2017/02/27(月) - 10:40
アタックに乗り続けた5名がゴールまで逃げ切り。クールネ〜ブリュッセル〜クールネでペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がスプリントを射止め、前日の借りを返す勝利を飾った。
無数のアップダウンが続くクールネ〜ブリュッセル〜クールネ photo:CorVos
前日の優勝で注目が高まるグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング) photo:CorVos
スタート前セレモニーで似顔絵を受け取ったペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
アタック合戦の末に形成されたユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ソウダル)ら9名の逃げ photo:CorVos
序盤に落車したブラム・タンキンク(オランダ、ロットNLユンボ)とヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループグベルト) photo:CorVos
オウデ・クワレモントでイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)がペースアップを開始 photo:CorVos
オウデ・クワレモント頂上で抜け出すゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)とティエシー・ベノート(ベルギー、ロット・ソウダル) photo:CorVos
前方に逃げを送り込めなかったロットNLユンボやキャノンデール・ドラパックがメイン集団を牽く photo:CorVosフランドルクラシック幕開けにふさわしい白熱した展開のオンループ・ヘットニュースブラッドから一夜明け、プロトンはコルトレイク近くのクールネへと移動。ベルギーに春の訪れを告げる2連戦の2日目、クールネ〜ブリュッセル〜クールネ(UCI1.1)が開催された。
前日に2度の落車に巻き込まれ勝機を失ったトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)は胃の不調によってレースをキャンセル。前日よりもゴール勝負に持ち込まれる確率が高いため、ピュアスプリンターの割合を少々増やした25チーム200名がクールネの街から、12ヶ所の急坂が含まれる200.7kmのコースへと動き出した。
序盤のアタック合戦はかつてエフデジやオメガファーマ・ロットに所属したダヴィド・ブシェ(ベルギー、パウエルスソース・ファストフートサービス)が口火を切り、ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング)や前日も中盤から逃げたアレクシ・グジャール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)などが参加する。
1時間以上にもわたるアタック合戦の末、グジャール、ブシェ、ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ソウダル)、アントワン・ドゥシェーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)ら9名がが逃げる形に。昨日からやや気温を下げた天候の下、およそ6分差を付けて逃げ始めた。
するとレース半分の距離を過ぎた115km地点の石畳登坂「オウデ・クワレモント(平均4.0%、最大11.6%、距離2200m)」で集団が動く。スピードの上がった状態からイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)がペースアップを開始し、ゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)とティエシー・ベノート(ベルギー、ロット・ソウダル)、シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)が抜け出す形で頂上を通過する。この3名の逃げは長く続かなかったが、後方からスタナードのペースアップに耐えた複数名が合流し、メイン集団を置き去りにして先行を開始した。
この16名の集団に入ったのは、前日の勝者であるヴァンアーヴェルマートや2位ペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)、アルノー・デマール(フランス、エフデジ)、ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)など屈強なメンバー。BMCとクイックステップは4名ずつを送り込み、有利にレースを進めていく。
しかし横風が吹きつけるナーバスな状況で、精鋭グループに入ったカチューシャ・アルペシンの2人、バティスト・プランカールト(ベルギー)とトニー・マルティン(ドイツ)、ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、イスラエルサイクリングアカデミー)が前走者の煽りを受けて落車。プランカールトは追走の末にグループに戻ったものの、マルティンはハンドルを飛び越えて顔面着地してしまい、8針を縫う怪我でリタイアとなったが、幸い深刻なダメージはなかった。
30秒差に迫った集団への吸収を嫌って抜け出すジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) photo:CorVos
ペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)ら5名が逃げ続ける photo:CorVos
圧倒的な力でスプリントを制したペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
クワレモントビールで乾杯するサガン、ストゥイヴェン、ロウ photo:CorVos30kmを残して追走グループが逃げを吸収。後手に回ったロットNLユンボが牽引するメイン集団も30秒差に迫る状況で、合流を嫌ったストゥイヴェンが単独アタックを決める。ここにサガンとトレンティンも合流し、やがてベノートとルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)も追いついた。
後方では4名を揃えながら先頭へのメンバー送り込みに失敗したBMCレーシングが追走するものの、協調してローテーションを回す5名を相手にタイム差を詰めきれない。先頭5名-(30〜40秒)-BMC率いる追走-(40秒)-迫るメイン集団という構図でクールネ市街地を駆け抜けていく。
そして残り3kmを切ってもタイム差はそのまま固定され、先頭5名は逃げ切りを大きく引き寄せる。すると残り1km付近から優勝に向けての争いが勃発し、大きく速度を落とした牽制状態から「今日はサガンが最強だと明らかだったので独走に持ち込む必要があった」とトレンティンがアタック。しかしすぐさまロウが反応してキャッチし、大きく蛇行しながら最終ストレートへ。「スピードが落ちたので、残り250mからスプリントすれば勝てると思った」というサガンが狙い通りのスプリントを決める。まだ絞りきれていない感があるものの、ローテーションで脚を使った4名を突き放すには十分な伸びを見せ、前日の借りを返す勝利を達成。世界王者にとっても今シーズン初勝利だ。
