2018/06/13(水) - 09:07
残り10kmの2級山岳を20秒差でクリアしたクリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ミッチェルトン・スコット)がスプリンターたちを振り切っての独走勝利。アシストとして活躍する28歳が3年ぶりとなる勝利を飾った。
前日のフィニッシュ地点ガンジンゲンからレースは西に向かい、山岳リゾート地として知られるグシュタードの飛行場にフィニッシュする今大会最長189.2kmコースで行われたツール・ド・スイス第4ステージ。獲得標高差は2,000mで、残り10km地点に登場する2級山岳ザーネンメサー(全長6.6km/平均4.8%)が最大の難所だ。
気温11〜20度ほど、後半にかけて雨脚が強まっていく悪天候の中、ナンズ・ピーターズ(フランス、アージェードゥーゼール)、シルヴァン・ディリエ(スイス、アージェードゥーゼール)、クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ミッチェルトン・スコット)、マーク・クリスティアン(イギリス、アクアブルースポート)、ネイサン・ブラウン(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、ポール・オウスラン(フランス、ディレクトエネルジー)の6名が逃げグループを形成。この動きに乗った初山翔(NIPPOヴィーニファンティーニ)はその後脱落してメイン集団に戻っている。
最大5分まで広がったタイム差を縮めたのはBMCレーシングで、後半にかけてクイックステップフロアーズとボーラ・ハンスグローエもここに助太刀する。残り50kmを切ると、タイム差はほぼ「10km/1分」の法則に従って正確に縮まっていく。先頭5名はリードを失いながらも水しぶきを巻き上げながら逃げ続けた。
やがて2級山岳ザーネンメサー(全長6.6km/平均4.8%)の登りが始まり、フィニッシュまで残り15kmを切るとブラウンのアタックをきっかけに逃げグループがばらけた。アタック合戦の末に抜け出したのはピーターズとユールイェンセンで、1分後方に迫るメイン集団はサンウェブがペーシング。平均4.8%の登りを平均31.2km/h(VAM1,516)で駆け上がったメイン集団からはアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)やアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)らが脱落し、人数は70名弱に絞られた。
ユールイェンセンを千切って2級山岳ザーネンメサーを独走でクリアしたピーターズから遅れること20秒で、バーレーン・メリダ率いるメイン集団が頂上に到着した。そこからフィニッシュまでは7km下り&3km平地。逃げ吸収は時間の問題と思われたが、雨に濡れた完全ウェットな下り区間を攻めた先頭ピーターズと2番手ユールイェンセンが15〜20秒のリードを保ったまま逃げ続ける。
下りを快調にこなしたユールイェンセンがピーターズをパスし、独走状態を築いて残り3kmアーチを駆け抜ける。真っ平らなグシュタード飛行場の滑走路に入った時点で依然としてタイム差は20秒。追走体制を築けないスプリンターチームを尻目に、ユールイェンセンは前を見て逃げ続けた。
すでに190km近くを逃げ続けたユールイェンセンのペースは最後まで落ちなかった。残り1.9kmを平均460Wで踏み続け、平均46.7km/hで駆け抜けたユールイェンセンがメイン集団を8秒差で振り切っての独走勝利。ステージ優勝に届かないことを知ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)はスプリント中に踏み止め、マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)を先頭に集団はフィニッシュしている。
「正直言って逃げ切れるとは思っていなかった。でも最後の2級山岳を登り始めた段階でまだタイム差が2分あったので、徐々に逃げ切りの可能性が出てきたんだ。単独で逃げ切れて天にも昇る思いだ」と、2016年ジャパンカップ2位の28歳ユールイェンセンは語る。ジロ・デ・イタリアでサイモン・イェーツ(イギリス)を手厚くサポートしたように、普段はアシストとして活躍するユールイェンセンがティンコフ時代に掴んだ2015年ツアー・オブ・デンマーク総合優勝以来3年ぶりの勝利を掴んだ。
「ジロを好調な状態で終えていたので、ピーターズがアタックした時も落ち着いて差を詰めていった。彼は下りコーナーが比較的ゆっくりだったので、手遅れになる前に彼に追いついて追い抜いた。飛行場に入ってからの3kmは無限のように長く感じたけど、スイスの王様(アルバジーニ)がいるチームで勝つのはファンタスティックな気持ちだ」。
逃げを捉えきれず、ステージ2位に甘んじたマシューズは「今日は悪い天候のおかげで少し特別な一日だった。チームはとても良いパフォーマンスを見せたと思う。ソーレン(アンデルセン)とサイモン(ゲシュケ)の走りも素晴らしかったし、明日以降のステージで再びチャンスが巡ってくると思う」とコメント。チームメイトのサム・オーメン(オランダ、サンウェブ)はヤングライダー賞ジャージを守っている。
シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)はイエロージャージを守り、黒いポイント賞ジャージは連日上位フィニッシュしているペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)の手に。翌日は1級山岳ロイカーバード(全長14km/平均4.5%)の山頂フィニッシュが設定された今大会有数の難易度を誇る山岳ステージ。いよいよ本格的な総合争いが始まる。
前日のフィニッシュ地点ガンジンゲンからレースは西に向かい、山岳リゾート地として知られるグシュタードの飛行場にフィニッシュする今大会最長189.2kmコースで行われたツール・ド・スイス第4ステージ。獲得標高差は2,000mで、残り10km地点に登場する2級山岳ザーネンメサー(全長6.6km/平均4.8%)が最大の難所だ。
気温11〜20度ほど、後半にかけて雨脚が強まっていく悪天候の中、ナンズ・ピーターズ(フランス、アージェードゥーゼール)、シルヴァン・ディリエ(スイス、アージェードゥーゼール)、クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ミッチェルトン・スコット)、マーク・クリスティアン(イギリス、アクアブルースポート)、ネイサン・ブラウン(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、ポール・オウスラン(フランス、ディレクトエネルジー)の6名が逃げグループを形成。この動きに乗った初山翔(NIPPOヴィーニファンティーニ)はその後脱落してメイン集団に戻っている。
最大5分まで広がったタイム差を縮めたのはBMCレーシングで、後半にかけてクイックステップフロアーズとボーラ・ハンスグローエもここに助太刀する。残り50kmを切ると、タイム差はほぼ「10km/1分」の法則に従って正確に縮まっていく。先頭5名はリードを失いながらも水しぶきを巻き上げながら逃げ続けた。
やがて2級山岳ザーネンメサー(全長6.6km/平均4.8%)の登りが始まり、フィニッシュまで残り15kmを切るとブラウンのアタックをきっかけに逃げグループがばらけた。アタック合戦の末に抜け出したのはピーターズとユールイェンセンで、1分後方に迫るメイン集団はサンウェブがペーシング。平均4.8%の登りを平均31.2km/h(VAM1,516)で駆け上がったメイン集団からはアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)やアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)らが脱落し、人数は70名弱に絞られた。
