと協力して最後の登りに挑んだものの、アラフィリップには敵わなかった。明日はとても特別なステージ。バスクのファンが大勢詰めかけるはずだから、再び良いレースをしたい。
ステージ3位 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
目の前の勝利をこんな形で逃すなんて。これまでのステージの下りではもっとリスクを負って攻めていたけど問題がなかった。落車は起こるものとは言え、今日という日に限って起こるとは。すべてのステージを試走するのは不可能なので、コーナーの先に何があるのかを知るのは不可能。部分的に濡れていた路面に滑ってしまったんだと思う。
チームに勝利をもたらせず、打ちひしがれている。チームはずっとステージ優勝を狙って動いていたので、惜しいところで勝利を逃したことが残念でならない。アラフィリップの走りは悪くなかった。U23時代からずっと一緒に走っているので、彼がどれほど優れた選手なのか知っている。でも下りではリードを保っていたし、追いつかれることはないと自信を持っていた。たった一つのコーナーですべてを失ってしまった。
今日は220kmという長いステージで、明日はたったの65km。自分は短いステージが得意なので明日が楽しみだ。
マイヨジョーヌ ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
決してイージーではなかったけど、悪くない1日だった。フルサングとザカリンがアタックしたものの、チームスカイは問題なく彼らをキャッチ。下りでランダもアタックを仕掛けたけど問題はなかった。今日はトリッキーな下りが多かったので、天気が崩れずに済んで良かった。
どの選手も明日のステージを考えながら走っていたと思う。明日は間違いなくタフな戦いになる。少なくとも自分は最前列からのスタートなので、最初の登りで出遅れることはないはず。序盤から深く追い込んでしまうので終盤までもたない。明日の最後の登りは今大会最難関の峠であり、ずっと急勾配が続く。興味深い戦いになると思う。そんな厳しいステージにマイヨジョーヌを着て挑む。無事に終わることを願っている。
マイヨヴェール ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
明日は最も短いステージだけど、最も厳しいステージでもある。明日のステージを乗り切ることができれば完走したようなもの。ルーベにフィニッシュした第9ステージのように、多くの選手にとって鬼門となるステージだ。計算上、マイヨヴェールが自分のものになったことは大変喜ばしい。
マイヨブラン ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)
逃げ集団が形成されるまで長い時間がかかってしまった。集団の前方が波のようにうねりながら逃げが形成された。最後の波に乗ったギヨーム・マルタンに食らいついて、自分も逃げに乗ることができたんだ。チームメイトのシルヴァン・ディリエは終盤に追いついてくる可能性があるロマン・バルデのための逃げで、マティアス・フランクは自分を大いに助けてくれた。でも残念ながらステージ優勝を果たすには力が少し足りなかった。
ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)
(抗議活動について)一体何だったんだろう。初めての経験だった。いつでも初めての経験は嬉しいものだけど、催涙スプレーをレース中に浴びるなんて。肺の中にも入ったので、走りながら影響を感じた。決して楽しいものではなかった。でもジャンダルマリーは上手く状況を対処していたし、処置が必要な選手にはドクターによる適切な処置が行われていた。
ステージ敢闘賞&リタイア フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
コースから投げ出される形で、激しく岩に身体を打ち付けた。身体が動かなかったものの、マヴィックのスタッフが崖下まで降りてきてくれて、彼に助けられてコースに戻ったんだ。こんな形でツールを去ることは残念以外の何ものでもない。
大会ディレクター クリスティアン・プリュドム氏
フィリップ・ジルベールが落車したように、プロ選手の選手はリスクと隣り合わせ。もっと早めに不穏な動きを察知すべきだったし、もっと早めに対処すべきだったとは思うけど、抗議活動についてはどうすることもできなかった。
65kmという極めて短い明日のステージは、総合上位21名の選手たちが第1グループとして最前列からスタートする。短さを売りにしているわけじゃないけど、間違いなく密度の濃いレースになる。そして願わくばエキサイティングなレースになればと思う。
text:Kei Tsuji in Bossost, Spain
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