2018/02/28(水) - 11:59
宇都宮ブリッツェンの連勝でスタートした2018年のJプロツアー。宇都宮ブリッツェン、チームブリヂストンサイクリング、シマノレーシングの3チームの監督におきなわロードレースの2日間を振り返ってもらい、開幕戦で得たことや今後の展望などの話を聞いた。
宇都宮ブリッツェン 清水監督「ルビーレッドジャージを守ることは考えなかった」
チーム全員がコンディションを合わせてきたので自信はありましたが、2日目はロードレースらしいレースを仕掛けたので、どうなるかわからないところもありました。
増田がアタックした後に集団コントロールに加わりましたが、追走を潰して先行するのは増田1人だけにしておきたかったからです。その後吸収されたところで各チームのスプリンターで勝負と考えていたかもしれませんが、そうさせないように自ら攻撃していきました。
ルビーレッドジャージは窪木選手に渡しましたが、今日は守る事は考えていませんでした。ルビーレッドジャージは最後に強い選手が着るべきだと思っているので、キープするような走りはしたくありませんでした。シーズンを通してジャージを守るために勝利数が少ないよりは、例えば全22戦あってブリッツェンのメンバーがみんな2勝ずつしてジャージを取れなかった方が価値が高いと私は考えています。
もちろん、ジャージを獲れるに越したことはないですが、一つ一つのレースをルビーレッドジャージのためにはしたくないです。ブリッツェンは若い選手が多いので、エースを決めてしまうよりもレースやコースに合わせて勝利を重ねていきたいと考えています。今年はアグレッシブにまとまったチームにしたいと考えていて、この2戦でそれを具現化出来て良い感触を掴めました。
次の修善寺はマトリックスパワータグが強いですし、シマノもブリヂストンも強いので、今年はブリッツェン対マトリックスという構図にはならないと思います。
チームブリヂストンサイクリング 六峰監督「対等ではなく、ダントツな走りを出来るようにしたい」
2日目は最初に考えていたのとは違う展開になりましたが、アシストの大久保、堀、原田が自分達の展開に引き戻す走りをしました。石橋も最後のスプリントまで窪木をサポートしましたが、ブリッツェンが人数かけてきて強かったです。
チームとして新体制で初陣のレースで、実戦でのチームの連携を初日に確認出来ました。修正点もありましたが、エースの窪木が3位と2位になって、勝つことは出来ませんでしたが力を見せられたと思います。窪木は今年のチームブリヂストンサイクリングで、ロードレースのエースを張ることになると思います。
今年のJBCFは全戦出場する予定です。現在トラックの世界選手権に5名が行ってますが、この後はトラックがオフシーズンになるので、世界選メンバーもロードでの活動をしていきます。今回の5名もロードレース固定というわけではなく、選手のスケジュールによっては入れ替わりながら出場する事になると思います。
この2日間での手応えはありましたし自信もあります。ただ、今回はマトリックスパワータグやキナンなど出場していないチームもあったので、誇れる結果ではないと思っています。今後もチーム全体の力を上げていき、「対等」ではなく「ダントツ」な走りを出来るようにしてきます。
シマノレーシング 野寺監督「ようやく同じ土俵に上がれた 自信をつけたおきなわ2連戦」
今日の第2戦は価値あるレースでした。昨日は5位、6位、7位を取ったけれど何もせずに終わってしまったが、今日は動くべきところで動けた。勝てなかったけれど、選手は皆やりきったという顔をしています。
今日のレースは、増田選手1人をシマノが人数かけて余裕で追っているように見えたかもしれないけれど、増田選手の独走力と、このコース特有の先頭交代のしづらさがあって、なかなか追いつけず余裕もありませんでした。
終盤まで追走したら最後に人数を残せなくなって勝てない展開になることは予想出来ました。それでも全力で追走したのは、勝つことが目標ではなくて、全力をぶつけて他に認められるような走りをした上で勝利がついてくるというところを目指さないといけないと思ったからです。
僕らはブリッェンやブリヂストンよりも優れているなんて少しも思ってません。周りから見たら全日本で活躍してシマノレーシング強くなったと思われているけれど、僕らはプロトンの中でまだまだ力は足りない。今までは僕等が動くべきところで動ける力が無かったけれど、今日は動くべきところで動けた。ようやく同じ土俵に上がれたというところを示せたと思います。
仮に今日出場していないチームがいれば強い選手も増えるので、彼等に任せてしまう状況も作れたかもしれませんが、逆に出場チームが少なかったことで自分達のレースを100%出来たことで自信はついたと思います。
今年はスプリンターの黒枝が入ったので、レースのバリエーションを増やせます。シマノレーシングは伝統的にスプリンターがいたことがなくて、どちらかと言えばクライマーばかりでした。でもそれは国内レースがクライマーしか活躍できないような時代が続いていたから。国内でもようやくスプリンターが活躍できるレースが増えてきて評価されるようになってきたと感じています。