ユールイェンセンを千切って2級山岳ザーネンメサーを独走でクリアしたピーターズから遅れること20秒で、バーレーン・メリダ率いるメイン集団が頂上に到着した。そこからフィニッシュまでは7km下り&3km平地。逃げ吸収は時間の問題と思われたが、雨に濡れた完全ウェットな下り区間を攻めた先頭ピーターズと2番手ユールイェンセンが15〜20秒のリードを保ったまま逃げ続ける。
下りを快調にこなしたユールイェンセンがピーターズをパスし、独走状態を築いて残り3kmアーチを駆け抜ける。真っ平らなグシュタード飛行場の滑走路に入った時点で依然としてタイム差は20秒。追走体制を築けないスプリンターチームを尻目に、ユールイェンセンは前を見て逃げ続けた。
すでに190km近くを逃げ続けたユールイェンセンのペースは最後まで落ちなかった。残り1.9kmを平均460Wで踏み続け、平均46.7km/hで駆け抜けたユールイェンセンがメイン集団を8秒差で振り切っての独走勝利。ステージ優勝に届かないことを知ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)はスプリント中に踏み止め、マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)を先頭に集団はフィニッシュしている。
「正直言って逃げ切れるとは思っていなかった。でも最後の2級山岳を登り始めた段階でまだタイム差が2分あったので、徐々に逃げ切りの可能性が出てきたんだ。単独で逃げ切れて天にも昇る思いだ」と、2016年ジャパンカップ2位の28歳ユールイェンセンは語る。ジロ・デ・イタリアでサイモン・イェーツ(イギリス)を手厚くサポートしたように、普段はアシストとして活躍するユールイェンセンがティンコフ時代に掴んだ2015年ツアー・オブ・デンマーク総合優勝以来3年ぶりの勝利を掴んだ。
「ジロを好調な状態で終えていたので、ピーターズがアタックした時も落ち着いて差を詰めていった。彼は下りコーナーが比較的ゆっくりだったので、手遅れになる前に彼に追いついて追い抜いた。飛行場に入ってからの3kmは無限のように長く感じたけど、スイスの王様(アルバジーニ)がいるチームで勝つのはファンタスティックな気持ちだ」。
逃げを捉えきれず、ステージ2位に甘んじたマシューズは「今日は悪い天候のおかげで少し特別な一日だった。チームはとても良いパフォーマンスを見せたと思う。ソーレン(アンデルセン)とサイモン(ゲシュケ)の走りも素晴らしかったし、明日以降のステージで再びチャンスが巡ってくると思う」とコメント。チームメイトのサム・オーメン(オランダ、サンウェブ)はヤングライダー賞ジャージを守っている。
シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)はイエロージャージを守り、黒いポイント賞ジャージは連日上位フィニッシュしているペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)の手に。翌日は1級山岳ロイカーバード(全長14km/平均4.5%)の山頂フィニッシュが設定された今大会有数の難易度を誇る山岳ステージ。いよいよ本格的な総合争いが始まる。
ツール・ド・スイス2018第4ステージ結果
1位 | クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ミッチェルトン・スコット) | 4:35:56 |
2位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:00:08 |
3位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | |
4位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | ソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) | |
6位 | マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ) | |
7位 | エンリコ・バッタリーン(イタリア、ロットNLユンボ) | |
8位 | ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、ミッチェルトン・スコット) | |
9位 | ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル) | |
10位 | ジョセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン) |
個人総合成績
1位 | シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング) | 13:26:19 |
2位 | グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング) | 0:00:03 |
3位 | リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) | |
4位 | ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) | |
5位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:16 |
6位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:00:17 |
7位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | 0:00:23 |
8位 | サム・オーメン(オランダ、サンウェブ) | |
9位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:30 |
10位 | エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ) |
ポイント賞
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 22pts |
2位 | カルヴィン・ワトソン(オーストラリア、アクアブルースポート) | 19pts |
3位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) | 16pts |
山岳賞
1位 | フィリッポ・ザッカンティ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ) | 17pts |
2位 | ファビアン・グルリエ(フランス、ディレクトエネルジー) | 12pts |
3位 | ナンズ・ピーターズ(フランス、アージェードゥーゼール) | 8pts |
ヤングライダー賞
1位 | サム・オーメン(オランダ、サンウェブ) | 13:26:42 |
2位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:07 |
3位 | エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ) |
チーム総合成績
1位 | BMCレーシング | 39:38:30 |
2位 | サンウェブ | 0:00:20 |
3位 | クイックステップフロアーズ | 0:00:27 |
text:Kei Tsuji
photo:CorVos
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