2017/10/13(金) - 13:54
残り7km地点に登場した標高200mの丘をクリアした精鋭集団によるスプリント。登りを集団内でこなしたサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)が圧巻のスプリント3連勝を飾った。
フェトヒイェとマルマリスという二つのリゾート地をつなぐ128.6kmで行われたツアー・オブ・ターキー第3ステージ。例年落車が頻発する危険な下りを含んだ2級山岳をレース前半に越え、内陸の観戦道路を走ってマルマリスに向かう。残り7km地点で標高200mの丘を越えるターキーの定番コースレイアウトだ。
99名がフェトヒイェの街をスタートするとすぐ、ジャパンカップにも出場予定のグレゴリー・ダニエル(アメリカ、トレック・セガフレード)とフェリトカン・サムリ(トルコ、トルコナショナルチーム)のファーストアタックが決まる。ここにトーマス・デルエット(ベルギー、WBヴェランクラシック)が加わる形で3名逃げが始まった。
最大6分のタイム差を築いた先頭3名を追ったのは主にボーラ・ハンスグローエとUAEチームエミレーツ、ウィリエール・トリエスティーナの3チーム。レース時間が3時間強という短さのためメイン集団は早めにタイム差を詰め、残り35km地点通過とともに1分を割り込む。先頭ではダニエルが独走に持ち込み、単独でスプリンターチームに勝負を挑み始めた。
UAEチームエミレーツとボーラ・ハンスグローエ、アンドローニ・シデルメクが牽引するメイン集団から30秒前後のリードで独走を続けたダニエルだったが、幅広の幹線道路でリードを失っていく。残り10kmでカメラに手を振ってダニエルの逃げは終了。標高200mの丘越えが始まると、緩斜面を利用したエドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)のカウンターアタックを皮切りに次々に選手が飛び出す。しかし主にUAEチームエミレーツによる集団牽引によってアタックは封じ込められ、約30名に絞られた状態で丘を越えた。
リーダージャージを着るベネットはこの精鋭集団に残った。マルマリスのフィニッシュ地点に向かう高速ダウンヒル(常時80km/h前後)で後続が追いつき、ステージ優勝争いは60名弱の集団によるスプリントに。下りを終えて平坦路に入ると、メンバー4名を残したボーラ・ハンスグローエが完全に主導権を握った。
残り1kmアーチを過ぎ、街中の石畳&連続直角コーナーを抜けるとオーストリアチャンピオンジャージのグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が最終リードアウトを開始。後方からロングスプリントに持ち込んだマヌエル・ベレッティ(イタリア、バルディアーニCSF)の接近を確認したベネットがミュールベルガーのスリップストリームを脱して加速する。この日もエドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)が勝負を挑んだが届かず、ベネットのハットトリックが決まった。ツアー・オブ・ターキーの歴史上、スプリントで3連勝を飾った選手はベネットが初となる。
ターコイズブルーのリーダージャージを着て負けなしのスプリント3連勝を飾ったベネットは「2連勝した昨日の時点で『あと1勝できたらラッキーだな』と思っていたけど、まさか3連勝できるとは。最後の(残り7km地点の)登りで集団に残れるかどうか半信半疑だったけど、ポジションを下げないことだけを考えて走った。最後はチームメイトたちに導かれてのスプリント。自分は思わず興奮しすぎてチームメイトたちに『ゴー!ゴー!ゴー!』と叫んでしまったけど、彼らは聞く耳を持たず、落ち着いて完璧にリードアウトしてくれた」と、刺激的なフィナーレを振り返る。
かつてグライペルやカヴェンディッシュといった名だたるスプリンターが勝利しているマルマリスでステージ優勝したことについてベネットは「自分は決してビッグネームじゃないけど、少しずつステータスを高めることができていると思う。勝ち続けることで、ビッグレースでも勝てるという自信が身についてきた」とコメント。ベネットは1週間前のスパルカッセン・ミュンスターラント・ジロでも勝利しているため、これがスプリント4戦4勝。シーズン勝利数はヴィヴィアーニやクリストフに並ぶ9勝目で、残りのステージでさらにその数字を伸ばす可能性が高い。
フェトヒイェとマルマリスという二つのリゾート地をつなぐ128.6kmで行われたツアー・オブ・ターキー第3ステージ。例年落車が頻発する危険な下りを含んだ2級山岳をレース前半に越え、内陸の観戦道路を走ってマルマリスに向かう。残り7km地点で標高200mの丘を越えるターキーの定番コースレイアウトだ。
99名がフェトヒイェの街をスタートするとすぐ、ジャパンカップにも出場予定のグレゴリー・ダニエル(アメリカ、トレック・セガフレード)とフェリトカン・サムリ(トルコ、トルコナショナルチーム)のファーストアタックが決まる。ここにトーマス・デルエット(ベルギー、WBヴェランクラシック)が加わる形で3名逃げが始まった。
最大6分のタイム差を築いた先頭3名を追ったのは主にボーラ・ハンスグローエとUAEチームエミレーツ、ウィリエール・トリエスティーナの3チーム。レース時間が3時間強という短さのためメイン集団は早めにタイム差を詰め、残り35km地点通過とともに1分を割り込む。先頭ではダニエルが独走に持ち込み、単独でスプリンターチームに勝負を挑み始めた。
UAEチームエミレーツとボーラ・ハンスグローエ、アンドローニ・シデルメクが牽引するメイン集団から30秒前後のリードで独走を続けたダニエルだったが、幅広の幹線道路でリードを失っていく。残り10kmでカメラに手を振ってダニエルの逃げは終了。標高200mの丘越えが始まると、緩斜面を利用したエドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)のカウンターアタックを皮切りに次々に選手が飛び出す。しかし主にUAEチームエミレーツによる集団牽引によってアタックは封じ込められ、約30名に絞られた状態で丘を越えた。
リーダージャージを着るベネットはこの精鋭集団に残った。マルマリスのフィニッシュ地点に向かう高速ダウンヒル(常時80km/h前後)で後続が追いつき、ステージ優勝争いは60名弱の集団によるスプリントに。下りを終えて平坦路に入ると、メンバー4名を残したボーラ・ハンスグローエが完全に主導権を握った。
