2017/09/17(日) - 08:00
最高のロケーションで行われた初開催の秋吉台カルストロードは、終始レースをリードしたマトリックスパワータグ勢が終盤に集結。アイラン・フェルナンデスが3年ぶりの勝利を故・和田力選手に捧げた。
山口国体以来の秋吉台カルストロード
Jプロツアーでは初となる山口県下でのロードレースが、9月16日(土)に美祢市の秋吉台カルストロードで行われた。大会は山口県が全面的に推すオール山口ライドフェスタ2017の一環として行われ、地元美祢市の支援のもと、2011年の山口国体で使用されて以来6年ぶりに景勝地である観光道路での開催が実現された。
秋吉台カルストロードは特別天然記念物の秋芳洞横を通り、国定公園の秋吉台を貫く絶景が広がるゆるやかな起伏のある道路だ。コースはその秋吉台を南北に通る道を往復し、その両端には上りと下りがある。特に南端の秋芳洞からスタート/フィニッシュラインにかけては劇坂が1km以上続き、ここで集団が分断される厳しいもの。
大会当日は接近する台風の影響で翌17日の第2回維新やまぐちクリテリウムが中止となり、当日も雨天と帰路の交通機関への配慮のため5周が4周に減らされ1周29.5km計118.0kmのレースになった。レース中を通じ台風が近づくものの小雨程度で風も弱く、そして雲がかからず絶景が広がる中でレースは開催された。
序盤から佐野淳哉の攻撃が続く
Pクラスタは12時スタート、カルストロードに入ってからの最初のアタックは山本雅道(シエルヴォ奈良ミヤタメリダ)だ。このあと序盤から佐野淳哉(マトリックスパワータグ)が攻撃する展開が続く。追うのは馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)で田窪賢次(マトリックスパワータグ)がこれに続く。いったんは吸収されるがこれらの動きで集団は絞られる。
2周目に入っても佐野の攻撃は続き先頭は15人ほどにまで数を減らす。ルビーレッドジャージのホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)は約2分差の第2集団にいる。2周目後半の劇坂区間でホセ・ビセンテが抜け出して約半周で先頭集団に合流を果たし3周目で13人の先頭集団が完成。マトリックスパワータグ4人、宇都宮ブリッツェン2人などの構成だ。
終盤にマトリックス3人が集結
3周目後半には佐野のアタックで6人の先頭集団が形成。メンバーは佐野、ホセ・ビセンテ、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)、馬渡、白川幸希(ヴィクトワール広島)、西尾勇人(那須ブラーゼン)だ。さらに最終周回の4周目に入ると佐野がアタック、
これにフェルナンデスが追いつき、さらにホセ・ビセンテが追いついてマトリックスメンバー3人の先頭集団ができる。
馬渡は粘りこれを追走するがタイム差はやがて拡大し、マトリックス3人が協調して劇坂区間を上りフィニッシュエリアに現れる。3人はフェルナンデスを挟んで横に並びワンツースリー達成。フェルナンデスは3年前の輪島大会以来の勝利を、2年半前に亡くなった和田力選手に捧げた。
レースでは佐野の力強さが際立った。2週間前のタイムトライアルで優勝しツール・ド・北海道でも強力な走力を見せたばかり。ホセ・ビセンテが2周目から3周目に見せた単独でのジャンプアップは驚異的。「和田のために勝ちたい」と以前から言っていたフェルナンデスは他者を連れず単独でのアタックで合流した。レースはスタートからフィニッシュそしてチーム賞が設定された表彰式までマトリックスパワータグの独壇場となった。
山口国体以来の秋吉台カルストロード
Jプロツアーでは初となる山口県下でのロードレースが、9月16日(土)に美祢市の秋吉台カルストロードで行われた。大会は山口県が全面的に推すオール山口ライドフェスタ2017の一環として行われ、地元美祢市の支援のもと、2011年の山口国体で使用されて以来6年ぶりに景勝地である観光道路での開催が実現された。
秋吉台カルストロードは特別天然記念物の秋芳洞横を通り、国定公園の秋吉台を貫く絶景が広がるゆるやかな起伏のある道路だ。コースはその秋吉台を南北に通る道を往復し、その両端には上りと下りがある。特に南端の秋芳洞からスタート/フィニッシュラインにかけては劇坂が1km以上続き、ここで集団が分断される厳しいもの。
大会当日は接近する台風の影響で翌17日の第2回維新やまぐちクリテリウムが中止となり、当日も雨天と帰路の交通機関への配慮のため5周が4周に減らされ1周29.5km計118.0kmのレースになった。レース中を通じ台風が近づくものの小雨程度で風も弱く、そして雲がかからず絶景が広がる中でレースは開催された。
序盤から佐野淳哉の攻撃が続く
