ツール・ド・とちぎ後レース活動を休止していた宇都宮ブリッツェンの増田成幸が、現在バセドウ病の治療中であることを昨日18日(木)会見を通して発表した。復帰の目処は立っていないが、症状が安定するまではレース欠場が続くという。



バセドウ病の治療中であることを会見にて発表した増田成幸(宇都宮ブリッツェン)バセドウ病の治療中であることを会見にて発表した増田成幸(宇都宮ブリッツェン) Photo:(C) Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY
地域密着型自転車プロチームの宇都宮ブリッツェンを、エースとして、チーム2番目の年長者として若手を牽引してきた増田成幸がバセドウ病の治療中であることを明かした。増田はJプロツアー開幕戦である3月のJBCF宇都宮クリテリウム、JBCF宇都宮ロードレースに出場後、3月31日から3日間開催されたツール・ド・とちぎへの出場を最後に体調不良を理由にレース欠場が続いていた。

ツール・ド・とちぎ後の精密検査にて病気が判明したという増田。Jプロツアー開幕前から体調の変化を感じており、ツール・ド・とちぎ時には症状が最も強く出ていたために走りも絶不調だったという。症状としては、暑がりになったり体重が著しく減少したり、心臓の動きが活発化し動機や息切れもあり夜も眠れないほどであったと語る。今は投薬により症状は落ち着いており、これからは復帰に向けて治療に専念していくという。

国内レースシーンで中心人物として活躍してきた増田成幸(宇都宮ブリッツェン)国内レースシーンで中心人物として活躍してきた増田成幸(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki TAKAGI今後は早期復帰に向けて治療に専念していくとコメント今後は早期復帰に向けて治療に専念していくとコメント Photo:(C) Nobumichi.Komori/HATTRICK COMPANY

宇都宮ブリッツェンの清水監督は「現状、キャプテンである鈴木真理と増田成幸がレースに出られない状態が続いている。増田を中心にチームを動かしてきたので悔しい部分ではあるが、チームとしては決してネガティブな状態ではなく、ツアー・オブ・ジャパンも雨澤を中心にU23の強力な若手選手によりこれまでと遜色ない動きができると思っている。増田がいない間に若手選手にはチャンスが増えるので、それを生かして強くなり、そこに増田が加わることでさらにチームも強くなると思う。それを意識して戦っていきたい」と、コメントしている。

増田は今後投薬治療を続けつつ、一刻でも速く復帰できる道を模索していく。今はまだトレーニングも控えている状態で復帰の目処も立っていないが、「このまま選手を辞めるのは嫌だ。もう一度走れるように頑張りたい」と復帰に向けて前向きな意思は強く、チームや運営会社も増田を全力サポートしていくとのこと。

「今までとはまた違った試練が自分に起こっている。これを乗り越えても選手として以前の強さに戻れるか、考えれば考えるほど不安は大きいがとにかく今日よりも明日、明日よりも明後日という想いで一歩ずつ前に進んでいきたい。温かく見守っていただけたらと思う」と語った増田。昨年のツール・ド・北海道個人総合優勝、ツール・ド・おきなわチャンピオンレース優勝、直近ではJBCF宇都宮ロードレース3位入賞と、国内レースシーンでは中心人物として活躍してきただけに、その早期復帰を願いたい。

text:Yuto.Murata
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