残り1kmアーチを過ぎ、街中の石畳&連続直角コーナーを抜けるとオーストリアチャンピオンジャージのグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が最終リードアウトを開始。後方からロングスプリントに持ち込んだマヌエル・ベレッティ(イタリア、バルディアーニCSF)の接近を確認したベネットがミュールベルガーのスリップストリームを脱して加速する。この日もエドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)が勝負を挑んだが届かず、ベネットのハットトリックが決まった。ツアー・オブ・ターキーの歴史上、スプリントで3連勝を飾った選手はベネットが初となる。
ターコイズブルーのリーダージャージを着て負けなしのスプリント3連勝を飾ったベネットは「2連勝した昨日の時点で『あと1勝できたらラッキーだな』と思っていたけど、まさか3連勝できるとは。最後の(残り7km地点の)登りで集団に残れるかどうか半信半疑だったけど、ポジションを下げないことだけを考えて走った。最後はチームメイトたちに導かれてのスプリント。自分は思わず興奮しすぎてチームメイトたちに『ゴー!ゴー!ゴー!』と叫んでしまったけど、彼らは聞く耳を持たず、落ち着いて完璧にリードアウトしてくれた」と、刺激的なフィナーレを振り返る。
かつてグライペルやカヴェンディッシュといった名だたるスプリンターが勝利しているマルマリスでステージ優勝したことについてベネットは「自分は決してビッグネームじゃないけど、少しずつステータスを高めることができていると思う。勝ち続けることで、ビッグレースでも勝てるという自信が身についてきた」とコメント。ベネットは1週間前のスパルカッセン・ミュンスターラント・ジロでも勝利しているため、これがスプリント4戦4勝。シーズン勝利数はヴィヴィアーニやクリストフに並ぶ9勝目で、残りのステージでさらにその数字を伸ばす可能性が高い。
ツアー・オブ・ターキー2017第3ステージ結果
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:25:26 |
2位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
3位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | マヌエル・ベレッティ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) | |
5位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | |
6位 | フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | |
7位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニCSF) | |
8位 | エデュアルド・プラデス(スペイン、カハルーラル) | |
9位 | ジョナス・コッホ(ドイツ、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | |
10位 | アフメット・オルケン(トルコ、トルコナショナルチーム) | |
54位 | 別府史之(日本、トレック・セガフレード) | 0:00:33 |
個人総合成績
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 13:24:28 |
2位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | 0:00:14 |
3位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:00:26 |
4位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニCSF) | 0:00:29 |
5位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
6位 | フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | |
7位 | ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニCSF) | |
8位 | マヌエル・ベレッティ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) | 0:00:30 |
9位 | アフメット・オルケン(トルコ、トルコナショナルチーム) | |
10位 | エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF) |
山岳賞
1位 | ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニCSF) | 9pts |
2位 | トーマス・デルエット(ベルギー、WBヴェランクラシック) | 5pts |
3位 | エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF) | 4pts |
ポイント賞
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 45pts |
2位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | 41pts |
3位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 33pts |
チーム総合成績
1位 | アンドローニ・シデルメク | 40:14:56 |
2位 | バルディアーニCSF | 0:00:02 |
3位 | ボーラ・ハンスグローエ |
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