2017/10/08(日) - 23:17
Jプロツアー第19戦の輪島ロードレースが行われ、最終周回を独走で逃げ切った雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が優勝。石川ロードに続く今季2勝目を挙げた。女子は合田祐美子(BH BIORACER)が優勝した。
今年10回目の開催となる輪島ロードレース。2007年に起きた能登半島地震による震災復興の一環として開催されてきたが、今年を最後にその歴史に幕を下ろす事になった。
会場となる輪島市の門前町は、日本海につき出た能登半島の西側、金沢市から車で1時間半ほどのところに位置する。総持寺祖院周辺の公道に設定された1周12.6kmのコースは、登りと下りしかないと表現されるハードなコース。2か所ある登りのうち、特にスタート直後から約2km続く登りは、入口から急激に斜度が立ち上がる壁のような登りが続く。
雨やくもりが多い輪島ロードレースだが、今年は朝から晴れ。気温は25度近くまで上昇した。P1クラスタがスタートした午後は雲が多くなったものの、暑さを感じる1日となった。
P1 雨澤毅明が逃げ切りで今季2勝目
7周88.6kmで行われたP1クラスタ。パレードののちリアルスタートが切られると、リーダーチームのマトリックスパワータグと、宇都宮ブリッツェンを中心にレースが動く。佐野淳哉(マトリックスパワータグ)や、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、このレースからシエルボ奈良に移籍した安原大貴らが前で動くが、大きな動きにならないままレースは進行する。
3周目、序盤から集団前方で動いていた雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が、2つめの登りからペースアップ。4周目の1つめの登り区間では後続に差をつけて登っていく。
10人ほどが追うが、5周目までに残ったのは雨澤を含め5人。メンバーは、雨澤、ホセ・ビセンテ、土井雪広(以上マトリックスパワータグ)、ハビエル・サラダ・ペレス(エルドラード東北)、米谷隆志(レオモ・ベルマーレレーシングチーム)。後続との差は1分以上。メインと呼べる集団はなく、5人から10人ほどの集団が続いて行く状態になる。
6周目、米谷が遅れて先頭集団は4人に。最終周回の7周目、1つめの登りで、「自分のペースで登ったら単独になった」と言う雨澤が抜け出す。ビセンテ、土井の順に続くが、差は50秒、1分と開いて行く。後方から上がってきた佐野がビセンテと土井に合流するものの、時すでに遅し。雨澤は独走のままゴール前のストレートに姿を現した。最後は7月の石川ロードに続く2勝目をアピールし、笑顔でゴールラインを越えた。
「前半は抑えていくつもりだったのですが、あまり遅い展開は絶対したくないと思っていたので、登りは自分のペースで行く事を考えていました。中盤に5人になりましたが、ホセ選手と土井選手の2人が残っていたのはやりづらかったですね。終盤はホセ選手のアタックを警戒して8割くらいで登っていましたが、最終周回の登りで離れてくれたので「よし!」と思って、そこから全開で踏みました」と、レースを振り返る。
雨澤が国内レースを走るのは、7月末のやいた片岡ロードレース以来。8月、9月は、ナショナルチームでのフランス遠征や世界選手権に出場するなど、海外レースで揉まれてきた。その経験からか、この日の雨澤は1クラス上を感じさせる強さがあったが、「まだまだです。ヨーロッパで走る事を目標にしてきましたが、まったく通用しませんでしたからね」と言う。
「ジャパンカップで表彰台が最大の目標です。通用しないかもしれませんが、もっとコンディションを上げて臨みたいです」と、2週間後の大一番に向けて気持ちを切り替えた。
ルビーレッドジャージはビセンテが維持。ピュアホワイトジャージは、このレースで優勝した雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)に移った。
今年10回目の開催となる輪島ロードレース。2007年に起きた能登半島地震による震災復興の一環として開催されてきたが、今年を最後にその歴史に幕を下ろす事になった。
会場となる輪島市の門前町は、日本海につき出た能登半島の西側、金沢市から車で1時間半ほどのところに位置する。総持寺祖院周辺の公道に設定された1周12.6kmのコースは、登りと下りしかないと表現されるハードなコース。2か所ある登りのうち、特にスタート直後から約2km続く登りは、入口から急激に斜度が立ち上がる壁のような登りが続く。
雨やくもりが多い輪島ロードレースだが、今年は朝から晴れ。気温は25度近くまで上昇した。P1クラスタがスタートした午後は雲が多くなったものの、暑さを感じる1日となった。
P1 雨澤毅明が逃げ切りで今季2勝目
7周88.6kmで行われたP1クラスタ。パレードののちリアルスタートが切られると、リーダーチームのマトリックスパワータグと、宇都宮ブリッツェンを中心にレースが動く。佐野淳哉(マトリックスパワータグ)や、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、このレースからシエルボ奈良に移籍した安原大貴らが前で動くが、大きな動きにならないままレースは進行する。
3周目、序盤から集団前方で動いていた雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が、2つめの登りからペースアップ。4周目の1つめの登り区間では後続に差をつけて登っていく。
10人ほどが追うが、5周目までに残ったのは雨澤を含め5人。メンバーは、雨澤、ホセ・ビセンテ、土井雪広(以上マトリックスパワータグ)、ハビエル・サラダ・ペレス(エルドラード東北)、米谷隆志(レオモ・ベルマーレレーシングチーム)。後続との差は1分以上。メインと呼べる集団はなく、5人から10人ほどの集団が続いて行く状態になる。
