2017/04/09(日) - 05:51
総合トップ5が同タイムで迎えた最終個人TTでプリモシュ・ログリッチェ(ロットNLユンボ)がステージ2勝目。ステージ2位に入ったアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)が自身初のブエルタ・アル・パイスバスコ総合優勝を果たした。
ブエルタ・アル・パイスバスコを締めくくる第6ステージは27kmの個人タイムトライアル。バスクレースならではの起伏に富んだコースレイアウトで、スタートしてすぐにエルヘタの上り(全長5.4km/平均勾配7%)が始まる。一気に高低差374mを駆け上がった後は下り&平坦路。後半には勾配10%の短い上りも登場する。
前半の上りでアドバンテージを得るべく、総合逆転を狙う総合6位アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)はノーマルバイクでスタートを切った。エルヘタの上りを誰よりも速く駆け上がったコンタドールは上りの頂上でTTバイクにスイッチ。バイク交換で数秒失いながらも中間計測ポイント(12.7km地点)で最速タイムを叩き出すことに成功する。
しかしコンタドールは後半に伸び悩み、第4ステージで独走勝利したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)のトップタイムに23秒届かずフィニッシュ。総合7位ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)はコンタドールより8秒早いタイムでフィニッシュした。
最終走者アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は中間計測ポイントでコンタドールから9秒遅れたものの、後半にかけてタイムを伸ばした。「先に走っていたチームメイトに『最後の7kmに力を残しておいてほうが良い』と助言をもらっていたので、前半は抑えめにスタート。実際に差がついたのは最後の7kmだったと思う。正しい戦略だった」と振り返るバルベルデがログリッチェと9秒差のステージ2位でフィニッシュ。総合ライバルたちを凌駕する走りで総合首位を守った。
「何度も挑戦した末に、ようやくこのパイスバスコで総合優勝を果たすことができた。今日はイサギレやコンタドールに挽回される可能性があり、ストレスを抱えながらのハードなレースだった」と、ブエルタ・アル・パイスバスコで自身初の総合優勝を果たしたバルベルデは語る。キャリア106勝目で、今シーズンはブエルタ・ア・アンダルシアとボルタ・ア・カタルーニャに続くスパニッシュステージレース総合優勝だ。
「今シーズンの活躍に驚いているのは他でもない自分だ。間違いなくキャリアで最高のシーズンであり、アルデンヌクラシックに向けてストレスなく挑めるよ。アルデンヌで1勝でもできればもうオフシーズンに突入してもいいぐらいだ(笑)それほど調子が良く、このアドバンテージをアルデンヌでも生かしたい。アルデンヌの後は少し休養を取って、ツール・ド・フランスに向けて準備をするよ」。4月16日のアムステルゴールドレースを皮切りに始まるアルデンヌ週間でバルベルデが主役の一人になるのは間違いなさそうだ。
ステージ2勝目で、総合5位まで順位を上げたログリッチェは「難しいコースだったけど全てが上手くいった。ステージ2勝目で総合5位フィニッシュ。多くのTTスペシャリストを下したことは自信につながるし、チームサポートに感謝だ。今からツール・ド・ロマンディに向けて集中したい」とコメント。元スキージャンパーの27歳が今一度その資質の高さを見せつけた。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2017第6ステージ結果
1位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) 35'58"
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +09"
3位 ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +15"
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +23"
5位 ダビ・デラクルス(スペイン、クイックステップフロアーズ) +34"
6位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) +41"
7位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ) +52"
8位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
9位 ビクトル・デラパルテ(スペイン、モビスター) +1'04"
10位 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ) +1'23"
105位 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +4'19"
個人総合成績
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 20h41'25"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +17"
3位 ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +21"
4位 ダビ・デラクルス(スペイン、クイックステップフロアーズ) +44"
5位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) +59"
6位 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAEチームエミレーツ) +1'19"
7位 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +1'40"
8位 セルジオルイス・エナオ(コロンビア、チームスカイ) +1'51"
9位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +1'56"
10位 シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) +2'01"
ポイント賞
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 74pts
2位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チームサンウェブ) 69pts
5位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) 54pts
山岳賞
1位 アレックス・ハウズ(アメリカ、キャノンデール・ドラパック) 27pts
2位 ヨアン・バゴ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ) 23pts
3位 マッテーオ・モンタグーティ(イタリア、アージェードゥーゼール) 15pts
チーム総合成績
