2018/04/04(水) - 11:24
ロンドプロバイク記事第2弾。カスタムペイントで彩られたペテル・サガンのTarmacとジョン・デゲンコルブのMadoneや、CX世界王者ワウト・ヴァンアールトのXenonなど、5チームのバイクを紹介します。
ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
スペシャライズド S-Works Tarmac
前哨戦であるヘント〜ウェヴェルヘム覇者としてロンドに乗り込んだ世界王者ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)のバイクは、ロンドから登場したゴールドカラーのS-Works Tarmac。チームはディスクブレーキバージョンも用意していたが、サガンはリムブレーキモデルを使用(今回のロンド全体でもディスクブレーキはスペアバイクのみだった)した。続くパリ〜ルーベでは一般発売がアナウンスされたゴールドカラーのS-Works Roubaixを駆るのだろう。
普段のレースではDi2を使うサガンだが、毎年ロンドとルーベでは機械式のR9100系デュラエースを使うことが定例で、今年もその例に漏れなかった。目につくのはワンオフ品と思われる延長タイプのディレイラーハンガーを用いていたこと。ロンドでは28Tを使ったためディレイラーのキャパシティ的に問題は無いはずだが、荒れた石畳上での暴れを考慮したものだと思われる。
ホイールはセラミックスピードのステッカーが貼られるロヴァールのCLX50で、パリ〜ルーベ用に開発された「Hell of the North」タイヤを組み合わせる。ステムは長年愛用するジップのSL SPRINT(ビニールテープで目隠し済み)で、例年同様、北のクラシックシーズン限定でPROのVIBEハンドルを使った。
ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)
トレック Madone 9
ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)とジョン・デゲンコルブ(ドイツ)をエースにロンドへ挑んだトレック・セガフレードは、オールラウンダーのEmondaではなくエアロロードのMadoneをメンバー全員が使用。チームカーのルーフキャリアにはスペアとしてEmonda Discや Domane discも搭載されていた。
デゲンコルブが駆る専用のスペシャルカラー「Chasin’ Aces」は彼が愛するカフェレーサーをモチーフにしたもので、プロジェクトワンを通した一般発売も行なわれている。なお、チームカーのルーフに積まれたスペアバイクには、XTR同様のクラッチ機構を搭載したと思われる新型ディレイラーが組み込まれていた模様。
セッティング面ではサイズ調整不可能なMadone専用のステム一体型ハンドルではなく、ヘッド部分に変換キットを用いることでノーマルステムを使い、振動吸収に優れたISOCORE(アイソコア)ハンドルを使用していることがポイント。これはほとんどのチームメイトも同様だ。足回りは新型のAeolus XXX 6ホイールに「28」の表記があるヴィットリアの石畳用タイヤCORSA CONTROLを組み合わせていた。
また、ボトルケージはボントレガーブランドが確立する以前からラインアップされ続ける名品「Bat Cage」で、固定力をアップするためにゴムリングのようなものを装着していた。これは毎年石畳クラシックに向けての同チームが行う定番カスタムだ。なお、ボトルはエリート製品を使うが、他チームが投入している新作ではなく旧来製品を使い続けている、
ワウト・ヴァンアールト(ベルギー、ベランダスヴィレムス・クレラン)
スティーヴンス Xenon
シクロクロス世界選手権3連覇を果たし、本格的にロードレース転向するや否や大成功を収めているワウト・ヴァンアールト(ベルギー、ベランダスヴィレムス・クレラン)が駆るのは、スティーヴンスのオールラウンドモデルXenon。昨年まではフェルトを使用していたが、サプライヤーの切り替わりによって機材変更が行われた。
コンポーネントは少数派のスラムで、世界で初めて無線変速を市販化したRed eTapを愛用する。ホイールやハンドル、ステム、シートポストはジップ、パワーメーターはクォークとスラム系列ブランドで統一されており、各レースで使用率の高い303ホイールにはシュワルベのG-ONE SPEED HTタイヤを取り付ける。コンピュータはワフーのELEMNT BOLTだ。
アムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー、ロットNLユンボ)
ビアンキ OLTRE XR4
オランダのロットNLユンボは写真のアムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー)を始め、メンバー全員が通常レースで使用率の高いOLTRE XR4に乗った。
シマノサポートチームだけに最新のR9150系デュラエースDi2で統一しているものの、破損リスクを考慮してかフランドルクラシック用ホイールは旧型の9000系(C50)で統一。EFエデュケーションファースト・ドラパックと同じく一般品とは異なるトレッドパターンを持つヴィットリアのパリ〜ルーベ用タイヤ、CORSA CONTROL(28c)を貼り付けた。
マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ)
アルゴン18 GALLIUM
マグナス・コルトニールセン(デンマーク)が20位となったアスタナは、アルゴン18のオールラウンドモデルGALLIUMをフランドルウィークに投入中。ハイエンドモデルのGALIUM PROでないのは快適性を狙った上での選択と思われ、これは昨年同様だ。
FSAと関係深いチームだけに、ハンドル周りやシートポスト、クランクセットなどは同社製品を使用している。ワイヤレス式コンポーネントであるK-FORCE WEは未だ搭載が見送られている模様で、コルトニールセンやローレンス・デヴリーズ(ベルギー)のバイクはセラミックスピードのビッグプーリーでチューンアップされていた。なおパワーメーターはFSAがリリースした「POWERBOX」ではなく、パワー2マックスのクランク式を使う(POWERBOXもシステム自体はパワー2マックス製)。コルトニールセンのアウターリング歯数は54Tだ。
アスタナは通常コリマのハイエンドホイール「S+」シリーズを使うが、落車破損のリスクを踏まえてか末弟モデルの「WS」を持ち込んだ。32mmハイトや47mmハイトが選手によって使い分けられ、FMBの26mmタイヤを装着する。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