「メイン集団に捕まって集団スプリントになると思っていたが、ストゥイヴェンのアタックに乗り、メンバーが完全に上手く機能して逃げたのでこの展開になった。今日は調子が良かった」と語るサガン。逃げ切りのきっかけを作り2位に入ったストゥイヴェンは「サガンがあの距離から行くと思わず失敗してしまったが、週末を通したパフォーマンスには満足しているよ。サガンに負けたことは恥ではないけれど、いつか彼を打ち負かせるよう信じて練習に励みたい」と振り返っている。
クワレモントビールを飲むペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
クールネ〜ブリュッセル〜クールネ2017結果
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) 4h37’49”
2位 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
3位 ルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)
4位 ティエシー・ベノート(ベルギー、ロット・ソウダル)
5位 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)
6位 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) +06”
7位 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
8位 オリヴァー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)
9位 ゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)
10位 バティスト・プランカールト(ベルギー、カチューシャ・アルペシン)
text:So.Isobe
photo:CorVos
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序盤のアタック合戦はかつてエフデジやオメガファーマ・ロットに所属したダヴィド・ブシェ(ベルギー、パウエルスソース・ファストフートサービス)が口火を切り、ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング)や前日も中盤から逃げたアレクシ・グジャール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)などが参加する。
1時間以上にもわたるアタック合戦の末、グジャール、ブシェ、ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ソウダル)、アントワン・ドゥシェーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)ら9名がが逃げる形に。昨日からやや気温を下げた天候の下、およそ6分差を付けて逃げ始めた。
するとレース半分の距離を過ぎた115km地点の石畳登坂「オウデ・クワレモント(平均4.0%、最大11.6%、距離2200m)」で集団が動く。スピードの上がった状態からイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)がペースアップを開始し、ゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)とティエシー・ベノート(ベルギー、ロット・ソウダル)、シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)が抜け出す形で頂上を通過する。この3名の逃げは長く続かなかったが、後方からスタナードのペースアップに耐えた複数名が合流し、メイン集団を置き去りにして先行を開始した。
この16名の集団に入ったのは、前日の勝者であるヴァンアーヴェルマートや2位ペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)、アルノー・デマール(フランス、エフデジ)、ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)など屈強なメンバー。BMCとクイックステップは4名ずつを送り込み、有利にレースを進めていく。
しかし横風が吹きつけるナーバスな状況で、精鋭グループに入ったカチューシャ・アルペシンの2人、バティスト・プランカールト(ベルギー)とトニー・マルティン(ドイツ)、ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、イスラエルサイクリングアカデミー)が前走者の煽りを受けて落車。プランカールトは追走の末にグループに戻ったものの、マルティンはハンドルを飛び越えて顔面着地してしまい、8針を縫う怪我でリタイアとなったが、幸い深刻なダメージはなかった。
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そして残り3kmを切ってもタイム差はそのまま固定され、先頭5名は逃げ切りを大きく引き寄せる。すると残り1km付近から優勝に向けての争いが勃発し、大きく速度を落とした牽制状態から「今日はサガンが最強だと明らかだったので独走に持ち込む必要があった」とトレンティンがアタック。しかしすぐさまロウが反応してキャッチし、大きく蛇行しながら最終ストレートへ。「スピードが落ちたので、残り250mからスプリントすれば勝てると思った」というサガンが狙い通りのスプリントを決める。まだ絞りきれていない感があるものの、ローテーションで脚を使った4名を突き放すには十分な伸びを見せ、前日の借りを返す勝利を達成。世界王者にとっても今シーズン初勝利だ。
「メイン集団に捕まって集団スプリントになると思っていたが、ストゥイヴェンのアタックに乗り、メンバーが完全に上手く機能して逃げたのでこの展開になった。今日は調子が良かった」と語るサガン。逃げ切りのきっかけを作り2位に入ったストゥイヴェンは「サガンがあの距離から行くと思わず失敗してしまったが、週末を通したパフォーマンスには満足しているよ。サガンに負けたことは恥ではないけれど、いつか彼を打ち負かせるよう信じて練習に励みたい」と振り返っている。
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クールネ〜ブリュッセル〜クールネ2017結果
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) 4h37’49”
2位 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
3位 ルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)
4位 ティエシー・ベノート(ベルギー、ロット・ソウダル)
5位 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)
6位 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) +06”
7位 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
8位 オリヴァー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)
9位 ゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)
10位 バティスト・プランカールト(ベルギー、カチューシャ・アルペシン)
text:So.Isobe
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