2009/12/26(土) - 12:10
ロードレースの本場イタリアで産声を上げたカステリ。その基礎は、伝説のレーサー、ファウスト・コッピにウエアを供給していたヴィットーレ・ジャンニと共にウエア製作をしていたアルマンド・カステリによって築かれた。
そして1974年にアルマンドの息子、マウリッツォが自身のファミリーネームを冠し、晴れてカステリ一族によるバイクウエアが出発することになった。
エディ・メルクス、ベルナール・イノー、フランチェスコ・モゼールといった希代の名選手に愛され、プロレースという最高のテスト機関によって揉まれてきたカステリは、レーサーが求める快適性はもちろんのこと、高いデザイン性を両立していることも大きな特徴だ。
自転車競技には専用ウエアが欠かせない。どのスポーツにも専用ウエアは必要だが、こと自転車競技に関しては、果てしなく機材としての側面が強いからだ。エアロダイナミクスを筆頭にウエアの選択は、時にレースでの正否が問われることも珍しくない。
今ではレーサーパンツに装備されるインナーパッドは立体形状が標準だが、カステリは「Y2Kパッド」と呼ばれる製品で先鞭をつけた。臀部の中心に切り込みを入れたデザインは当時としては画期的な構造で、この部分はライダーにさらなるフィット感を提供し長距離のライディングを快適にした。そして、現在ではサーベロテストチームによって鍛え抜かれた「プロジットX2シートパッド」という積層式の最新型に至っている。
ファブリックの探求にも旺盛だ。冬用ウエアの定番素材「サーモドレス」、そしてエアロダイナミクスに優れる高機能素材の積極的な採用もいち早く行なってきた。こうした活躍は、欧州プローチームはもちろん、自国のナショナルチームへの供給を通じて、広く世界に知られている。
ファッション性においても世界をリードしてきた。近年ではシルバーカラーのレーサーパンツを持ち込んだ。そして最近の流行であるホワイトカラーも積極的に持ち込んだ。それまではウエアに、特にボトムに白基調を持ち込むのは、透けてしまうため御法度だった。それをテクノロジーで乗り越え、よりファッション性に優れる製品を生み出したのは、他国からでは生まれ得ない発想だったと言えるだろう。
またレーシーなスポーティさという、絶妙なバランスの上に成り立つエッセンスも欠かさない。機能もデザインも、そしてスポーティさも取りこぼすことのないカステリのウエアは、クルマやモーターサイクルに代表されるイタリアンデザインの真髄を体現している。
■洗練されたシルエットとデザイン
ウインターウエアは冷気を遮断する風防性、そしてウエア内部の蒸れを防止する透湿性が求められる。これらをコントロールすることで体温を一定に保ち快適なライディングを提供する。しかし求められる性能はそれだけではない。レイヤーを重ねると着ぶくれしてしまい動きが重くなり、そしてフィット感が低いと空気抵抗を増やすことになり、走りの妨げになってしまう。
カステリのウインターモデルは、防風性や保温性を持つのはもちろんのこと、動きやすさを求めて立体裁断を駆使し、エアロダイナミクスを妨げないタイトフィットにより、冬場のモデルであってもスマートなシルエットを持つ。風を通さず、それでいながら機能美と言っていいデザイン。さすが自転車の本場で生まれたウエアだ。
アウターのジャケットシリーズは、ゴア社のウインドストッパーを採用して冷風の進入をシャットアウトしてくれる。特にフィジオーネジャケットは軽量な「ウインドストッパーヘリウム」を用いて、着心地が重くなりがちなウインターウエアに軽快性を与えている。また、関節部分には柔軟性に優れる素材を使うことで、動きやすさも追求されている。
春先のアウター、もしくは冬のミドルウエアとしてジャージシリーズは、重ね着しても邪魔にならない軽快な着心地が特徴だ。また全てのモデルがジッパーを全開放できるフルジップ仕様なので、体温調節をこまめにしやすいのがうれしい。
タイツは2種類が用意される。防風性に優れるウインドプルーフ素材を前面に配して保温性を高めたモデルと、伸縮性に優れた裏起毛のファブリックを使ったシンプルなモデルだ。
こうしたメーンアイテムの他にもグローブ、シューズカバー、トゥカバー、ソックスと冬の定番アクセサリーがもちろん展開されている。こうした高機能のアイテムによって、冬はオフシーズンという今までのサイクリストの常識が変わりつつある。優れた製品を使いこなすことで、より快適なサイクリングライフへの手助けとなるはずだ。
