2017/07/06(木) - 10:23
ジロ・ローザ第6ステージは集団スプリントに持ち込まれ、フィンランド王者のロッタ・レピスト(サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング)が勝利。與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)は最終盤の登りでアシストを担い、復調の兆しを見せた。
女子ステージレースの最高峰、ジロ・ローザはイタリア中部のアドリア海に面した街、ロゼート・デッリ・アブルッツィでの第6ステージを迎えた。夏場はリゾートとして賑わう海岸線を出発して内陸側に入り、長方形を描いて戻って来るサーキットコースは1周29km。基本的には平坦基調だが、コース終盤にはアップダウンが用意されているため、スプリントに向けては注意が必要だ。ここを4周回する116kmで争われた。
「プロトンの予想よりも厳しいレースだった。コースマップには平坦と書いてあったけれど、そんなことは全く嘘。コースマップを信用してはいけないし、予習が大切。毎年ジロ・ローザはこうだから」とシャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング)が語るように、出入りの激しいハイスピードレースが繰り広げられた。
3人ほどの先頭グループが複数回逃げたものの、スプリントに持ち込みたいチームが最終周回のアップダウン区間を前に全て吸収。するとマリアローザのアンナ・ヴァンデルブレゲン(オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング)自らが牽引して集団を引き伸ばすと、キャニオン・スラムやオリカ・スコットもこの動きに同調する。
昨日、一昨日と不調だった與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)はエーススプリンターのロクサン・フォルニエ(フランス)を集団前に位置取りさせて離脱。集団が長く引き伸ばされた状態のまま最終ストレートに入り、登りを前方で耐え切ったスプリンターによる勝負が始まった。
アシストに解き放たれる形でスプリントの口火を切ったのはコリン・リヴェラ(アメリカ、サンウェブ)。しかしその番手でタイミングを待ったフィンランド王者、ロッタ・レピスト(サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング)が先頭に立ち、そのままフィニッシュ。ジョルジア・ブロンジーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ)が3位に入り、フォルニエは4位。その後方では中切れが発生して総合勢が軒並み10秒遅れる中、これを予測していたヴァンデルブレゲンは8位に滑り込み、レース巧者ぶりを見せつけた。
最終盤でアシストをこなし、復調の兆しを見せた與那嶺は34位。以下に紹介するコメントからも上り調子であることが読み取れる。
「ラスト5kmで上りと下りとコーナーがあるので、スプリントステージとは言えど、私たちはスプリンターをそこに送りこまなければいけないというのがミッションでした。私はスプリンターのロキシーを上り口で1番前で入れてあげる位置どりができ、そのままロキシーも上りでドロップせずに耐えてくれ、ほぼ10番手でピークを通過し、そのままホームストレートにもその位置で送り込む仕事ができました。
もう少し私にパンチのあるパワー系の力があれば、ラスト1kmのコーナーごとにもう少しロキシーの位置をあげる、もしくはもう少し最後のリードアウトまでアシストできたかなとも思いますが、現状の力でできるアシストをして惜しくもポディウムは逃したものの4位を取れたと思います。自分には不可能なスプリントでの4位という成績をチームメイトが取るために仕事をすることが、とても面白いなと感じたレースでした。
明日、明後日は両日ともに140km、長い上りも含むタフなステージが続きます。毎日がワンデーレースだと思って、残れるところまで残ってみようと思います!」
女子ステージレースの最高峰、ジロ・ローザはイタリア中部のアドリア海に面した街、ロゼート・デッリ・アブルッツィでの第6ステージを迎えた。夏場はリゾートとして賑わう海岸線を出発して内陸側に入り、長方形を描いて戻って来るサーキットコースは1周29km。基本的には平坦基調だが、コース終盤にはアップダウンが用意されているため、スプリントに向けては注意が必要だ。ここを4周回する116kmで争われた。
「プロトンの予想よりも厳しいレースだった。コースマップには平坦と書いてあったけれど、そんなことは全く嘘。コースマップを信用してはいけないし、予習が大切。毎年ジロ・ローザはこうだから」とシャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング)が語るように、出入りの激しいハイスピードレースが繰り広げられた。
3人ほどの先頭グループが複数回逃げたものの、スプリントに持ち込みたいチームが最終周回のアップダウン区間を前に全て吸収。するとマリアローザのアンナ・ヴァンデルブレゲン(オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング)自らが牽引して集団を引き伸ばすと、キャニオン・スラムやオリカ・スコットもこの動きに同調する。
昨日、一昨日と不調だった與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)はエーススプリンターのロクサン・フォルニエ(フランス)を集団前に位置取りさせて離脱。集団が長く引き伸ばされた状態のまま最終ストレートに入り、登りを前方で耐え切ったスプリンターによる勝負が始まった。
