2018/07/11(水) - 07:06
リドレーのエアロロード、NOAHがフルモデルチェンジ。フォークとフレームで合計250gものダイエットを果たした「FAST」がツール・ド・フランスとユーロバイクでデビューを飾った。ブレーキタイプはリムとディスクの2種類が用意される。
アンドレ・グライペル(ベルギー、ロット・スーダル)の愛機として、幾多のビッグレースで勝利を残してきたエアロロードバイクがリドレーのNOAH(ノア)だ。リドレー創業25周年という節目の2014年にデビューを飾り、今年のジロ・デ・イタリアではディスクブレーキ仕様が実戦投入されたばかりの第4世代の「NOAH SL」は、2018年、ツール・ド・フランスでの実戦投入とユーロバイクでの披露をもって第5世代「NOAH FAST」に役割を譲る。
2011年デビューの第2世代以降、久しぶりに「FAST」の名を纏い登場した新型NOAHの特徴は、何と言ってもフレームとフォーク合計で250gもの軽量化を成功させていること。リドレーが中心となって2016年に設立された「フランダース・バイクバレー」内の風洞実験施設を活用し、リドレーが蓄積してきたエアロロード開発の知識、そしてグライペルらトッププロのフィードバックを融合させることで性能向上を図っているという。
全体的なフォルムはNOAHシリーズの面影を残しているが、よりダウンチューブに近づいたフロントホイールや、リアホイールに沿わせつつもシートステーとの交点から上を細身に仕立てたシートチューブ、乱気流の発生を抑えるためにフォークエンドに取り付けられた「F-Wings」など、空力性能向上と軽量化のための工夫が随所に確認できる。フォークにスリットを設ける機構は取り止められているが、ダウンチューブやシートチューブに細い凹みを設け整流効果を生む「inmold F-Surface+」は引き継がれている。
NOAH SL DISC AERO+でもワイヤーやケーブル類をフル内装する専用ハンドルは既に導入されていたが、新型NOAH FASTではより空気抵抗を削減するようモデルチェンジ。ヘッドチューブ上部を一段低く(XSフレームでヘッドチューブ長は13mm短縮)し、専用のコラムスペーサーを使うことでハンドルとの一体感を向上させ、よりアグレッシブなポジションにもステム角度を工夫することなく対応できるようになった。
また、従来シートステーは空力に特化した縦長断面を採用していたが、軽量オールラウンダーのHELIUMにも似通った超細身タイプに切り替わっている。従来から乗りやすさに定評のあったNOAHだが、これら工夫によって更なる快適性や反応性の向上にも期待できる。
フレーム素材的にはリドレー最高峰の60Tハイモジュラスカーボンを筆頭に、40Tと30Tのカーボンも適材適所で織り込むことでトータルとしての完成度を高めているという。フレームは12mmスルーアクスル+フラットマウントというスタンダード規格のディスクブレーキバージョンと、一般的なキャリパーを使うリムブレーキバージョンが用意される。
既にツール・ド・フランスでは投入済みであり、現在開催中のユーロバイクでも大きな注目を集めているNOAH FAST。ロット・スーダルのメンバーはカムフラージュ柄のシールを貼りつけたバイクでツールのグランデパールを迎えたが、7月8日にユーロバイクで発表されて以降はシールを剥がして走るという、手の込んだ演出が行われた。
日本では9月の展示会にて正式披露が行われ、その際に価格も公表されるという。最初はXSとSサイズからの入荷で、Mサイズなどは順次入荷予定だ。今後の発表に注目したい。
text:So.Isobe
アンドレ・グライペル(ベルギー、ロット・スーダル)の愛機として、幾多のビッグレースで勝利を残してきたエアロロードバイクがリドレーのNOAH(ノア)だ。リドレー創業25周年という節目の2014年にデビューを飾り、今年のジロ・デ・イタリアではディスクブレーキ仕様が実戦投入されたばかりの第4世代の「NOAH SL」は、2018年、ツール・ド・フランスでの実戦投入とユーロバイクでの披露をもって第5世代「NOAH FAST」に役割を譲る。
2011年デビューの第2世代以降、久しぶりに「FAST」の名を纏い登場した新型NOAHの特徴は、何と言ってもフレームとフォーク合計で250gもの軽量化を成功させていること。リドレーが中心となって2016年に設立された「フランダース・バイクバレー」内の風洞実験施設を活用し、リドレーが蓄積してきたエアロロード開発の知識、そしてグライペルらトッププロのフィードバックを融合させることで性能向上を図っているという。
全体的なフォルムはNOAHシリーズの面影を残しているが、よりダウンチューブに近づいたフロントホイールや、リアホイールに沿わせつつもシートステーとの交点から上を細身に仕立てたシートチューブ、乱気流の発生を抑えるためにフォークエンドに取り付けられた「F-Wings」など、空力性能向上と軽量化のための工夫が随所に確認できる。フォークにスリットを設ける機構は取り止められているが、ダウンチューブやシートチューブに細い凹みを設け整流効果を生む「inmold F-Surface+」は引き継がれている。
NOAH SL DISC AERO+でもワイヤーやケーブル類をフル内装する専用ハンドルは既に導入されていたが、新型NOAH FASTではより空気抵抗を削減するようモデルチェンジ。ヘッドチューブ上部を一段低く(XSフレームでヘッドチューブ長は13mm短縮)し、専用のコラムスペーサーを使うことでハンドルとの一体感を向上させ、よりアグレッシブなポジションにもステム角度を工夫することなく対応できるようになった。
また、従来シートステーは空力に特化した縦長断面を採用していたが、軽量オールラウンダーのHELIUMにも似通った超細身タイプに切り替わっている。従来から乗りやすさに定評のあったNOAHだが、これら工夫によって更なる快適性や反応性の向上にも期待できる。
フレーム素材的にはリドレー最高峰の60Tハイモジュラスカーボンを筆頭に、40Tと30Tのカーボンも適材適所で織り込むことでトータルとしての完成度を高めているという。フレームは12mmスルーアクスル+フラットマウントというスタンダード規格のディスクブレーキバージョンと、一般的なキャリパーを使うリムブレーキバージョンが用意される。
既にツール・ド・フランスでは投入済みであり、現在開催中のユーロバイクでも大きな注目を集めているNOAH FAST。ロット・スーダルのメンバーはカムフラージュ柄のシールを貼りつけたバイクでツールのグランデパールを迎えたが、7月8日にユーロバイクで発表されて以降はシールを剥がして走るという、手の込んだ演出が行われた。
日本では9月の展示会にて正式披露が行われ、その際に価格も公表されるという。最初はXSとSサイズからの入荷で、Mサイズなどは順次入荷予定だ。今後の発表に注目したい。
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