1位 バーレーン・メリダ 62h11'22"
2位 モビスター +1'18"
3位 サンウェブ +2'28"
text:Kei Tsuji
ブエルタ・アル・パイスバスコを締めくくる第6ステージは27kmの個人タイムトライアル。バスクレースならではの起伏に富んだコースレイアウトで、スタートしてすぐにエルヘタの上り(全長5.4km/平均勾配7%)が始まる。一気に高低差374mを駆け上がった後は下り&平坦路。後半には勾配10%の短い上りも登場する。
前半の上りでアドバンテージを得るべく、総合逆転を狙う総合6位アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)はノーマルバイクでスタートを切った。エルヘタの上りを誰よりも速く駆け上がったコンタドールは上りの頂上でTTバイクにスイッチ。バイク交換で数秒失いながらも中間計測ポイント(12.7km地点)で最速タイムを叩き出すことに成功する。
しかしコンタドールは後半に伸び悩み、第4ステージで独走勝利したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)のトップタイムに23秒届かずフィニッシュ。総合7位ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)はコンタドールより8秒早いタイムでフィニッシュした。
最終走者アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は中間計測ポイントでコンタドールから9秒遅れたものの、後半にかけてタイムを伸ばした。「先に走っていたチームメイトに『最後の7kmに力を残しておいてほうが良い』と助言をもらっていたので、前半は抑えめにスタート。実際に差がついたのは最後の7kmだったと思う。正しい戦略だった」と振り返るバルベルデがログリッチェと9秒差のステージ2位でフィニッシュ。総合ライバルたちを凌駕する走りで総合首位を守った。
「何度も挑戦した末に、ようやくこのパイスバスコで総合優勝を果たすことができた。今日はイサギレやコンタドールに挽回される可能性があり、ストレスを抱えながらのハードなレースだった」と、ブエルタ・アル・パイスバスコで自身初の総合優勝を果たしたバルベルデは語る。キャリア106勝目で、今シーズンはブエルタ・ア・アンダルシアとボルタ・ア・カタルーニャに続くスパニッシュステージレース総合優勝だ。
「今シーズンの活躍に驚いているのは他でもない自分だ。間違いなくキャリアで最高のシーズンであり、アルデンヌクラシックに向けてストレスなく挑めるよ。アルデンヌで1勝でもできればもうオフシーズンに突入してもいいぐらいだ(笑)それほど調子が良く、このアドバンテージをアルデンヌでも生かしたい。アルデンヌの後は少し休養を取って、ツール・ド・フランスに向けて準備をするよ」。4月16日のアムステルゴールドレースを皮切りに始まるアルデンヌ週間でバルベルデが主役の一人になるのは間違いなさそうだ。
ステージ2勝目で、総合5位まで順位を上げたログリッチェは「難しいコースだったけど全てが上手くいった。ステージ2勝目で総合5位フィニッシュ。多くのTTスペシャリストを下したことは自信につながるし、チームサポートに感謝だ。今からツール・ド・ロマンディに向けて集中したい」とコメント。元スキージャンパーの27歳が今一度その資質の高さを見せつけた。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2017第6ステージ結果
1位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) 35'58"
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +09"
3位 ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +15"
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +23"
5位 ダビ・デラクルス(スペイン、クイックステップフロアーズ) +34"
6位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) +41"
7位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ) +52"
8位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
9位 ビクトル・デラパルテ(スペイン、モビスター) +1'04"
10位 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ) +1'23"
105位 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +4'19"
個人総合成績
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 20h41'25"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +17"
3位 ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +21"
4位 ダビ・デラクルス(スペイン、クイックステップフロアーズ) +44"
5位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) +59"
6位 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAEチームエミレーツ) +1'19"
7位 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +1'40"
8位 セルジオルイス・エナオ(コロンビア、チームスカイ) +1'51"
9位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +1'56"
10位 シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) +2'01"
ポイント賞
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 74pts
2位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チームサンウェブ) 69pts
5位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) 54pts
山岳賞
1位 アレックス・ハウズ(アメリカ、キャノンデール・ドラパック) 27pts
2位 ヨアン・バゴ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ) 23pts
3位 マッテーオ・モンタグーティ(イタリア、アージェードゥーゼール) 15pts
チーム総合成績
1位 バーレーン・メリダ 62h11'22"
2位 モビスター +1'18"
3位 サンウェブ +2'28"
text:Kei Tsuji
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