Pクラスタは12時スタート、カルストロードに入ってからの最初のアタックは山本雅道(シエルヴォ奈良ミヤタメリダ)だ。このあと序盤から佐野淳哉(マトリックスパワータグ)が攻撃する展開が続く。追うのは馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)で田窪賢次(マトリックスパワータグ)がこれに続く。いったんは吸収されるがこれらの動きで集団は絞られる。
2周目に入っても佐野の攻撃は続き先頭は15人ほどにまで数を減らす。ルビーレッドジャージのホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)は約2分差の第2集団にいる。2周目後半の劇坂区間でホセ・ビセンテが抜け出して約半周で先頭集団に合流を果たし3周目で13人の先頭集団が完成。マトリックスパワータグ4人、宇都宮ブリッツェン2人などの構成だ。
終盤にマトリックス3人が集結
3周目後半には佐野のアタックで6人の先頭集団が形成。メンバーは佐野、ホセ・ビセンテ、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)、馬渡、白川幸希(ヴィクトワール広島)、西尾勇人(那須ブラーゼン)だ。さらに最終周回の4周目に入ると佐野がアタック、
これにフェルナンデスが追いつき、さらにホセ・ビセンテが追いついてマトリックスメンバー3人の先頭集団ができる。
馬渡は粘りこれを追走するがタイム差はやがて拡大し、マトリックス3人が協調して劇坂区間を上りフィニッシュエリアに現れる。3人はフェルナンデスを挟んで横に並びワンツースリー達成。フェルナンデスは3年前の輪島大会以来の勝利を、2年半前に亡くなった和田力選手に捧げた。
レースでは佐野の力強さが際立った。2週間前のタイムトライアルで優勝しツール・ド・北海道でも強力な走力を見せたばかり。ホセ・ビセンテが2周目から3周目に見せた単独でのジャンプアップは驚異的。「和田のために勝ちたい」と以前から言っていたフェルナンデスは他者を連れず単独でのアタックで合流した。レースはスタートからフィニッシュそしてチーム賞が設定された表彰式までマトリックスパワータグの独壇場となった。
P1クラスタ 128.0km
1位 | アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) | 3時間04分57秒 |
2位 | 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) | |
3位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) | |
4位 | 馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン) | +57秒 |
5位 | 白川幸希(ヴィクトワール広島) | +1分02秒 |
6位 | 飯野智行(宇都宮ブリッツェン) | +1分53秒 |
7位 | 横塚浩平(リオモベルマーレレーシングチーム) | +2分10秒 |
8位 | 吉岡直哉(那須ブラーゼン) | +2分20秒 |
9位 | 米谷隆志(リオモベルマーレレーシングチーム) | +2分22秒 |
10位 | 松島拓人(なるしまフレンドレーシングチーム) | +2分34秒 |
チーム優勝 マトリックスパワータグ
Jプロツアーリーダー ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 大前翔(東京ヴェントス)
Jプロツアーリーダー ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 大前翔(東京ヴェントス)
Fクラスタ 29.5km
1位 | 近藤由美(VC Fukuoka) | 55分23秒 |
2位 | 久木野衣美(TEAM YOU CAN) | +15秒 |
3位 | 根岸恵美(チーム岡山) |
Eクラスタ 59.0km
1位 | 宇賀隆貴(フィッツ) | 1時間33分47秒 |
2位 | 山科竜一郎(VC AVANZARE) | +02秒 |
3位 | 森下遼太(VC Fukuoka) | |
4位 | 中森大樹(VC Fukuoka) | +08秒 |
5位 | 野間貴裕(VC AVANZARE) | |
6位 | 雑賀大輔(湾岸サイクリング・ユナイテッド) | +09秒 |
チーム優勝 VC Fukuoka
Jエリートツアーリーダー 岩崎晶雲(グランペールサイクリングチーム)
photo&text:高木秀彰
Jエリートツアーリーダー 岩崎晶雲(グランペールサイクリングチーム)
photo&text:高木秀彰
フォトギャラリー