2017/10/25(水) - 11:41
NIPPOヴィーニファンティーニのアフターパーティーは、カノラのジャパンカップ2日連続優勝を祝う祝勝会に。ファンティーニのワインボトルがじゃんじゃか空になった、楽しい会の模様を、大門監督のジャパンカップ総括インタビューと共にフォトレポートします。
ジャパンカップの翌日夜に開催されたのが、NIPPOヴィーニファンティーニのアフターパーティーだ。場所は、華の東京・銀座にあるイタリアンレストラン。たくさんのファンが詰めかけた会場に、ジャパンカップクリテリウムとロードレースを両制覇という歴史的な快挙を成し遂げたマルコ・カノラ(イタリア)たちが姿を現すと、いきなり会場のボルテージはマックス!
MC兼通訳を務めたマルコ・ファバロさんと、チームマーケのニコラス・フィゴリさんの紹介で一人ずつ登場する選手たち。チームに勝利をもたらしたマルコ・カノラや、キャプテンのダミアーノ・クネゴ、名アシストを務めたイヴァン・サンタロミータと司令塔のアラン・マランゴーニ、そして中根英登と小林海の日本人メンバーに加え、フランチェスコ・ペロージGM、マリオ・マンゾーニ監督、他スタッフ陣がそれぞれファンから大きな声援を受けていく。
ペロージGMの挨拶でファンティーニのワインを「カンパーイ!」した後はフリータイム。選手もスタッフ陣もみんなフレンドリーで、サインや記念撮影に応じたり、一緒に美味しい食事を食べておしゃべりに興じたり。とにかくイタリアらしいノリの良さと距離の近さで、最初から最後までずっと楽しい時間が続いた。
会場にはチーム関係者のほかに、プライベートで有名人も集った。NIPPOのOBである宮澤崇史さんはカノラにお祝いのシャンパンをプレゼントしたり、どこかで顔を見たことのある人がいるなぁ、と思ったら国内トップレーシングドライバーのロニー・クインタレッリさんだったり。ロニーさんはクネゴと同じヴェローナ出身で、最近自転車トレーニングを始めたことがきっかけでクネゴを知り、今回念願の初対面を叶えたんだとか。
「ヨッパラーイ?ヨッパラエー!メチャキブンイー」と日本語を使いこなして会場を沸かせたのはマランゴーニ。「今日は夕方からずっと飲んでる!」宣言の小林海は新デザインの「鮨龍」キャップを用意済みで、人柄の良さが滲みでてるサンタロミータは女性陣のハートを鷲掴み。
その後はお好みのメンバーを指名してプレゼントを手渡されたり(イタリアチームお決まりのbacio(キス)コール付き)、選手たちが実際にレースで使った(汗が染み込んだ)ゼッケンや、ジャパンカップのために特別に用意されたジャージ(普段着用するオレンジジャージじゃないことに気づいていた人はどれくらいいるでしょう?)の抽選会など、楽しい時間はあっという間に過ぎ、締めの挨拶を経てもまだまだパーティーは続いていくのでした。
…と、これだけでは紙面がもったないので、会場外でずっと作業にあたっていた大門宏監督に今回のジャパンカップを総括してもらいました。ここから下は少し真面目なインタビューをどうぞ。
CW:大門監督から見て、今回のジャパンカップはいかがでしたか?
日本で開催されているUCI.HCクラスはジャパンカップだけですが、チームとして初めてここで勝つことができた。チームを30年に渡ってサポートしてくれているNIPPOに対してすごく良い大会になったと思いますね。カノラの勝ちはもちろん喜ばしいことですが、寒さに弱い中根がしっかり位置取りをしたことも良かった。
それからチームとしても上手く機能しましたね。マランゴーニが指示を出して、チームで固まって走れました。サンタロミータは最初のセレクションには入っていなかったのですが、カノラが”彼の働きが山岳の決め手になる”と申し出たので選んだんです。その通りになりましたし、カノラのアタックを助けたダミアーノも良い走りでした。ジャパンカップは登りが短く、もしもっと登坂距離が長ければ、カノラは更に圧倒的な勝ち方ができたでしょう。
CW:今回のカノラはすごく強かったですね。レース前にも集中しているのが見て取れました。
カノラはこれから大きな選手になっていくでしょうね。ロードレースは強いから勝てるというわけではないのですが、彼はしっかりと土曜日、日曜日に勝った。特別な選手だと感じますし、これからもっと力を伸ばしていくでしょうね。
彼が面白いのは、たくさんのチームがある母国イタリアを飛び出して、2年間アメリカのユナイテッドヘルスケアに在籍したことです。ヨーロッパの伝統的なやり方に疑問を抱いていて、日本人である私の意見をよく求めてきますし、結構変わっていますよね。彼はワールドツアーに憧れているとか、ジロ・デ・イタリア出場に執着するとか、そういうこだわりがあまりないんです。
ワールドツアーチームは本当に強いエース中のエースだけが勝ちを狙う完全分業制です。カノラは勝ちたい、自信をつけたいがゆえに常にチャンスを狙えるプロコンチネンタルチームを選んでいて、今はまだ自分の力を伸ばす段階で、それを踏まえてトップチームのエースとして走るんだと考えているはず。それこそ本当のプロですよね。ツアー・オブ・ジャパンの時にも感じましたが、彼の器はすごく大きいですよ。個人的にも彼に成長してほしいなと感じますね。
text&photo:So.Isobe
ジャパンカップの翌日夜に開催されたのが、NIPPOヴィーニファンティーニのアフターパーティーだ。場所は、華の東京・銀座にあるイタリアンレストラン。たくさんのファンが詰めかけた会場に、ジャパンカップクリテリウムとロードレースを両制覇という歴史的な快挙を成し遂げたマルコ・カノラ(イタリア)たちが姿を現すと、いきなり会場のボルテージはマックス!