― インプレッション
「”自転車乗りは格好いい!”乗らない人にもそう思わせる高機能ウエア」 鈴木祐一(Rise Ride)
カステリのウェアを数タイプインプレして感じたのは、伸縮性に富んでいてMTBのように激しく動く状況でも体の動きを制約されることなく走れる点。これは高く評価できると思う。
タイツは他社の製品と比べるとタイトな感じがした。もっとも新品だからかもしれないが。スリムなライダーなら、シワも入らずに格好良く着こなせるのではないだろうか。
デザインはどれも垢抜けていて好感が持てる。スタイリッシュでやる気にさせてくれるデザインだ。そのイメージを裏切ることなく、実際に走っても高い性能を持っている。
自転車に必要な最低限の機能、例えば袖が長く前傾姿勢を取ったときに袖がめくれないで空気の侵入が少なくてすむ点など、しっかりと考えられている。冬場にどうしても冷えてしまう首も、襟まわりが高めに作られているので、しっかり保温してくれるのがいい。
冬場のライディングでどうしても冷える部分といえば、首、手首、足首といった『首』のつくところ。タイツでも末端の裾部分はしっかりときつめのゴムで止められている。冷気が進入する部分にはそのような対策が取られていて、しっかり保温してくれる。しかも滑り止めをそのままデザイン性に繋げているので、デザインと機能性が高次元で両立されている。
実際にインプレで1日履いていても、めくれ上がってくることもなかったので、ジャージとタイツの柔軟性を含めて、冷えを呼び込まないのはすごくいいところだ。
そしてタイトな作りは、ウエア内で結露など起きにくくしてくれるだろう。蒸れと冷えが起こらないのはとてもいい。そういう意味でスポーツライディングを目指すライダーにはオススメといえるだろう。
タイトなシルエットは、スリムなライダーが着るとより引き立つように思う。カッティングなどもスタイリッシュな感じなので、より引き立つのだろう。カステリのウエアは、そういうライダーにこそ着てもらいたい。そうすればスポーツバイクのイメージもよくなるかな?
ピタピタのシルエットでもこれだけ格好良ければ、一般の人や入門者にも抵抗なく受け入れてもらえるのではないだろうか。そんなサイクルファッションの牽引役としての期待もしたくなるほどの出来映えだった。
「性能、価格、デザインがグッドバランス」 浅見和洋(なるしまフレンド)
自分の知っている限りだと、カステリといえばヨーロッパブランドのなかでも、比較的手頃な価格で求めやすいというイメージがある。客観的に見ても、性能、価格、デザインのバランスがよく取れているブランドだと感じた。
実際に着てみても、パフォーマンスが高いウエアであることがすぐ体感できた。細部に目をやると、生地などはとてもしなやかでものすごく肌にフィットする。比較的タイトな着心地で、ライディング中、不用意にばたつくこともなく、不快と感じる部分はないに等しかった。
使い勝手という意味においても、ポケットは自然に手を伸ばしたところに配置され、その辺りもよく工夫されている。ライダーのニーズに十分応えてくれるウエアだと感じさせられた。
価格が抑えられているので敷居が低く、幅広いユーザーにカステリの良さを伝えたいという意図がうかがえる。鈴木さんのコメントとにほぼ同感である。さすがによく観察しており、気付かされた部分も多い。スタイリッシュに着こなしたいライダーはカステリを選べば間違いはなさそうだ。
ウィンター・アクセサリー
9523 ディルビオグローブ
ネオプレーン素材をメインに使用し、冷たい雨のレースなど、タフな環境下で威力を発揮するウィンターグローブ。サーベロテストチームの選手にも供給される信頼のグローブだ。
税込み7,800円
サイズ:S.M.L
カラー:10ブラック
9525 ディルビオシューズカバー
3mm厚のネオプレーン素材を使用し、真冬の寒さと冷たい雨から足元を守るシューズカバー。ディルビオグローブと同じく、カステリのトレードマークを大胆にあしらったデザインも目を惹く。
税込み6,800円
サイズ:S.M.L
カラー:10ブラック
8558 ドロミテ トゥカバー
つま先を冷たい風邪からガードする「ドロミテトゥカバー」は、本格的なウィンターシーズンの前や、春先に重宝するアイテムだ。
税込み2,500円
サイズ:FREE
カラー:10ブラック
製品ラインナップについては正規代理店のインターマックスのウェブサイト内、カステリ・秋冬ラインナップのページまたはカステリ総合インデックスのページをご参照ください。
