2017/09/07(木) - 20:50
ドイツで開催された世界最大の自転車ショー「ユーロバイク」レポート第3弾ではスコット、ローター、フィジーク、マヴィック、レイクなどのホットなニュープロダクツをお届けしよう。
スコット
スコットFOIL Discはこのユーロバイクでワールドプレミアとなった photo:Makoto.AYANO
ディスクキャリパーを覆うような整流フィンが設けられる photo:Makoto.AYANO
リアのキャリパー周辺にも整流のためのフィンが備わる photo:Makoto.AYANO
スコットはエアロロードのFOILにディスクブレーキバージョンを追加、このユーロバイクで発表となった。概ねリムブレーキバージョンと同様のフレーム形状だがブレーキキャリパー周辺のフレームに翼状の整流フィンを設けてエアロダイナミクス向上を狙っている。Fフォーク先端のフィンはピナレロ・ドグマF10のものにも似るが左右で形状が違うのも面白い。またリアディレイラーを取り付けるエンドにはダイレクトマウントのものを採用している。この点ではBMC SLR01に次ぐマスプロ車となるが、ダイレクトマウントの採用は今後どう広がるのかにも注目だ。
ロングからグラベルライドまでこなせそうなスコットADDICT Disc プレミアム photo:Makoto.AYANO
ローター
ローターはCNC削り出しによるアーム一体型Qリングとクランクセット ALDHU 3D+を発表 photo:Makoto.AYANO
ローターは画期的構造の「ALDHU 3D+クランクセット」と「スパイダーリング」を発表した。
ALDHU 3D+クランクセットは、左右のクランクアームとシャフトのそれぞれが独立した3ピースからなり、クランクアームは7055アルミをCNC切削して製作されている。
ダイレクトマウント方式によるOCPシステム採用のため、より細かなピッチで楕円のQリングのセッティングが可能だ photo:Makoto.AYANO
アウターとインナーがCNC削り出しによる一体成型のため変速性能も高い photo:Makoto.AYANO
スパイダーリングは、チェーンリングとスパイダーアームを7075アルミから削り出した一体構造により従来のQリングセットよりも30g以上の軽量化を達成している。このクランクとチェーンリングを組み合わせれば重量は170mm・50✕34Tで600gを切り、ローターでは今まででもっとも軽いという。
ALDHU 3D+のクランクシャフト photo:Makoto.AYANO
下位モデルはチェーンリング取り付けアームが別体式になる photo:Makoto.AYANO
シャフトとの嵌合はダイレクトマウント方式によるOCPシステムを採用しているため、楕円のQリングを使用した際は従来より細かなピッチでの取り付け角度調整が可能となる。もちろん真円ギアも用意される。
ROTORが発表したリボルバーハブ。リアハブが238g、フロントハブが112gと超軽量だ photo:Makoto.AYANO
ローターのもうひとつの画期的製品は「リボルバーハブ」だ。最近になってローターの傘下となったモーターサイクルのハブを製作していたEDR社のノウハウを元に製作されたというこのアルミハブは文字通りリボルバーピストルの回転式弾倉に似た構造で、駆動力を掛けた時にピンがラチェットに噛み込む構造を最小の金属パーツで実現しており、大部分をアルミで構成するためリアハブが238g、フロントハブが112gという軽量を実現した。ペダリングの際に足にくるショックが少なくなるメリットも有るという。28・32HでシマノまたはスラムXDタイプカセットが用意される。
カセットボディとラチェットを抜いた状態 photo:Makoto.AYANO
リボルバーの名前の由来となる埋め込まれたピンとその構造 photo:Makoto.AYANO
ピンの頭部がラチェット内部の溝に引っかかり駆動力を伝える photo:Makoto.AYANO
そして最後に、ようやく油圧シフトシステムによるコンポーネント「UNO」の製品版が完成し、デリバリーが始まるという。触った感じの動きはユニークで、完成度も高そうだった。またCNC削りだしによる軽量カセットスプロケットはユーロバイクアワードも受賞した。
油圧システムを採用したROTOR UNOリアディレイラー photo:Makoto.AYANO
ROTOR UNO油圧シフト&ブレーキレバー photo:Makoto.AYANO
ROTOR UNOフロントディレイラー photo:Makoto.AYANO
CNC削り出しによるROTORカセットはユーロバイクアワードを受賞 photo:Makoto.AYANO
フィジーク
ほぼ全シリーズが刷新したフィジークのサドルラインアップ photo:Makoto.AYANO
フィジークはすべてのサドルを刷新したようだ。表皮とパッドは新たな素材となり、クッション性に富むが指で押すと沈み込みは早いが徐々に硬さを増す印象で、さながら形状記憶的なフォーム素材とも言うべき新たな触感を手に入れている。ベース素材もより柔軟性を持つものになったように感じる。これらの素材変更により、溝を備えるVERSUSサドルも以前のものよりずっとスリム&スタイリッシュになった。重量も軽くなったようだ。