6周目、米谷が遅れて先頭集団は4人に。最終周回の7周目、1つめの登りで、「自分のペースで登ったら単独になった」と言う雨澤が抜け出す。ビセンテ、土井の順に続くが、差は50秒、1分と開いて行く。後方から上がってきた佐野がビセンテと土井に合流するものの、時すでに遅し。雨澤は独走のままゴール前のストレートに姿を現した。最後は7月の石川ロードに続く2勝目をアピールし、笑顔でゴールラインを越えた。
「前半は抑えていくつもりだったのですが、あまり遅い展開は絶対したくないと思っていたので、登りは自分のペースで行く事を考えていました。中盤に5人になりましたが、ホセ選手と土井選手の2人が残っていたのはやりづらかったですね。終盤はホセ選手のアタックを警戒して8割くらいで登っていましたが、最終周回の登りで離れてくれたので「よし!」と思って、そこから全開で踏みました」と、レースを振り返る。
雨澤が国内レースを走るのは、7月末のやいた片岡ロードレース以来。8月、9月は、ナショナルチームでのフランス遠征や世界選手権に出場するなど、海外レースで揉まれてきた。その経験からか、この日の雨澤は1クラス上を感じさせる強さがあったが、「まだまだです。ヨーロッパで走る事を目標にしてきましたが、まったく通用しませんでしたからね」と言う。
「ジャパンカップで表彰台が最大の目標です。通用しないかもしれませんが、もっとコンディションを上げて臨みたいです」と、2週間後の大一番に向けて気持ちを切り替えた。
ルビーレッドジャージはビセンテが維持。ピュアホワイトジャージは、このレースで優勝した雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)に移った。
Jプロツアー第19戦 輪島ロードレース結果
1位 | 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン) | 2時間37分2秒 |
2位 | 土井雪広(マトリックスパワータグ) | +1分21秒 |
3位 | 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) | |
4位 | ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ) | +1分23秒 |
5位 | 西村大輝(シマノレーシング) | +1分32秒 |
6位 | 飯野智行(宇都宮ブリッツェン) | +1分35秒 |
7位 | 米谷隆志(レオモ・ベルマーレレーシングチーム) | |
8位 | ハビエル・サラダ・ペレス(エルドラード東北) | +2分45秒 |
9位 | 田窪賢次(マトリックスパワータグ) | +4分31秒 |
10位 | 吉岡直哉(那須ブラーゼン) | +5分1秒 |
Fクラスタ 合田祐美子が優勝
女子のFクラスタは2周25.6㎞。1周目を終えたところで、合田祐美子(BH BIORACER)、伊藤杏菜(Live GARDEN BICI STELLE)、野口佳子(FORCE)、新川明子(ブラウ・ブリッツェン)の4人に絞られる。2周目の登りで合田が先行。そのまま逃げ切って優勝した。
合田は「スタートからハイペースだったのが予想外でしたが、2周目は苦しいところを耐えて越えていこうと思っていました。仕掛けるならコース最初の登りだと考えていたので、そこで他の選手を離す事が出来たので良かったと思っています。国内レースで勝つのは久々ですが、嬉しいですね」と、レースの感想を話す。
今年春に大学院を卒業し、働きながらレース参戦をしている合田。夏には下山美寿々と共にベルギーで武者修行してきた。「平地のレースは向いてないと言われるんですが、ロードレースで平地を走る能力は必用ですし、得たものは大きかったです。今年は環境が大きく変わって、最初は戸惑いもありましたが落ち着いてきました。この冬は来季に向けてしっかり乗り込みたいと思っています」と、語った。
Fクラスタ 結果(25.6km)
1位 | 合田祐美子(BH BIORACER) | 52分21秒 |
2位 | 伊藤杏菜(Live GARDEN BICI STELLE) | +44秒 |
3位 | 野口佳子(FORCE) | +1分0秒 |
E1(50.8km)
1位 | 寺崎武郎(バルバレーシングクラブ) | 1時間29分44秒 |
2位 | 中村俊介(SEKIYA) | +0秒 |
3位 | 河田恭司郎(イナーメ信濃山形-EFT) | +29秒 |
4位 | 田崎友康(F(t)麒麟山Racing) | +38秒 |
5位 | 高橋利尚(チーム・ウォークライド) | |
6位 | 平塚佑亮(ブラウ・ブリッツェン) | +43秒 |
E2(38.2km)
1位 | 鳥倉必勝(チーム・ウォークライド) | 1時間10分31秒 |
2位 | 榊原俊介(SPADE・ACE) | +1秒 |
3位 | 白崎 剛(バルバレーシングクラブ) | +2秒 |
4位 | 本田竜介(F(t)麒麟山Racing) | |
5位 | 稲津祐哉(HEART BEAT Racing但馬) | +4秒 |
6位 | 近藤良亮(KINAN AACA) | +8秒 |
E3(38.2km)
1位 | 有村尚樹(VENTOS FRECCIA) | 1時間8分51秒 |
2位 | 佐藤宇志(スワコレーシングチーム) | +11秒 |
3位 | 阿部翔太(エルドラードエスペランサ) | |
4位 | 五十嵐洸太(横浜高校自転車競技部) | +13秒 |
5位 | 広瀬貴之(DENSO RACING) | +1分12秒 |
6位 | 佐藤 駿(TRC PANAMAREDS) | +1分14秒 |
photo:Hideaki TAKAGI,Satoru Kato
text:Satoru Kato
text:Satoru Kato
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