そして1974年にアルマンドの息子、マウリッツォが自身のファミリーネームを冠し、晴れてカステリ一族によるバイクウエアが出発することになった。
エディ・メルクス、ベルナール・イノー、フランチェスコ・モゼールといった希代の名選手に愛され、プロレースという最高のテスト機関によって揉まれてきたカステリは、レーサーが求める快適性はもちろんのこと、高いデザイン性を両立していることも大きな特徴だ。
自転車競技には専用ウエアが欠かせない。どのスポーツにも専用ウエアは必要だが、こと自転車競技に関しては、果てしなく機材としての側面が強いからだ。エアロダイナミクスを筆頭にウエアの選択は、時にレースでの正否が問われることも珍しくない。
今ではレーサーパンツに装備されるインナーパッドは立体形状が標準だが、カステリは「Y2Kパッド」と呼ばれる製品で先鞭をつけた。臀部の中心に切り込みを入れたデザインは当時としては画期的な構造で、この部分はライダーにさらなるフィット感を提供し長距離のライディングを快適にした。そして、現在ではサーベロテストチームによって鍛え抜かれた「プロジットX2シートパッド」という積層式の最新型に至っている。
ファブリックの探求にも旺盛だ。冬用ウエアの定番素材「サーモドレス」、そしてエアロダイナミクスに優れる高機能素材の積極的な採用もいち早く行なってきた。こうした活躍は、欧州プローチームはもちろん、自国のナショナルチームへの供給を通じて、広く世界に知られている。
ファッション性においても世界をリードしてきた。近年ではシルバーカラーのレーサーパンツを持ち込んだ。そして最近の流行であるホワイトカラーも積極的に持ち込んだ。それまではウエアに、特にボトムに白基調を持ち込むのは、透けてしまうため御法度だった。それをテクノロジーで乗り越え、よりファッション性に優れる製品を生み出したのは、他国からでは生まれ得ない発想だったと言えるだろう。
またレーシーなスポーティさという、絶妙なバランスの上に成り立つエッセンスも欠かさない。機能もデザインも、そしてスポーティさも取りこぼすことのないカステリのウエアは、クルマやモーターサイクルに代表されるイタリアンデザインの真髄を体現している。
■洗練されたシルエットとデザイン
ウインターウエアは冷気を遮断する風防性、そしてウエア内部の蒸れを防止する透湿性が求められる。これらをコントロールすることで体温を一定に保ち快適なライディングを提供する。しかし求められる性能はそれだけではない。レイヤーを重ねると着ぶくれしてしまい動きが重くなり、そしてフィット感が低いと空気抵抗を増やすことになり、走りの妨げになってしまう。
カステリのウインターモデルは、防風性や保温性を持つのはもちろんのこと、動きやすさを求めて立体裁断を駆使し、エアロダイナミクスを妨げないタイトフィットにより、冬場のモデルであってもスマートなシルエットを持つ。風を通さず、それでいながら機能美と言っていいデザイン。さすが自転車の本場で生まれたウエアだ。
アウターのジャケットシリーズは、ゴア社のウインドストッパーを採用して冷風の進入をシャットアウトしてくれる。特にフィジオーネジャケットは軽量な「ウインドストッパーヘリウム」を用いて、着心地が重くなりがちなウインターウエアに軽快性を与えている。また、関節部分には柔軟性に優れる素材を使うことで、動きやすさも追求されている。
春先のアウター、もしくは冬のミドルウエアとしてジャージシリーズは、重ね着しても邪魔にならない軽快な着心地が特徴だ。また全てのモデルがジッパーを全開放できるフルジップ仕様なので、体温調節をこまめにしやすいのがうれしい。
タイツは2種類が用意される。防風性に優れるウインドプルーフ素材を前面に配して保温性を高めたモデルと、伸縮性に優れた裏起毛のファブリックを使ったシンプルなモデルだ。
こうしたメーンアイテムの他にもグローブ、シューズカバー、トゥカバー、ソックスと冬の定番アクセサリーがもちろん展開されている。こうした高機能のアイテムによって、冬はオフシーズンという今までのサイクリストの常識が変わりつつある。優れた製品を使いこなすことで、より快適なサイクリングライフへの手助けとなるはずだ。
― インプレッション
「”自転車乗りは格好いい!”乗らない人にもそう思わせる高機能ウエア」 鈴木祐一(Rise Ride)
