2010/02/16(火) - 11:57
大集団によるスプリント勝負に持ち込まれたツアー・オブ・オマーン第2ステージ。ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)がライバルを大きく引き離し、約1年ぶりのスプリント勝利を飾った。ステージ3位のエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)が総合トップに立っている。
第2ステージは内陸部のニズワからサマイルまでの148.5km。コースは平坦で、カテゴリー山岳は登場しない。最後はサマイルの8kmの周回コースを2周する。
レース序盤に形成されたベン・ガスタウアー(ルクセンブルク、アージェードゥーゼル)、アレックス・ダウセット(イギリス、トレック・リブストロングU23)、クリストフ・ファンデワール(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)、ジャクソン・スチュアート(アメリカ、BMCレーシングチーム)の逃げグループは、42km地点で最大6分35秒リード。
メイン集団はソール・ソジャサンがコントロールしていたが、レース後半に入るとスプリンターチームが前へ。結局逃げた4名は、ゴールまで14kmを残し、チームスカイが牽引するメイン集団に吸収されてしまう。集団はハイスピードのままサマイルの周回コースを駆け抜け、最後はゴールスプリント勝負に持ち込まれた。
最終ストレートで飛び出したのは「ラスト300mでスピードが緩んだので、その隙を突いた」と語るベンナーティ。早めに仕掛けたベンナーティがライバルたちを突き放し、タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)らを振り切ってゴールに飛び込んだ。
「今日はチームメイトのおかげで好位置をキープ出来た。キッキとオスに連れられて、集団を牽引していたチームスカイの隊列の最後尾に付いたんだ。長いスプリントだったけど、それこそ僕が得意とするところ。ゴールして最初に考えたのは、亡くなったフランコ・バッレリーニのこと。彼は選手たちの心に永遠に生き続けると思う」と、ベンナーティは自らの勝利を振り返る。
ベンナーティは2009年、故障やトラブルによって精彩を欠き、シーズン4勝に留まった。全てのグランツールでステージ優勝経験が有り、イタリアのトップスプリンターの一人に数えられるベンナーティとしては寂しい数字だ。
「勝利から遠ざかっていただけに、この勝利の満足度は大きい。2009年はさっぱりだった。不運やトラブルの連続で、身体的なコンディションだけでなく、精神的にも沈んでいたんだ。新たなシーズンを、勝利でスタートさせることは、自信を取り戻す良いきっかけになると思う。この1勝が、今シーズンの成功の第一歩であることを願っているよ」。
2009年2月のジロ・ディ・サルデーニャ以来、約1年ぶりの勝利を飾ったベンナーティは、ボーナスタイムによってタイム差無しの総合3位につける。「これからのステージでは、全ての可能性を探って行く。もちろん総合成績も視野に入れている。最終ステージのタイムトライアルは距離が短いので、総合上位の座は守りきれると思う」と、残る4ステージに懸ける意気込みを語った。
リーダージャージのジミー・カスペール(フランス、ソール・ソジャサン)がステージ10位に沈んだため、この日3位に入ったボアッソンがボーナスタイムによって総合首位に。ボアッソンは新人賞とポイント賞でもトップに立っている。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはリクイガス公式サイトより。
ツアー・オブ・オマーン2010第2ステージ結果
1位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス) 3h33'03"
2位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
3位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
4位 マッティ・ブレシェル(デンマーク、サクソバンク)
5位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
6位 アンドレアス・クリアー(ドイツ、サーヴェロ・テストチーム)
7位 ロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ・テストチーム)
8位 ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、チームHTC・コロンビア)
9位 ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ)
10位 ジミー・カスペール(フランス、ソール・ソジャサン)
個人総合成績
1位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ) 4h55'15"
2位 ジミー・カスペール(フランス、ソール・ソジャサン)
3位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ) +04"
5位 ケニー・デハース(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +06"
6位 クリストフ・ファンデワール(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)
7位 ベン・ガスタウアー(ルクセンブルク、アージェードゥーゼル) +07"
8位 アレックス・ダウセット(イギリス、トレック・リブストロングU23) +08"
9位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ) +10"
10位 ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、チームHTC・コロンビア)
ポイント賞
エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
新人賞
エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
チーム総合成績
サクソバンク
text:Kei Tsuji
photo:A.S.O.