スペシャライズド S-Works Tarmac
前哨戦であるヘント〜ウェヴェルヘム覇者としてロンドに乗り込んだ世界王者ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)のバイクは、ロンドから登場したゴールドカラーのS-Works Tarmac。チームはディスクブレーキバージョンも用意していたが、サガンはリムブレーキモデルを使用(今回のロンド全体でもディスクブレーキはスペアバイクのみだった)した。続くパリ〜ルーベでは一般発売がアナウンスされたゴールドカラーのS-Works Roubaixを駆るのだろう。
普段のレースではDi2を使うサガンだが、毎年ロンドとルーベでは機械式のR9100系デュラエースを使うことが定例で、今年もその例に漏れなかった。目につくのはワンオフ品と思われる延長タイプのディレイラーハンガーを用いていたこと。ロンドでは28Tを使ったためディレイラーのキャパシティ的に問題は無いはずだが、荒れた石畳上での暴れを考慮したものだと思われる。
ホイールはセラミックスピードのステッカーが貼られるロヴァールのCLX50で、パリ〜ルーベ用に開発された「Hell of the North」タイヤを組み合わせる。ステムは長年愛用するジップのSL SPRINT(ビニールテープで目隠し済み)で、例年同様、北のクラシックシーズン限定でPROのVIBEハンドルを使った。
ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)
トレック Madone 9
ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)とジョン・デゲンコルブ(ドイツ)をエースにロンドへ挑んだトレック・セガフレードは、オールラウンダーのEmondaではなくエアロロードのMadoneをメンバー全員が使用。チームカーのルーフキャリアにはスペアとしてEmonda Discや Domane discも搭載されていた。
デゲンコルブが駆る専用のスペシャルカラー「Chasin’ Aces」は彼が愛するカフェレーサーをモチーフにしたもので、プロジェクトワンを通した一般発売も行なわれている。なお、チームカーのルーフに積まれたスペアバイクには、XTR同様のクラッチ機構を搭載したと思われる新型ディレイラーが組み込まれていた模様。
セッティング面ではサイズ調整不可能なMadone専用のステム一体型ハンドルではなく、ヘッド部分に変換キットを用いることでノーマルステムを使い、振動吸収に優れたISOCORE(アイソコア)ハンドルを使用していることがポイント。これはほとんどのチームメイトも同様だ。足回りは新型のAeolus XXX 6ホイールに「28」の表記があるヴィットリアの石畳用タイヤCORSA CONTROLを組み合わせていた。
また、ボトルケージはボントレガーブランドが確立する以前からラインアップされ続ける名品「Bat Cage」で、固定力をアップするためにゴムリングのようなものを装着していた。これは毎年石畳クラシックに向けての同チームが行う定番カスタムだ。なお、ボトルはエリート製品を使うが、他チームが投入している新作ではなく旧来製品を使い続けている、
ワウト・ヴァンアールト(ベルギー、ベランダスヴィレムス・クレラン)
スティーヴンス Xenon
シクロクロス世界選手権3連覇を果たし、本格的にロードレース転向するや否や大成功を収めているワウト・ヴァンアールト(ベルギー、ベランダスヴィレムス・クレラン)が駆るのは、スティーヴンスのオールラウンドモデルXenon。昨年まではフェルトを使用していたが、サプライヤーの切り替わりによって機材変更が行われた。
コンポーネントは少数派のスラムで、世界で初めて無線変速を市販化したRed eTapを愛用する。ホイールやハンドル、ステム、シートポストはジップ、パワーメーターはクォークとスラム系列ブランドで統一されており、各レースで使用率の高い303ホイールにはシュワルベのG-ONE SPEED HTタイヤを取り付ける。コンピュータはワフーのELEMNT BOLTだ。
アムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー、ロットNLユンボ)
ビアンキ OLTRE XR4
オランダのロットNLユンボは写真のアムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー)を始め、メンバー全員が通常レースで使用率の高いOLTRE XR4に乗った。
シマノサポートチームだけに最新のR9150系デュラエースDi2で統一しているものの、破損リスクを考慮してかフランドルクラシック用ホイールは旧型の9000系(C50)で統一。EFエデュケーションファースト・ドラパックと同じく一般品とは異なるトレッドパターンを持つヴィットリアのパリ〜ルーベ用タイヤ、CORSA CONTROL(28c)を貼り付けた。
マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ)
アルゴン18 GALLIUM
マグナス・コルトニールセン(デンマーク)が20位となったアスタナは、アルゴン18のオールラウンドモデルGALLIUMをフランドルウィークに投入中。ハイエンドモデルのGALIUM PROでないのは快適性を狙った上での選択と思われ、これは昨年同様だ。
FSAと関係深いチームだけに、ハンドル周りやシートポスト、クランクセットなどは同社製品を使用している。ワイヤレス式コンポーネントであるK-FORCE WEは未だ搭載が見送られている模様で、コルトニールセンやローレンス・デヴリーズ(ベルギー)のバイクはセラミックスピードのビッグプーリーでチューンアップされていた。なおパワーメーターはFSAがリリースした「POWERBOX」ではなく、パワー2マックスのクランク式を使う(POWERBOXもシステム自体はパワー2マックス製)。コルトニールセンのアウターリング歯数は54Tだ。
アスタナは通常コリマのハイエンドホイール「S+」シリーズを使うが、落車破損のリスクを踏まえてか末弟モデルの「WS」を持ち込んだ。32mmハイトや47mmハイトが選手によって使い分けられ、FMBの26mmタイヤを装着する。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
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