アリアンテとアリオネのサドルトップ。ディンプルパターンが刻まれる photo:Makoto.AYANO
ベースと一体化したウィング形状のフィンが後方に伸びるVERSUSモデル photo:Makoto.AYANO
ニット素材をアッパーに採用したフィジーク Infinito R1 Knit photo:Makoto.AYANO
シューズも大きな変更を遂げた。新たなハイエンドとなる Infinito R1 Knitはアッパーにニット素材のファブリックを使用する。つまり編み物のような表皮となるが、2重構造で撥水加工がされているため通気性に優れながらも防水性に優れ、かつ薄く、快適で、フィット感に優れながらも驚くほど軽くて丈夫なのだという。夏のヒルクライムには最高だと説明する。ニット素材はジロも採用して話題だが、フィジークはファッション性には訴えず、レーシングシューズの素材としての優秀さをアピールする。
マイクロテックスを表皮に採用したフィジーク Infinito R1 photo:Makoto.AYANO
ウィンターシューズ ARTICA R5 は防寒性と防水性に優れていそうだ photo:Makoto.AYANO
スタンダードな表皮に見えるInfinito R1には新たなマイクロテックス素材が採用されており、こちらも新型のカーボンソールとともに全面的に性能をアップしているという。これらフィジークのシューズとサドルの大変革とも言える変更については間もなく日本でもプレゼンテーションが行われる。
オークリー
オークリーがヘルメット界に進出。一気に3モデルを発表。写真はエアロモデルのARO5ヘルメット photo:Makoto.AYANO
オークリーがヘルメット界に進出する。ARO3・ARO5・ARO7という名の3つのラインナップを発表。それぞれ大きく分類すると軽量・通気性に優れるスタンダードなARO3ヘルメット、エアロ形状を取り入れたARO5、PRIZMレンズのバイザーを備えたエアロTTヘルメットのARO7となる。
スタンダードモデルとなるオークリーARO3 photo:Makoto.AYANO
いずれもMIPSとBOAダイアルによるフィッティング機能を搭載 photo:Makoto.AYANO
いずれもアイウェアとの親和性が考えつくされたエアインテークデザイン photo:Makoto.AYANO
底部は硬質スポンジにより首との接触を和らげるエアロ形状のARO7 photo:Makoto.AYANO
いずれもMIPSを装備し、オークリー製のアイウェアをベンチレーションホールに挿してホールドすることができるなど親和性が高い。後部にはBOAシステムによるアジャスター式のフィッティング機構を搭載する。高いデザイン性に大きく「O」のロゴ。いずれにせよオークリーのブランド力により人気が出るのは間違いないだろう。
エアロTTモデルのオークリーARO7 photo:Makoto.AYANO
マヴィック
カーボンとファブリックのツーピース構造が特徴的なマヴィックCOMETシューズ photo:Makoto.AYANO
マヴィックはブース出展こそ無いものの、カーボンシューズ「コメット」がユーロバイクアワードを受賞した。ツール・ド・フランスでもダニエル・マーティン(クイックステップ)が履いていたことでその存在は広く認識されていたが、待望の販売開始となるコメットシューズ。スキーブーツに発想を得たソール一体型カーボンシェルとファブリック素材によるツーピース構造が特徴だ。軽量で高剛性なうえに通気性にも優れ、ファブリックインナーは取り外して洗浄もできるという利便性もある。ソールも薄く、スタックハイトは4.5mmと小さくパワー伝達効率の面でも究極のシューズと言えそうだ。マヴィックの謳い文句ではペダリング1ストローク毎に4.2ワットの出力をセーブするという。
コメットにはイエローに大きくMAVICロゴの入ったリミテッドエディションもあり、現在ブエルタ・ア・エスパーニャではコフィディスの選手たちが履いているようだ。
レイクシューズ
シャイニーな輝きをもつアッパーが魅力的なレイクCX332 photo:Makoto.AYANO
カスタムが好評のLAKE(レイク)シューズはシャイニーな表皮を持つ美しいシューズCX332を発表。他にもワインレッドとダークブルーの美しいカラーをラインアップ。また長距離ライドの快適性を狙ってアッパーに自由度をもたせた新しい構造のエンデュランスモデルとして、ロードモデルのCX241、オフロードモデルのMX241のふたつを発表。他にもレトロなサイドラインのシューズは同社の35周年を記念して創業当時のデザインを再現。またMX130C SPERCROSSはその独特のハイカットデザインが履いているだけで注目を浴びそうだ。
レトロなストライプは創業35周年を記念したデザイン photo:Makoto.AYANO
MX130C SUPERCROSSは独特のハイカットデザインが注目を浴びそうだ photo:Makoto.AYANO
エンデュランスモデルのMX241 アッパーに自由度がありロングライドに疲労した足に対応する photo:Makoto.AYANO
ロード用エンデュランスモデルのLAKE MX241 photo:Makoto.AYANO
photo&text:Makoto.AYANO
スコット



