2017/09/04(月) - 00:18
第7回JBCFタイムトライアルチャンピオンシップが渡良瀬遊水地で開催され、マトリックスパワータグの佐野淳哉が優勝。女子は伊藤杏菜が優勝した。
約1ヶ月の休止期間を経て再開したJプロツアー。第14戦は個人タイムトライアルのチャンピオンを決める「JBCFタイムトライアルチャンピオンシップ」だ。
会場は、栃木県、群馬県、埼玉県にまたがる渡良瀬遊水地。2012年に湿地の保存に関する国際条約「ラムサール条約」に登録され、近年は近くにある3県堺が話題となるなど、注目を集めるスポットだ。
コースは谷中湖岸を走る1周5.3km。P1クラスタは3周15.9km、その他クラスタは1周で争われる。アップダウンが無いとは言え、風が吹くと遮蔽物がない湖岸ゆえに横風や向かい風の影響をもろに受ける事になる。
関東地方は8月末から秋を感じさせる涼しい日が続いていたが、この日は朝から晴れて夏が戻って来たような日差しと暑さ。会場に近い群馬県の館林や埼玉県の熊谷では30℃を越す真夏日となった。
風が勝負を左右したP1クラスタ 佐野淳哉が初優勝
55人が出走したP1クラスタ。序盤にスタートした阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が、ターゲットタイムとなる20分11秒をマーク。このレースから復帰した増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が20分13秒で続くが、しばらく阿部のタイムが更新されない時間が続く。
スタート順中盤に入り、佐野淳哉(マトリックスパワータグ)が、阿部のタイムを一気に11秒更新する20分00秒を出して暫定トップに立つ。
その後スタートしたタイムトライアルの全日本チャンピオン西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)は、2周目までは佐野のタイムを上回っていたものの、3周目に失速して2番手。「走っているうちに風が強くなってきた」と西薗が言った通り、その後のスタートとなった中村龍太郎(イナーメ信濃山形)、吉岡直哉(那須ブラーゼン)、入部正太朗(シマノレーシング)、昨年優勝のダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)らは、佐野のタイムを更新できない。
最後にスタートしたJプロツアーリーダーのホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)もトップタイム更新には至らず、佐野の優勝が決まった。
「タイムトライアルはいくつも走っているのにひとつも勝ててなかったので、今回勝てたのは非常に嬉しいです」と言う佐野。「今日は1周目からいつもより自信を持って行こうと思ってスタートしました。走っている間に風が強くなってきたなと感じていましたが、強くなりきる前に走りきったので幸いでした。自分が得意とするコースで勝てたのは大きいですし、チームに貢献出来たと思います」と、この日の走りを振り返った。
マトリックスパワータグの安原監督も「西薗やダミアンといった強豪選手がいる中で勝てた事に価値がある」と、佐野の勝利を評価した。
一方2位の西薗は、「平坦コースで(佐野)淳哉さんのパワーに押されてしまった感じですね。スタートの対岸のストレートが向かい風が強くなってペーシングに苦労しましたが、全日本の時と同じように落ち着いてねばって対処しました。直角コーナーで前走者に追いつきそうになってフルブレーキしてしまったのもちょっと痛かったです。終盤にスタートしたグループの中では一番速かったので、その点では自分を慰められるかなと思います」と、コメントした。
鈴木真理と増田成幸が復帰レースを走る
このレースでは、療養中の鈴木真理と増田成幸(共に宇都宮ブリッツェン)が復帰レースとして出走した。
1分19秒遅れの13位で終えた鈴木は「きつかったの一言です」と感想を話す。「練習では数値的には良いところは出ているし、良くはなってきています。ロードレースを走りたい気持ちはありますが、ほぼ1年以上レースから離れているし、そんなに甘い話ではないですね」と、完全復帰にはまだ時間が必要という感じだ。
一方増田は、12秒遅れの4位。「100%ではないが、今日はなんとなく調子が良かった」と言う。「良い意味での緊張感が味わえるこのドキドキがたまらないなと思いながらスタート台に立ちました。これから毎週のようにレースに出られるので楽しみです」と、復帰レースの感想を語る。今後はツール・ド・北海道やJプロツアーへも出場し、10月のジャパンカップに向けて準備していくと言う。
Fクラスタ 伊藤杏菜が優勝
女子のFクラスタは、伊藤杏菜(Live GARDEN BICI STELLE)がただ1人8分を切るタイムを出して優勝した。
伊藤は「昨年は全然ダメでしたが、今年はコンディション的には上がってきていたので、行ける自信はありました。実は前日に後輪のディスクが壊れてしまって慌てて借りたのですが、それが無ければダメだったかもしれません。今日は唐見さんがいなかったので、一度は唐見さんに勝って優勝したいですね」と、コメントした。
約1ヶ月の休止期間を経て再開したJプロツアー。第14戦は個人タイムトライアルのチャンピオンを決める「JBCFタイムトライアルチャンピオンシップ」だ。
会場は、栃木県、群馬県、埼玉県にまたがる渡良瀬遊水地。2012年に湿地の保存に関する国際条約「ラムサール条約」に登録され、近年は近くにある3県堺が話題となるなど、注目を集めるスポットだ。
コースは谷中湖岸を走る1周5.3km。P1クラスタは3周15.9km、その他クラスタは1周で争われる。アップダウンが無いとは言え、風が吹くと遮蔽物がない湖岸ゆえに横風や向かい風の影響をもろに受ける事になる。
関東地方は8月末から秋を感じさせる涼しい日が続いていたが、この日は朝から晴れて夏が戻って来たような日差しと暑さ。会場に近い群馬県の館林や埼玉県の熊谷では30℃を越す真夏日となった。
風が勝負を左右したP1クラスタ 佐野淳哉が初優勝
55人が出走したP1クラスタ。序盤にスタートした阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が、ターゲットタイムとなる20分11秒をマーク。このレースから復帰した増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が20分13秒で続くが、しばらく阿部のタイムが更新されない時間が続く。