text&photo:Satoru Kato
宇都宮ブリッツェン 清水監督「ルビーレッドジャージを守ることは考えなかった」
チーム全員がコンディションを合わせてきたので自信はありましたが、2日目はロードレースらしいレースを仕掛けたので、どうなるかわからないところもありました。
増田がアタックした後に集団コントロールに加わりましたが、追走を潰して先行するのは増田1人だけにしておきたかったからです。その後吸収されたところで各チームのスプリンターで勝負と考えていたかもしれませんが、そうさせないように自ら攻撃していきました。
ルビーレッドジャージは窪木選手に渡しましたが、今日は守る事は考えていませんでした。ルビーレッドジャージは最後に強い選手が着るべきだと思っているので、キープするような走りはしたくありませんでした。シーズンを通してジャージを守るために勝利数が少ないよりは、例えば全22戦あってブリッツェンのメンバーがみんな2勝ずつしてジャージを取れなかった方が価値が高いと私は考えています。
もちろん、ジャージを獲れるに越したことはないですが、一つ一つのレースをルビーレッドジャージのためにはしたくないです。ブリッツェンは若い選手が多いので、エースを決めてしまうよりもレースやコースに合わせて勝利を重ねていきたいと考えています。今年はアグレッシブにまとまったチームにしたいと考えていて、この2戦でそれを具現化出来て良い感触を掴めました。
次の修善寺はマトリックスパワータグが強いですし、シマノもブリヂストンも強いので、今年はブリッツェン対マトリックスという構図にはならないと思います。
チームブリヂストンサイクリング 六峰監督「対等ではなく、ダントツな走りを出来るようにしたい」
2日目は最初に考えていたのとは違う展開になりましたが、アシストの大久保、堀、原田が自分達の展開に引き戻す走りをしました。石橋も最後のスプリントまで窪木をサポートしましたが、ブリッツェンが人数かけてきて強かったです。
チームとして新体制で初陣のレースで、実戦でのチームの連携を初日に確認出来ました。修正点もありましたが、エースの窪木が3位と2位になって、勝つことは出来ませんでしたが力を見せられたと思います。窪木は今年のチームブリヂストンサイクリングで、ロードレースのエースを張ることになると思います。
今年のJBCFは全戦出場する予定です。現在トラックの世界選手権に5名が行ってますが、この後はトラックがオフシーズンになるので、世界選メンバーもロードでの活動をしていきます。今回の5名もロードレース固定というわけではなく、選手のスケジュールによっては入れ替わりながら出場する事になると思います。
この2日間での手応えはありましたし自信もあります。ただ、今回はマトリックスパワータグやキナンなど出場していないチームもあったので、誇れる結果ではないと思っています。今後もチーム全体の力を上げていき、「対等」ではなく「ダントツ」な走りを出来るようにしてきます。
シマノレーシング 野寺監督「ようやく同じ土俵に上がれた 自信をつけたおきなわ2連戦」
今日の第2戦は価値あるレースでした。昨日は5位、6位、7位を取ったけれど何もせずに終わってしまったが、今日は動くべきところで動けた。勝てなかったけれど、選手は皆やりきったという顔をしています。
今日のレースは、増田選手1人をシマノが人数かけて余裕で追っているように見えたかもしれないけれど、増田選手の独走力と、このコース特有の先頭交代のしづらさがあって、なかなか追いつけず余裕もありませんでした。
終盤まで追走したら最後に人数を残せなくなって勝てない展開になることは予想出来ました。それでも全力で追走したのは、勝つことが目標ではなくて、全力をぶつけて他に認められるような走りをした上で勝利がついてくるというところを目指さないといけないと思ったからです。
僕らはブリッェンやブリヂストンよりも優れているなんて少しも思ってません。周りから見たら全日本で活躍してシマノレーシング強くなったと思われているけれど、僕らはプロトンの中でまだまだ力は足りない。今までは僕等が動くべきところで動ける力が無かったけれど、今日は動くべきところで動けた。ようやく同じ土俵に上がれたというところを示せたと思います。
仮に今日出場していないチームがいれば強い選手も増えるので、彼等に任せてしまう状況も作れたかもしれませんが、逆に出場チームが少なかったことで自分達のレースを100%出来たことで自信はついたと思います。
今年はスプリンターの黒枝が入ったので、レースのバリエーションを増やせます。シマノレーシングは伝統的にスプリンターがいたことがなくて、どちらかと言えばクライマーばかりでした。でもそれは国内レースがクライマーしか活躍できないような時代が続いていたから。国内でもようやくスプリンターが活躍できるレースが増えてきて評価されるようになってきたと感じています。
text&photo:Satoru Kato
Amazon.co.jp