スコットはエアロロードのFOILにディスクブレーキバージョンを追加、このユーロバイクで発表となった。概ねリムブレーキバージョンと同様のフレーム形状だがブレーキキャリパー周辺のフレームに翼状の整流フィンを設けてエアロダイナミクス向上を狙っている。Fフォーク先端のフィンはピナレロ・ドグマF10のものにも似るが左右で形状が違うのも面白い。またリアディレイラーを取り付けるエンドにはダイレクトマウントのものを採用している。この点ではBMC SLR01に次ぐマスプロ車となるが、ダイレクトマウントの採用は今後どう広がるのかにも注目だ。

ローター

ローターは画期的構造の「ALDHU 3D+クランクセット」と「スパイダーリング」を発表した。
ALDHU 3D+クランクセットは、左右のクランクアームとシャフトのそれぞれが独立した3ピースからなり、クランクアームは7055アルミをCNC切削して製作されている。


スパイダーリングは、チェーンリングとスパイダーアームを7075アルミから削り出した一体構造により従来のQリングセットよりも30g以上の軽量化を達成している。このクランクとチェーンリングを組み合わせれば重量は170mm・50✕34Tで600gを切り、ローターでは今まででもっとも軽いという。


シャフトとの嵌合はダイレクトマウント方式によるOCPシステムを採用しているため、楕円のQリングを使用した際は従来より細かなピッチでの取り付け角度調整が可能となる。もちろん真円ギアも用意される。

ローターのもうひとつの画期的製品は「リボルバーハブ」だ。最近になってローターの傘下となったモーターサイクルのハブを製作していたEDR社のノウハウを元に製作されたというこのアルミハブは文字通りリボルバーピストルの回転式弾倉に似た構造で、駆動力を掛けた時にピンがラチェットに噛み込む構造を最小の金属パーツで実現しており、大部分をアルミで構成するためリアハブが238g、フロントハブが112gという軽量を実現した。ペダリングの際に足にくるショックが少なくなるメリットも有るという。28・32HでシマノまたはスラムXDタイプカセットが用意される。