スタート順中盤に入り、佐野淳哉(マトリックスパワータグ)が、阿部のタイムを一気に11秒更新する20分00秒を出して暫定トップに立つ。
その後スタートしたタイムトライアルの全日本チャンピオン西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)は、2周目までは佐野のタイムを上回っていたものの、3周目に失速して2番手。「走っているうちに風が強くなってきた」と西薗が言った通り、その後のスタートとなった中村龍太郎(イナーメ信濃山形)、吉岡直哉(那須ブラーゼン)、入部正太朗(シマノレーシング)、昨年優勝のダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)らは、佐野のタイムを更新できない。
最後にスタートしたJプロツアーリーダーのホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)もトップタイム更新には至らず、佐野の優勝が決まった。
「タイムトライアルはいくつも走っているのにひとつも勝ててなかったので、今回勝てたのは非常に嬉しいです」と言う佐野。「今日は1周目からいつもより自信を持って行こうと思ってスタートしました。走っている間に風が強くなってきたなと感じていましたが、強くなりきる前に走りきったので幸いでした。自分が得意とするコースで勝てたのは大きいですし、チームに貢献出来たと思います」と、この日の走りを振り返った。
マトリックスパワータグの安原監督も「西薗やダミアンといった強豪選手がいる中で勝てた事に価値がある」と、佐野の勝利を評価した。
一方2位の西薗は、「平坦コースで(佐野)淳哉さんのパワーに押されてしまった感じですね。スタートの対岸のストレートが向かい風が強くなってペーシングに苦労しましたが、全日本の時と同じように落ち着いてねばって対処しました。直角コーナーで前走者に追いつきそうになってフルブレーキしてしまったのもちょっと痛かったです。終盤にスタートしたグループの中では一番速かったので、その点では自分を慰められるかなと思います」と、コメントした。
鈴木真理と増田成幸が復帰レースを走る
このレースでは、療養中の鈴木真理と増田成幸(共に宇都宮ブリッツェン)が復帰レースとして出走した。
1分19秒遅れの13位で終えた鈴木は「きつかったの一言です」と感想を話す。「練習では数値的には良いところは出ているし、良くはなってきています。ロードレースを走りたい気持ちはありますが、ほぼ1年以上レースから離れているし、そんなに甘い話ではないですね」と、完全復帰にはまだ時間が必要という感じだ。
一方増田は、12秒遅れの4位。「100%ではないが、今日はなんとなく調子が良かった」と言う。「良い意味での緊張感が味わえるこのドキドキがたまらないなと思いながらスタート台に立ちました。これから毎週のようにレースに出られるので楽しみです」と、復帰レースの感想を語る。今後はツール・ド・北海道やJプロツアーへも出場し、10月のジャパンカップに向けて準備していくと言う。
Fクラスタ 伊藤杏菜が優勝
女子のFクラスタは、伊藤杏菜(Live GARDEN BICI STELLE)がただ1人8分を切るタイムを出して優勝した。
伊藤は「昨年は全然ダメでしたが、今年はコンディション的には上がってきていたので、行ける自信はありました。実は前日に後輪のディスクが壊れてしまって慌てて借りたのですが、それが無ければダメだったかもしれません。今日は唐見さんがいなかったので、一度は唐見さんに勝って優勝したいですね」と、コメントした。
第7回JBCFタイムトライアルチャンピオンシップ 全結果
P1クラスタ(15.9km)
1位 | 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) | 20分00秒 |
2位 | 西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) | 20分9秒 |
3位 | 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) | 20分11秒 |
4位 | 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) | 20分13秒 |
5位 | ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) | 20分17秒 |
6位 | 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン) | 20分29秒 |
Fクラスタ(5.3km)
1位 | 伊藤杏菜(Live GARDEN BICI STELLE) | 7分50秒 |
2位 | 新屋瑛里(PHANTOM湘南) | 8分1秒 |
3位 | 山口真未(Brassica) | 8分1秒 |
E1(5.3km)
1位 | 岩島啓太(MIVRO) | 6分51秒 |
2位 | 河田恭司郎(イナーメ信濃山形-EFT) | 6分53秒 |
3位 | 渡邉正光(Link TOHOKU) | 6分53秒 |
4位 | 松木健治(VCVELOCE) | 6分54秒 |
5位 | 中川直樹(SPADE・ACE) | 6分54秒 |
6位 | 長塚寿生(弱虫ペダルサイクリングチーム) | 6分57秒 |
E2(5.3km)
1位 | 船山 崇(ACQUA TAMA) | 7分3秒 |
2位 | 高松伸介(Honda栃木JET) | 7分6秒 |
3位 | 千葉大基(チクロネロ) | 7分6秒 |
4位 | 山倉幹丈(AQULS内房レーシング) | 7分7秒 |
5位 | 冨安雄一郎(SQUADRA CORSE cicli HIDE) | 7分9秒 |
6位 | 坂手潤一(サイタマサイクルプロジェクト) | 7分11秒 |
E3(5.3km)
1位 | 高橋 仁(チーム・チェブロ) | 7分11秒 |
2位 | 風間祥介(チーム・チェブロ) | 7分18秒 |
3位 | 今井雄一(Team自転車処 風輪) | 7分22秒 |
4位 | 澤野一輝(チームローマン) | 7分23秒 |
5位 | 佐藤拓実(エルドラード・エスペランサ) | 7分23秒 |
6位 | 瀬田昌彦(シャークアイランド) | 7分24秒 |
text&photo:Satoru Kato
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