MC兼通訳を務めたマルコ・ファバロさんと、チームマーケのニコラス・フィゴリさんの紹介で一人ずつ登場する選手たち。チームに勝利をもたらしたマルコ・カノラや、キャプテンのダミアーノ・クネゴ、名アシストを務めたイヴァン・サンタロミータと司令塔のアラン・マランゴーニ、そして中根英登と小林海の日本人メンバーに加え、フランチェスコ・ペロージGM、マリオ・マンゾーニ監督、他スタッフ陣がそれぞれファンから大きな声援を受けていく。
ペロージGMの挨拶でファンティーニのワインを「カンパーイ!」した後はフリータイム。選手もスタッフ陣もみんなフレンドリーで、サインや記念撮影に応じたり、一緒に美味しい食事を食べておしゃべりに興じたり。とにかくイタリアらしいノリの良さと距離の近さで、最初から最後までずっと楽しい時間が続いた。
会場にはチーム関係者のほかに、プライベートで有名人も集った。NIPPOのOBである宮澤崇史さんはカノラにお祝いのシャンパンをプレゼントしたり、どこかで顔を見たことのある人がいるなぁ、と思ったら国内トップレーシングドライバーのロニー・クインタレッリさんだったり。ロニーさんはクネゴと同じヴェローナ出身で、最近自転車トレーニングを始めたことがきっかけでクネゴを知り、今回念願の初対面を叶えたんだとか。
「ヨッパラーイ?ヨッパラエー!メチャキブンイー」と日本語を使いこなして会場を沸かせたのはマランゴーニ。「今日は夕方からずっと飲んでる!」宣言の小林海は新デザインの「鮨龍」キャップを用意済みで、人柄の良さが滲みでてるサンタロミータは女性陣のハートを鷲掴み。
その後はお好みのメンバーを指名してプレゼントを手渡されたり(イタリアチームお決まりのbacio(キス)コール付き)、選手たちが実際にレースで使った(汗が染み込んだ)ゼッケンや、ジャパンカップのために特別に用意されたジャージ(普段着用するオレンジジャージじゃないことに気づいていた人はどれくらいいるでしょう?)の抽選会など、楽しい時間はあっという間に過ぎ、締めの挨拶を経てもまだまだパーティーは続いていくのでした。
…と、これだけでは紙面がもったないので、会場外でずっと作業にあたっていた大門宏監督に今回のジャパンカップを総括してもらいました。ここから下は少し真面目なインタビューをどうぞ。
CW:大門監督から見て、今回のジャパンカップはいかがでしたか?
日本で開催されているUCI.HCクラスはジャパンカップだけですが、チームとして初めてここで勝つことができた。チームを30年に渡ってサポートしてくれているNIPPOに対してすごく良い大会になったと思いますね。カノラの勝ちはもちろん喜ばしいことですが、寒さに弱い中根がしっかり位置取りをしたことも良かった。
それからチームとしても上手く機能しましたね。マランゴーニが指示を出して、チームで固まって走れました。サンタロミータは最初のセレクションには入っていなかったのですが、カノラが”彼の働きが山岳の決め手になる”と申し出たので選んだんです。その通りになりましたし、カノラのアタックを助けたダミアーノも良い走りでした。ジャパンカップは登りが短く、もしもっと登坂距離が長ければ、カノラは更に圧倒的な勝ち方ができたでしょう。
CW:今回のカノラはすごく強かったですね。レース前にも集中しているのが見て取れました。
カノラはこれから大きな選手になっていくでしょうね。ロードレースは強いから勝てるというわけではないのですが、彼はしっかりと土曜日、日曜日に勝った。特別な選手だと感じますし、これからもっと力を伸ばしていくでしょうね。
彼が面白いのは、たくさんのチームがある母国イタリアを飛び出して、2年間アメリカのユナイテッドヘルスケアに在籍したことです。ヨーロッパの伝統的なやり方に疑問を抱いていて、日本人である私の意見をよく求めてきますし、結構変わっていますよね。彼はワールドツアーに憧れているとか、ジロ・デ・イタリア出場に執着するとか、そういうこだわりがあまりないんです。
ワールドツアーチームは本当に強いエース中のエースだけが勝ちを狙う完全分業制です。カノラは勝ちたい、自信をつけたいがゆえに常にチャンスを狙えるプロコンチネンタルチームを選んでいて、今はまだ自分の力を伸ばす段階で、それを踏まえてトップチームのエースとして走るんだと考えているはず。それこそ本当のプロですよね。ツアー・オブ・ジャパンの時にも感じましたが、彼の器はすごく大きいですよ。個人的にも彼に成長してほしいなと感じますね。
text&photo:So.Isobe