そして最後に、ようやく油圧シフトシステムによるコンポーネント「UNO」の製品版が完成し、デリバリーが始まるという。触った感じの動きはユニークで、完成度も高そうだった。またCNC削りだしによる軽量カセットスプロケットはユーロバイクアワードも受賞した。




フィジーク

フィジークはすべてのサドルを刷新したようだ。表皮とパッドは新たな素材となり、クッション性に富むが指で押すと沈み込みは早いが徐々に硬さを増す印象で、さながら形状記憶的なフォーム素材とも言うべき新たな触感を手に入れている。ベース素材もより柔軟性を持つものになったように感じる。これらの素材変更により、溝を備えるVERSUSサドルも以前のものよりずっとスリム&スタイリッシュになった。重量も軽くなったようだ。



シューズも大きな変更を遂げた。新たなハイエンドとなる Infinito R1 Knitはアッパーにニット素材のファブリックを使用する。つまり編み物のような表皮となるが、2重構造で撥水加工がされているため通気性に優れながらも防水性に優れ、かつ薄く、快適で、フィット感に優れながらも驚くほど軽くて丈夫なのだという。夏のヒルクライムには最高だと説明する。ニット素材はジロも採用して話題だが、フィジークはファッション性には訴えず、レーシングシューズの素材としての優秀さをアピールする。


スタンダードな表皮に見えるInfinito R1には新たなマイクロテックス素材が採用されており、こちらも新型のカーボンソールとともに全面的に性能をアップしているという。これらフィジークのシューズとサドルの大変革とも言える変更については間もなく日本でもプレゼンテーションが行われる。
オークリー

オークリーがヘルメット界に進出する。ARO3・ARO5・ARO7という名の3つのラインナップを発表。それぞれ大きく分類すると軽量・通気性に優れるスタンダードなARO3ヘルメット、エアロ形状を取り入れたARO5、PRIZMレンズのバイザーを備えたエアロTTヘルメットのARO7となる。




いずれもMIPSを装備し、オークリー製のアイウェアをベンチレーションホールに挿してホールドすることができるなど親和性が高い。後部にはBOAシステムによるアジャスター式のフィッティング機構を搭載する。高いデザイン性に大きく「O」のロゴ。いずれにせよオークリーのブランド力により人気が出るのは間違いないだろう。

マヴィック

マヴィックはブース出展こそ無いものの、カーボンシューズ「コメット」がユーロバイクアワードを受賞した。ツール・ド・フランスでもダニエル・マーティン(クイックステップ)が履いていたことでその存在は広く認識されていたが、待望の販売開始となるコメットシューズ。スキーブーツに発想を得たソール一体型カーボンシェルとファブリック素材によるツーピース構造が特徴だ。軽量で高剛性なうえに通気性にも優れ、ファブリックインナーは取り外して洗浄もできるという利便性もある。ソールも薄く、スタックハイトは4.5mmと小さくパワー伝達効率の面でも究極のシューズと言えそうだ。マヴィックの謳い文句ではペダリング1ストローク毎に4.2ワットの出力をセーブするという。
コメットにはイエローに大きくMAVICロゴの入ったリミテッドエディションもあり、現在ブエルタ・ア・エスパーニャではコフィディスの選手たちが履いているようだ。
レイクシューズ

カスタムが好評のLAKE(レイク)シューズはシャイニーな表皮を持つ美しいシューズCX332を発表。他にもワインレッドとダークブルーの美しいカラーをラインアップ。また長距離ライドの快適性を狙ってアッパーに自由度をもたせた新しい構造のエンデュランスモデルとして、ロードモデルのCX241、オフロードモデルのMX241のふたつを発表。他にもレトロなサイドラインのシューズは同社の35周年を記念して創業当時のデザインを再現。またMX130C SPERCROSSはその独特のハイカットデザインが履いているだけで注目を浴びそうだ。




photo&text:Makoto.AYANO
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