第2ステージは内陸部のニズワからサマイルまでの148.5km。コースは平坦で、カテゴリー山岳は登場しない。最後はサマイルの8kmの周回コースを2周する。
レース序盤に形成されたベン・ガスタウアー(ルクセンブルク、アージェードゥーゼル)、アレックス・ダウセット(イギリス、トレック・リブストロングU23)、クリストフ・ファンデワール(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)、ジャクソン・スチュアート(アメリカ、BMCレーシングチーム)の逃げグループは、42km地点で最大6分35秒リード。
メイン集団はソール・ソジャサンがコントロールしていたが、レース後半に入るとスプリンターチームが前へ。結局逃げた4名は、ゴールまで14kmを残し、チームスカイが牽引するメイン集団に吸収されてしまう。集団はハイスピードのままサマイルの周回コースを駆け抜け、最後はゴールスプリント勝負に持ち込まれた。
最終ストレートで飛び出したのは「ラスト300mでスピードが緩んだので、その隙を突いた」と語るベンナーティ。早めに仕掛けたベンナーティがライバルたちを突き放し、タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)らを振り切ってゴールに飛び込んだ。
「今日はチームメイトのおかげで好位置をキープ出来た。キッキとオスに連れられて、集団を牽引していたチームスカイの隊列の最後尾に付いたんだ。長いスプリントだったけど、それこそ僕が得意とするところ。ゴールして最初に考えたのは、亡くなったフランコ・バッレリーニのこと。彼は選手たちの心に永遠に生き続けると思う」と、ベンナーティは自らの勝利を振り返る。
ベンナーティは2009年、故障やトラブルによって精彩を欠き、シーズン4勝に留まった。全てのグランツールでステージ優勝経験が有り、イタリアのトップスプリンターの一人に数えられるベンナーティとしては寂しい数字だ。
「勝利から遠ざかっていただけに、この勝利の満足度は大きい。2009年はさっぱりだった。不運やトラブルの連続で、身体的なコンディションだけでなく、精神的にも沈んでいたんだ。新たなシーズンを、勝利でスタートさせることは、自信を取り戻す良いきっかけになると思う。この1勝が、今シーズンの成功の第一歩であることを願っているよ」。
2009年2月のジロ・ディ・サルデーニャ以来、約1年ぶりの勝利を飾ったベンナーティは、ボーナスタイムによってタイム差無しの総合3位につける。「これからのステージでは、全ての可能性を探って行く。もちろん総合成績も視野に入れている。最終ステージのタイムトライアルは距離が短いので、総合上位の座は守りきれると思う」と、残る4ステージに懸ける意気込みを語った。
リーダージャージのジミー・カスペール(フランス、ソール・ソジャサン)がステージ10位に沈んだため、この日3位に入ったボアッソンがボーナスタイムによって総合首位に。ボアッソンは新人賞とポイント賞でもトップに立っている。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはリクイガス公式サイトより。
ツアー・オブ・オマーン2010第2ステージ結果
1位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス) 3h33'03"
2位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
3位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
4位 マッティ・ブレシェル(デンマーク、サクソバンク)
5位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
6位 アンドレアス・クリアー(ドイツ、サーヴェロ・テストチーム)
7位 ロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ・テストチーム)
8位 ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、チームHTC・コロンビア)
9位 ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ)
10位 ジミー・カスペール(フランス、ソール・ソジャサン)
個人総合成績
1位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ) 4h55'15"
2位 ジミー・カスペール(フランス、ソール・ソジャサン)
3位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ) +04"
5位 ケニー・デハース(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +06"
6位 クリストフ・ファンデワール(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)
7位 ベン・ガスタウアー(ルクセンブルク、アージェードゥーゼル) +07"
8位 アレックス・ダウセット(イギリス、トレック・リブストロングU23) +08"
9位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ) +10"
10位 ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、チームHTC・コロンビア)
ポイント賞
エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
新人賞
エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
チーム総合成績
サクソバンク
text:Kei Tsuji
photo:A.S.O.
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