アシストに解き放たれる形でスプリントの口火を切ったのはコリン・リヴェラ(アメリカ、サンウェブ)。しかしその番手でタイミングを待ったフィンランド王者、ロッタ・レピスト(サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング)が先頭に立ち、そのままフィニッシュ。ジョルジア・ブロンジーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ)が3位に入り、フォルニエは4位。その後方では中切れが発生して総合勢が軒並み10秒遅れる中、これを予測していたヴァンデルブレゲンは8位に滑り込み、レース巧者ぶりを見せつけた。
最終盤でアシストをこなし、復調の兆しを見せた與那嶺は34位。以下に紹介するコメントからも上り調子であることが読み取れる。
「ラスト5kmで上りと下りとコーナーがあるので、スプリントステージとは言えど、私たちはスプリンターをそこに送りこまなければいけないというのがミッションでした。私はスプリンターのロキシーを上り口で1番前で入れてあげる位置どりができ、そのままロキシーも上りでドロップせずに耐えてくれ、ほぼ10番手でピークを通過し、そのままホームストレートにもその位置で送り込む仕事ができました。
もう少し私にパンチのあるパワー系の力があれば、ラスト1kmのコーナーごとにもう少しロキシーの位置をあげる、もしくはもう少し最後のリードアウトまでアシストできたかなとも思いますが、現状の力でできるアシストをして惜しくもポディウムは逃したものの4位を取れたと思います。自分には不可能なスプリントでの4位という成績をチームメイトが取るために仕事をすることが、とても面白いなと感じたレースでした。
明日、明後日は両日ともに140km、長い上りも含むタフなステージが続きます。毎日がワンデーレースだと思って、残れるところまで残ってみようと思います!」
H3
ジロ・ローザ2017第6ステージ結果
ステージ成績
1位 | ロッタ・レピスト(フィンランド、サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング) | 2h50'36" |
2位 | コリン・リヴェラ(アメリカ、サンウェブ) | |
3位 | ジョルジア・ブロンジーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ) | |
4位 | ロクサン・フォルニエ(フランス、エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ) | |
5位 | エリーナ・チェキーニ(イタリア、キャニオン・スラム) | |
6位 | マリアジュリア・コンファロニエーリ(イタリア、レンズワールド・クオータ) | |
7位 | エミリー・モーベルグ(ノルウェー、ハイテック・プロダクツ) | |
8位 | アンナ・ヴァンデルブレゲン(オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング) | |
9位 | クロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ) | |
10位 | アンネミエク・ヴァンヴルーテン(オランダ、オリカ・スコット) | +10" |
34位 | 與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ) |
個人総合成績
1位 | アンナ・ヴァンデルブレゲン(オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング) | 11h53'11" |
2位 | アンネミエク・ヴァンヴルーテン(オランダ、オリカ・スコット) | +1'03" |
3位 | エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ) | +1'39" |
4位 | メーガン・グアルニエ(アメリカ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング) | +3'11" |
5位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、オリカ・スコット) | +3'32" |
6位 | カタルジーナ・ニウイアドマ(ポーランド、WM3エネルジー) | +4'02" |
7位 | カロルアン・カヌエル(カナダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング) | +4'22" |
8位 | シャーラ・ギロウ(フランス、エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ) | +4'53" |
9位 | サブリナ・ストゥルテンス(オランダ、サンウェブ) | +4'57" |
10位 | クラウディア・リヒテンベルグ(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ) | +5'02" |
31位 | 與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ) | +9'18" |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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