カステリのウェアを数タイプインプレして感じたのは、伸縮性に富んでいてMTBのように激しく動く状況でも体の動きを制約されることなく走れる点。これは高く評価できると思う。
タイツは他社の製品と比べるとタイトな感じがした。もっとも新品だからかもしれないが。スリムなライダーなら、シワも入らずに格好良く着こなせるのではないだろうか。
デザインはどれも垢抜けていて好感が持てる。スタイリッシュでやる気にさせてくれるデザインだ。そのイメージを裏切ることなく、実際に走っても高い性能を持っている。
自転車に必要な最低限の機能、例えば袖が長く前傾姿勢を取ったときに袖がめくれないで空気の侵入が少なくてすむ点など、しっかりと考えられている。冬場にどうしても冷えてしまう首も、襟まわりが高めに作られているので、しっかり保温してくれるのがいい。
冬場のライディングでどうしても冷える部分といえば、首、手首、足首といった『首』のつくところ。タイツでも末端の裾部分はしっかりときつめのゴムで止められている。冷気が進入する部分にはそのような対策が取られていて、しっかり保温してくれる。しかも滑り止めをそのままデザイン性に繋げているので、デザインと機能性が高次元で両立されている。
実際にインプレで1日履いていても、めくれ上がってくることもなかったので、ジャージとタイツの柔軟性を含めて、冷えを呼び込まないのはすごくいいところだ。
そしてタイトな作りは、ウエア内で結露など起きにくくしてくれるだろう。蒸れと冷えが起こらないのはとてもいい。そういう意味でスポーツライディングを目指すライダーにはオススメといえるだろう。
タイトなシルエットは、スリムなライダーが着るとより引き立つように思う。カッティングなどもスタイリッシュな感じなので、より引き立つのだろう。カステリのウエアは、そういうライダーにこそ着てもらいたい。そうすればスポーツバイクのイメージもよくなるかな?
ピタピタのシルエットでもこれだけ格好良ければ、一般の人や入門者にも抵抗なく受け入れてもらえるのではないだろうか。そんなサイクルファッションの牽引役としての期待もしたくなるほどの出来映えだった。
「性能、価格、デザインがグッドバランス」 浅見和洋(なるしまフレンド)
自分の知っている限りだと、カステリといえばヨーロッパブランドのなかでも、比較的手頃な価格で求めやすいというイメージがある。客観的に見ても、性能、価格、デザインのバランスがよく取れているブランドだと感じた。
実際に着てみても、パフォーマンスが高いウエアであることがすぐ体感できた。細部に目をやると、生地などはとてもしなやかでものすごく肌にフィットする。比較的タイトな着心地で、ライディング中、不用意にばたつくこともなく、不快と感じる部分はないに等しかった。
使い勝手という意味においても、ポケットは自然に手を伸ばしたところに配置され、その辺りもよく工夫されている。ライダーのニーズに十分応えてくれるウエアだと感じさせられた。
価格が抑えられているので敷居が低く、幅広いユーザーにカステリの良さを伝えたいという意図がうかがえる。鈴木さんのコメントとにほぼ同感である。さすがによく観察しており、気付かされた部分も多い。スタイリッシュに着こなしたいライダーはカステリを選べば間違いはなさそうだ。
ウィンター・アクセサリー
9523 ディルビオグローブ
ネオプレーン素材をメインに使用し、冷たい雨のレースなど、タフな環境下で威力を発揮するウィンターグローブ。サーベロテストチームの選手にも供給される信頼のグローブだ。
税込み7,800円
サイズ:S.M.L
カラー:10ブラック
9525 ディルビオシューズカバー
3mm厚のネオプレーン素材を使用し、真冬の寒さと冷たい雨から足元を守るシューズカバー。ディルビオグローブと同じく、カステリのトレードマークを大胆にあしらったデザインも目を惹く。
税込み6,800円
サイズ:S.M.L
カラー:10ブラック
8558 ドロミテ トゥカバー
つま先を冷たい風邪からガードする「ドロミテトゥカバー」は、本格的なウィンターシーズンの前や、春先に重宝するアイテムだ。
税込み2,500円
サイズ:FREE
カラー:10ブラック
製品ラインナップについては正規代理店のインターマックスのウェブサイト内、カステリ・秋冬ラインナップのページまたはカステリ総合インデックスのページをご参照ください。
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